バルコニーのフタを開けて避難する?

今日も今日とて在宅勤務してたら、仕事中にチャイムが鳴って、

玄関からインターフォンで呼ばれたのかと思ったが違って、

気のせいかな? と思ったら、廊下のチャイムを鳴らされていたことに気づき、

廊下に出ると「消防点検です」と。ああ、そういえばそうでしたね。


火災報知器のチェックを流れ作業で3箇所して、それで終わりだと思ったら、

「バルコニーの避難器具の点検もしますので」とスリッパを持ってバルコニーへ出て行った。

確かにバルコニーには「避難器具」と書いたフタが床面にあったのだが、

一体どうなってるのかよくわからなかったのだが、中にはハシゴが入っていた。

ハシゴといっても、チェーンで足場をつないだものなのだが、案外と整然と入っている。

チェーンを引っ張ったりして点検をして、蓋を閉めて帰っていった。


このときフタに「ヒナンハッチ」と書いてあったので検索したら、どうもこういうもんらしい。

避難ハッチ (ORIRO)

どうやってハシゴを使うんだろうと思ったら、下側が開くんですね。

上のフタを開ける→下のフタを開ける→ハシゴを下ろす→避難できる という仕掛けだったと。

(現在は上のフタを開けると、下のフタも連動して開くようなものが多いらしい)

ただ、フタを開けたときの説明書きを見てもそのことは一見してわからなかったけど。

実際に使ったり、あるいは見学した経験がなければ、いきなり使えと言われても困るだろうな。


集合住宅ではよく使われているようだが、このようなものを使わないに越したことはない。

というのは避難が必要となるような事象が発生しない方がよいというのもあるけど、

避難方法にも優先順位はあって、第一優先は普段使っている廊下・階段で玄関から避難するという方法であり、

それに次いでは別方向に設けられた非常口専用の階段からの避難というのが、安全性も高くスムーズに避難できるわけである。

廊下が危険ならば、バルコニーの壁を破壊して避難するというのもあるけど、それはそれでめんどくさいし、

ましてや、そのバルコニーから階段へ到達できず、避難ハッチを使うというのは最終手段に近い。


実際に使おうとすると、いろいろ障壁がありそうである。

上の階にも避難ハッチがあるはずと調べたら、隣の部屋のバルコニーの屋根部分にフタらしきものが見えた。

上の階から避難してくる場合はここに出てくるのだろう。

しかしフタの下の床にはエアコンの室外機が……これが邪魔にならないかというのはある。

自室のバルコニーの下にしても、フタの下には物干し竿がある。

物干し竿はなんかで跳ね飛ばしてしまえば、降りるのに困ることはなさそうだが、

まさかそこに穴が開いてハシゴが降りてくるとは思っていないだろう。


このORIROというメーカーの主力商品が「緩降機」というもので、

そういえば職場のビルでも、避難用の窓の近くにほっそりした箱が設置されていて「ORIRO」というマークが書かれているものがあった。

おそらくこれが緩降機なんだろう。

緩降機の使用方法を覚えよう! (東京消防庁)

支柱と調速機付きのロープで構成されるということで、高いところからの避難器具としては極めてコンパクトである。

適応範囲としては2~10階とのことである。10階からこれで降りるのは相当だと思うが。

ただ、見ての通り、安全に利用するためには注意点が多く、使い方を誤ると容易にケガをするのが難点である。

病院や学校などでは緩降機は避難器具として認められておらず、救助袋(布製のスロープだな) とか すべり台 を使う必要がある。

最近はすべり台が人気だとか聞きますけどね。早くたくさんの人が安全に避難できるわけですから。


実は職場の防災組織では避難誘導班ということで、訓練の時に避難路の安全確認をして報告する係をやってんだが、

緩降機を使わなければならないというシチュエーションを想定した訓練はやったことがない。

実際に緩降機を使うとなると、これは大がかりな話なので、現実的には机上演習ということになるとは思うけど、

万が一、2つの階段のいずれを使っても避難できない人が発生した場合には使いますとか、そのときの操作手順はこうだとか。

そういうのは知らないと使いようがないわけですよね。


アパートの避難だってそうですよね。

大概の人は非常誘導灯のことは知ってるから、それに従って階段から避難するというのは問題ないかもしれないが、

場合によってはバルコニーの壁を破壊して、場合によっては避難ハッチを使ってとか、そういうことも知っておく必要はある。

もちろん、これらの避難器具を使うのに時間的猶予がある場合なら、

例えば下から消防隊員の指示を受けながら操作するとか、そういうこともあり得るのかもしれないけど、

急いで避難しないといけないが、階段は使えないというシチュエーションでは、すぐ使えることも重要である。

そうならないに越したことがないのは今まで書いた通りですが。