地下2階からエスカレータで誘われし世界

ニュースを見て知ったのだが、あべのハルカス近鉄本店は今月22日にほぼ完成となったようで、

あべのハルカスのオープンより少し早く、日本最大の売り場面積を持つ百貨店は完成を迎えることとなった。

2月22日(土)あべのハルカス近鉄本店 全館完成! (近鉄百貨店)


それでフロアガイドを見て、いろいろあるなぁと思ったんだが、

食品売場の立ち並ぶ地下階の中、ウィング館地下2階に solaha とぽつんと書かれていて、あれ? と思った。

ウィング館2階から4階にかけて広がっているsolahaと連続性がないように思えたから。

それでウィング館地下2階のフロアマップを開いて見たら、確かにぽつんとsolahaの店が2つほどあったのだが、

その横に「solaha2Fへの直通エスカレータ」と書いてあって、なんだこのエスカレータはと思った。

地下2階から地上2階へのエスカレータとか現実味のないことを書かれたから誤植だと思ってしまったが、実際にそういうものを作ったんだそうだ。


そもそもsolahaというのは何なのかという話だが、ヤングレディス専門店街と示されている。

そのまま、若い女性のための専門店が並んでいるところということだな。

今月22日にオープンをしたばかりだ。それで大阪線にもたくさん広告が貼られてたのか。

同じsolahaの名前を冠した、solaha menというヤングメンズファッション専門店ゾーンはすでにオープンしていて、

バレンタインデーの広告で宣伝してたな。女性が男性に買うプレゼントを想定した宣伝だが、その意味が一瞬理解できず戸惑った覚えがある。

solaha menの話は置いておいて、このたびオープンしたsolahaのコンセプトを見てみると、このエスカレータの意味が説明されていた。

105のショップが集まるオシャレ女子のトレンドスポット「solaha」2月22日(土)オープン!(pdf) (近鉄百貨店)

solahaのコンセプトとして「10代後半~20代後半の女性に向けて105店舗をコンセプトごとに6エリア分け展開します」「独立したエントランスでターゲット層が入りやすい空間をつくります」「ライフステージの変化に応じてお買い物を楽しめる店づくりに取り組みます」とある。

この2番目に示されていることは、百貨店の入口とは別にsolahaとしての入口も作るということが書かれている。

地下2階の食品フロアにつながる入口とは別に、solahaとしての入口を設けて、そこからsolahaの始まる2階へつながるエスカレータも設けたということだ。

solahaの入口は御堂筋線東改札からすぐのところに設けられていて、百貨店の入口より好立地と思っているらしい。

御堂筋線東改札なんてあったかと思ってしまったが、10万人ぐらいの通行があるようで。


solahaは間違えなく近鉄百貨店の一部だけど、

独立したエントランスを持っているので、solahaというファッションビルのようにとらえることもできるわけだ。

百貨店なんて、と思うような人も取り込んでいきたいということの表れなんだろうな。

その一方でフロア自体は百貨店の他の売り場と連続していて、年齢の変化に応じて移行していけるようになっているということだ。

営業時間もsolahaだけ1時間遅くまで営業するように設定されている。

学校帰り、会社帰りの人にもぜひ寄っていただきたいという意図もあるんかね。


以前、大阪駅ノースゲートビルティングの三越伊勢丹の話を取り上げたとき、こんなことを書いた。

百貨店業界としては裾野を広げていかないと難しいという話もあって、
あべのハルカス近鉄本店が日本一の売り場面積となるのもそれが理由ということになるんだろうけど、
ほかの商業施設が貧弱(キューズモールの開業とかで変わっただろうけど)な地域だけに、
やるべきことはいろいろあるということだそうだ。
まぁ阿倍野の近鉄百貨店の場合、ライバルは難波・心斎橋や梅田だからね。ちょっと事情は違うけどね。
そんな中で梅田の三越伊勢丹はあまり百貨店の世界でインパクトを与えられなかった、
というのは紛れもない事実で、見直しを迫られたのは必然ともいえる。

(百貨店戦争の創造と破壊)

solahaのような独特のゾーンを作ることになったことには、

天王寺・あべの には若い女性のニーズに応えられるだけの店がそろってないとそういう考えがあったんじゃないかなと思う。

しかし、これまであまり百貨店が担ってこなかった領域、それだけにこれまでの百貨店とは違う空間作りをすることになったのだろう。

難波・心斎橋や梅田ではここまで思い切った空間作りをすることはなかったんじゃないかな。

大丸のうふふガールズはどんなもんか知らんが。


solahaはかなり極端なのだが、他のフロアもなかなかおもしろいなと思って見ていた。

6階・7階はタワー館・ウィング館ともに男性を想定した売り場になってるんだろう。

ウィング館7階にsolaha menと並んでジュンク堂があるのはなんか納得してしまったが。

さらにおもしろいのが8階は全体としては子供向けの売り場なのだが、kodomoの街にはおもちゃ類を扱う専門店が並んでいる。

子供向けといいながら大人だって楽しむ人はいそうだ。親子でも楽しんでくれとある。男性向けの売り場と連続しているのもおもしろい。

こういうのもまさに百貨店の裾野を広げるものだろう。


solahaを筆頭に特徴的なフロア構成を見て、老若男女で楽しめる百貨店というのを目指したのかなと、そんなことを思った。

「新しい『モノ』×『コト』揃えの百貨店」なんて書かれているが、時間消費型の店を目指したとある。

わかりやすいのは12~14階のレストラン街、あべのハルカスダイニングだよね。

なにしろ日本最大級のレストラン街だそうで、まさに食の百貨店である。

これまでの百貨店がやってこなかったことでも、天王寺・あべの に足りていないことはどんどんやっていこうと、そういう意欲が感じられた。

その結果、10万m2というとてつもない売場面積を持つ百貨店となった。これとは別にHoopとandもありますからね。


これでも 天王寺・あべの が難波・心斎橋や梅田に肩を並べられるようになるほどではないだろうけどさ。

けど 天王寺・あべの のターミナルを利用する全ての人にとって頼りになる店を目指しているのはわかるよね。

その他から集客できるかはなかなか難しいところだが。確かにおもしろい百貨店とは思うけどね。