バーチャルは生配信を使うこと?

異次元フェスの後に蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブが話題になっていたが、

そもそもこのコンテンツって何なの? ということで頭を悩ませる人が。

それが「バーチャル」というキーワードである。

折しも今、バーチャルということで話題になっているコンテンツをあと2つ知っている。

それがアイドルマスターシリーズの新プロジェクト「vα-liv」(ヴイアライヴ)と、

バンドリの新しいバンド「夢限大みゅーたいぷ」である。

2022年に「バーチャル系新バンド」としてメンバーを公募したものが最近動き出したものである。


この3つに共通して言えるのは生配信を使っているということ。

いずれも誰かがリアルタイムで声と動きを付けてキャラクタの姿で配信しているわけである。

こういうことをYouTubeでやると「バーチャルYouTuber」(略してVTuber)って言われるんだが。

ただ、何のために生配信を使うかという意味は異なるように思う。


まず、蓮ノ空だが、生配信はゲーム「Link!Like!ラブライブ!」のコンテンツの1つ「With×MEETS」「Fes×LIVE」として存在している。

キャラクタの姿での生配信によりキャラクタと双方向のやりとりができることが新しい。

これ以外においては従来のラブライブ!シリーズと概ね同じである。

すなわちゲーム内の「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」と、

声優ユニットとしての「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」が併走する形である。


ただテクニカルなことを言えば、「With×MEETS」「Fes×LIVE」は、

キャラクタを演じる声優が声も動きもリアルタイムで付ける仕組みである。

コメントにキャラクタが反応すると言っても、声優のアドリブだろう。

だからといってゲーム内の活動状況とリアルの声優ユニットの活動は必ずしも一致しない。

異次元フェスも「With×MEETS」では直接的には話題にならないそう。

一方で生配信との兼ね合いでゲーム内と現実世界では同じ時間の進み方をする設定がある。

このことを「リアルタイム『スクールカレンダー』連動プロジェクト」と呼んでいるそう。

ゲーム内世界と現実世界のリンクする部分としない部分が入り組むのが難しい。


次に「vα-liv」だが、現状はアイドル候補生が生配信を通じて活動している状況である。

ただ、先行事例というのはあり、それが2018年~2020年に行われた「THE IDOLM@STER MR ST@GE!! MUSIC♪ GROOVE☆」である。

VR技術でゲームと同じアイドルをステージに立たせて、ダンサーとも共演するというものだった。

今までアイドルマスターシリーズでは声優をステージに立たせてリアルライブをやってきたが、

キャラクタ自体をステージに立たせる道が出来たということを示したわけである。

昨年「“MR”-MORE RE@LITY-プロジェクト」と題していくつかの取り組み尾をスタートさせた。

その中にはかつてのMRライブに近いものあり、来年3月に行われる「菊地 真 ・ 萩原 雪歩 twin live “ はんげつであえたら ”」がそう。

xRライブだからVR・AR・MRの手法でキャラクタをステージに立たせるのだろう。


これらの取り組みとともに発表されたのがvα-livである。

これはバーチャル空間のアイドル候補生を配信を通じてプロデュースするものである。

vα-livの配信を見ると生身の人間との共演が多いことに気づく。

生配信の段階からMRを意識しているということが読み取れる。

将来デビューが叶えば、キャラクタの姿でステージに立つこともあるのかもしれない。

それでもアイドル候補生は一貫してキャラクタの姿しか見せないわけだが、

実際には誰かが声や動きを付けているはずだし、やることもアドリブによるところが多いだろう。

でも、それが誰かは永遠に明かされないのだろう。VTuberがそうであるように。


3つ目、バンドリの「夢限大みゅーたいぷ」だが、これはまだ不明点が多い。

現状はキャラクタの姿での生配信をしているだけだから、VTuberにしか見えない。

しかし、このバンドはリアルバンドとしての活動を行うことが明言されている。

すなわち配信ではキャラクタの姿で見えて、声や動きを付けている人は、

生身の人間として楽器を持ってステージに立つのである。

現在の活動が生配信に限られるのは、楽器の練習中だからである。


キャラクタの姿での生配信と生身でステージに立つのが併存する点は蓮ノ空とも似ているかもしれない。

ただ、蓮ノ空は生配信は明確にゲーム内のキャラクタコンテンツであり、

声優ユニットとしての活動とは必ずしも一致しない。

一方の 夢限大みゅーたいぷ だが、こちらは現実世界と完全にリンクしているように見える。

ではなぜキャラクタの姿で配信を行うことにこだわるのか?

そこに「バーチャル系新バンド」特有の事情があるのだと思うが、

この謎が解けるのは早くてもリアルバンドのお披露目以降ではないか。

将来的には 夢限大みゅーたいぷ がゲームやアニメに登場することも考えられる。

おそらくこのとき生配信やリアルバンドとしての姿と差異が生じるのだと思う。


生配信という手法にいろいろ期待してはいるんでしょうけどね。

蓮ノ空の使い方はキャラクタの世界を広げるという点では納得しやすい。

vα-livの配信を通じたアイドルプロデュースという概念はとっつきにくいが、

アイドルマスターの作品のルーツに立ち返った結果ではないか。

夢限大みゅーたいぷ はまだ真意はわからないが、

どちらかというとリアル側の世界を広げるために生配信を使いたいように見える。

このあたりのシステムを理解するのは難しいね。