朝から競馬観戦をしていたら、今日の福島・京都・東京の第1レース、
いずれもダートコースのはずなのに、青々とした芝の上からスタートするというものだった。
なんか変な気がするけど、JRAでは芝スタートのダートコースというのがいくつかある。
日本の競馬のルーツはヨーロッパにあるので、当初は全てが芝の上で行われていた。
ただ、太平洋戦争後に芝の保護のためにダートコースが導入されたという。
アメリカの競馬はダートコースがメインなので、ここにならったそうである。
現在、JRAではおよそ半分がダートコース、地方競馬では維持費もあってほぼ全てがダートコースでのレースである。
JRAではいずれも芝コースの内側にダートコースが設けられている。
それでどうして芝の上からスタートするダートコースがあるのかという話である。
今日の福島競馬場第1レース、ダート1150mでの未勝利戦だったが、
「ダ1150」と書いてあるスタート地点はダートコースのカーブから芝コースをまたいで真っ直ぐ引き出されている。
カーブの途中からでは安全なスタートができないから、スタート地点付近が直線になるようにしているんですね。
これは芝コースにも言えることで、1200mと2000mがカーブから引き出された直線上にある。
なるほど、確かにカーブの途中からスタートでは困りますからね。
でも、カーブにかからないように距離にすればよいだけなのでは?
福島競馬場だと1150mより1段階短いのが1000m、1段階長いのが1700mとなっている。
カーブに入る前に一定の直線が必要だから、距離を伸ばすとかなり延びちゃうんですね。
逆に少し距離を縮めれば? と思うけど、この福島競馬場の1000mは最大12頭まで走れないので、普段は使われないとのこと。
100mほど芝コースに引き出したおかげで、最大16頭の馬が安全にスタートできるというわけ。
スタート地点ではなく、ゴール地点をずらすという方法もあるのでは? と考えたが、
こっちの方が難しくて、基本的にはゴール地点ってどのコースでも固定なんですよね。
ゴールの直前の直線が長く取れるほうがレースが盛り上がるから、むやみにゴールは動かせないんだろう。
このような芝スタートのダートコースは、日本に8つあるという。
福島競馬場ダート1150mと同じく、短くすると走れる馬の数が減ってしまうと言う理由で、芝に伸ばしてるのが、
中山競馬場ダート1200m、新潟競馬場ダート1200mで、いずれの競馬場も最短のダートコースとして多く使われている。
この3つの競馬場は仕方ないですね。
京都競馬場ダート1400m、阪神競馬場ダート1400m、中京競馬場ダート1400mの3つは1200mのコースを外に伸ばしている。
ダート1200mのレースも多く行われているので、こちらは短くすることに問題はないはず。
しかも、伸びた200mの大半は芝なので、ダート1200mに芝のおまけが付いてくるという。
そこまでしてやる? という感じだけど、1段階伸ばすと1800mになってしまうので、その間を埋めたかったのかもしれない。
その一方で阪神競馬場のダート2000mコースも芝スタートだけど、図を見てもわかるのだけど、芝はほんの少し。
少し特異なのが東京競馬場で、ここはダート1600mが芝スタートになっている。
さっきの競馬場では1200mに芝のオマケを付けて1400mだったけど、
ここは1400mは全部ダートで、1400mに芝のオマケを付けて1600mになっている。
東京競馬場以外だと全部ダートの1700mか1800mのコースがあるので、なんかちょっとズレてる感じがしますね。
しかも、なぜかこのダート1600mのコースは日本でもっとの歴史のあるダートのGIレース「フェブラリーステークス」の舞台という。
ファンからもこのコースはちょっと……という意見が多いようだ。
これって走る馬にとってはどうなんですか? というのが気になるところだけど、馬とスタート地点によるらしい。
ただ、ダートよりスピードが出る芝区間でスタートダッシュするのがお得で、
芝区間でもスピードが出せる馬がよくて、さらに芝を走る区間が長くなる外枠スタートの方がよい結果を出すことが多いとか。
もちろん芝区間が十分短ければあまり問題にはならないけど、全体の1割以上が芝ともなると無視できないでしょう。
いろいろ難点を抱えているからこそ、こんなところでフェブラリーステークスやるなんてと思われちゃうんでしょうね。
芝もダートもどちらも走る馬も多いわけですから、そこまで神経質に考えなくてもいいのかもしれないし、
そもそもの目的が芝コースの保護のためにダートコースを導入したっていうんだから、
ほんの少し芝コースを踏むだけなら目的は果たしてるんですよね。(ゴール近くの内柵沿いが痛みやすい)
こういう変なコースも馬券を買うにはおもしろいのかもしれない。王道ではないのは確かだけど。
ところでゴールを動かすという手はないかと書いたところに「基本的にはゴール地点ってどのコースでも固定」と書いたが、
実は東京都の大井競馬場、今は日本では主流の右回りなのだが、これを両回りに改造する計画があるのだが、
その実現方法というのが、左回り用のゴールを新設するというもので、すなわちゴールが動く競馬場になるということである。
大井競馬70周年アニバーサリーで左回りレース導入! (中川明美の南関あらうんど)
両回りの競馬場は過去に存在したことはあるが、現在は存在しないので、実現すれば世界唯一の両回りの競馬場になる予定と。
なぜ両回りにするのかというと、ダート競馬の本場はアメリカで、そのアメリカの競馬場は左回りしかないから。
大井競馬場では東京大賞典という国際GIレースをやっていて、アメリカからの遠征も大歓迎だが、右回りでは遠征してくれない。
逆に大井競馬場から遠征することを考えても、ダートの大レースは左回りが多い。(日本国内でも大井以外のG1級レースは左回り)
それなら、うちでも左回りのレースできるようにするかということで、そのための準備の1つが動くゴールなのだった。