偶然発見したのだが、第二阪奈有料道路が今年4月からNEXCO西日本に移管されるそうだ。
現在は大阪府・奈良県の両道路公社が管理を行っているが、
大阪市~奈良市を最短ルートで結ぶ自動車専用道路という重要性から、NEXCOへの移管案は以前からあった。
近畿圏の有料道路の料金一元化の一環で、第二阪奈有料道路も移管されることになったようだ。
料金は他の高速道路に合わせると若干下がるが、当初の計画では2027年に有料期間が終わる予定だったそう。
もっとも大半がトンネルを占め、長期的には老朽化対策に費用がかかりそうなので、NEXCOに長期的な維持管理を任せる意図もあるらしい。
それはそうとして、ちょっと変な表記があった。
「一般国道163号(第二阪奈道路)」ってなんかおかしくね?
第二阪奈有料道路といえば国道308号バイパスである。163号線って清滝街道だよなぁ。
国道308号線は、かつて大阪~奈良の最短ルートとして使われていた暗越奈良街道に由来するが、
暗峠はとても急な坂道なので、自動車には適さず、この区間は国道というよりハイキングコースとして知られている。
大阪~奈良を結んだルートとしては他に、古堤街道、竜田越奈良街道、清滝街道があるが、
竜田越奈良街道は国道25号線、清滝街道は国道163号線に引き継がれている。
古堤街道は後に概ねそのルートに沿って阪奈道路(自動車専用)が整備された。
暗越奈良街道はこれらのルートに比べると遅れたが、トンネルをぶち抜いて第二阪奈有料道路が開通したことで、大阪~奈良のメインルートになった。
ここに書いた通り、国道163号線は本来は清滝街道なんだよね。
163号線は大阪~木津~伊賀~津と結ぶルート、308号線より少し北を走っている。
歴史的にも別のルートだし、第二阪奈有料道路を163号線バイパスというのはちょっときつい。
平行していると言えなくもないが、163号線は大阪~奈良というよりは、大阪~木津なんだよなぁ。
というか、すでに国道308号線なのに、わざわざ163号線に再指定するのはなぜ?
そもそも、なんで第二阪奈有料道路が大阪府・奈良県の両道路公社が管理しているのか?
それは、国道308号線がもともと大阪府・奈良県管理の国道だったからだろう。
国管理の国道のバイパスを有料道路でやるならば、基本的にはNEXCOの出番になる。
例えば、京滋バイパス・第二京阪道路(いずれも国道1号バイパス)とか。
国道163号線は 大阪市内~木津川市山城町上狛 は国管理、残る区間は京都府・三重県の管理になっている。
すなわち、第二阪奈道路を163号線にすると、すでに国管理している区間のバイパスだから、NEXCO西日本が管理するのが相当という理屈ができると。
ただ、国道308号線のうち第二阪奈有料道路を国管理に指定するという答えもあったと思うんですけどね。
そうすると旧道も国管理になってしまうのかもしれないが、自動車専用道路だけを国管理にすることができないわけではないと思う。
というのも、国道25号線ではバイパスの名阪国道が国管理、平行する一般道(通称:非名阪)は奈良県・三重県管理になっているんだよね。
非名阪が国管理から外されているのは、名阪国道が無料である一方で、整備度が低くて広域移動に役に立たないという背景もあろうと思う。
308号線も一般道が広域交通に役に立たないという点では同じだが、第二阪奈は有料なので、ちょっと都合が悪いのかも知れない。
でも、それを逃れるために163号線のバイパス扱いにするのは姑息な話だと思うが。
なお、これまで南阪奈有料道路と堺泉北有料道路を大阪府道路公社からNEXCO西日本に移管しているが、
これらはもともと府道のバイパス扱いだったのを、国道バイパス扱いに変更しているそう。
南阪奈有料道路は府道美原太子線から国道165号線になった。
こちらは奈良県側の南阪奈道路がもともと165号線バイパスでNEXCO管理だったから、そこまで違和感はない。
いや、よく見るとおかしい。南阪奈道路は概ね竹内街道に沿っていると言えるが、竹内街道って国道166号線なんだよね。
どうも南阪奈道路は165号線・166号線の重複区間という扱いになっているらしい。
しかし、165号線は初瀬街道に由来し、本来、この付近では少し北の柏原市・香芝市を通っている。明確に違う道路だ。
これも165号線の大阪市~橿原市の区間が国管理区間で、166号線が全線大阪府・奈良県・三重県の管理であることに対する方便のようだ。
堺泉北有料道路はもともと府道泉大津美原線だった。全線にわたって側道が一般道で、高架の有料道路があるという構造になっている。
こちらは国道26号バイパスという扱いになったようだが、実は堺泉北有料道路は国道26号線と完全に直交しているのだ。
さすがにここまでくるとヤケクソである。実は、泉北地域を走る国管理の国道は26号線しかないのだ。
国道だからといって国管理とは限らないというのは、そういうもんだって話である。
概ね道路の重要度で決まるが、大阪市がシンボルロードである御堂筋を市で一元管理したいと申し出て、2012年に国道25号線の御堂筋区間が国から大阪市に移管されている。
具体的な基準があるわけでもなく、国がどう判断するかという話である。
別に新しく国道を設定するという選択肢さえある。(圏央道など有料道路整備のために国道を新設した事例もある)
にもかかわらず、都道府県管理の有料道路をNEXCOに移管するために、こんな変な方法を使ってたとは知らなかった。
あくまでも方便であり、利用者が気にするところではないんだろうけど、なんだかなぁ。