日本ハムファイターズの本拠地が来季から北広島の エスコンフィールドHOKKAIDO に移転する。
この球場は開閉式屋根を備えた天然芝の球場である。
天然芝なのに屋根? と思ったけど、むしろ逆で屋根がないといけないのである。
日本ハム新球場 大林組が国内初の試みとなる寒冷地での開閉式屋根下での天然芝管理を1000日検証 (Yahoo!ニュース)
芝が雪に埋もれては、それを掘り起こして使えるようになるにはだいぶかかってしまう。
そこで冬は屋根を閉めて雪を防ぎながら、芝を維持しなければならないと。
これにより、NPBの本拠地球場で巻き取り式の人工芝を使っている球場はなくなる。
昔はドーム球場では、野球以外の用途で使うときには人工芝を巻き取ると言われていた。
しかし、巻き取れる人工芝というのはどうしても薄いものでなければならない。
ショートパイル人工芝というタイプだそうである。
一方で人工芝の進歩は進んでおり、クッション性・耐久性ともに高いものができている。
でも、そのような人工芝はもはや巻き取って使うものではない。
このタイプをロングパイル人工芝という。
というわけで多目的ドームであっても野球場としての用途が大きいところは、野球用の人工芝を据え付けてしまい、
それ以外の用途(コンサートや展示会など)で使う時は、人工芝を養生して使うという対応になっている。
NPBの本拠地球場として使っている多目的ドームでは、
- 東京ドーム 2002年から固定式
- 大阪ドーム 2003年から固定式
- 福岡ドーム 2009年から固定式
- ナゴヤドーム 2021年から固定式
といった具合で、唯一巻き取り式で残っていたのが札幌ドームだったと。
他の球場では人工芝がどんどんレベルアップしていく中、取り残された札幌ドームは選手からも不評だという話はあった。
札幌ドームはその特徴から固定式の人工芝を導入することは出来ない。
なぜならばサッカー場としても使われ、その場合はホバリングステージのサッカー用の人工芝を屋内に入れる必要があるから。
他の本拠地球場は多目的ドームといっても、ほとんど野球場に専念できている。
でも、ここだけはどうしてもサッカー場という目的がある。
これは札幌ドームを使い続ける限り打開できない問題である。
他にも問題があったというけど、北広島移転の根本的な理由はここだったんじゃないかなと。
ナゴヤドームも最近まで人工芝は巻き取ることが出来た。
2018年に芝の張り替えをしたときも、まだ巻き取ることが出来た。
従来より多少改良されたので、札幌ドームほどのことは言われてなかったらしい。
でも、結局は比較的短期間で固定式の人工芝に張り替えることになった。
どうしてナゴヤドームがここまで固定式の人工芝にするのを渋ったのか?
明確な理由はわからない。野球以外では養生するという運用は他では普通だったわけだし。
当初はアメリカンフットボールでの利用も想定していたが実績は無いわけだし。
短期間での人工芝張り替えを考えるほどには、今どきの野球専用人工芝はよくできているという評価なんでしょう。
札幌ドームはファイターズの北広島移転後も野球場という用途は存在する。
ただ、最大のスポンサーが消えては人工芝の改善もままならないでしょう。
そういう中で野球場として使いたいというニーズはどれぐらいあるんだろうって。
そこは正直気になるところなんですけどね。
野球用人工芝の改良の流れからは永遠に取り残されることが決まった施設ですから。
札幌ドームは考えようによっては多目的ドームを体現する施設だったが、
野球とサッカーで相容れない部分がいろいろあり、お互いに不便があった。
ファイターズの転出という形で、長らく続いたプロ野球とプロサッカーの共存は終わる。
野球での利用が激減する分、展示会やコンサートなどでの利用を拡大していくことが求められているが……
いや、もっと手頃な施設が札幌にはたくさんあるでしょうと。
NPBの本拠地球場のレベルが底上げされていくことはよいことでしょう。
天然芝と人工芝、それぞれ長所と短所はあるが、どうしても日本では人工芝しか選べない球場が多いわけですよね。
そんな中で人工芝の改良が進んて、これを積極的に導入していったことはとても効果的だったと思う。
札幌ドームだけは難しかったが、ファイターズは移転によりこれを打開した。
そういうことですね。