主要な候補者には掲示板も回りますが

市議会議員選挙よりも巨大なポスター掲示板が登場し、

なんだこれはと思ったら、東京都知事選挙のポスター掲示板だった。

参議院の東京都選挙区も立候補者がやたら多い傾向はあるが、

改選数6と考えれば多くなる理由も理解できないわけではない。

でも知事として選ばれるのは1人だけ。なのにこの巨大ポスター掲示板かと。

しかも、なんと掲示板の枠の数が足らないという事態が発生しているのだ。


今回のポスター掲示板には工夫がある。

番号「1」なぜこの位置に?都知事選で異例のポスター掲示順、選管「今回特有の工夫」 (産経新聞)

ポスター掲示板の中央に1~16番、その上に17~24番、下に25~30番の枠があるという形になっている。

その上でポスター掲示板の説明を書いてある部分も予備枠として使えるようにして、

それが31~48番に割りあてられている。

47番枠には「東京都知事選挙」、48番枠には「ポスター掲示板」と掲示板の管理番号、選挙管理委員会の名前があり、

立候補者数46人までならば東京都知事選挙のポスター掲示板であることはわかるし、

立候補者数47人でも選挙のポスター掲示板であることぐらいはわかる。


予備枠は昔からこういう仕組みが使われていたのだが、

中央に1~16番というのは新しい取り組みで、これについては

都選管は今回の並び順とした理由について、「掲示板が巨大になり、これまでのように最上段右側を1とすると、有権者の視線からかなり遠くなってしまって見にくいと判断した」と説明。告示日当日の抽選で決まり、主要な候補者が続くことが多い「1」からの並びが、より視認性が高い位置になるよう考慮したという。

とある。「主要な候補者」ってなんやねんという感じもあるが、

常識的に考えれば選挙の立候補というのはみな朝一番に行うもので、

その場合、受付開始前に来た人同士で抽選を行い届出順を決める。

だから届出順はくじ引きで決まっているというのが一般的な理解である。

しかし、組織力の弱い候補は出遅れて届けるものが存在する実情もある。


で、今回の選挙では朝一番にくじ引きで届出順を決めたのは23人だったそう。

それでも多いなという感じはあるが「主要な候補者」はそこに収まっている。

掲示板中央の1~16番、その上の17~24番の範囲で収まっているので、

それなりに視認性は高いところに「主要な候補者」が集まったとは言える。

この範囲では全員ポスター掲示板を利用することは出来るし、一応問題はない。


この届出順とは文字通り届出順らしく、

くじ引きで後ろの番号を引いた候補者は、想定より立候補の手続きに待たされてしまったよう。

手続きが終わって「7つ道具」を受け取らないと選挙活動はできないわけで、

この結果、予定していた「第一声」が遅れるという事態が発生している。

さすがにこの立候補者数、手続きに時間がかかるのは仕方ない面はあるが、

そこにくじ引きが影響するというのはこれまで気づかなかった。


最終的な立候補者数は56人、さすがにわけがわからない状況である。

ポスター掲示板からはみ出した候補者は枠外にクリアファイルに入れたポスターを画鋲で留めて対応するらしい。

○番の候補者は△番枠の右側とか指定されているらしい。

組織力の弱い候補であろうから、なかなかこうして掲示しているのを見る機会はないかもしれないが。

好ましいこととは言えないが、さすがにこれ以上の増設は難しいのは理解できる。


立候補自体は自由だし、供託金や選挙費用の負担などのリスクは負っているのだから、

そこに対してとやかく言うのは避けたいところなのだが、

「NHKから国民を守る党」だけは明確におかしいと言えると思う。

というのも1人しか選出されない選挙に19名の候補者を立てているためである。

所属党派証明書を提出したのが19名ということである。

確かに同じ政党で分裂選挙というのも起きることはあるのだが、

定数以上に所属党派証明書が出るというのはあまり聞いたことがない。

どちらかが無所属、あるいは両方無所属にさせることが一般的な政党の対応ではないか。

これだけ立候補者数が多いことには別の意図があるのだが、

この19人の候補者がポスター掲示板を大きく圧迫させたことは明らかである。


さて、東京都知事には一般的な都道府県知事としての立場とともに、東京市長のような役目もある。

多摩地域・島しょ部にとっては東京市長としての役割はあまり興味はない。

東京都と市町村の協調というのが大きなポイントではないかと思う。

ただし、東京都がお金持ちであることは多摩地域・島しょ部にも影響があり、

一般的な都道府県レベルの行政を越える側面も存在することも事実だが。


もう1つの着眼点としては議会との協調関係であって、

やはり議会と知事で協調できないと行政が空転してしまうわけですよ。

議会の主要会派の後ろ盾があるかという観点でもあるけれど、

それ以上に議会との信頼関係というのは議会との向き合い方で決まる印象もある。

これらの観点を充足する候補者はかなり限られるとみている。

その中で誰を選ぶべきか。けっこう悩ましいところはありますけどね。