メルカリのオークションの謎

メルカリといえば、出品者が決めた金額ですぐ購入できるのが普通だったが、

新たにオークション形式での出品も可能になった。

値付けが難しい場合に使える機能と言えるが、実際購入して見るとちょっと変である。


このオークションというのは最初の入札者が出た日の翌日20時台に期日が切られる。

出品した日にすぐ入札があれば、その翌日20時台に購入者が決まる。

ただ、実際にはそういう商品ばかりではないわけで、

漫然とオークション形式で出品され、競り合うこともなく1日近く待たされるものも多く、

今回購入した商品はまさにそういうものである。

なお、落札すると、締め切り後24時間その人だけが購入できる商品になる。

24時間以内に購入できないと他の人がその金額で購入できる。

24時間以内に購入しないと規約違反でペナルティが課せられるようだが。


で、まずおかしいのが開始価格では買えないということである。

このことはメルカリの説明でも書かれているのだが……

オークション形式とは、出品者が販売開始価格を設定し、購入希望者が販売開始価格よりも高い金額で入札することができる出品の形式です。

この「高い金額」というのは100円以上高いということである。

なので500円で開始している商品は最低600円以上出さないと買えない。

この時点で変な仕組みだなと思うのだが。


もう1つがセカンドプライスオークションではないということである。

多くの人になじみのあるYahoo!オークションは自動入札機能により、

2番目に高い入札額+最低入札単位 か 自分の入札額 のどちらか安い方で落札できる。

セカンドプライスオークションというもの

この仕組みにより、他の人より高すぎる金額で入札したとしても、

他の人の入札額をわずかに上回る金額で購入できるというわけである。

この方式自体はセカンドプライスオークションそのものではない。

しかし、ずっとオークションに貼り付いて駆け引きをしなくても、

容易に他の人の入札額をわずかに上回る金額で買えるという点では、

封印入札におけるセカンドプライスオークションに類似した特徴を持っている。


さて、メルカリのオークション機能というのは、一番高い金額で入札した人がその金額で買う方式である。

封印入札で言うところのファーストプライスオークションそのものではある。

一般的には公開で行われるオークションというと、オークショニアがだんだん価格をつり上げていき、

そこで一番高い金額まで競った人がその金額で買う方式である。

徐々に吊り上げていくので開始価格と希望価格の乖離が大きいと相当に時間を要するように思える。

そのため希望の入札額を書くとそこまで一気にジャンプする仕組みなんだろうが、

一方で公開入札なので、他の人の入札を見ながら、それよりわずかに上回る金額を狙うこともできる。

オークションに貼り付いている人が有利な仕組みとも言える。


封印入札の世界でもファーストプライスオークションの方が一般的ではあり、

この点ではYahoo!オークションは公開入札と見ても、封印入札とみても特異な方式ではある。

一方でこの方式であるおかげで、ここまでは払えるという金額を素直に入札すれば、

オークションに貼り付いていなくても、他の入札者をわずかに上回る金額で購入できる。

こちらの方が駆け引きにとらわれず率直に入札できるので、案外つり上がることもある。


というわけでイマイチな仕組みではある。

オークション形式と定額方式をシームレスに行き来できるのはよいことだが、

漫然とオークション形式のまま放置される商品も多く、

そうすると開始価格+100円でしか買えないし、1日待たされるしと、

必ずしも上手く使われているとは言えないように思える。


価格が決めにくいという点ではPayPayフリマには価格未定で出品できる機能がある。

希望価格を募って、それを参考に価格を決めることができると。

一番高い希望価格を出した人が買えるという仕組みではないのだが、

そういう使い方もできる仕組みとは言える。


あと、よく考えれば「バナナの叩き売り」で知られるダッチオークションも一種のオークションですね。

落札者が現れるまで価格をだんだんと下げていく方式である。

以前は「自動値下げ」という機能がメルカリで提供されていた。

どうも今年の6月にこの機能はなくなったらしい。

とはいえ、こういう形でだんだん価格を下げていき、

どこかで買う人が現れるのを待つというやり方は一般的な方法ではないかと思う。

せいぜいこのぐらいで売れれば良いという金額が明確にある場合はとりうる手法である。