東京ほど都心の定義がわかりにくい都市もないと思う。
いや、もっとわかりにくい都市あるよと言われるかもしれないけどね。
ただ、大阪・京都・神戸と比べるとずいぶんわかりにくい。
東京都心ということで、おそらく一番狭い定義が都心3区という表現。
これは千代田区・中央区・港区の3区を指す。
確かにこの3区は多くのオフィスがあり、東京の中心的地域であることに疑念はないけど、
そうはいっても、港区とか場所によってはほとんど住宅地だしねぇ。
歴史的にも大名屋敷とか多かった地域で、もとは江戸の郊外の高級住宅地という位置づけだったんだろうと思うけど。
一方で、山の手の3大ターミナル、新宿・渋谷・池袋のあたりというのもかなり栄えている。
特に新宿界隈の繁華街は東京では一番広い繁華街として知られている。
けど、その新宿界隈も歩いて見ると繁華街である範囲は意外と狭い。(cf. 新宿界隈をぐるっと回る)
まだ、新宿の場合、周りがオフィス街だし、東側に進めば千代田区に到達するわけで、都心として捉えてもそんなに違和感はないのだが、
渋谷とかちょっと歩いたらもうすぐに住宅地みたいなところになっちゃうので、薄っぺらいもんである。
駅があるから、その周りが繁華街になっただけで、もともと郊外に過ぎなかったと。
とはいえ、駅周辺を見る限りは都心の繁華街であることに疑問は持たないだろうが。
東京都の見解としては、都心3区以外で業務中心の役割を果たす地域は副都心だそうで。
新宿副都心、渋谷副都心、池袋副都心、上野・浅草副都心、錦糸町・亀戸副都心、大崎副都心、臨海副都心が定義されているよう。
意図としては都心3区への集中を避けるために、その周辺に副都心となる地域を定義したというのがポイントのようで。
だから、従来の都心と連続しているとは限らないし、むしろ切り離されてよいわけだ。
前3つは副都心と定義されてかれこれ50年ほど経ってるそうで、もはや定着している。
後発組である、後ろ4つはまだ都心に準ずるとまでは思われていないのが実情か。
最初に書いたが、大阪・京都・神戸というのはいずれも都心がはっきりわかる都市だ。
大阪は船場を中心として、市街地が発展してきた。
都心の範囲も中央区・北区・西区を中心に、天王寺区・浪速区・福島区が入るか入らないか。
単純にこれは連担した市街地のどこまでを都心とするかだけの問題。全て連続している。
京都も神戸も都心の範囲はかなり狭い。
京都は四条通・烏丸通を中心とする狭い範囲が都心だと思われている。なかなか厳格である。
神戸は海と山が近いこともあって、市街地は細長くならざるを得ない。概ね中央区域に限られるだろう。
というわけで、どれもわかりやすいでしょ。
東京の都心がこれほど飛び散ってしまった理由はいろいろな事情があるようだが、
要因として大きいのが、私鉄が伝統的な都心に乗り入れることが叶わなかったこと。
渋谷・新宿・池袋のような(当時にしては)郊外で足止めされ、ターミナル周辺の開発だけが進んだと。
それが今は都心扱いされるようになってしまったというのは努力のたまものとも言えるのだが、それが混乱のもとだとも言える。
というわけで東京で都心という言葉を使うときには定義にご注意を。まぁちゃんと理解していれば問題ないでしょうけど。