この値札ってイオンと同じじゃない

今日は約1ヶ月ぶりに西友に買い物に行っていた。

驚いたのは西友の値札がイオンとほぼ同じスタイルになっていたということである。

他のスーパーでもそうだったけど、これがデファクトスタンダードになったのか。


話は2014年にさかのぼる。

消費税率が5%から8%になるにあたって、値札の表記をどうすべきかということが問題となった。

それ以前は税込価格のみを表示しているスーパーも多かったが、

消費税率が2段階で変わる中で本体価格を基本にするべきというのはだいたい共通的な見解となっていた。

一方で総額表示をするのが原則ではあり、一方で経過措置で本体価格のみの表示も認められるということで、

ここについてどう考えるかというのは小売各社の考え方が分かれたところだった。


イオンは併記の方針を早く示したチェーンの1つで「179円(税込188円)」のような表記を行い、

本体価格と税込価格の文字の大きさを6対4にするとのことだった。

(文字の大きさはその後いろいろな試行錯誤はあって、現在はもう少し本体価格が大きいのが主流になっている)

一方の西友は、消費税率が変更になる少し前、経過措置が始まって早々と本体価格のみの表示に切り替えた。

消費税率が変わる直前とか同時に本体価格のみの表示したチェーンが多い中、西友は少し早かった印象がある。

これは本体価格のみの表示とすることで見た目の価格を安くしたいという意図もあったようだ。


その後、イオンの値札はもう一度変わっている。

2019年3月頃に同年10月に食料品とそれ以外で複数税率が導入されることに伴って、

レジの計算方法が 税込価格の合計 から 本体価格の合計に消費税率を掛けて1円未満を切り捨てる方法に変わった。

この方式自体はそれ以前より多くのスーパーで使われてきた方法ではある。

ただ、イオンでは長らく税込価格の合計で計算していたことから、値札の表示方法を工夫することになった。

それが本体価格に併記される税込価格を小数点以下2桁まで記載するという方法である。

「179円(税込193.32円)」というような表記にしたわけですね。かなり珍しいやり方だった。


しかし気づいてみれば、今年4月から経過措置が切れて、総額表示が必須化されるとなって、

西友や他の本体価格のみの表示としていたスーパーは、ほとんどが本体価格と税込価格の併記を選んだはずだけど、

そのときに西友もサミットストアも、イオン同様に税込価格は小数点以下を記載する方式が取り入れられた。

今まで西友の本体価格しか書いてない不親切な値札ばかり見てきたもんだから、

それがイオンと同じ情報量の多い値札に変わってたのはかなりの驚きだった。


でも、西友がイオンと同じ表記になったのは本当に1~2週間前ぐらいらしいね。

一時は税込価格を大きく、本体価格を小さく表記するという形で総額表示を導入したらしい。

そしたらものすごい混乱するのは目に見えてるとおもうのだが、混乱が起きたらしい。

そのときに客からのフィードバックも考慮して、本体価格を大きく、税込価格は小さく小数点以下を入れて、

というイオンと同じ方式になったという経緯があったらしい。(後で調べてわかった)

別に業界で取り決めたわけではなくて、そこに合理性があったから普及したというのが全てなんじゃないか。