単元未満株式を買う

先日、イオンディライトの公開買付の話を書いたが、

あわせてイオンモールの株式交換のことも話題にしていて、こう書いた。

イオンモールの100株はイオンの100株に満たないわけである。

単純にイオンの株式に交換されると、交換後の取引に困ってしまうわけである。

こうなると継続保有は難しいので、株式分割などで打開してほしいものだが。

(イオンが公開買付するという)

これについて、イオンモール1株にイオン0.65株を割り当てるということで、

イオンモールの株主総会に諮られることになったという。

そして特にイオン側では株式分割などは行われないとのことである。うーん。


交換比率についてはそんなもんかなという感じはある。

当初は0.57株という提案がイオンからあったが、イオンモール側のアドバイザーが、

もうちょっといけるのではと交渉した結果0.65株になったということが書かれている。

イオン株式会社によるイオンモール株式会社の完全子会社化に関する株式交換契約締結(簡易株式交換)のお知らせ (pdf)

後で書くような事情もあり、若干盛った方が納得感があるのではという判断があったのだろう。


単元未満では議決権も株主優待もないので不便な話である。

とりうる選択肢としてはこんなところが考えられる。

  1. 株式交換前にイオンモール株を売却する
  2. イオンモール株を買い増して、株式交換後もイオン株が1単元以上になるようにする
  3. イオン株を35株買い増して、イオン株が100株になるようにする

正直なところ、短期的な金儲けだけ言えば 1.で別の投資先を見つけたほうがよいような気がするが。

しかし、イオンの株主として今後も関与していくべきだろうという考えはあり、

将来にわたって考えたとき、端数が残らない方がよいとすれば3.が最適である。


35株だけ買う方法としては、単元未満株式売渡請求による方法と単元未満株取引による方法がある。

単元未満株式売渡請求は証券会社経由で会社に申し出て、端数の株を買い増す方法である。

単元未満株式買取請求は全ての上場会社で応じてくれるが、買増請求はない会社もありうる。

ただ、イオンの資料には明確に記載があるので可能なはずである。

しかし、現在イオンモール株を保有しているGMOクリック証券は買増請求の取次はやってくれないという。

あと、買取請求・買増請求は取次手数料がかかるのが通常である。


一方の単元未満株取引だが、こちらは一部の証券会社で扱っている。

SBI証券では「S株」という商品名で扱っている。

普通に考えれば取引手数料は割高になりそうなものなのだけど、

SBI証券は一定の条件を満たす場合、現物株の取引手数料が0円になる。

なんとS株もこの対象だったようで、無手数料で売買できてしまう。

通常の取引との違いは、指値を指定できず、約定するタイミングも限られていることである。

朝9時以前に注文すると前場の寄付(最初の取引)で取引が行われる。

その価格は指定できないので「成行」となっている。

売却はともかく、買付時はかなり余裕を持って買付余力を抑えられることになる。


単元未満なので、35株一気に買うことも1株ずつ買うことも可能である。

細切れにしても手数料無料であることに変わりは無い。

SBI証券には株式積立というのがあって、毎週○株ずつ買うということが可能である。

毎週2株ずつ買うと8月末の権利確定日までには35株買えるはずで、

そのときには株式交換でイオンモール株はイオン株65株に交換されていて、

8月末には100株のイオン株が揃って、1人前の株主になっているはずだと。

こうすると9月頃にはイオンの株主優待が受けられるんじゃないか。


しかし、イオンの株価は指標上はとても割高である。

PER(1株あたり純利益/株価)は100倍近く、こんなにPERが高い会社っていうのもどうなんでしょうね。

イオンモールはPER 25倍程度、株価に対する稼ぎが全然違うのである。

短期的な金儲けだけ考えれば売って別の投資先を探した方がよいと言ったのはこのことによる。

イオンの利益の少なさには、上場子会社の少数株主が利益を持って行ってしまうというのもある。

イオンモールもそのような上場子会社の1つである。

イオングループとしての評価の割に、親会社に残らないので、イオンのPERを見ると異様に高くなってしまう。

他の要因としては株主優待目当ての株主が多いからというのもあるそう。


正直なところ、こんな割高な株を買うのかと悩んだのは事実である。

イオンは1株4000円ほど、35株でも14万円の投資である。

株主優待はイオンでの購入額の3%還元ってのはそこそこだが。

しかし、イオンほどしぶとい小売業はないのではないかとも思うのである。

一定の利益を出しながら地域の買い物を支えていることの意義は大きい。

赤字では持たないですから、利益が出ていることは重要である。

その中で付加価値を高めるための努力をしているわけである。

そういうところも評価した上での株価なんじゃないかなと思う。