千葉市美浜区は全域が埋立地というきわめて特異な行政区域である。
新しい埋立地ができれば、その埋立地はその根元にある市町村の所属になる。
なので埋立地だけの市町村というのは通常あり得ない。
しかし美浜区は千葉市が市域を便宜上分けた行政区というのがポイントである。
これらの地域は当初はただの千葉市で、1992年に行政区を分けるときに臨海部を美浜区としただけのことである。
そんな美浜区に幕張新都心と言われる地域がある。
幕張メッセ、千葉マリンスタジアム、イオンモール幕張新都心などの集客施設があり、オフィスも建ち並ぶ地域だ。
そんなこともあって知名度は高いのだが、この地域を幕張と呼ぶのは考え物である。
なぜか? それは幕張というのはここよりも内陸にある地域の名前だからだ。
幕張新都心に電車で行く場合はJR京葉線の海浜幕張駅を利用することが通常である。
一方で路線図を見てみると、JR総武線と京成にも幕張駅があるのだ。
地図で見てみると海浜幕張駅より2kmばかり内陸側にあるのだが、ここら辺が本来の幕張である。
元々の幕張町の地域は現在、千葉市花見川区に属している。
一方で幕張地区の延長線上に作られた埋立地は、幕張新都心を呼ばれるようになった一方で、
元々の幕張地区とは行政区が分かれて美浜区に所属することになったのである。
今となってみれば幕張新都心の方が知名度が高いから、混同されやすいのだが、本当の幕張は別にあるのだ。
このような問題を持っているのは、美浜区の他の地域もそうらしい。
美浜区内にある京葉線の駅って海浜幕張、検見川浜、稲毛海岸といずれも内陸側の地域の名前が付けられている。
もとになった地名のある地域にも地域の名前を冠した駅があるので、海沿いにあるのがわかるような命名にはしてあるが、
それぐらいしか区別する方法がないという話はある。
埋立地でも人工島であれば、立派な命名がなされることは多い。
神戸市のポートアイランド、六甲アイランド、大阪市の咲洲、夢洲、舞洲、川崎市の扇島などなど。
ただ、千葉市の埋立地は基本的に陸つながりだったから、もともとの地域の延長で考えてきたのはあるのだろう。
今にして見れば、もっと千葉市の臨海部を盛り立てられるような命名ができればよかったのかもしれないが、
幕張の海側に新しくできる都市だから幕張新都心と呼ぼう、というのは当時にして見れば真っ当な発想だったのだろう。
ぜひともあの地域は幕張新都心と呼んであげましょうという話なのだが、
一方で本来の幕張地区とのつながりが薄いということは決してない。
幕張本郷駅から幕張新都心方面のバスは頻発しており、こちらも人気の高いアクセスルートのようだ。
電車の本数が多いとか、東京側、千葉都心側ともども便利なんでしょうね。
徒歩でも幕張メッセあたりから幕張駅まで2kmぐらいだから、20~30分ばかり歩けばたどり着ける距離である。
帰宅客が集中するときなど、海浜幕張駅が大変な混雑になることもあるようなので、
そんなときには歩いて幕張駅に行くという選択肢もあるといえばある。
たどり着いてしまえば、そこからの電車の本数は多いのでメリットはあると。
やったことあるけど、悪くはなかったよ。夜だと道中、暗くて静かだからちょっと怖いけど。