そういや、JRの駅で電車に乗る時、駅によっては段差を登って乗る必要がある。
JRでなくとも少々の段差はあるかもしれないけど、JRではあからさまな段差があることがある。
人によってはつまづいたりしそうである。
気になって調べてみると、これは電車と客車・ディーゼルカーどちらも発着するホームで特にあることらしい。
古くにはホームの高さというのは760mmだったらしい。
かつて客車の入口にはステップが一段あって、そのホームからステップと、そのステップから床までで2段上がって客室に行っていたようだ。
今でも多くのディーゼルカーの入口にはステップがあって、こういう乗り方ができるようになっている。
なるほど、ディーゼルカーのステップにはそういう意味があったのか。
もっとも、僕はそんな乗り方はしたことないはず。そんな駅には行ったことないと思う。
ただ、電車の床の高さは1120mmで、都市で走る電車というのはステップがない。
なので電車の来るホームの高さは1100mmにして、段差をほとんどなくすようにしたようだ。
このことには2つ問題がある。1つは電車も客車も来る駅のホームの高さはどうすればいいか。もう1つはホームをかさ上げしないと電車が走れないということ。
電車も客車も来るホームはどうすればよいかという答えは、ホームの高さをその間の920mmにするというもの。
この高さは客車のステップと同じ高さだから、ほぼ段差無しでステップに進んで、そこから1段上がって客室へ行けると。
そして電車の場合は、電車の床まで段差があるが、これを超えれば客室に行ける。
実にこれが、電車に乗るのに段差を登らなければいけない理由。
確か、関西本線の加茂駅・伊賀上野駅・柘植駅でこういう体験をしてるんだよな。
いずれの駅もステップ付きのディーゼルカーも電車(大和路線・伊賀鉄道伊賀線・草津線)も来るからね。
こういう駅は多そうだ。大阪駅にもこんなホームあるんじゃないかな。客車列車も来るしね。
もう1つが、ホームを少なくとも920mmまでかさ上げしないと電車が走れないという問題。
この解決法は簡単ですね。電車にもステップを付ければいいんです。
北陸に行くと、そんな電車が走ってるよね。
とはいえ、最近では920mmまでホームをかさ上げして、ステップのない電車・ディーゼルカーを走らせていることも多いようだ。
最近、北陸でもステップのない一般列車が導入されたので、一部の駅でかさ上げが行われたらしい。
四国でもステップ無しのディーゼルカーが投入されているようで、その場合もホームのかさ上げを行っているらしい。
ただし、かさ上げすると行っても1100mmまでかさ上げすると、以前の車両が止まれなくなるので、段差は残る。
それともう1つの解決法がある。それは床の高さを920mmぐらいにした電車を導入すること。
東北でそんなのが導入されたらしい。
ここにE721系というのがある。床の高さを950mmにしたことでローレル賞が与えられたそうで。
ただし、ここにも書かれているように、電車とはいえ電車専用のホームへ走っていくことは出来ない。
けどどうせ、この地域で以前から使ってた電車にはステップがあったんだから一緒のことだと思いますけどね。
こうすることで床の高さをかさ上げせずとも、ステップ無しの電車を作れると。さらにホーム高さ920mmの駅だと段差も小さくていいと。
まぁ20cmぐらいの段差だと、それは大きな段差だから困るが、そうでなくとも段差というのはあるし、すき間もある。
だから、車いすの人が乗り降りする時には板を渡して乗り降りしているわけだが、いちいち駅員を呼び出さないといかんからめんどくさいか。
これすらいらないのが究極のバリアフリーだという話になる。
実は今里筋線って段差もすき間もほとんどないのよね。以前乗った時に驚いた。
なので、板を渡すまでもなく乗り降りできる。駅員を呼び出すことすらいらないかもしれない。
調べると、大阪モノレールでもこういうことが実現されているらしい。ホーム自体を高くしたり、スロープ板をつけたようだ。
同じような仕組みは、長堀鶴見緑地線で可動式ホーム柵を付ける時にも導入されるらしい。こういうのはいいですね。
全ての車両がステップ無しに統一されればJRでもとんでもない段差はなくなるんでしょうけど、
まぁローカル線ではかさ上げなんて金のかかることもやってられんので、無理でしょうね。
結局段差は残り続けるのかなと。
電車ばかり発着するホームは1100mmまで上げて欲しいところですけどね。
別に上げなくても使えるのは使えるから、金もかかるし上げたくないと思っているのだろうけど、そこをなんとかね。