何度も燃えて大きくなった江戸・東京

秋葉原界隈に行こうかと思ったけど、さしたる目的もなく漫然と行っても東京まで行く電車賃がもったいないわけで、

なんか他に行くところないかなぁ、と思ったときに 江戸東京博物館 に行こうと思った。


実際には秋葉原界隈を散策してたらそこそこ収穫はあったのだが、

やることやったということで、JRに乗り、江戸東京博物館のある両国へ向かう。

秋葉原駅から両国駅だと総武線の黄色い電車に乗ればすぐだからそういう意味でも便利だ。

それで両国駅に降り立って改札に向かおうとすると、「両国ステーションギャラリー 臨時ホーム入口」と書かれたところがある。

以前もこのBlogでちょっと取り上げたことがあるのだけど、かつて両国駅は総武本線のターミナルだった。

総武本線の錦糸町~秋葉原~御茶ノ水の支線だが、これはどちらかというと錦糸町~東京が支線のような……

元々、総武本線のターミナルは両国駅だった。そこから秋葉原・御茶ノ水に延長して都心進出を果たしたと。

ただ、総武本線に快速線を増やすときに、秋葉原駅の混雑緩和も兼ねて東京駅に乗り入れることになり、

本線を東京~錦糸町~千葉~銚子に改め、これまでの本線の一部を支線にしたと。

(名無しの支線では困る)

現在はターミナルとしての意義はほぼ失っているが、ターミナルだった名残として長距離列車用の臨時ホームが残されているのだ。

錦糸町~東京が開業してからもしばらくは両国駅の臨時ホームを使う列車もあったのだが、現在はほぼ使われていない。

そんな両国駅だが、両国橋駅として開業してから今年で111年、それを記念して臨時ホームへ延びる通路で展示をしていたそうだ。なるほどねぇ。


両国駅の北側には両国国技館があるわけだけど、その隣に江戸東京博物館がある。

この3月に常設展をリニューアルしたばかりとのことで、以前より展示内容が充実するようになったとのこと。そういやそんな話もあったな。

江戸東京博物館、とてつもなく巨大な建物だ。以前、バスで江戸東京博物館の横を通過したときに驚いた覚えがある。

江戸東京博物館/外観写真 (Wikipedia)

すさまじい見た目だ。なんでこんなものを作ったんだろ?

600円払って入場券を買って、エスカレータではるか上にある展示場に向かう。


展示場に入ると展示がいきなり、江戸時代の話から始まるというのだから大胆である。

それ以前の歴史がないなんてことはないはずなのだが、江戸にとって徳川時代はあまりに大きな変化であったことは確かなのだろう。

そんなわけだから江戸の武士の話から始まって、町人の暮らし、経済、風俗と話が進んでいくのである。

それにしても江戸の生活レベルというのは今の時代から見ても相当なものだなと感じさせる。

ただ、寺子屋にしても、出版にしても、そういうのがなり立っていたのは、江戸にいる人は裕福な人が多かったからというのはあるわな。

武士が急増し、それに対応して町人が急増し、いろいろ商売をして江戸はなり立っていたわけだが、人口が増加した江戸には物が足りなかった。

そんなわけだから物流の拠点であった大坂からものを運んで、周辺の農村・漁村から食べ物を集めてとやっていたわけだ。

伊豆諸島が廃藩置県の後、地理的に近い静岡県を捨て、東京府を選んだのか? 江戸時代に食料を通じてつながっていたからに他ならない。

その先の展示で両国橋周辺の賑わいが紹介されていたが、今の両国橋はそんな繁華街ではないのはここまで来るときに見ているとおり。

どうも両国橋を架橋したときにその周辺を火除けのために空き地にしたら、そこに人が集まって盛り場になったそうで。今からすれば信じられない話だが。


そうやって江戸時代の展示を抜けると、明治維新後に東京と名前を変えてからの展示が始まる。

江戸東京博物館は展示を大きく「江戸ゾーン」と「東京ゾーン」に分けているが、その境目だ。

銀座煉瓦街だとか急激な欧風化を進める都市の姿が展示されていたが、今までとはずいぶんな違いだ。

そんな具合に変化していった東京だが、関東大震災というのは大きな出来事で、そのことは大きく取り上げられていた。

江戸時代は火事は頻繁だったし、明治以降で関東大震災と太平洋戦争のときの空襲と、この街は焼けてばっかりなのだ。その度に立て直してきたのだ。

大正ぐらいになってくると人々の暮らしも現在にだいぶ近づいてきた気がする。サラリーマンの起こりはこのあたりだそうで。

戦後、人口の急増で住宅だとか各種のインフラが追いつかない姿はなんとなく江戸時代の人口急増期と重なるように思えた。


いかにして今の東京が生まれたか、というのを江戸時代になってからのわずか400年ぐらいに注目して展示してあるわけだが、

取り上げてる期間が短いだけあって人々の暮らしが大変よく伝わってくる展示になっていると思った。

現在、東京都市圏は世界最大の都市圏とされているが、江戸時代の時点で世界最大の人口を抱える都市だったとされている。

なぜそんな都市が生まれたのかということで考えるべき点は多い。

その過程がわかる博物館なんじゃないかなぁと実際見ていて思った。