日本でICパスポートが導入されたのは2006年から。
長くてもパスポートの有効期間は10年だから、一部の特殊なケースを除けば日本人のパスポートは全てICチップ内蔵だ。
そうはいっても、ICチップって偽造防止に役立つぐらいでしょ?
って思ってたら、いつのまにやら、こんなものが登場していた。
実はパスポートへのICチップの埋込はバイオメトリクス情報を埋め込むためだとされている。
もちろん、一般的なパスポートの記載事項もICチップに格納されているんだけどね。
このバイオメトリクス情報としては指紋・虹彩といった情報も格納できるようだが、
日本のICパスポートは、必須のバイオメトリクス情報とされている顔写真の情報だけを格納している。
って、結局それってパスポートの記載事項と一緒じゃないのって。まぁそうだよね。
従来からパスポートの最初のページをOCRで文字認識することで、
国籍・氏名・パスポート番号・生年月日・性別・有効期限などの基本情報を読み出すことはできた。
ただ、顔写真は画像としてスキャンするぐらいしか方法がなく、鮮明なデータを得るのは難しかったはず。
これがICチップに顔写真がデータが格納されたことで、鮮明な画像データとして得られるようになった。
このデータを使うことで顔認証で出国・帰国の認証ができる程度の信頼性が得られたということだ。
従来から自動化ゲートというのはあったけど、これはあらかじめ入国管理局で指紋の登録をした日本人・再入国許可を受けた外国人が対象だ。
指紋を使うことで信頼性が高まるが、事前の登録が必要という難点があった。
ただ、事前登録が必要な代わり、パスポート自体は必ずしも機械読み取り可能でなくてもいいみたい。
(有効なパスポートを持たない人に発行される冊子状の再入国許可書すら可)
今後は日本人があえて自動化ゲートを使うことは少なくなると思うけど、外国人については今後も残るんじゃないだろうか。
ところでICチップから顔写真のデータを読み出すのだが、使い方の説明には
青色のLEDが点滅している旅券リーダに,IC旅券の顔写真のページを開き,裏返して置くと,機械が自動的にIC旅券の情報を読み取ります。
と、顔写真のページを開いて、機械に置く必要があるとなっている。
どうせICチップから読み出すなら、閉じたままでもいいんじゃないの? と思うかも知れないが、そうもいかないのだ。
というのも、非接触で知らないうちに個人情報が読み出せてしまっては困るから。
パスポートではパスポート番号・生年月日・有効期限とチェックディジットから生成されるキーがないとアクセス出来ない。
だから、ICチップから情報を読み出すとしてもOCRは必須だと。めんどくさいけど、個人情報を守るためには必要なことだ。
やっと、当初、ICパスポートが導入されたときに言っていたことが実現してきたって感じですね。
今回、日本人向けということで、比較的リスクは低いというのがポイントの1つではあったと思うけど、将来的には外国人の出国への拡大も想定しているとのこと。
最初に書いたとおり、顔写真はICパスポートで必須のバイオメトリクス情報、すでに外国人でも大半の旅行者は使えるはず。
入国審査は本人確認だけで済まないので慎重にやるべきだけど、出国審査は本人確認さえできればOKなので、
日本人で実績を積んで、外国人にも拡大というストーリーは十分成り立つ。
そう考えると出国審査はずいぶん人が少なくなりそう。
もっとも外国人は自動化ゲートでも再入国カードの回収を職員がやっているので、自動化ゲートというわりには人手がかかっている。
日本人の入出国カードと、外国人の出国カードは廃止されている。(外国人の入国カードはある)
でも、外国人の再入国の入出国カードは相変わらずあるんだよね。
なんか、ここだけは人手がかかるままなのかなぁという気もしなくはない。うまく回避出来ればいいんですけどね。