陸上競技の国際大会を開くならサブトラックが必須らしい。
例えば、大阪の長居陸上競技場、世界陸上の会場にもなったことのある会場だが、
同じく長居公園には長居第2陸上競技場というやや小ぶりの競技場がある。
この2つがあることで長居陸上競技場は陸上競技場では最高区分の第1種に分類され、
数々の陸上競技の大会の会場として重宝されているのであった。
あまり特別なこととは思っていなかったのだが、東京にはそのような設備を備えた陸上競技場がないのだ。
グラウンドガイド(都内日本陸連公認陸上競技場)(東京陸上競技協会)
東京都で唯一あるのが、調布市の味の素スタジアム(東京スタジアム)だけだと。
特別区域に1つもないの? って思ったかも知れないけど、本当は1つあって、それが国立競技場である。
知っての通り改築のために取り壊されたのでリストから消えてただけなのだ。
とはいえ、実のところ、国立競技場付近にはサブトラックとして十分な設備がなく、
大規模な大会を開くならば仮設のサブトラックが必要という話があって、東京オリンピックや世界陸上では仮設で対応したとのこと。
せっかく改築するんだから、陸上競技団体からはサブトラックを作ろうという提案もあったようだが、
元々サブトラックがなかったこともあって、常設のサブトラックは考慮されてなかった。
競技場本体の計画変更があっても相変わらず常設のサブトラックを作ろうという話はなかったようで、こんなニュースが。
新国立サブトラック整備費、当初想定の2倍超に 組織委 (朝日新聞)
仮設でこんなに金がかかるんだったら、常設にしろよっていう話も出てきているようだ。
国立競技場にサブトラックがなくて、これでは大規模な陸上競技の大会を開けないということを知ったときにはとても驚いた。
これに対して競技団体が常設のサブトラックを用意しろというのはごもっともな話だと思った。
もちろん調布市や川崎市に行けば第1種認定の競技場はあるんだけど、それでいいのかって話である。
せっかくオリンピックもやるんだし、それに対応できるだけの設備を作るんだから、今後も活用していこうって話ですよね。
ところが、用地が確保しがたいという事情もあるんだろうな。サブトラックの常設化はほとんど考えられてこなかったようだ。
ちなみに、2016年の東京オリンピックの計画では、陸上競技の会場は新規に建設する計画だったらしい。
建設予定地は中央区晴海あたりですかね。
この時点では国立競技場の改築の予定はなく、サッカーの会場として使うとして掲載されている。
知っての通り、2016年のオリンピックはリオデジャネイロで開催されることになったので、この案は破棄された。
そして改めて2020年の計画を立てたときには、国立競技場は改築して陸上競技・サッカーの会場として使うとなったのだ。
今にして思うと、新設で対応しておけば、サブトラックも当然整備されただろうし、陸上競技用と割切った設計もできたんだろうなと。
一方で、国立競技場の老朽化対策も陸上競技場としての役割は捨てて、球技場に特化するなどの選択もできたんだろうと。
実際、そういう算段があって、新築で対応と考えていたらしい。
ただし、この計画が破棄されたことにも一理あって、会場へのアクセスなどの問題もあった。
国立競技場を改築して対応すれば、交通アクセスの問題はないし、周辺の環境もよく保たれている。
とはいえ、泥沼になった現状を見ると、新設で苦労しといた方が後々よかったのかもなぁという思いもある。
改築がトントン拍子に進んで、なんとか土地を工面してサブトラックまで確保できたって言うのなら、それが最善だったけどさ。
オリンピック構想を実際に実現していくと、不本意なことだらけなのは、ニュースを見ても分かることだ。
いつもオリンピックの直前になると「まだ会場が完成しきってない!」ってニュースが流れるけど、
日本での開催とのことで、実際に準備の様子に注目できるようになると、なんでそうなるのかってのがよく分かる気がする。
なんとかならんもんかねぇ。