石川からの帰りに使ったバスはちょっと不思議なルートをだった。
北陸鉄道・西東京バスが運行している、加賀温泉・金沢~渋谷・八王子線を使ったのだが、
なんで東京の乗降場所が渋谷なの? そして、なぜ八王子発着なの?
走行経路を考えると不思議なんだよね。
運転手がルートをかなり詳細に説明してたんだけど、北陸自動車道から上信越道、関越道、東京外環道、首都高速を通って渋谷マークシティへ、そこから中央自動車道を走り八王子へ向かうとのことだった。
北陸道~上信越道~関越道は東京へ向かうバスのルートとしては一般的なルートなので、そこは特に問題ではない。
ただ、こうやって東京にやってくる場合、東京側のターミナルは池袋か新宿かになることが多い。
実際、西武バス・JRバスの金沢~東京線は関越道から一般道を走り、池袋・新宿へ向かうルートになっている。
それに対してこのバスは、東京外環道・首都高速とやや遠回りだが一般道走行が少なくなるルートを選び、渋谷へ向かっている。
さらに不思議なのが渋谷から八王子へ向かうという部分。
西東京バスは八王子市を中心としたバス会社なので、車庫へ戻すという意味合いも強いのだろうが。
ただ、中央道方面なのに渋谷発着というのは違和感があって、この観点でも新宿経由の方が有利に思えるのだが。
調べたところ、この系統が最初に生まれたときのルートは今と全く違ったらしい。
金沢~加賀温泉~(北陸道)~(名神高速)~(中央道)~八王子 という路線だったらしい。
全く逆回りで、なおかつ東京には入らない路線だったと。
もちろん電車と乗り継いで東京からの利用というのも想定してたんだろうけど、単純な金沢~東京線とは違う立ち位置だった。
とはいえ、やっぱり東京発着の方が便利だよねということで、この路線は八王子から東京・渋谷に延長されることになった。2007年のことだった。
中央道系統のバスの発着地としては新宿が一般的だとは上に書いたとおりだが、他路線との差別化のためあえて渋谷発着にしたようだ。
当時はまだ中央環状線が未完成だったから、一般道走行区間はやや長くなるが、それでもアリと判断したのかな。
2010年に渋谷と八王子の停車順序を入れ替え、現在のルートになったようだ。
ちなみに北国街道ルートで行き来できる上信越自動車道ができたのは2001年のこと。
それ以前の高速道路のルートとしては、長岡経由のルートと、米原経由のルートが想定された。
多分、長岡経由の方が短いから、金沢~東京の路線としてはこちらがメインだった。
一方も米原経由のルートもやや遠回りにはなるがアリではあったのだろう。(ちなみに福井~東京の高速バスは全てこのルート)
ルートが違うということで石川側では小松・加賀温泉で客を拾えるし、関東側は八王子発着というアプローチができた。
上信越道経由に変わっても、この経緯を踏まえて走らせ続けているのが、この路線だったらしい。
路線の統廃合などで不思議な経路を走る高速バスってのはけっこうある。
これを不思議なルートだなと思うかどうかというのはあるんだけど、
調べてみると案の定、複雑な経緯をたどっていた路線のようだ。
どっちかというとマイナー路線という感もあるのだが、金沢~東京なら他路線と使い勝手はほとんど差が付かないんだよね。
かつての感覚からすれば関越道から渋谷というのは不思議なんだけど、今は中央環状線ありますからね。
別に何のデメリットでもない。東京側のターミナルも多様でよいのだ。
八王子に行くのは歴史的経緯以外の何者でもないけど、回送みたいなもんだろうし。