およそ1ヶ月前にアジア・オセアニアの近国の新型コロナウイルスの状況を集計した話を書いた。
現状を表す指標として参考になりそうなのが、入院・治療中の患者数だということで調べてみたわけである。
この頃からすると日本の患者数は減ってるけど、他国ではどうなんだろうかと。
インドなどの南アジアは急増を続けているので、比べてもよくないなと思って、
東アジア・東南アジア・オセアニアにしぼって調べた。
人口10万人あたりの入院・治療中の患者数では次の通り
- 0.5人以下 : ラオス・カンボジア・台湾・ベトナム・中国(大陸・香港・マカオ)・タイ・ニュージーランド・ミャンマー
- 0.7人 : 日本 (参考: 東京都単独では2.6人)
- 0.9人 : マレーシア
- 1.8人 : オーストラリア
- 2.1人 : モンゴル
- 2.5人 : 韓国
- 9.3人 : インドネシア
- 19.4人 : フィリピン
- 123人 : シンガポール
ということで、シンガポールの多さは相変わらずだが、これでも1ヶ月弱で半減した。
最近でも1日あたり200人ほどの感染報告はあるが、積極的検査による部分もあろうとは思う。
前と比べると、マレーシアが78%減、日本も59%減と、明らかに回復している地域は多い。
マレーシアはどこに行くか気がかりだったんだけど、改善傾向ではありそうですね。
ただ、この1ヶ月弱の間に増加した地域というのもある。
フィリピンとインドネシアは当然と言えるが、それ以外で気になるのが韓国なんですよね。
さっき列挙した地域の中では人口に比して患者数は比較的多いわけだけど、この1ヶ月弱で1.9倍に増加している。
韓国は5月中旬から感染者の報告数が増加し、1日40人程度の報告が続いている。
状況としては東京都と似ていて、夜の街での感染者が多いらしいのだが、他地域への飛び火も見られるところが気がかりである。
医療提供体制には大きな問題はないと見られるが、気をもむ状況が続いている。
あと、絶対数は少ないんだけど、中国もこの期間で大きく増加している。
北京で感染者がまとまって出たためだが、今のところは大きく増える兆しはないとのこと。
あと、気になったのがオーストラリアなんですよね。
この1ヶ月弱で入院・治療中の患者数はほぼ横ばい、出入りがほぼ同じってことですね。
1日30人程度の報告が続いており人口に比しては若干高い水準である。ヨーロッパ諸国よりは2桁ぐらいマシだけど。
ニュージーランドが低く抑えきっているだけに、なかなか両国間の往来が再開しにくいと困っているようである。
状況が悪化しているとまでは言えないものの、意外に手を焼いているようである。
このあたりは日本の東京都にも言えることなんだよね。
ここ1ヶ月ほどは1日あたり30人前後の感染報告が続いている。
重症患者数は一貫して減少傾向だが、入院・治療中の患者数は今月に入ってやや増加している。
一時期は「東京アラート」を出して警戒を呼びかけたが、大きく増加する傾向はないことからほどなく解除された。
数は多いが、夜の街での感染者が概ね4割を占めており、積極的な検査で見つかった部分も相当多いと見られる。
東京都ではこうだけど、お隣の神奈川県などでは報告数は少なく、特定地域・特定業種に限られているように見える。
これまでの経過から正しい読みとは思うのだが、なかなか気が休まらない面はある。
なんやかんやと感染経路不明が3割ぐらいはいますからね。潜在的なリスクはあるんじゃないですか?
それでも、客側の自制もあってか、大きな感染拡大を引き起こさずに来ている実績は評価してよいと思う。
どこまでのリスクを許容するかというところではありますけどね。
シンガポールも一時期はとても厳しい制限があったが、外国人労働者の宿舎での感染対策が進んだこともあって、
今月に入ったあたりからは制限が緩和されて、普段の生活を取り戻しつつあるらしい。
患者数を減らしきるということになると、まだ時間はかかるだろうけど、許容できる程度のリスクにはなったと言う評価だろう。
しかし、シンガポールってのは国境を越えた行き来が出来ないと大変な国ですからね。
やっぱり数字からすると、他国からシンガポールの行き来は慎重に判断される状況は続くでしょうから、大変な苦境だよね。
報告されている数字だけを見ると インドネシア・フィリピン でさえ世界的にはそうひどい数字ではないように映る。
この両国は医療機関へのアクセスにも問題があろうという話はあるので、やっぱり悪いとは思うのだけど。
広域にわたって国境を越えた行き来が再開しやすい地域ではあると思うので、うまくやっていきたい。
さすがにシンガポール・インドネシア・フィリピンは時間がかかるだろうけど、他は早期に往来再開できるんじゃないかな。
ただ、韓国が想定してたより悪いんだよなぁ。正直なところ、韓国がここまで手を焼くとは思ってなかった。
あとはオーストラリアですよね。南半球なので冬になってどう転ぶかというのが気がかりなところ。
それでも東京都と同程度の限定的なリスクに留まるとは思うので、ビジネスマンの往来再開は問題ないとは思うんですがね。
日本国内での感染報告が減ってくる中で、相対的に割合が増えているのが、厚生労働省検疫所からの感染報告である。
もちろん網羅的な検査をしているからというのはあるんだけどね。
現在、網羅的な検査の対象になる国から日本にやってくるのは、日本人や日本に地縁のある外国人に限られている。
ゆえに普段に比べれば格段に少ない人数であるけど、それでも感染報告がけっこう上がるんですよね。
もちろん地域性というのはあって、最近はパキスタンからの到着者の報告が多いようである。
早期の往来再開を考えている地域からの到着者での報告はごく少ないとみられるが、なかなか大変ですね。