調べ物をしていたらこんなのを発見した。
ペダルは付いているのだが、タイヤとはつながっておらず、
ペダルの横に設けられた発電機に入るという形なのだが、なぜこんなことになってるのだろうか?
特定小型原動機付自転車の道路交通法上の定義はこうなっている。
車体の大きさ及び構造が自転車道における他の車両の通行を妨げるおそれのないものであり、かつ、その運転に関し高い技能を要しないものである車として内閣府令で定める基準に該当するもの
自転車道の走行に適した操作が簡単な原付ということなのだが、走行できる自転車道は限られている。
それはそうとして内閣府令、道路交通法施行規則では具体的にこう規定されている。
- 車体の大きさは長さ190cm, 幅60cm以内(普通自転車サイズ)
- 原動機は定格出力600W以下(原付1種と同じ)の電動機を用いる
- 20km/h以上の速度が出せないこと
- 最高速度が複数ある場合(歩道モードを想定)は走行中に速度変更できないこと
- クラッチの操作を要しないこと
- 最高速度表示灯を備えること
この規定からフル電動でなければ特定原付は作れないことがわかる。
原付の中にはペダルを持ち、エンジン・モーターと人力を併用できるものがある。
これは原付モードと自転車モードの切替が認められた初めてのバイクである。
基本的にはモーターで動かしても、ペダルで動かしても、原付にあたるが、
ここにナンバープレートにフタをすることで、モーターに電源が入らなくなる仕組みを導入し、
この状態であれば全て人力ということで自転車と全く同じであると、
道路交通法上の自転車として扱われる仕組みを作ったわけである。
しかし、こういうものは特定原付では作ることができない。
なぜならば20km/h以上を出せてしまう可能性があるからである。
一般原付は30km/h制限だが、30km/h以上出せてしまう構造であるのが通常である。
しかし、特定原付は20km/h以上出せてはいけないのである。
その上で動力はモーターに限られているのもそのためではないかと思う
これが特定原付はフル電動でなければならないといった理由である。
しかし、その電力をまかなう手段がバッテリーでなければならないというわけではない。
というので、考えられたのが足こぎ発電機を付けるという方法だったと。
バッテリーと発電機の両方からモーターに供給するわけである。
こうすることで発電機で発電した分はバッテリーを節約することができる。
バイクの実際の走行スピードとは無関係に一定ペースで漕げばよい。
発電してモーターを動かすので変速機のような役目も果たすと。
動力の一部をバッテリーが補うとみれば電動アシスト自転車にも似ているが、
電動アシスト自転車のアシスト比率は2/3を越えることができないし、
10km/h以下ではアシスト比率が下がり、20km/hでは36%である。
この発電機付き特定原付はモーターを動かす電源の比率は関係ないので、
100%バッテリーになる瞬間が存在してもよいと。
この柔軟性はあくまでも原付であるがゆえである。
この仕組みは電欠対策みたいなところはある。
できるだけバッテリーを温存して走ることが出来る仕組みというが、
バッテリーがほとんどなくても発電機を回して走ることができる。
歩道モードで6km/hでちんたら走れば、車道を走るには遅くてもなんとか。
従来のキックボードやアシスト自転車などは充電がなくなってしまえばただの重い荷物になってしまいます。
電動アシスト自転車もフル人力で動かせる点では同じだろうと思うけど。
というわけで考えたもんだなと思った。
まぁこういうよくわからん車がいろいろ出るのが黎明期っぽい気がする。