昨日、国立科学博物館の地下3階にある霧箱を見て、宇宙からいろいろ飛んできてるんだなと思った。
霧箱というのは宇宙線などの放射線を観測するための実験装置で、放射線が通ったところに白い軌跡ができる。
過冷却状態の水蒸気を満たした空間に、放射線が通ると、その刺激でそこで水が液体に戻って、軌跡が見えるんだと。
宇宙からいろいろ飛んできてるんだよ、と見せるための道具ですね。
宇宙線でコンピュータが故障することがあるという話はご存じだろうか。
宇宙線がメモリの値を書き換えてしまうことがあるそうだ。
確率はすごく低いのだが、再起動をかければ復活するというのも特徴である。
もしかするとPCがブルースクリーンだかで落ちてしまうのも宇宙線のせいかもしれない。そういう可能性もなくはない。
ログなどをたどっても原因不明で、再起動かけて復活するような故障は、それは宇宙線のせいにしてしまうのである。
いい加減な話だが、そういうよくわからない故障が世の中にはあるという話である。
霧箱を見るとけっこうビュンビュンと宇宙線が飛んできてるなと思うわけだが、
これだけ飛んできてても実際に壊れるかというとなんとも。
まず当たり所が問題だよね。小さな半導体チップの、その中の記憶素子の部分にぶつかって、
それでなおかつ記憶している値の0と1を入れ替えてしまうようなことにならないといけない。
ただし半導体プロセスの微細化で値を入れ替えてしまう確率自体は上がりつつあるらしい。
以前、「実際、宇宙線で壊れるもんなんですか?」とある人に聞いたら、
「君は宇宙天気予報を見てないのか。宇宙の天気は荒れ模様だ」とそんな具合に茶化されたのだった。
ちなみに宇宙天気予報ってやつは確かにあって、宇宙活動の人工衛星への影響を予測するのに使うのかな?
こんなの見たところでどうすんだって話だけど。
けど宇宙空間を飛び回る人工衛星とか、そこまでいかずとも飛行機とかだと影響は大きく出るみたいね。
ちなみに対策方法はあって、それがECC付きメモリを使うことなんだと。
ECCというのは冗長ビットを増やして1ビットとかのメモリの誤りを訂正できるようにする技術で、
これがあれば運悪く記憶したデータが書き換わってしまっても修復できると。
ただ、ECC付きのメモリは値段が高いんだよね。
主にサーバーなどで使われるという用途の違いが大きいんだろうな。
PCではECCメモリは使わない前提で、サーバーではECCメモリは使う前提で設計されているので、どちらか選べるケースはさほどない。
冗長ビットの分、記憶素子を増やさないといけないという事情もあるんだと思うけど。
PCを宇宙線から守るのは難しそうだが、世の中のサーバーたちはECC付きメモリでかなり守られているということだ。