JR渋谷駅とマークシティ(井の頭線渋谷駅)を結ぶ歩道橋、
JR南口と往来する階段は かつての東急百貨店東横店の残骸が残っていたが、
これも閉鎖されてしまい、代替の階段が別のところに設置されたという。
JR渋谷駅再開発工事に伴い旧東急東横店南館の階段閉鎖 代替階段供用開始 (シブヤ経済新聞)
玉川改札(2020年9月閉鎖)があった頃は、マークシティと山手線池袋方面ホームは真っ直ぐ往来できたのになぁ。
閉鎖後は中央改札へのルートがひどく混雑することになった。
これは2020年1月に実施された銀座線渋谷駅の移設も関係している。
従来は東急百貨店東横店のビルと一体化していた銀座線の駅が、
線路の東側に移設されたため、JR中央改札前を通って行く必要が生じた。
玉川改札を使っていた人も中央改札へ向かうことになり混雑が増大する中、
百貨店の残骸と書いた階段を使って南口と往来する人は増えたとみられる。
とはいえ、僕はすでにこの歩道橋を使ったルートは使っていなくて、
JR南口と井の頭線西口を地上を歩いて往来するようになっていた。
旧中央改札が中央東改札(現:中央改札)に集約されたときに、これはもう無理だと思ったんだよね。
井の頭線は渋谷方の車両が混雑しやすいので西口を使うメリットが大きい。
ただ、これはあまり一般的ではなく、JR南改札を使うとしても歩道橋を使うのでは?
代替となる階段は遠回りとは思わないけど、雨に濡れるのが嫌われそう。
それもこれも旧東急百貨店東横店を壊して工事をするためなのだが、
工事が完了するとこの場所にはアーバンコアが設けられることとなる。
アーバンコアというのは上下移動の集約地点である。
平面で道路が交差するところは交差点というけど、縦方向に結ぶのがアーバンコアということではないかと思う。
階段・エスカレータ・エレベータと様々な上下移動手段を集約して、
それも地下レベルからデッキレベルまでつなぐようなものであるからわかりやすい。
この仕組みが考えられた背景には地形上、段差が避けられないという渋谷特有の事情がある。
渋谷の分断を解消するカギ、「アーバン・コア」とはなにか (日経ビジネス)
アーバンコアとして示されている地点は9箇所ある。
- 渋谷マークシティ : 既設(ただし現状は地下鉄A5出入口と離れている)
- 渋谷ヒカリエ(B5出入口) : 2012年(東横線渋谷駅地下化と同時期)
- 渋谷スクランブルスクエア東棟(B6出入口) : 2019年(銀座線渋谷駅移設と同時期)
- 渋谷ストリーム(C2出入口) : 2019年
- 渋谷フクラス : 2020年(西口歩道橋とデッキで接続されアーバンコアの機能を持つように)
- Shibuya Sakura Stage : 2024年
- 渋谷スクランブルスクエア西棟 : 2027年予定
- 渋谷駅東口歩道橋 北東角 : 不明
- 渋谷東映プラザ付近? : 不明
思い返して見れば東横線渋谷駅の地下化(=副都心線との直通運転開始)の頃は、
ヒカリエのアーバンコアはあったが、他の導線は散々なもの。
(明らかに遠回りなのにヒカリエに誘導する案内が多かったのもそのためか)
その後、東横線旧駅舎をつぶしてスクランブルスクエア東棟ができ、
東横線の線路をつぶしてストリームができて、うまく収まるようになった。
で、現在は西口の導線をボコボコに壊しながら、建物の改築を進めていると。
こちらは西口歩道橋をはじめとするデッキレベルの接続が主なところで、
現時点ではフクラスとSakura Stageで国道246号線の両側を固める形に。
今後はスクランブルスクエア西棟やマークシティともデッキレベルで接続されるはず。
さらに将来的な予定としてはストリームとSakura Stageの間にJRの改札ができるという。
南側のデッキレベルでのネットワークを構築している理由もそこにあるという。
東口歩道橋北東角のアーバンコアもこのあたりに連動した話だと思うが。
あとその頃には埼京線ホームが南側に大きくズレていた名残である新南改札はなくなっているはず。
Sakura Stage内の通路が完成したら新南改札は廃止するそうだけど。
大阪の梅田といえば、地下が複雑に入り組んで難しいと言われるが、
地上に出ても横断できないところが多いので直感的に歩けず、
最近は歩道橋というのもそれなりに使えるようになったが案外難しい。
地上に出て迷うぐらいなら地下を歩いた方がマシと思うが、
これはある程度慣れている人の感覚で、慣れていない人は困ってしまう。
この苦しみは階をまたいだ移動ができる場所がわかりにくいことにもあると思う。
昔は目の前に見えているヨドバシへの行き方がわからないという嘆きがあった。
道路の横断手段が限られるのは安全面から仕方ないとしても、
地下への入口が御堂筋線北改札へ至る3A出入口というのはあまりにわかりにくい。
また、バリアフリーという観点で見ても階段を歩ければここでよいが、
階段が使えないとなれば全く異なるルートを選ばされるというのがある。
最近はうめきたエリアの整備であったりで新しいルートが様々出来ている。
新しいルートは上下移動の違和感を減らすような工夫が多くある。
JR大阪駅西口も段差の多いJR大阪駅のバリアフリー化に寄与するものである。
今はあまり役立ってないが、南をJPタワー大阪、南をイノゲート大阪が挟み、
ここで地下やデッキへと接続して各方面へって、渋谷のアーバンコアと同じだな。
そうはいっても2027年まではスクランブルスクエア西棟のアーバンコアは出来ないし、
毎日通勤・通学で使っている人にとっては本当に大変だと思う。
JR南改札~井の頭線西口を地上を歩いてるから関係ないとは書いたけど、
山手線渋谷駅のホームを島式に作り替えたときに駅構内の通路が曲げられて、
そもそもJR渋谷駅を使うということが不便な状況になっている。
また、今後はバスターミナル整備に伴って地上の導線にも様々影響があると考えられる。
2027年にアーバンコアが出来たとしても周辺の導線まですぐ完成するとは限らない。
さすがにJR中央改札の工事はその時には終わってると信じたいがどうだろう。