今日の仕事でdBmという単位が出てきて、
そういやそういうのも勉強したなと思い出した。
知ってはいたが使ってるのを見るのは初めてだったな。
dBmの前にdBという単位はご存じだろうが? これでデシベルと読む。といいつつけっこうデービーとか言ってる事も多いが。
dBはパワーや振幅の比を表す単位で、パワーの比をdBで表すときは 10 log10(P/P0)[dB] のように計算する。
P0=10mWとP=5mWの比は、 10 log10(10/5)=-3[dB] となる。
-3[dB]というのはよく使うけど、ようはパワーが1/2という意味ね。
振幅は2乗してパワーに換算して 20 log10(A/A0)[dB] のように計算する。
-3[dB]はパワーなら1/2だが、振幅なら1/√2ということになる。
電気電子分野の技術者ならばよく知っているだろうし、他の分野でも使うところは使うんじゃないかなぁ。
使い方を知らないとdBという単位の意義はよくわからないかもしれないけど、増幅器やらフィルタの性能を調べるときとか使うのよ。
dBはパワーの比を表す単位だが、基準となるパワーを決めてやれば、パワーの大きさを表すことに使える。
dBmはそういう単位の1つで、基準となるパワーをP0=1[mW]と定めてやる。すると 0.3[mW]は 10log(0.3/1)=-5.2[dBm]のように表せる。
小さなパワーを表す単位として使われると聞いてたけど、実際、今日もそういう用途でdBmを使っている。
dBmはマニアックな単位だが、わりと知名度が高いのは音圧を表す dBSPL という単位かな。
単にdBで書かれることも多いが、dBというのは比の単位だからね。
dBSPLは音圧の振幅の基準を A0=2×10-5[Pa] と取って、これに対する音圧比をdBで計算するわけだ。
ごく小さな音圧からとても大きな音圧まで表すことができるので、dBPSLは音圧の単位としてよく使われている。
しかし、なぜdBmという単位を使うのだろうか? なにかいいことがあるのだろうか?
dBmを使うメリットは引き算するだけでパワーの比がdBで出てくることだろう。
A地点でのパワーが –20[dBm] で、B地点でのパワーが –23[dBm] ならば、A地点からB地点の間に –3[dB] 減衰したとか言い表せると。
他に、ゲインが20[dB]のアンプに –30[dBm]の入力を入力すると、出力が –10[dBm] になるとか、そういう計算もできる。
結局のところ、dBという単位を好んで使う通信とか電子回路とかそういうところとの親和性がよいということで活用されてる単位なんじゃないかと。
今日は先輩の仕事に新人2人が付いていって、それでとやかくやってたんだけど、
僕がdBmで測定されたデータを見て、「3dB小さいということは半分ぐらいなんですね」とかそんなことを言ってたわけだけど、
もう1人の新人は技術系じゃないのもあって「は?」という顔して見てた。
探究心の強い方だと思っていたが、さすがに深入りする気にはならなかったらしい。
わからない人にとってdBmという単位は苦行かもしれない。1mW以下のパワーを測定するとひたすらマイナスの数字が出てくるわけだから。
変な単位だよね。数字がマイナスでもパワーがマイナスという意味ではないし。
まだdBmは数字が小さくなればパワーが小さくなるからいいけど、同じく対数を使った単位であるpHはいろいろ納得いかないものだな。
pHは水素イオン濃度指数の単位で、水素イオンの濃度[H+][mol/L]を対数で表したものだけど、
定義が –log10([H+]) だから、水素イオン濃度が高くなるほどpHは小さくなるのよね。
酸性が強くなると、水素イオン濃度は高くなるわけだけど、酸性ほどpHは小さくなるわけだ。
定義上はマイナスのpHもあるらしいですよ。よっぽど強い酸性ということになる。
じゃあなんで中性はpH7なのか? なぜアルカリ性になると水素イオン濃度は小さくなってpHが7より大きくなるのか?
そんな疑問が湧いたかどうか知らんけど、その答えが知りたければ「水のイオン積」なんて言葉で調べてみればよろしいかと。