今さらではないかと思った阪神高速の新しい料金制度の話。
「近畿圏の新たな高速道路料金の具体案」について (阪神高速)
近畿圏の高速道路料金の単価を統一するという流れがある。
その中で阪神高速では均一制から距離制に移行したものの、激変緩和の意味もあり上限料金の設定がある。
上限料金で長距離利用すると単価が下がってしまうので、上限料金を上げる。
これが新たな料金として大きなところである。
これにより阪神高速利用時とNEXCO利用時の料金差が縮まることもあり、
迂回利用をすると定価では割高なところ、最安料金に調整する範囲が広がる。
これまでは下記の2つの区間を対象にしてきた。
- 第二京阪・西名阪・第二阪奈・南阪奈道路~大阪都心
- 東大阪線・守口線・松原線を最安料金で選択可
- 明石方面~神戸都心
- 神戸線・神戸山手線・新神戸トンネルを最安料金で選択可
これに下記が加わる。
- 湾岸線(三宝~りんくう)~吹田・東大阪・門真以遠
- 大和川線を使った迂回ルートを最安料金で選択可能
- 第二京阪・西名阪・第二阪奈・南阪奈道路~大阪都心
- 東大阪線・守口線・松原線に加えて 大和川線+湾岸線ルート も選択可能
- 第二神明(玉津~明石西)~吹田・東大阪・門真・松原・美原以遠
- 中国道+北神戸線を使った迂回ルートを最安料金で選択可能
- 吹田以遠~神戸都心
- 神戸線・中国道+北神戸線+神戸山手線・中国道+北神戸線+新神戸トンネルを最安料金で選択可
上2つは大和川線を使った迂回ルート。
大和川線・湾岸線を使ってぐるりと回り込むルートの料金調整は松原線 喜連瓜破での工事のため実施中の内容ですね。
工事終了後もこの料金調整が継続するということを表してるんだと。
下2つは中国道+北神戸線を使った迂回ルートだが、
以前ならばこのルートは迂回どころではないルートだった。
なぜならば中国道(宝塚東・宝塚西トンネル)での渋滞がひどかったからである。
むしろこちらの渋滞を避けるために神戸線への迂回が見られたほどである。
この状況が変わったのが2018年の新名神の高槻~神戸間開通である。
新名神ルートも十分定着したので、中国道+北神戸線ルートの利用拡大を狙ってもよいのではないかということである。
この他、大和川線と堺線の乗継が設定されるとある。
大和川線と堺線は交差しているにも関わらずジャンクションはないひ、
鉄砲と住之江が比較的近接しているにもかかわらず乗継料金もなかった。
この乗継を認めることにはいろいろ懸念があるようで、
とりあえずは夜間・深夜限定でスタートすることになるが、
喜連瓜破での工事が完了したら終日乗り継ぎとする考えがあるそう。
さっき中国道の迂回に神戸線が使われていた時代もあったと書いたが、
当時の中国道と比べればマシではあったが、ひどく渋滞する道路ではあり、
阪神高速神戸線は都市高速に限れば日本最悪の渋滞と言われている。
これは淡路島方面への交通が多く流入しているのが原因の1つである。
中国道の対策が進んだことで、神戸線の対策に中国道を使えるようになった。
これはけっこう大きな事である。
ただ、渋滞しやすい区間なのでどこまで効果的か疑わしい部分もあるが。
ちなみに喜連瓜破の工事は順調に進んでいて、空中での橋の撤去は完了、
現在は新しい橋の送り出しに向けた作業を進めているようだ。
周辺の一般道への影響を最小限に抑えるために選ばれた全面通行止めでの工事だが、工事のスピードという点でもなかなかのものである。
迂回による影響は様々あるわけですけどね。