住民基本台帳法で住所が変わったら14日以内に届出しないと5万円以下の過料に処する、という規定があるので、
実際に罰せられるかはともかくとして、住所が変わっても届け出ないことは問題なのだが、
問題は住所とはなにかということである。
そのまま住んでるところだろという話だけど、簡単ではないこともあるかもしれない。
このことについて民法ではわざわざ「住所」という節を定義を説明している。
結局それだけかよ、という感じはするけど、「生活の本拠」というところが重要なようだな。
一定の時期に別荘で暮らす人がいたとして、別荘で暮らすたびに住所が変わっているのかというと多分変わっていない。
別荘は別荘、生活の本拠は多分、普段住んでいる家にあるということになるでしょうと。
もうちょっとよくありそうな例を言うと、平日は職場近くで住んでいるが、週末のたびに実家に帰っている人の住所はどうなるだろう。
日数で言えば職場近くにいる日数の方が多いし、そっちが本拠かもしれない。
いや、しかし、職場近くの家では寝るだけ、生活の実態は実家にあると言えばそっちが本拠かもしれない。
どちらとも取れるので、職場近くの家か実家のどっちかに住所を置いておけば文句は言われないだろうと。
けど実家に帰る頻度が落ちるとちょっと怪しくなってくるし、どこらへんまで裁量の余地があるのかはなんとも。
職場近くの家が仮住まいと言えるほどにしょぼければ生活の本拠は移転してないと言えそうだけど。
住所が変わるとやるべきことはいろいろある。
といってもサラリーマンなら会社に対して届け出れば済むことも多いだろう。健康保険とか年金とか。
あとは運転免許とかもそうだし、銀行とかにも届出がいるか。児童手当とかも届出がいるのか。パスポートみたいに自分で書き換えるだけのものもあるが。
けど、それとともに変えないといけないものがある。それが自動車だ。
自動車の所有者の住所が変わるからというのもあるけど、自動車の使用場所が変わることもあるから問題だ。
自動車の使用の本拠が変わるとナンバープレートを変えないといけないこともあるからだ。
自動車の使用の本拠って言うのは言うならば自動車の住所ですよね。
バスの場合は営業所の場所が本拠になる。営業所間で車両の転属があると所有者が変わらなくても本拠が変わる。
それで移転前後の営業所でナンバープレートの地名が変わる場合はナンバープレートを付け直すことになる。
大阪市バスの守口営業所(守口市:大阪ナンバー)とそれ以外(大阪市:なにわナンバー)の間での移転ではいちいちナンバーを付け替えているらしい。
この自動車の使用の本拠は個人が使う場合は基本的にはその人の住所が使用の本拠になる。
なので住所が変わるとナンバープレートを変えないといけないことがあるということだけど、
住所が変わっても使用の本拠が変わるとは限らないし、住所が変わらなくても使用の本拠が変わることはある。
住所と使用場所が一致しないのはめんどくさいので普通はそういうことはしないようだけど、
生活の本拠は変わってないとしても、仮住まいに車を置いたらその車の本拠は仮住まいになると考えるのが当然だ。
生活の本拠が変わっても、実家に車を置きっ放しならその車の本拠は変わらないはずだ。こっちは車庫証明の都合でそうしてる人は少なくないか。
素直に実際に住んでいるところに住所を変えればいいんだけど、住所を変えることに抵抗がある人もいるだろうしな。
生活の本拠が動いていないということで住所は変わっていないという主張がなり立つ余地は確かにあるのだろう。
生活の実態がどうあれ、住民税は住所地の市町村に支払うわけだけど、
サラリーマンだと住民税は特別徴収で給料から支払うことが一般的だ。この場合、職場と住所地の市町村の間でやりとりが発生する。
大阪市の事業所が橋本市とやりとりするとかそれぐらいのことはなにも不思議ではないのだけど、
大阪市の事業所が札幌市ととかそういう極端に遠くの市町村とのやりとりが発生することもなきにしもあらず。
国勢調査でもなぜか関西から東京特別区との通勤があったり(国勢調査は10月1日の居住場所で行うから間違った回答である可能性が高いと思うが)、
一見して異常な長距離通勤のように見えるわけだけど、実際は仮住まいを使っていることが多いと。
いや、実際に通ってる可能性も否定はできないけどね。