今日は成人の日だが、成人の日というとどちらかというと小正月の印象が強い。
かつて住んでいた地域は住宅団地ではあったが、ほんの少し行けば農村だったので、
農村の人々の暮らしを感じることも多く、成人の日に小正月の行事を行うのもよく見ていた。
とはいえ、あまりなじみのない人も多いかも知れない。
通常、太陰暦では新月から1ヶ月が始まるが、満月から1ヶ月を始めていた時代があったらしい。
満月基準の正月にちなんで、旧暦1月15日を小正月と呼ぶようになり、農村を中心に祝っていたという。
(ちなみに陰暦の毎月15日は近似的に満月だが、厳密に満月とは限らない。旧8月15日の中秋の名月も同様である)
時代が移り変わり、太陽暦の1月1日に正月を祝うようになってからは、その15日後の1月15日に行事を行うようになり、
この日は長らく成人の日で休日だったのも行事を行うには好都合だったのだが、
成人の日が第2月曜日となってからは、1月15日にこだわると不都合と、成人の日に小正月の行事を行う地域が多いと聞いている。
もはや原型が何であったかはわからないが、一連の正月の行事の終わりとなる日である。
成人の日と小正月が同じになっているのは偶然ではなく、小正月に元服の儀式を行っていたことにちなんでいるらしい。
多くの地域では、この週末に成人式があったのではないかと思う。
20歳の僕も成人の日の前日の日曜日が成人式ということで、市の体育館に行ったものである。(cf. 成人式に行ってきた)
もっとも、正月休み中にやってしまった地域もあるし、まったく別の時期にやる地域もある。
このあたりもあまり一定しないものである。
ところで2022年4月に民法が改正され、成年となる年齢が18歳に改められることが決まっている。
現在、成人式というのは、多くの地域では年度中に20歳となる人が参加して行われている。
(成人式~3月が誕生日の人は19歳でも成人式に参加するのが通常である)
そうしたとき、成人式は誰が参加するべきなのか。
民法改正をきっかけに成人式の招待者を変えるなら、経過的にはどうするのかという問題がある。
これはけっこうな問題らしい。
成人式開催、何歳で? 20歳、受験・就活の少ない時期 18歳、「社会は大人扱いする」 (朝日新聞デジタル)
18歳で成人となるのだから、18歳に成人式をやるのが相当だろう。というのは素直な考え方である。
ところが18歳となる年度の1月というのは、大学受験で慌ただしい人も多い時期だという。
そのため18歳で成人式をやるならば日程の見直しが必要ではないかということである。
今まで8月に成人式を実施してきたある地域では、18歳となった次の年度の8月の実施で考えているそうである。
同じ学年の人がみんな18歳になってしまって次の8月ということで、それなりに理にかなった考えとも言える。
一方であくまでも20歳に成人式相当の式をやるべきだろうという考えの地域も多いようだ。
18歳となる年度の1月に実施することの不都合を懸念したものだという。
ただ、成人となって2年も経とうという時期に成人式とはおかしいだろうということで、名前の変更も含めて考えているとのこと。
この場合は、経過的な措置も不要なので、その点でも問題は少ないのだろう。
僕にとって20歳は高専を卒業した年、その後に専攻科に進学したから通学先は変わっていないが、大きな節目ではあった。
ただ、世間的には高校卒業を機に18歳ごろで、就職・進学のため親元を離れる人は多いのが実情である。
にも関わらず未成年者としての扱いがしばらく続くのは不都合とはかねがね思っていた。
成年となる年齢が20歳であった理由はよくわからないが、昔は18歳というのはそこまで節目として重要視されてなかったのかなと。
女性の婚姻適齢が16歳(民法改正後は18歳になる)というのもそうだけど、むしろ中学卒業の方が重視されてたんじゃないか。
中学校を出ていきなり大人扱いは無理があるので、就職などで親元を離れるにしてもしばらくは親の監督下にしておこうと。
そういう考えで20歳で成年としていたのかなと想像するが、今とはずいぶん違う話である。
先の新聞記事で面白い観点だなとおもったのが「18歳成人式のメリットは高額な和装ではなく学生服で出席できること」とあったこと。
確かに18歳となる年度中であれば、高校在学中ならば制服が正装としてふさわしい。
というか、これは女性にとっては切実な問題だろうな。金銭面ではよいが、貴重な機会がなくなるという見方もある。
制服だとなんとなく卒業式みたいだなと思ったが、卒業を機に地域を離れる人にとっては、まさに送り出しの式になる。
高校卒業などを機に他の地域に引っ越した人が、新しく住んだ地域で大人となる覚悟を示すのもまた1つの姿ではある。
でも、どっちかというと住んでいる地域の成人式に出席しても知ってる人いないしと、ネガティブな受け止めが多いか。
なかなか落とし所が難しいが、18歳となる時期とできるだけ近い時期にやるのが本来かなと思う。
ただ、18歳となる年度中にやるのはスケジュール的に厳しいのも確かかなと思う。
1月より遅くすると転居などで慌ただしいし、位置づけが卒業式と重なる。早めて夏~秋頃となるとそれもちょっとなぁ。
そうすると、その翌年度、19歳となる年度中というのはしっくりくるのかなと。
同学年の全員がすっかり18歳となってからの年度ということで理屈にも合う。
これもまた慌ただしいという話はあるが、時期を選べばなんとでもなりそうだし、こちらの方が融通はききやすいのではないか。
さすがに20歳となる年度まで引っ張るのはどうかと思うが。
もし1月に成人式が行われなれば、成人の日はどうなるのかという話にもなりかねないが、
最初に書いた通り、地域の伝承にとって重要な休日なので、そうなっても残って欲しいところである。
どこに落ちつくか見えないところもあるが、この日に成人式か相当する式を行う地域は残るだろう。