ダートでも日本馬は世界と戦えるか

先週末はJRAで馬券を発売する重賞レースがなんと8つ!

まぁドバイワールドカップデーのG1レース4つがあるからですけどね。

というわけで、夜更かしして見てました。グリーンチャンネル(無料放送)ですね。

深夜23時から3時間の中継、楽しんで見てた人は多そうだったが。


結果なんですが、日本馬大健闘だが、悔しかったですね。

一番勝機ありと思われていた、ドバイシーマクラシック(芝2410m)、

クロノジェネシスは2着に敗れ、サウジカップ優勝のフランス馬、ミシュリフが優勝だった。

この日のメイダン競馬場はダートも芝もレコード更新とかそれに迫るような高速決着が続いてて、

クロノジェネシスは日本ではタフな競馬で強いと言われている中では、ちょっと良さが出し切れなかったのかも。

ミシュリフもクロノジェネシスも大目標はフランスの凱旋門賞か? と言われているので、再選はあるかもね。

むしろ、びっくりしたのは3着に日本のラヴズオンリーユーが入って、しかも1着までわりと僅差だったこと。

確かに上位に入っても不思議はなかったけど、この2頭に迫るとは恐るべし。

ドバイターフ(芝1800m)も、日本から1頭出走したヴァンドギャルドが2着と。

これは優勝したイギリスのロードノースは評判通り強かったけど、それに次ぐ2着とは日本のファンこそ驚いたかも。


一方のダートの2レース、ドバイゴールデンシャヒーン(ダート1200m)は日本馬4頭が大挙しての挑戦、

サウジカップでコパノキッキングが優勝しているという流れはよいが、今度はアメリカからの遠征馬も手強そう。

結果は、JRAのオッズでは単勝最下位人気のゼンデンがレコード勝ち、だが2着には日本のレッドルゼルが入ると大健闘。

馬券的にはけっこうな波乱で単勝万馬券・3連単は96万円、日本のファンの馬券の買い方が下手なわけではないと思うんだが。

大挙して挑戦して、2着・5着・11着・12着は悪くはないと思うが悔しいなぁ。

でも、一番悔しいのは、優勝したゼンデンがゴール直後に故障を発生し、残念ながら亡くなってしまったことかも。


メインレース、ドバイワールドカップ(ダート2000m)、世界2位(サウジカップに抜かれるまで1位だったはず)の高額賞金を賭けたレースである。

日本からはチャンピオンズカップ優勝のチュウワウィザードがサウジカップから転戦しての挑戦。

アメリカの第一線の馬は集まらなかったので、チャンスはあるという話もあれば、言うてもアメリカ馬の壁は高いのではと言われたり。

JRA発売では単勝4番人気の7.3倍という微妙な感じ。日本のファンにとっても悩ましい感じが伝わってくる。

結果は、JRA発売でも単勝1番人気のミスティックガイドが優勝、G1勝ちこそなかったが、重賞2勝と勝ち方の強さから評判だったらしい。

で、2着がチュウワウィザードだったんですよ。3.75馬身離されてはいたんですけど、立派な2着ですね。

2着でも約240万USドルと、チャンピオンズカップ(1着1億円)の2勝分以上の高額賞金をゲットしたのだった。


番組中に言ってたんだけど、今まで日本調教馬が外国のダートG1を勝ったことはないんですって。

一方でドバイワールドカップは2011年に日本のヴィクトワールピサが優勝している。

変な感じがするけど、2010~2014年に開催された5回は タペタ というオールウェザー(人工馬場とも)が使われていて、

JRAの記録上はダートとなってるけど、便宜上のもので、ダートとはまた違う競技性のようである。

これは当時、アメリカの競馬場でオールウェザーの導入が行われていたという背景があったようだが、

そのアメリカでも評判が悪くダートへ戻す動きがあったぐらいで、アメリカからの遠征馬がドバイに来ないという問題にぶち当たり、

メイダン競馬場のタペタコースはアメリカ式のダートコースに改められ現在に至るとのこと。

日本馬による外国のダート重賞制覇としては、2006年に ユートピア が ゴドルフィンマイル(G2) で初制覇、G2までならいくつか実績がある。

G1も2着までは来ていたし、今回も2着2回は立派だが、例年よりアメリカ馬が手薄と言われる中でこれだから厳しいなとは思う。


しかし立派な成績だし、チュウワウィザード も レッドルゼル も日本生まれ、さらに言えば両親とも日本生まれである。

日本で走っている馬には外国生まれの馬もいる。

特にダートの活躍馬ではけっこういて、コパノキッキングもアメリカ生まれである。

また日本生まれでも、父親がアメリカの活躍馬で日本に渡ってきたなんていうのもザラである。

でも、だんだんそれも変わってきていて、日本国内のレースだけでなく、ドバイに渡ってもこれだけの結果が出せるんだからね。

これは日本のダート競馬も世界レベルになりつつあるということだろう。


立派ではあるんだけど、そうして考えると惜しいのが日本国内のレース体系である。

日本国内でダートの国際GIレースは チャンピオンズカップ(1800m)・フェブラリーステークス(1600m)・東京大賞典(2000m)の3つがある。

ここを見てもわかるのだが、まずダート短距離のGIはないんですね。

とはいえ、ダートだと地方開催のダートグレード競走も重要だが、東京大賞典以外は日本ローカルの格付けしかない。

というわけで、日本国内ではGIと同一視されるJpnI格付けのレースまで広げて調べてみるが、JBCスプリント(JpnI)が唯一である。

持ち回り制なので、距離が競馬場により変わること、地方開催のためJRA所属馬の出走枠が少ない、国際レースにするのは困難だろうということ。

ドバイゴールデンシャヒーンに4頭の日本馬が出走したのも、日本国内にダート短距離のチャンピオン決定戦が乏しいという事情はありそう。


現在あるレースを元にしてダート短距離のチャンピオン決定戦を作るなら カペラステークス(GIII) が一番近いかなという気はする。

1200mという距離と、すでにJRA開催の国際レースであること、リヤドダートスプリントの優先出走権付与レースであることなど。

現在のカペラステークスはGI~GIIIの優勝実績によって負担重量が最大3kg加算される仕組みになっている。

ここを改めて、チャンピオン決定戦としての体裁を整えて、レースのレベルを高めて、目指すはGIという形にならんかね。

ちょっとGIまでは遠いんですけど、まずはスーパーGIIIでもいいんじゃないでしょうか。

ドバイでこれだけの結果を出せる馬が日本にもいるんだから、日本馬だけでGIレースができないわけがない。

(もちろん国際レースなので外国からの挑戦もOKですけど、報奨金や輸送費補助があるチャンピオンズカップすら外国馬が来ないので)


そんなわけで、芝もダートも来年こそは勝ちたいと思ったドバイワールドカップデーなのだった。

ダートはアメリカ勢が手薄な今年取れなかったというのは、どうにも残念だが、

しかし、それを上回るほどに日本勢が強くなる可能性は十分にあると思いましたね。