強度のある歯の詰め物

先週月曜日、夏休み明けの出勤前に朝食を食べていたらガリッと固いものを噛んだような。

やな予感がして鏡を見てみると、歯の一部が欠けているような。

そういえば、確かここは虫歯だといって治療して、レジンを詰めたところだったような。

あやふやな感じもしたが、それに違いないと歯医者の診察券を持って出勤、

昼休みに電話をして、ちょっと早く帰宅して夕方に歯医者に行くことに。


見てもらったところ、詰めていたレジンの一部が欠けてしまったらしい。

どうも歯のフチにあたる部分が欠けたらしく「ここは難しいからね」とのこと。

というわけで「インレーだな」ということで、金属を詰めることになった。

まぁ奥歯の詰め物としては一般的なわけだし、それはそれでよいと思うのですが、

歯を削り直して、型を取って、仮にゴム系の詰め物をしてもらい、1週間後にまた来てねということに。


しかし、その日のうちに詰め物はほとんど取れてしまった。

これではいけないと翌日、在宅勤務中に離席して歯医者に行くことに。

仮詰めがダメになったり痛んだら来いと言われてたので。こういうとき在宅勤務は助かる。

仮詰めをやりなおしてもらったが、使う材料は別の材料、熱で柔らかくなる材料を詰めてくれて、

多少は丈夫でしょうとのこと。これでちゃんと持ってくれよと。


その仮詰めはなんとか今朝まで持ってくれた。とはいえ、最後の方は仮詰めの一部が崩れたのか口の中が粉っぽくなってたが。

半日休暇を取って歯医者に行って詰めてもらうことに。

2回目の仮詰めをするときに「ちょっと外しにくいけど」なんて言ってたが、そこまで苦労してる感じではなかった。

無事に銀色のインレーが取り付けられて完了と。

「痛むようなことがあれば来なさいよ」とのことで、とりあえず詰め物のやりなおしは終わり。

1週間、仮詰めのことで気が気では無かったが、まぁなんとか一安心か。

金属になって熱が伝わるようになって、冷たいもの熱いものを飲み食いすると少し気になるが、まぁそれはそういうものらしい。


というわけでなんですけど、最初から金属詰めとけよと思うよね。

ただ、いざ金属を詰めるとなれば、それはそれで1週間待たされ、その間の仮詰めにビクビクするはめになる。

どっちもどっちである。少なくとも仮詰めは最初からもうちょっと丈夫なのにして欲しかったが。

仮詰めやりなおしてもらったとき、再診料(自己負担金180円)しか徴収されなかったから、

仮詰めのコストは一般的な治療費に包含されているわけで、どっちでも歯医者の裁量ということなんだと思うが。

そもそも詰め物が難しいところだと認識していたはずなのだから……と。


虫歯を削ったところに詰めるものとしては、大きくはレジンか金属かセラミックかというところなんだろう。

セラミックはいまのところは健康保険適用の素材はないはず。

全体的な傾向としてレジンが選ばれることが増えているようで、耐久性などに課題はあるが、それでもメリットは大きいようだ。

おそらく、最初にレジンを詰めたのも、経験上耐えるだろうという判断があったんじゃないか。

耐久性ということで言えば金属がやはり一番のようですね。

もう欠けないような材料を選ぼうとすれば、それは金属にならざるを得ないということらしい。


ただ、その金属の値段が最近問題になってるらしい。

歯医者で使う金属は大きく、貴金属合金と卑金属合金があるが、詰め物は貴金属合金を使うのが通常のようだ。

この貴金属というのは、歴史的には金と銀の合金が使われていたらしいが、金が高価なのが問題だった。

日本では歯医者も一般に保険診療の対象となっているが(世界的には歯科は公的医療制度で限定的にしかカバーされないことが多いらしい)、

それゆえに治療に使う材料のコストの低減も求められ、その結果、金銀パラジウム合金が主に使われている。

金12%・パラジウム20%・銀50%程度という合金で、主成分は銀なんですね。

金の割合を減らしながら、化学的安定性や強度などが保てる材料ということで選ばれたものらしい。

ところが時代が移り変わり、最近ではパラジウムの価格が高騰し、なんと金より高価になっている。

これは排気ガスの浄化に使う触媒としてのニーズが高いためだと言われている。


それならそれで他の材料に代替出来るかというと、なかなか難しいらしいですね。

貴金属合金という点では、99%が銀という銀合金もあって、パラジウム価格高騰で使われることが増えてるらしいのだが、

強度の面ではかなり劣る材料なので、単純に代替出来るってもんではないらしいですね。

卑金属合金は加工性と化学的安定性が両立できないような話が見え、詰め物の用途では使われないようですね。

歯科領域で卑金属合金が使われるのは、強度が要求される入れ歯の材料のようだ。

というわけで、高価なりには使わなければならない材料のようである。

それが健康保険適応なのはありがたい話ではあるのだけど、医療材料の価格の決め方の問題で、価格の急変に対応しきれていない実情があるよう。

銀歯値上がりの背景に「脱炭素」 原料5年で6倍超に (NIKKEI STYLE)

一時は実勢価格の6割しか請求できない状態に陥ってたとはとんでもない話である。

その分、技術料の取り分が減ってたってことですね。今はちょっと落ち着いてるように見えるが、なんともかんとも。


とりあえず、これで長持ちしてくれればいいんですけどね。

特に気になるところがなくても折に触れて歯医者には行こうと改めて思った。

ちょうどそろそろ行こうと思ってた矢先のトラブルだったんですよね。