家に帰ってきてポストを見ると交番の警察官が投函した「巡回連絡カード」があった。
交番の業務の1つとして巡回連絡というのがあって、管内の家や事業所を訪問して情報収集していると。
この情報は災害・事件などの緊急連絡に使うとのことである。
で、訪問したときに不在だったのでカードを記入して交番に持って来てねと。
この巡回連絡カードは過去にも記入依頼されたことがあったのだが、
今回気になったのは記入されていた交番の名前である。
え? そこの交番がこのエリアの管轄なの? って。
ただ、交番の位置を確認したら確かに近かった。
というかよく行く店の近所だった。そういや交番ありましたね。
交番の管轄区域は警察のWebサイトに掲載されていたのだが、
町単位で決まっていると思いきや、なんと街区単位で細かく切られていた。
なんでこんなに細かく切られてるんだ? というので考えて見ると、
「地域安全センター」というのが目に入った。これは元交番ですね。
交番を集約した際に地域安全サポーターが詰めるところに改めたものである。
地域安全サポーターというのは警察官OBで、交番相談員みたいなもんだね。
おそらく、この一帯は元々この交番の管轄だったのだと思う。
ただ、他の交番と近接していたり、建物が狭かったりで効果的とは言えなかったのだろう。
空き交番対策で交番の体制を強化する中で廃止されたそうである。
廃止する交番の管轄区域を近接する交番で分け合った結果こうなったのではないか。
単純に○○交番を□□交番に集約しますという話ではなかったらしい。
地図を見てみると等距離分割のように見えなくもない。
交番と地域の関係を考えると管轄区域を細かく割るのはどうなの? とは思う。
というか、この地域には市街地なのに駐在所があるんですよね。
駐在所は基本的には警察官1人が住み込みで勤務する形である。
このような体制だから駐在所の管轄区域はかなり狭くなっている。
その駐在所の管轄区域の外側を複数の交番で分担するという形になっている。
駐在所でなく交番ならばこうはなってなかったかもしれない。
調べてみるとこんな記事が見つかった。
日勤制の交番や通いの駐在所、ブロック制も 24時間体制から転換 (朝日新聞デジタル)
交番は3人以上の警察官が交代で勤務するのが基本だという。
空き交番対策というのは1つの交番の勤務人数を増やすことに主眼を置いていた。
細々と交番を置いては交番ごとの体制が手薄になってしまうからである。
駐在所の警察官は基本的には昼間のみの勤務である。
さらに1人の警察官がパトロールに出れば、駐在所の警察官は不在となる。
(この穴を同居する警察官の家族が埋めていることもあるようだ)
複数の駐在所を集約して交番にすることが行われた地域もあるし、
あるいは駐在所を集約して2人勤務の駐在所にすることも行われた。
とはいえ、全ての交番・駐在所がこのような体制を維持する必要はないじゃないかと、こういう試行が行われたらしい。
24時間でなく日中だけ開く日勤制交番▽警察官が住み込まずに通勤する駐在所▽複数の交番を一つのブロックとして全体運用――などの取り組みだ。また、オフィス街や繁華街、観光地など、時間帯や曜日によって取り扱い状況が異なる交番で時間帯などを限定した運用も試した。
日勤制の交番って、それ以外の時間帯は空き交番になるということだし、
通勤制の駐在所って、緊急対応が必要でも駐在所から警察官が出せないということだ。
ただ、そこは隣接する交番であったり、警察署からのパトロールで対応すると。
複数交番のブロック制を前提とした考えだろう。
元々駐在所はそういうカバー体制がなければ回らなかったとは思いますがね。
巡回訪問というのは交番の活動をアピールする意味もあるんだろう。
今どき昼間に訪問しても不在ってのが多いとは思うけどね。