新型コロナウイルス対策でワクチンに手応えを感じて、
長らく続いていた各種制限を大きく緩和したのがイギリス。
成人の接種率は8割ほどに達しており、感染者数が増加しても死者数の増加は少ないということで、
感染者数が増加する中で規制をほとんどなくしたら、なぜか感染者数が減っていった。
このことに奇妙だと思っていたが、現在のイギリスでは非常に困ったことが起きているようだ。
規制解いた英国の誤算 自主隔離が急増し、人手不足に (朝日新聞デジタル)
“pingdemic”と言われているそうだが、アプリ接触通知(ping)で大勢の人が自宅待機となり、
生活必需品の供給や交通機関など生活インフラに大きな影響が出ているということである。
日本では全然役に立っていないといわれる接触通知アプリCOCOAだが、
イギリスではちゃんと機能しているようで、それは接触したという判定基準の差もあるのかもしれないが。
各種の制限が解除されたイギリスだが、接触者は10日間の自宅待機を要することになっており、
感染者数の増加により通知を受ける人がかなり多くなってしまったということらしい。
この状況と関係あるのか知らないけど、接触者は自宅待機を要するというルールはなくなる方向らしい。
制限緩和によりイギリスの感染者数が減少しているのは奇妙な話だというが、
明確な理由は見あたらなかったが、いくつかの複合的な要因が指摘されているようだ。
- 学校が休み期間に入ったこと
- “pingdemic”により自宅待機となる住民が増えたこと
- 積極的な検査をしていたが、この実施件数が減ったこと(“pingdemic”を見て、検査を忌避する動きもある?)
- “pingdemic”を見て、アプリをアンインストールする動きがあること
実態として感染者数が減っているのかはなんとも言えない。
今まで過剰検出の感はあったので、その反動で減ったように見えることはありうる。
死者数は緩和後に増加傾向だが、制限緩和が死者数増加に寄与しているかは不明である。
感染者数の増加と死者数の増加はタイミングがずれるものだから。
このまま横ばい程度で推移すれば、これはこれでよいのかもしれないが、果たしてどうなることやら。
先の記事にも書かれているのですが、現在もイギリスではマスク着用の励行が求められているところ、
公共交通・ショッピングセンターなどでのマスク着用率は3割程度とのこと。
ウイルスの変異が進む中で感染性が増しており、マスク着用だけでは十分な効果を得にくいところはあるが、
ただ、症状の有無、ワクチン接種の有無を問わず、マスク着用を行うということは、
蔓延状況の急激な悪化を防ぐという点では効果が期待できるところである。
日本ではそこまでのことは起きないのでは? と思うものの、注意していきたいところである。
日本ではどうしてもワクチン接種をしたくないというのは1割程度とのアンケート調査があり、
最終的には対象者の8割程度のワクチン接種は十分見込めるだろうから、
イギリスの対策というのはかなり参考になるものではないかと思う。
“pingdemic”は明らかに想定とは違う現象なわけだけど。
ただ、自宅待機すら働かなくなるとどうなるかね。
特に、今回の”pingdemic”で検査を忌避する動きが出たらしいことが気がかりである。
確かに無症状の人を網羅的に調べる必要はないと思うが、有症状の人すらも忌避するようになれば実態がつかめなくなりかねない。
そんなことはないかな? でも、そういう懸念も出てくるほどに”pingdemic”は大問題のようだ。