京都市が京都駅南側で建物の高さ規制を45mに緩和するそうである。
京都駅前の高さ規制を緩和へ その背景は? 南側45メートルまで (朝日新聞デジタル)
ただし、オフィスビルであることが条件である。
よく京都では高層ビルが建てられないという話を聞くが、
これは都市計画法で定められる地区の1つ「高度地区」によるものである。
どうして高度地区が設定されているか。京都市では主には景観のためだとされている。
例えば鴨川周辺は12m高度地区、その東側も15m高度地区が大半を占める。
鴨川から東側に向けての景観を重視していることはみてとれる。
とはいえ、この制限の厳しさにより京都市から企業の流出が続いてきた実情がある。
京都は工業都市としての一面があったが、最前線が滋賀県内や京都府内の他都市になっている会社は多い。
住むという観点でも広域にわたる高度規制により選択肢が限られている。
例えば北山のあたりは他都市ならマンションがニョキニョキしてても不思議がないエリアだが、
10m高度地区が大半を占め、幹線道路沿いでやっと15m高度地域なんてレベル。
一方で緩和されているエリアもある。
都心の堀川・烏丸・河原町・御池・四条・五条通の各沿線、地図で見ると田の字に見えるが、
このエリアは31m高度地域で、オフィスビルは31m、それ以外は20mに緩和されている。
四条通より南かつ、西大路通より西のエリアで桂川までも31m高度地区が広く設定されている。
そして、十条通より南、鴨川より西、国道1号線沿いまでのエリアは高度地域の設定がない。
このエリアは「らくなん進都」といい、オフィス集積を目的として高度地域の設定がなくなった。
ただ、正直なところを言ってこの緩和されたエリアというのは交通の便がよくないエリアが多い。
らくなん進都も烏丸線十条駅・くいな橋駅など使えるのだが。なかなか微妙である。
そもそもらくなん進都を除けば緩和されたといっても31mである。
10階建て程度が上限なので、他都市に比べると依然厳しい制限である。
さらに言えば、田の字地区は幹線道路沿いは31mだが、その中は15m高度地区である。
幹線道路から入ると古くからの住民が住むようなエリアになっている。
ただ、高度地区のため活用が難しく、駐車場になっている土地も多く、
都心部への産業集積という観点では大変もったいない状態である。
そんな中で京都駅南側の45m高度地区への緩和案が出てきたわけである。
45mだと14階建てぐらいのビルになるんでしょうかね。これだと活用の幅も増えそうだ。
交通の便がよいのは言うまでもないが、このエリアは老朽化した建物が多く、
高さ規制の緩和をきっかけとして建替が進むことへの期待もあるという。
とはいえ、このエリアといえばホテルが多い印象である。
45mまで緩和されるのはオフィスビルとして使う場合に限られる。
現状の利用とのギャップが大きく、思ったように土地利用が変わるのか? というのは疑問もある。
らくなん進都ほどではないが、どれぐらい実態に合っているのかな? という疑問はある。
超高層ビルが1本立って大きく変わるようなことはないんですよね。
だって緩和されても45m高度地区だから。
烏丸通沿いとか典型的な都心エリアの緩和の方が望まれてるとは思うのだが、
まずは理解が得られやすいであろう京都駅南側からということで、
思惑通りに行けば、たいへん効果が大きいが……ということかね。
しかし、本当にここまでして守るべき景観なのか? とは思いますけどね。
京都というのは都市圏人口では東京・大阪・名古屋に次ぐ日本4位である。
(横浜市などは東京都市圏の中心都市の一にすぎない)
ただ、京都市がその中心都市として求められる役割を果たせているのか? というのはかなり疑問はある。
伝統文化や景観を重視するエリアも必要だが、それがあまりに広域すぎるのは問題ではないか。
実はこの京都都市圏、滋賀県の大半を含み、草津市も中心都市の1つである。
そう考えるともう手遅れという感じはありますけど。