セブン銀行というかファミマATM

前々から言われていたがセブン銀行ATMのファミリーマートへの設置が開始されたそう。

ただ、見た目がかなりセブン銀行っぽくはない。

ファミマに設置されたセブン銀行ATM「ファミマATM」を見てきた (ケータイWatch)


まず、ATM上部の色が緑色で ATM+ と書かれている。

セブン銀行ATMといえば赤色がまず目立つので、まずそこが異なる。

そしてATM下部にセブン銀行の社章がない。

しかもATMの初期画面は「ファミマATM」という表示になっている。

実はこのセブン銀行ATM、ファミリーマートにおけるサービス名は「ファミマATM」なのである。

というわけでこれだけ見るとセブン銀行であることはさっぱりわからない。

ただ、それ以外の機能は基本的には同じである。

電子マネーチャージ機能もあり、nanacoチャージにも対応している。

(ファミリーマートではnanacoは使えないのだが)


そもそもなぜファミリーマートにセブン銀行ATMが設置されることになったのか。

よくニュースで報じられていたが セブン&アイ・ホールディングスは株主からあれこれ言われていた。

イトーヨーカドーなどをヨーク・ホールディングスという別の持株会社に移管することになったが、

それとともにセブン銀行を連結から外すということが行われた。

セブン銀行が自己株式を取得することでセブン&アイの持株比率を下げている。

これに伴いセブン銀行としては別の提携先も模索することになったとみられる。


ここに興味を持ったのが伊藤忠商事である。

伊藤忠商事はファミリーマートの親会社だが、ファミリーマートへのATM導入を考え、

セブン銀行の自己株式を買い取るなどの形で出資することになった。

間接的にはセブン&アイから伊藤忠商事が株式を買った形になる。

現在は伊藤忠商事は20%を出資する第2位の大株主となっている。


ほとんどのファミリーマートにはATMがあるが、過去の経緯から様々なものが設置されている。

一番多いのはイーネットで、旧am/pm以外の店舗の多くはこれ。

旧am/pmの店舗は@BANK の代替で ゆうちょ銀行ATMを導入し、

これを全店舗に展開する構想もあったが立ち消えている。

そんなこんなでファミリーマートにとっては決め手に欠く状況だったが、

一方のセブン銀行ATMはセブンイレブン以外に設置されることも増えていた。

銀行口座からの入出金以外のサービスも様々備えているのも特徴である。

これはファミリーマートにとって役立つと考えた伊藤忠商事は大胆だが、

セブン銀行としても設置場所が増えるのは好都合と話は進んだようだ。


コンビニではライバルのセブンイレブンのATMが付くのは不都合と思ったのか、

それをわざわざ「ファミマATM」と呼ぶのはよくわからないこだわりだが。

ただ、セブン銀行としては黒子でも構わないという話なんでしょうね。

ある種のBank as a Service (BaaS)なんでしょうかね。

ファミリーマートのサービスの一要素としてセブン銀行のATM機能を取り込むという考えかね。

利用者としてはセブン銀行と明確な方が手数料などの条件を理解しやすいが、

「セブン銀行ATM・ファミマATM」のように紹介されるようになっていくのかもしれない。


さて、ここで気になるのがイーネットATMの今後である。

まず、そもそもファミリーマートへのセブン銀行ATM設置だが、

全国というわけではなく「沖縄県・宮崎県・鹿児島県を除く」となっている。

鹿児島県内のファミリーマートには鹿児島銀行のATMがある。

宮崎県・沖縄県ではイーネットATMがあるが、これは変わらないということなのだろう。

これらはエリアフランチャイザーの方針によるところである。

地元地方銀行との関係性によるところもあろうかと思う。

宮崎県・沖縄県のイーネット提携先の宮崎銀行・沖縄銀行はセブン銀行との提携もあるので、代替可能かもしれないが、

鹿児島銀行はコンビニATMとの提携関係がないんですよね。

となれば、ここは変わらないのだろう。今もイーネットATMじゃないのだけど。


宮崎県・沖縄県はさておき、それ以外の地域ではファミリーマートのイーネットATMは撤去されることになる。

2026年5月末時点でイーネットATMは11758台とある。

このうち「ファミリーマート」と付く設置場所は10610箇所が検索にかかる。

9割はファミリーマートだが、1割ぐらいは違うということのようだ。

検索結果からすると比較的多いのが、デイリーヤマザキ(200件)、ライフ(164件)、

ドン・キホーテ、アピタ、ピアゴ (計178件)といったところである。

これでファミリーマート以外の設置場所の半分ぐらいは説明できるんですかね。

他も多くは何らかの店舗内のようですね。わりとスーパーでは見るような気がする。


イーネットというのは金融機関からATMを受託する会社である。

といってもATMの現金補充・回収の実務を担っているのは警備会社だろうが。

これはセブン銀行も同じなんですけどね。(実務はALSOKがやっている)

会社の存廃も気になるほどだが、減ったら減ったなりにやりようはあるという話なのだろうか。

あるいは他社への移管も視野に入れているのだろうか。


ファミリーマートとしてはいいことだと思いますけどね。

イーネットは地元銀行との特有の提携関係に特色があるが、

必ずしもそれが役立つわけではなく、さしたる意味がないこともある。

長年課題だったATMサービスが不均一という問題がかなり改善する。

いや、沖縄県・宮崎県・鹿児島県は相変わらずなんですけど。