今日は大阪と奈良に出かけていたわけだけど、外国人の観光客多いねぇ。
日本橋界隈を歩いていても「免税」を掲げる店の多いこと。
堺筋を歩いていたら「SUPER DenDen LAND」と掲げるジョーシンの店が。
ジョーシンが久々に日本橋で新規出店した店で、外国人旅行客向けの商品を多くそろえているよう。
日用品はともかく、生活家電は本来ジョーシンが得意とするところのはず。日本仕様ではなく220V仕様がメインなんだろうけど。
日本で免税店というのは2種類ある。
1つは空港の免税店、輸出する前提で輸入品の関税がかからないということで、高級な輸入品が安く買えるというのがよく知られている。
酒税・たばこ税も免税となるので、酒やたばこを安く買うことができるのも空港の免税店の特色だ。
もう1つは市中にある消費税免税の店、免税になるのは消費税だけだが、普通に市中にあって、その場で商品を受け取れる。
英語で書くと、前者は Duty Free、後者は Tax Free、実は使い分けがあるらしい。
日本で使われる電化製品は日本メーカーの製品が大半を占めるが、
その日本メーカーの製品も中国製など外国からの輸入品であることが多い。
とはいえ、日本では電化製品の関税はほとんど無税、輸入時には消費税を納めるだけでよい。
なので日本メーカーは日本向け製品を外国で作ってもさほど不利にならない。
そして市中で消費税免税にさえすれば、完全に免税になる。
これがたとえば輸入物の高級な革製品だと関税率20%とかだから、課税価格1万円の商品は関税が2000円かかる。
輸入業者・販売店がこれに2000円上乗せして売るとすると、輸入してから普通に売ると14000×1.08=15120円となるところ、
これを免税店で輸入しないまま売れば12000円となり、25%引きぐらいになる。そこそこメリットがありそう。
酒・たばこ以外の国産品はもちろん関税を考えなくていいはずだから、
典型的に外国人旅行者が買い求める品は市中の消費税免税の店で十分免税ということになる。
日本では消費税免税にするための手続きはわりと簡単だと思う。
店にとっては条件を満たす旅行者に売るとき、購入記録票・購入者誓約書を作って、購入者誓約書を残しておく。
これだけすれば、店はその旅行者に売った商品を輸出したことにして消費税を計算することができる。
実は通販で外国に売ったときも、外国に送ったときの配送伝票を残しておけば、それで輸出したことにして消費税を計算できるらしい。
たとえば、ある商品を1080円(税込)で100個仕入れて、うち60個を普通に1296円(税込)で、40個を免税で1200円で売ったとする。
このとき、この店が納めるべき消費税は 96円×60個-80円×100個=-2240円 となり、
仕入れ時に払いすぎた消費税が店に戻ってくることになる。なので店は客に売る段階で免税価格で売ってよいことがわかる。
そんなシンプルな仕組みなので、売り手・買い手ともども手間は少ない。
買った旅行者は出国時に購入記録票を税関に提出し、このときに商品をチェックすることになっているが、
すでに機内預けの荷物に入れている可能性もあるので、あまりチェックしていないらしい。
世界的にはVATの免税手続きといえば、もっと手間がかかるもので、
出国後に旅行者にVATが払い戻されるのが一般的な運用となっている。
かなり複雑な仕組みなので、Global Blueなどの代行業者を使うことが一般的となっている。
店は代行業者の用紙に記入し、旅行者は出国前に税関でこの用紙にスタンプを押してもらう。
そして出国後に代行業者に提出すると、わりとすぐにVAT分のお金が戻ってくるという仕組みになっている。
日本でも主要な空港にはGlobal Blueのカウンターやポストがあるそうで。
ただし代行業者の取り分もあるから、VAT全部が戻ってくるわけではないが。
日本でも百貨店を中心にGlobal Blueのシステムを使って消費税免税をやってるところはあるけど、
日本では店の免税カウンターで消費税が戻ってくるようになっている。
特に代行業者を介在させる理由はよくわからないのだが、とりあえず普通に課税で売ればよいということで導入しやすいのかも。
大阪を歩いていると、「免税」と掲げる店はとても多く、
その中には果たして免税で買う客はどれぐらいいるのだろう? と思う店もあるけれど、
ニーズがありそうだというだけで許可はもらえるんだろうし、対応もそこまで難しくないのだろう。
ところで、市中にも関税も含めた免税ができる店、空港型免税店というが、そんな店が日本には1つだけある。
それが那覇市のTギャラリア沖縄である。
この店はもともと日本国内旅行者向けの特定免税店制度のためだけの店だった。
かつて沖縄がアメリカ統治下にあった時代、沖縄は関税が大変低く、沖縄以外の日本の旅行者にとっては免税ショッピング気分だった。
日本統治下に戻り、そのような関税の差はなくなったが、沖縄県外に持ち出す場合の関税の優遇措置が作られ、
その制度は2002年より特定免税店制度となり、沖縄県外に出る予定の人は一定の範囲で免税ショッピングができる。
市中にあるTギャラリア沖縄で購入した商品は、那覇空港や那覇港で引渡しが行われ、確実に沖縄県外へ行く飛行機・船に乗せることが求められる。
当初は国際線は想定されていなかったのだが、沖縄でも外国人は多いことを受けてか、
那覇空港国際線ターミナルでも引き取りができるようになり、初の外国人向けの空港型免税店となった。
現在は他の地域でも市中での空港型免税店の展開も考えられており、東京の三越銀座店でまもなく導入される予定とのこと。
空港で受け取るという性格から日本人でも羽田・成田から出国する予定なら使えるそうで。