駅長ってなんだ?

昨日から、中央線の高尾~相模湖を含む区間が再開したが、

高尾~相模湖の1区間は単線運行で、通常の信号機が使えない。

そこで、「駅長」の指示によって、指導者という腕章を付けた人を乗せて運行している。

腕章をつけた指導者は1人だけなので、それで列車を衝突しないようにしているわけ。

実際には駅・司令所でやりとりしながら、この区間に列車が確実にいないことを確認しながらやっているはずだけどね。


ところで「駅長」と書いたものの、実際のところ、列車に発車指示を出している人は駅長とは限らない。

確かに規則上は駅長となっているのだが、駅長から指示されて駅長の役目を果たす人もいる。

そういう人を「当務駅長」なんて言うらしい。指示された業務範囲では駅長という意味ですかね。

現実的にも、全ての駅に駅長がいるとは限らないし、大きな駅では駅長1人で負える仕事ではない。

少なくとも高尾駅は駅長所在駅だし、本当の駅長がその役割を担ってもよいのは確かだけど

実務上は全くそんなことにはこだわっていないということなんじゃないかね。


全ての駅に駅長がいるわけではないというのは、JRでもそうだけど、私鉄ではさらに顕著である。

そんな中で、先日気づいたことがあった。

駅長お薦めフリーハイキング(踏破賞対象)新駅開業記念ウオーク 上野市駅から新緑の上野森林公園を経て四十九駅まで (近鉄)

駅長お薦めフリーハイキング(踏破賞対象)養老フェスタ2019 (近鉄)

近鉄の駅長はほとんどで複数の駅を管轄していて、駅長お薦めハイキングというのは、各管内でお薦めのコースを提案しているようである。

なので、桃山御陵前駅~向島駅のハイキングに「※京都駅長お薦め」なんて文言が平然と書かれている。

近鉄の京都駅長は京都市内の全駅を管轄しているらしいので、これで正しいわけだ。

伊賀線と養老線はいずれも近鉄から分社化されたが、引き続き近鉄のこのプログラムには参加しているようである。

それで伊賀線の方は「伊賀鉄道上野市駅長お薦め」とあるのだが、養老線の方は「養老鉄道お薦め」となっている。


調べてみるとわかったのだが、養老線は近鉄時代に駅長という役職を廃止していたらしい。

廃止以前は養老と西大垣の駅長が養老線各駅を管轄していたらしいし、

ハイキングについての問い合わせ先が(集合場所の養老駅が有人駅にかかわらず)西大垣駅となっていることからもわかるが、

西大垣に駅業務の責任者が詰めているのは間違いないのだが、駅長という役職ではないらしい。

一方の伊賀線は分社化前は大阪線との乗換駅の伊賀神戸駅に駅長がいたというのを見た覚えがあるが、

分社化後は、伊賀市の中心駅で、本社所在地の上野市駅に駅長が置かれるようになったらしい。


だから、鉄道会社によっては駅長というものがないこともあると。

いたとしても、上野市駅長は伊賀鉄道ではただ1人の駅長、本社の営業部長みたいなものだよね。

とはいえ、駅長というのは言葉としてはいいですね。

出発式など、儀礼的には駅長が発車指示を出すことはあるけど、駅長がいなければそうも行きませんからね。

儀礼的な発車指示を出すのは駅長じゃなくてもよいような気もするが、駅長が発車指示を出すという規則によるものだろう。


中央線のこの区間では2013年に脱線事故のため、同様の方法で単線運転を行ったことがあったそう。

単線運行を行うことも想定した訓練もやっていたとのことで、その経験が今回の単線での運行再開にも生きているのでは? とのこと。

とはいえ、安全装置も切っているだろうし、指導者や駅長の指示を確認しながらの運行ということで、安全面の懸念もある。

1編成が行ったり来たりするだけだから、そこまで大きな心配はないとは思いつつも、やっぱりイレギュラーなのは怖い。

計画通りならあと2週間ほどはこの単線運転が続くことになる。

安全第一で、全面再開まで東京~山梨、あるいは相模湖・藤野の足を支えていって欲しい。