これまでで一番船旅らしかったのが南海フェリーでの徳島行きである。
といっても南海フェリーの船旅は2時間ぐらいだから、そんなに長くはない。
乗船名簿も書かず、難波→徳島港と書いたきっぷを見せれば乗れてしまう。
そういう気軽な航路という一面もある。
それに対して、フェリーさんふらわあ の大阪~別府航路は一晩かけて瀬戸内海を航海するので、かなり本格的である。
インターネットで予約、購入したのだが、等級を選ばないといけない。
フェリーさんふらわあの大阪~別府航路ではツーリスト、ツーリストベッド、スタンダード、ファースト、デラックスとある。
こう言われてピンと来る人ばかりでもないだろうが…
ツーリストはいわゆる雑魚寝、一番安いクラスでフェリーといえばこのイメージが強い人も多いのではないだろうか。
ツーリストベッド、これは二段ベッドの部屋になっている。相部屋が基本なのはツーリストと一緒だが、ベッドの上で寝られるか否かの差は大きいか。
なお、ツーリストベッド4人部屋はこのフェリーでは2名以上用の個室として運用されている。相部屋なのは8人、12人部屋だけ。
スタンダード以上は相部屋はない。スタンダードは1人部屋はビジネスホテルのシングルルームのよう。
ファースト以上は窓側なので展望が楽しめる。裏返せばそれ以下のクラスは窓がない。
で、どの等級を選んだのかというとツーリストベッドだ。
ツーリストよりは明らかに高いが、まだ手頃な方だ。
「船に泊まろう」という割引プランが自動的に適用されて9000円ほど。最繁忙期以外でほかの割引プランを適用しなければこうなるらしい。
ちなみにツーリストだと7000円ほど。スタンダードだと12000円ほど。
別府港のフェリーさんふらわあのターミナルに行くと受付開始まで少し時間があるよう。
そんなわけで少し買い物。市街地に隣接しているので便利だ。
戻ると受付が始まっているので乗船名簿を出して、決済時のカードを提示すると乗船券が出てきた。
乗船名簿は手書きで書いたのを出せば、それでよかった。Webで申し込めば印刷できるみたいだけど。
出航1時間前から乗船が始まった。フェリーでは車と一緒に乗る場合は車で船に乗り込む。なのでボーディングブリッジから乗り込むのは徒歩客だけである。
だからかそんなに混むあうこともなく乗船できた。
指定されたツーリストベッド8人部屋には僕を含めて3人が乗っていた。
2段ベッドだが1段目しか使わない。平日便だとこんなもんだよね。
気になってツーリストの船室をのぞいてみたのだが20人ほどの部屋に2人ぐらいしかいない。ガラガラである。
ここからもわかるが今のフェリー、メインは雑魚寝ではなく、その1クラス上のツーリストベッドがメインとなっている。
どうもツーリストの乗客にはアップグレード券を配っているらしくて、1回ツーリストで乗ると、次はツーリストの運賃で当日ツーリストベッドに空きがあればアップグレードできるらしい。
だからツーリストで往復としたら、復路はアップグレードできるかもしれない。そういうのも背景としてはありそう。
安さという点でツーリストの人気があることもわかるが、実用上はツーリストベッドのニーズが高いのもよくわかる。
出航1時間前から乗り込むわけだが、出航前からレストランと風呂に向かう人の多いこと。もうスタートしているのだ。
フェリーによってレストランもいろいろだが、フェリーさんふらわあ では食べ放題のプランだけがある。
世間的には恵まれてる方なんじゃないのかな。自動販売機だけというフェリーも少なくないらしいから。
そんな中で僕はどうしたのかといえば、夕食はスーパーで買ってきた総菜などを持ち込んで食べることにした。
そんな人たちのための設備もあって、電子レンジ、給湯器、自動販売機と並んだ一角があり、そこでは好きに飲食ができる。
これもまたフェリーの食事ということで。
ちなみに朝食は大阪に降り立ってから食べたからこちらも船内のレストランは使っていない。平日便は到着が早いからな。
船内に海図が貼ってあって、大阪~別府間のルートがかかれている。
それを見ると瀬戸内海の航海の難しさがよくわかる。
というのも瀬戸内海は島がいろいろあるので、安全に航行できる航路が限られる区間がいくつかある。
来島海峡、備讃瀬戸はいずれも航路のルールにより、減速しないといけないそうだ。
いずれも本州と四国を結ぶ橋が架かっているところで、橋をかけるにはよいのだが、海が狭いというのは船にはつらい。
瀬戸内海は漁船もあるし、南北方向にゆく船もいる。
瀬戸内海は静かな海で、そこを大きなフェリーで航行するのだから、揺れも少なく、快適な船旅が楽しめる。
だが、島も船も多い瀬戸内海は難所続きなのだ。一見穏やかだが瀬戸内海にはそういう側面もある。
大阪港に到着したのは時刻表の到着時刻の20分前ぐらい。
時刻表の時刻は着岸時刻であって降りるのはそれからしばらくたってからと説明があるが、実際には時刻表の到着時刻よりも多少早く降りられていた。
到着するのは大阪南港のATC、延々と長い通路を歩くとATCにたどりついた。
ATCにたどりつけばトレードセンター前駅はすぐ。
ATCは商業施設がいろいろ入っているが、フェリーの到着時刻にはほとんど営業していない。ただし出発前には役立ちそう。
今度、かもめふ頭からフェリーさんふらわあの志布志航路がATCに引っ越してくるそうで。かなり便利になる。
フェリーさんふらわあ ではいろいろな船旅を提案しているが、
その中でも目を引くのが「弾丸フェリー」というプランだ。
これ、目的地に到着した日の夕方のフェリーで往復するというプランで、ツーリストなら10000円で往復できる。(休日も可)
けっこう人気はあるらしい。確かに目的地がはっきりしてれば朝~夕方でも事足りるのかも。
九州側では港に車をとめて船に乗るパーク&シップを宣伝している。
大阪港にしても神戸港にしても車があっては逆に邪魔なぐらいのところ。それなら車はおいて徒歩客としてフェリーを使ってはということだそう。
世間的に見てそんなに珍しい試みだとは思わないけど、そのメリットを感じやすい航路ではあると思う。
また、機会があればフェリーも使ってみようと思う。
もっとも西日本には便利な航路がいろいろあるけど、東日本にはさほどない。
というか基本的に東日本でフェリーといえば、北海道航路なわけだけど、時間がかかるとかアプローチが大変とか、徒歩客には厳しい航路が多い。
それなら飛行機でびゅんと飛ぶわという話になる。
阪神~九州は距離感がよい。近くては船のオーバーヘッドが気になる。遠くては船旅がつらくなる。
一晩しっかり寝れば目的地、こうなるのは絶妙な距離感だと思うよ。