日記帳だ! with Tux on Libserver

二度目の大改造!! 日記帳…か?を継承し、より柔軟でパワフルなBlogに変身しました。

RSSに対応しています。リンク・コメント・トラックバックは自由にしていただいてほぼ問題ありません。
RSS購読方法、僕のリンク・コメント・トラックバックについての考えを読むことをおすすめします。

<< 過去

未来 >>

国立の博物館も世知辛い

そういえば去年4月に国立博物館の観覧料変更があって、

それで1年遅れで各種会員制度も変わるって話だったなということを思い出した。

相応のお代を頂きたい博物館

現在の会員制度だと「国立博物館メンバーズパス」は東博の平常展を2回見れば元が取れてしまうからね。


東京国立博物館 会員制度の改定のご案内(令和3年4月1日~)

「国立博物館メンバーズパス」については一般で500円、学生で200円の値上げになる。

それ以外の変更はない……と思ったら東博の特別展での団体料金適用がない。他の3館では団体料金適用なんだけど。

確かにここのところは日時指定制の都合で、団体料金の設定がなくなることがしばしばあって、

特別展で団体料金適用と言われても、そもそも適用する団体料金がないという状態に陥りがちではあった。

それは一時的な問題だと思ってたけど、そもそもこの制度がなくなるのだろうか?


どちらかというと問題は「メンバーズプレミアムパス」と「友の会」が統合され、新しい「友の会」になることだと思った。

現在、僕が持っている 東京国立博物館メンバーズプレミアムパス は、

国立博物館4館の平常展見放題と東博の特別展観覧券4枚が付いて、年5000円となっていた。

一方で友の会は年8000円で特別展観覧券6枚、博物館ニュースの送付が付いていた。

総合文化展招待券が6枚付いてくるが本人はそもそも見放題なので、これは家族・友人などに渡して使うものだろう。

これが新しい「友の会」は年7000円、平常展見放題で特別展観覧券が3枚、あと博物館ニュースの送付がなくなる。(別途有料で依頼可能)


多分、このあたりの会員制度って特別展をいかにお得に見られるかということだと思うんだけど、

現在のプレミアムメンバーズパスは特別展1回あたり1250円、友の会が1回あたり1333円となる。

もちろん平常展が見放題であることは考慮する必要があるし、友の会は総合文化展招待券もあるけど。

これが新しい友の会では特別展1回あたり2333円となるので、特別展だけで元が取れるかというとおそらく元は取れない。

特別展を観覧する日は平常展も観覧できるからね。以前はその分を団体料金で補正してたかもしれないが、それもなくなった。

あと、特別展観覧券が年3枚ということで、これが十分かという問題はある。(東博の特別展は大小あるが年6回ぐらいでは?)

かといって、特別展観覧券を使わない場合の団体料金適用もなくなるのね。(国立博物館メンバーズパスと同)

期間満了前に新規購入することはできるが、すると平常展見放題の部分が無駄になりますから。


国立博物館メンバーズパスについては平常展の値上げ相当ということで妥当性はあると思ったが、

特別展を含めてということでいうと、そもそもお得な制度と言えるのかという話ではあって、なんとも難しい。

こうなるとさらに上位の制度が欲しくなるなという感じもあるが、それは賛助会員ですかね。

これは寄付扱いなんでコストパフォーマンスを言えば悪いですけど、その代わり内覧会への招待とかもあるけど。


うーん、どうするかなと考えていたところで、国立国際美術館から「重要」と表示された郵便が届いた。

どうも今年4月から友の会の制度がなくなり、「OKミュージアムパスポート」「OKコレクションパスポート」という会員制度ができるそうだ。

OKパスポート (国立国際美術館)

どうも「OK」というのは大阪(Osaka)と京都(Kyoto)を表していて、すなわち関西2館の共同会員制度ということ。

でも今もこの2館の友の会会員は両館の特別展を各1回観覧できるのだから、その点では変わらない。

「OKミュージアムパスポート」の方は現状の友の会と似てて、関西2館の特別展各1回と、全国立美術館のコレクション展見放題、

使用開始前に記名する方式となり(他人へのプレゼントも可能)、美術館ニュースの送付がなくなり……他の差分はどうだろ?

引き続き東京の3館(そういえば国立映画アーカイブの展示見に行ったことないな)と石川でもコレクション展見放題のは変わらない。

価格は現在の友の会が年3000円、OKミュージアムパスポートが年5000円、値上がりにはなる。

経過措置として友の会会員がOKミュージアムパスポートを購入する場合は年4000円とするとのこと。

もともと更新を次に行くときまで引き延ばそうかと思ってたけど、事情からすると郵送でも期日通り更新したほうがよさそう。

あと「OKコレクションパスポート」は年1500円で、関西2館のコレクション展見放題、これはこれでいいですね。


というわけで、国立博物館ほどではないけど、国立美術館も収入確保に動いてるということなのかな。

これは元が安かったけど。(東京国立近代美術館の友の会は年5000円、関西2館共通であることを考えれば新制度でも安いぐらい)

東京都在住者があえて大阪の美術館の会員制度を使うのは変な気がするけど、肌に合うのは確かだし、これは継続で。

というかあんまり東京国立近代美術館の特別展がしっくりこない……


で、問題は国立博物館だよ。

観点は2つあって、1つは新しい会員制度はどれを使うのか、あるいは使わないのかということ。

もう1つは今年3月中に現制度で繰り上げ更新するのか。

ただ、繰り上げ更新は現在手元に特別展観覧券が3枚あるのと、直近の特別展は興味が薄いのでとりあえずなしかなと。

なので問題は現在のプレミアムメンバーズパスの期間満了(今年10月)の先をどうするかということだ。


ということで気になって他の国立博物館を調べてみた。

京博は「国立博物館メンバーズパス」が唯一の会員制度でしたね。奈良博は独自の会員制度があったけど……

と調べたら「奈良博プレミアムカード」の制度が見直されるようだ。

令和3年4月から奈良博プレミアムカードを値下げ します (pdf) (奈良国立博物館)

一般では5000円から3500円に値下げされる。ただ、もともと平常展は同伴者無料だったところが本人限りとなる。

学生会員の設定がなくなり、あと家族会員というユニークな制度もあったがこれもなくなる。

特別展はもともと「各特別展が2回まで無料」というどんなマニア向けの制度だよと思ってたのだが、

これが「年4回まで無料(同一展は2回まで無料)」という内容になり。年4回なら奈良博の特別展全部見てもいけるな。

あとは国立博物館4館の平常展見放題、特別展で団体料金適用(東京も含まれてるけど誤記じゃないのかな?)となっている。

国立博物館メンバーズパスが年2500円であることを考えれば、+1000円で奈良博の特別展が実質見放題か。

少なくとも年1回は奈良博で特別展見るもんなぁ……これ1回で元取れるんだよな。


なんてわけで、東博の友の会か、奈良博のプレミアムカードかというところで少し揺れていると。

ただ、繰り上げ更新はとりあえず考えないので、決断するのは10月以降でよい。

平常展見放題は何らかの形で確保したいと思うけど。

そもそもの発端は平常展の観覧料値上げで、東博だと1回1000円でしょ。頻繁に足を運ぶ価値はあってもこの値段では厳しいので。


以前、こういう話を見て、博物館の会員制度はかくあるべきなのかなと考えたこともあった。

――まず海外の著名な国立の美術館・博物館の事例を2つ紹介します。1つ目は年間680万人が訪れるロンドンの大英博物館です。(略)

野尻:入場料が無料なのはすごいことですが、運営費などの費用はすべてスポンサーフィーなどで賄われているということですか?

大林:常設展は入場料を取りませんが、企画展などは料金を取っています。ただ英国政府のサポートが手厚いですから、運営事情は日本の美術館とはだいぶ違いますね。

(日本の美術館には、一体何が欠けているのか (東洋経済オンライン))

平常展が無料だって言っても、取るべきところは料金を取っているし、なにより寄付で持っているところはあると。

寄付制度(賛助会員)なのか、観覧料制度(友の会)なのかという違いはともかく、金払いのよいファンを獲得できれば、

それが展示内容の充実につながり、それが文化財の活用・普及が進むという期待はある。

そうしたときに熱心なファンであるはずの人が「会員制度が高い」というのもちょっと違うのかなと思ったけど、

特別展バラバラで買った方が総合的に安いよという話になれば、そんな会員制度は使わないのは仕方ないわけで……

高いなら高いなりの内容を充実させるとよいと思うのですが……新しい東博の友の会は中途半端だなと。


これが増収につながるのかはよくわからないけどね。

そもそも、国立博物館の観覧料見直しの背景としては、平常展では外国人の割合が高まっていたことがあって、

そのために外国語での説明など充実させて展示費用が増加して、それが文化財の修理・収集なんかにも影響しかねない状況で、

応分には負担して頂こうという狙いだったが、折しも新料金が適用される頃には外国人観光客は激減してしまった。

特別展は見直しの対象ではなかったが、もともと来場者が多い特別展はひどい混雑で、昨今の状況ではさすがに許容されない。

日時分散を図ると言っても、元の混雑からすればもはや来場者全体を絞らざるを得ない特別展は少なくないですから。

日時指定制の導入などの名目で、特別展の観覧料も多少なりとも値上げされてますけどね。

でも増収にはならんでしょうな。元が異常だったというか、薄利多売に過ぎたよねと。


というわけで、国立文化財機構の失策というわけではないんだけど、なかなか厳しいですね。

割安な会員制度を見直す理由もわかるんだけどね。特にこの状況では機動的な価格設定の妨げにもなってるわけだし。

ただ、一方でファン獲得という点では意義もあろうというわけで、ここのバランスが難しい。

平常展の観覧料見直しの割には「国立博物館メンバーズパス」が一番影響が小さいのは、こういう事情も考えたんでしょうけどね。

特別展を含む会員制度への影響も覚悟してたけど、想像以上にきつい内容だった。


Author : Hidemaro
Date : 2021/01/19(Tue) 23:10
文化 | Comment | trackback (0)
blog comments powered by Disqus

トラックバック

トラックバックURL取得

Tools