Cities:Skylines2で最初に作った都市も人口42万人にも達し、
これ以上やるのも難しいかなと思いつつも、もう少しできることはあるんじゃないかと。
で、市内各所で渋滞が起きているのだが、ある時はここで渋滞が発生し、
ある時はここで渋滞が発生し、と渋滞が起こる場所が転々としていることに気づく。
で、いろいろ観察していたのだが、原因は駐車場を探す車による渋滞だったらしい。
中密度以上の住宅には駐車場が備わっていない。
この場合、車を持つことを希望する住民は車を路上か駐車場に停める。
このゲームはあまり気にせずに道路を引くと路上駐車が発生する。
日本の感覚では路上駐車が基本というのは変な感じがするけど、
アパートに駐車場がないというのもそれはそれで変な話である。
ただ、それ以上におかしいのは、駐車場を探し回って右往左往する車が多数発生することである。
駐車場のアテが付かない場合は車を持たないというロジックは存在するらしいが、
1台でも駐車スペースに空きがあれば、車を所有できると考えてしまうそうで、
駐車場のわずか数台の空きをめがけて何十台も押しかけるわけである。
当然、駐車できるわけはないので、大半の車が引き返して他の駐車スペースを探す。
大抵の場合は他の駐車スペースに空きが1台は空きが存在するので、そこをめがけて走り出す。
これが渋滞が起きる場所が転々としていた理由であり、転回が多数発生する原因でもある。
日本では車庫証明という制度があり、自動車を保有するには使用の本拠(通常は自宅)の近くに保管場所がなければならない。
「保管場所を使用できる権原を有すること」という要件があって、
自己所有なのか月極契約なのかはさておき、必要時には駐車できる必要があるので、
通常は保管場所から車を出すと、帰ってくるまで空きであるのが通常である。
ところがこのゲームは駐車場所の裏付けがなくても車は所有できるし、
駐車場所から車を出すと、駐車場所を他の車に奪われてしまうのは普通である。
結果として自宅近くの駐車場所には戻ってこられない可能性もある。
こうなるとどこでもいいから駐車場所を探して彷徨うことになる。
SimCityで高密度住宅から1000台とか車が出てきて、明らかにおかしいだろと思ったことはあるけど、
住宅には必ず駐車場を備えているというモデルであれば、
とりあえず自宅には車を停めることはできるので上記のような問題は起きない。
ところがCities:Skylinesシリーズでは自宅に駐車場があるとは限らないし、
外部に駐車する場合に日本で言うところの「保管場所」としての駐車スペースと、
目的地の駐車スペースを区別する仕組みが無いので、駐車スペースが見つかる保証がないのである。
この問題の打開策はいくつかある。
1つは自宅付近に十分な駐車スペースを用意するという方法。
低密度住宅であれば敷地内に駐車場があるので容易に実現できる。
「駐車場付き道路」という多くの車両が路上駐車できる道路もある。
ただ、これだけだと中密度住宅にも追いつかないのが実情だと思う。
入居時などに駐車したい車が殺到すると、駐車スペースを探して右往左往して渋滞が発生して、
これがなかなか引かないで公共サービスにも影響を来すということはあると思う。
低密度中心でなければ取り得ないアプローチかもしれない。
逆に全く駐車スペースを用意しないというアプローチもある。
駐車場を作らず、道路も路上駐車できないものばかり作るわけである。
3車線道路、街路、砂利道、高速道路などを選べば路上駐車できなくなる。
2車線道路などは街路樹・広い歩道・草地を付加することで路上駐車を封じることができる。
こうして徹底的に駐車スペースをなくしていくと、どこにも駐車できないという判定になり、
低密度住宅などで駐車場のアテのある車以外は存在しなくなるわけである。
大都市を目指すならこのアプローチが楽には違いない。
で、もう1つ代表的なアプローチとして、郊外に駐車場を設けるという方法がある。
郊外に車を停めて地下鉄などで移動するという形にするのである。
十分な数の駐車スペースがあれば、駐車場を求めて彷徨う車もいつかは駐車できる。
市街地に十分な駐車スペースを設けるのは難しい面もある。
例え十分なスペースがあっても右往左往する車で大渋滞となり様々支障がある。
後で書くような事情もあり、どうしても駐車場付近の渋滞は避けられないので、
渋滞対策の容易性や、公共サービスへの影響を考えれば郊外に駐車場を集めるのが理にかなっているわけである。
最初は2番目に書いた方法がよいかと思ったが、それはそれでリアリティがないので、
3番目に書いた郊外に駐車場を設けるアプローチでいくことに。
郊外の3つの駅前に立体駐車場をずらりと移設・新設していく。
高速道路に直結したところにある駅なので、車を集めるにも好都合である。
立体駐車場はアップグレードすると300台まで収容できる。
維持費が比較的高価らしいが、すさまじい黒字なので気にしない。
立体駐車場以外の既設の駐車場は削除、路上駐車できる道路はできるだけ差し替えていく。
そんなので市街地からは駐車場を求めて彷徨う車はほぼいなくなり、
駅前は駐車場を求める車であふれ、その渋滞は高速道路の本線まで伸びるものも。
駐車場までの道路を長くするなどの調整をして、他への影響を軽減しつつじっくり待つ。
車の動きを観察すると、人気の駐車場に殺到して、満車になって別の駐車場に並び直しをしたり、
列から抜ける車が何台もいると思ったら、路上駐車を潰せてなかった道路に向かっていたり……
数量として充足していてもなかなかスムーズに停めてくれないのが実情である。
どうしても渋滞が長引くことは避けられないので、郊外で処理した方がよい。
最終的に3つの駅前に計50棟の立体駐車場が並ぶこととなった。
42万人に対して15000台の公共駐車場を用意したという形である。
そこから自宅などには地下鉄(大半は高架だけど)・徒歩などで移動する。
で、おそらく通勤・買い物などの日常生活ではほぼ自家用車は使っていないはず。
なぜならば目的地にはほぼ駐車場がないからである。
一部には自家用車での通勤もあるが割合としては少なく、地下鉄・徒歩が主とみられる。
このため入庫する車(並び直し含む)は混むが、出庫する車で混むという光景はみられない。
市外への移動など、どうしても車が便利な移動では活用しているようだが、全体としてはわずかである。
冒頭で書いたように駐車場を探す車による渋滞が多くを占めていたことの証拠でもある。
まだしばらくはこの都市でやっていけそうだなと思った。
地下鉄がある現在ならこのアプローチは全く問題ないけど。
地下鉄・鉄道などができる以前の公共交通といえばバスだろうけど、
バスは利用者が多くなると乗降で混雑し、数珠つなぎになってしまう。
郊外の駐車場と結ぶためのバスを運行するとどれぐらい混むのかわからないけど、
あれもこれもバスで移動となるとけっこう大変ではないかと思う。
何もかも自家用車では道路の渋滞が大変だが、バスばかり使われてはバスの運行の妨げになる。
となるとある段階までは1番目に書いたような駐車スペースを分散させるアプローチがよいのかもしれない。
いずれにせよ駐車場を探す車による渋滞が延々続くのは避けたいのだから。