昨日も書いたけど、今日は学部の入学試験で、それで大学に至るまでの道路にはいろいろな人が立っていた。
「受験生がんばれ」という旗を持った人が何人かいたというところからして、
この入学試験の裏で動いている金の大きさを垣間見たが、大学自身に落ちる金は大学院入試ほどではないだろう。
日曜日(といっても日本では月曜早朝までだが)でソチオリンピックが終わった。
日本は 金メダル1個・銀メダル4個・銅メダル3個の計8個のメダルを獲得し、
これは長野オリンピックの10個に次ぐ快挙だと言われた。
もっとも競技の数やら変わってるから単純に比較できるかは難しいところだが。
この話を聞いて、2年前のロンドンオリンピックの話が重なる。
このときは計38個のメダルを獲得したが、過去最高のメダル数であったということで話題になったから。
そのロンドンオリンピックのときに言われたのは、日本のアスリートが活躍できる種目が増えたねという話だ。
例を1つ挙げるとフェンシングかね。その4年前の北京オリンピックで日本初のメダルを獲得したというのは衝撃的な話だった。
その時まで日本人が活躍しているイメージなんてさっぱりなかったから。
ロンドンオリンピックでも団体でメダルを獲得してたけど、それは画期的なことだよね。
僕も含めて一般の人にとってはメダルを獲得するようなことがなければなかなか注目されないということで、
本当はもっといろいろ活躍してるんだろうし、メダルを獲得した競技でもそれ以前より活躍があったはずで、惜しいなとは思うんだけど、
こうして注目されるようになるのはいいことだよね。
日本にとっては画期的な結果だったわけだが、参加国全てを並べてみるとその立ち位置は難しい。
今大会、冬のオリンピックとしては史上最多の88の国と地域が参加した。
とはいえ、夏の大会だとロンドンオリンピックで204の国と地域が参加しているのだからそれに比べるとずっと少ない。
そしてメダルを1個以上獲得したのは26の国だが……
1. Russian Fed. 金:13 銀:11 銅:9 計:33
2. Norway 金:11 銀:5 銅:10 計:26
3. Canada 金:10 銀:10 銅:5 計:25
4. United States 金:9 銀:7 銅:12 計:28
5. Netherlands 金:8 銀:7 銅:9 計:24
6. Germany 金:8 銀:6 銅:5 計:19
7. Switzerland 金:6 銀:3 銅:2 計:11
8. Belarus 金:5 銀:0 銅:1 計:6
9. Austria 金:4 銀:8 銅:5 計:17
10. France 金:4 銀:4 銅:7 計:15
11. Poland 金:4 銀:1 銅:1 計:6
12. China 金:3 銀:4 銅:2 計:9
13. Korea 金:3 銀:3 銅:2 計:8
14. Sweden 金:2 銀:7 銅:6 計:15
15. Czech Republic 金:2 銀:4 銅:2 計:8
16. Slovenia 金:2 銀:2 銅:4 計:8
17. Japan 金:1 銀:4 銅:3 計:8
18. Finland 金:1 銀:3 銅:1 計:5
19. Great Britain 金:1 銀:1 銅:2 計:4
20. Ukraine 金:1 銀:0 銅:1 計:2
21. Slovakia 金:1 銀:0 銅:0 計:1
22. Italy 金:0 銀:2 銅:6 計:8
23. Latvia 金:0 銀:2 銅:2 計:4
24. Australia 金:0 銀:2 銅:1 計:3
25. Croatia 金:0 銀:1 銅:0 計:1
26. Kazakhstan 金:0 銀:0 銅:1 計:1
ほとんどがヨーロッパと北アメリカなんだよね。
違うのは中国・韓国・日本・オーストラリア・カザフスタンか。
日本・韓国・中国はアジアにあっては特異的に獲得数が多いが、
しかしながら、ヨーロッパで獲得数が多いところにはとてもかなわないし、活躍できる競技も限られるところだろう。
ドイツと日本は面積も人口も似ているが、メダルの数は4倍違うのだから、その差はわかりやすい。
夏のオリンピックなら互角ぐらいだからね。別にこの比較はさほどおかしくはない。
そもそもウィンタースポーツはできるところが限られるというのは言うまでもない話だ。
まだ氷の競技はよいのだが、雪の競技は雪が降らないとどうにもならないのだから。
日本はどっちもなんとかなるところで、氷の競技も雪の競技も活躍できるのも納得なのだが、
それでもヨーロッパほどウィンタースポーツが根付いているとも言いがたいところらしい。
なんでこんなことを言ったのかというと、どうも4年後に韓国で行われるピョンチャンオリンピックで掲げている「新たな地平」というコンセプトの示すところというのは、
ヨーロッパ中心のウィンタースポーツをあまねく世界に広げていくんだという決意が表されているらしい。
これまで冬のオリンピックは22回行われてきたが、ここまでヨーロッパと北アメリカ以外での開催は、
日本の札幌(1972年)と長野(1998年)の2回だけ、ピョンチャンでやっと3回目なのだ。いずれにしても東アジアなんだが。
まぁ夏のオリンピックも2年後のリオデジャネイロ大会で初めて南アメリカで開催され、未だにアフリカでは開催されていないという状況だから、
それに比べるとさらに立地条件の難しい冬のオリンピックの開催場所が偏るのは致し方ない面もあるんだけどね。
実は韓国は雪の競技はあまり根付いていないらしく、ピョンチャンでちゃんと雪の競技ができるのかという心配もあるとか聞くが、
その一方で、この大会を機に発展させていこうという意欲は強いのだろうと思う。そういうことも「新たな地平」に込められているんだと。
まだまだヨーロッパにはかなわないかもしれないけど、日本のウィンタースポーツも着実に発展してきたんだな、とこのあたりのエピソードより感じた。
そして、4年後、8年後にはさらに発展した日本のアスリートの姿が見られるかも知れない。そんな希望を感じることが出来た。
そのときにきっとよい競技ができますように。