インストアコードだし、そもそもバーコードを読まない

そろそろ暖かくなってきたので、それに応じて衣類を買おうと思った。

それで、ユニクロに買いにいった。

そういえば最近はイトーヨーカドーで買うことが多くて、あまり行ってなかったな。


目当ての商品を見つけて、あとなんか買うかなぁと思ってお買い得商品というのを物色していた。

シャツとか1000円程度で投げ売りされていたから、その中からよさそうなのを探していた。

それを物色する中でふと気づいたことがあった。

それがバーコード、ユニクロの商品のバーコードって 20 から始まってるんだよね。

普通、日本のメーカーのバーコードは 49 か 45 から始まるのだが……

実はこの20から始まるバーコードはインストアコードということで、一般流通用のコードではない。


でも確かにユニクロの商品はそれでいいんだよね。

ユニクロは製造小売業、メーカーでもあり、販売店でもある。

ユニクロの製品はユニクロの店舗以外で販売しないのだから、一般流通用のバーコードは必須ではない。

店舗での販売にバーコードは使いたいが、それが全世界で一意である必要はなく、インストアコードでいいんですね。

通常、インストアコードは店舗内だけで使われるコードだが、グループ内で共有することは問題ない。

こうしてユニクロの商品はインストアコードばかりになっているようだ。


一方でこのバーコードはレジでは読み取っていない。

これも久々に行って驚いたんだけど、値札にRFIDが埋め込まれていて、

レジでは無線で商品の情報を読み出していると。だからバーコードリーダーいらずなんですね。

在庫管理の効率化を意図したものだが、レジでも当然活用されていると。GUではセルフレジにも活用されているらしい。

RFIDを埋め込むにはそれなりにコストはかかるが、数千円とする衣料品であれば割には合うのだろう。


さて、インストアコードは 02,04,20~29 が使える。

イトーヨーカドーで買ってきた長芋のバーコードは 2445031001622 となっていた。

この長芋は量り売りなので、ものによって値段が違う。なのでバーコードに価格が埋め込まれていて 00162 がそれだろう。

価格だけではなく商品も識別できて、2445031 という部分で 長芋 を表しているのだろう。

あと8桁のバーコードでもこの考えが適用できる。

確かイトーヨーカドーで大根に巻いてたテープに書かれていたのが、インストアコードで8桁のバーコードだった。

最初、大根の生産団体がコードを取ったのかなと思ったのだが 49,45から始まってなかったから、インストアコードだったんだなと気づいた。

8桁のバーコードをまともに使用しようとすると条件が厳しいが、インストアコードならわりと自由に使える。

2xxxxxxC (Cはチェックディジット)で100万点も割り当てできるんだからね。量り売り以外ならこれだけで足りそうな気すらする。


あと、生活に身近なインストアコードとしてポイントカードがある。

ポイントカードのバーコードとして、EANコードを使っていることもあって、その場合はインストアコードの体系を使う。

ビックカメラでは28、ソフマップでは216から、ヨドバシカメラでは25、hontoでは27から始まるなど。

インストアコードのプレフィックスからチェックディジットまで会員番号として扱われている。

もっともビックカメラのレシートに書かれている会員番号は、頭の28と最後のチェックディジットを外した10桁になっているなど内部的にはそうではないみたいだけど。

なお、NW-7などEANコード以外のバーコード体系を使うならば、インストアコードの体系による必要はない。当然だけどね。

PontaはNW-7のようだが、15桁で13桁のEANコードの1.8倍ぐらいのスペースを食っている。

というのもEANコードはかなりコンパクトなバーコードで、それと比べるとどうしてもNW-7はスペース食うんだよね。


ちなみにユニクロのバーコードだが、2000105100986 のようになっていたのだが、

おそらく 10510098 の8桁が商品コードを表しているのだろう。

大手メーカーがバーコードの割り当てを受けると、13桁のうち頭7桁を割りあてられ、チェックディジット1桁を除くと5桁を自由に使える。10万点ってこと。

もしかするとユニクロは商品数が多いので、インストアコードじゃないと番号が足りないのかもしれない。

ただ、JANコードのルールでは4年経過すれば、取引先に連絡の上、番号の再利用は可能となっている。

いくらサイズ違い・色違いが多いと言っても、同時に1000万点以上も流通しているとは思えないし、新商品も多ければ、消える商品も多い業界だ。

なので、ユニクロほどの事業規模であっても、通常のJANコードが適用できないということはないんじゃないかなと。

もちろんその必要が無いのは最初に書いたとおりだが、ちょっとでも外売りするならインストアコードでは不可ですからね。

よくインストアコードで大規模に流通させるなぁとは思うけど、それだげできるのはユニクロだからこそという話なんじゃないでしょうか。

6時台の のぞみ号 か こだま号 か

年度末だと言うことで、打ち上げだという部署もあるようだが、

自分の職場では4月での異動もさほどなく、これといったこともない年度末である。


ということは、そろそろ5月連休の1ヶ月前ということで、そろそろきっぷの予約が始まる。

先週末に日程は決めて、必要な宿は予約したんだけど。

うちの職場は5/1,2も休み(メーデーと有給休暇一斉取得日)になっている。

連休明けの5/7も休みにするということで、すでに申し出てある。

というわけで、5/1発・5/7着とすることにした。

メーデーに旅行を始めるのはもはや定番ですね。


今回は往路が東京→京都で新幹線、復路が大阪→東京で新幹線になる。EX予約の出番だね。

どうせEX予約を使うなら早特を狙って行きたいところ。

5/3~5/6は各種の早特は対象外にされているが、そこは外しているのでOKなはず。

ところが、早特の適用条件が去年9月から変わったのが悩み所である。


かつてのIC早特・IC早特21の適用条件はこの通りだった。

  1. IC早特(タイプA): 長距離区間(東京からだと西明石より西)について すべてののぞみ号 が対象で、3日前までの予約
  2. IC早特(タイプB): タイプAより短い区間について、6時台の のぞみ号 と すべてのひかり号が対象、3日前までの予約
  3. IC早特21: 6時台・11~15時台ののぞみ号が対象で、21日前までの予約

1.はEX早特として、3.はEX早特21として存続しているのだが、2.がなくなってしまった。

2.の特徴は時間帯によらず、ひかり号を使えば東京~名古屋・京都・大阪でも割引対象になったということ。

頼りになるひかり号

21日前までなら EX早特21 が東京~名古屋・京都・大阪であっても使えるし、旧IC早特(タイプB)より安いが、時間帯の制限が厳しい。


復路については6時台ののぞみ号を使うことを想定している。大阪市内に泊まっているので、6時台に新幹線に乗るのは簡単だ。

往路は6時台の のぞみ号 と こだま号 の2つを検討してみた。

というのも、こだま号については EXこだまグリーン早特 というのがある。これがけっこう安いんだよね。

  • EX早特21 東京~京都: 10800円
  • EXこだまグリーン早特 東京~京都:11000円
  • (旧 IC早特 東京~京都:11800円)
  • EX-IC(普通席) 東京~京都:12800円

IC早特21 並の値段で直通であれば全てのこだま号グリーン車が使えるのだからお得だよね。


しかし、難点はこだま号は新幹線にしては遅いということ。遅いって言っても東京~京都で3時間半ですけどね。

そんなわけで希望する時間に到着できるこだま号は 東京駅 6:56発ということで、結局6時台なんだよね。

ただ、6時台では一番最後に出る列車なので、6時台にしては遅めの出発で足りる。

それでもそこそこ早起きが必要だが、グリーン車でグースカしてたら、ほどよい時間に到着するだろうと。

というわけで、6時台の のぞみ号 よりはこれだなということで、予約する予定だ。

以前なら、7時台のひかり号を選んでたでしょうけどね。


ところで、現在はスマートEXという、SuicaやPiTaPaなど既存のICカードを使った予約サービスもある。

これは年会費無料でEX-ICと似たようなことができる。

EX-ICの早特も使うことができて、その運賃料金は年会費払ってるエクスプレス会員と同額なんだよね。

え? じゃあ年会費分の価値は? って話になるけど、定価は明らかに違うんだよね。

スマートEXの東京~京都でのぞみ号使用の場合13710円、繁忙期はさらに200円増しで、13910円ということになる。

5/1は繁忙期に含まれるので、エクスプレス会員とスマートEXだと1110円も差がある。すると年会費以上の差が出る。

IC早特(タイプB)の廃止で早特の範囲が狭まったので、この定価の差が見えやすくなったとも言える。

長距離区間の利用がメインなら、今後も EX早特 が使えるケースが多いのでスマートEXでもよいかもしれない

あと、EX-ICではなく、別途乗車券と組み合わせるe特急券だと、エクスプレス会員限定だし。


ただ、以上のことは全て、早特できっぷが買えた場合の話ですけどね。席数制限ありますからね。

復路は急がないのに6時台に出るのもせわしないなぁという気もするんだけどね。

まぁけど圧倒的に安いからね。買えればこれで行きたいと思ってるけど。

永久不滅ポイントで新しい枕

永久不滅ポイントは基本的に200ポイントが1000円相当だ。

今は永久不滅ポイントの貯まるセゾンカードは使っていないので、専らカード利用以外で貯めているが、

セゾンカードで貯める場合は、利用額1000円あたり1ポイントなので、20万円で1000円相当ということは典型的に還元率は0.5%とされている。

そんな永久不滅ポイントだが、期間限定でお得な交換商品が追加されることがある。


そんなわけで交換商品を見てるんだけど、100ポイントで特定のショッピングサイトで使える2000円クーポンが追加されていた。

すなわち、よくある交換商品よりも4倍お得ということだ。こりゃここで使うしかないね。

とはいえ、そのショッピングサイトで買いたい商品がなければ意味は無い。

そんなわけでショッピングサイトでいい商品ないかなぁと思って探していたらいい商品を見つけた。

それが枕だ。


今使っている枕は引越前に母が買ってくれたもので、今まで3年毎日使ってきた。

するとカバーを掛けている割には汚れているし、なにより当初よりも ペタンコ になってしまった。

なんとなくここ最近は寝心地が悪いなと思っていたので、枕を買い換えるにはちょうどよいタイミングだと思った。

ちょうどクーポン利用に必要な最低購入金額に近い金額だったので、その点でも好都合だった。


昨日届いたので早速使ってみた。

この枕は、使い込んでも弾力の劣化が少ないのが特徴とある。枕自体は柔らかめだ。

弾力はあった方がいいかなということで選んだわけだが、これがなかなかよかった。

従来の枕よりよくフィットして、適度に支えてくれる。

こういう使い方でどうぞと書いてあるのにならって使ったが、寝心地もよかった。


これが最適の枕かはわからないけどね。

枕っていろんな種類があって、頭の形状、寝るときの姿勢でこれがよいというのがあるようで、

カウンセリング販売する店も少なくないと聞いている。

確かにいろいろ試して選べれば、さらによい眠りが手に入りそうだが、通販じゃそれは難しい。

ただ、今までの劣化したのよりはよいんじゃないかなと。

というわけで、クーポンも相まってよい買い物でしたねと。

新しい乗換駅を設定した?

東京メトロ・都営地下鉄が新しい乗換駅を設定したらしい。

3月17日(土)から新たな乗換駅の設定を開始します (東京メトロ)

駅を移設したわけでも、新しい通路を増やしたというわけでもなく、現状のまま乗換駅が増えたと。

具体的には人形町駅(日比谷線・浅草線)と水天宮前駅(半蔵門線)、築地駅(日比谷線)と新富町駅(有楽町線)だ。


過去にも、新しい乗換駅を設定した事例はあるようだ。

その1つが秋葉原駅(日比谷線)と岩本町駅(新宿線)だ。2013年から乗換駅扱いになった。

岩本町駅から昭和通りを少し北に行くと、日比谷線の秋葉原駅、そしてJR秋葉原駅の昭和通り口がある。

一旦地上に出る必要はあるが、一番近い出口同士だと日比谷線まで130m、JRまで250mと確かに近い。

以前からここで乗り換える人はいたらしいが、東京メトロ・都営地下鉄が乗換駅に指定したことで、

東京メトロ・都営地下鉄の乗り継ぎ割引(70円)が適用されるようになるなどのメリットが出ている。


今回追加される乗換駅も、地上に出て乗り換える必要があるが、

人形町駅~水天宮前駅は一番近い出入口同士は150mとなっている。

ただし、浅草線の人形町駅は日比谷線のホームを通り抜けた先なので、やや遠い。

それでも浅草線側の出入口との距離を見ても300mほどだから、そこまで遠いわけでもないか。

築地駅~新富町駅も一番近い出入口同士は150mだから、まぁ近いね。


それにしても、これまで乗換駅ではなかったのだろうか?

通路でつながっていないことからして、もともと乗換駅として計画されていなかったということなんだろうけど、

一方で、路線図を見ていると、ここに乗換駅が欲しいと思うところでもある。

有楽町線と日比谷線は路線図上では交差しているのに、そこに乗換駅がないのは気になっていた。

半蔵門線と日比谷線もそう。路線図上では交差しているが駅がなかった。


おそらく、交差地点付近の既設の駅の位置があまりよくなかったのだろう。

有楽町線ができた時点で日比谷線が走っていたが、交差地点に一番近い築地駅は交差地点より南西方向150mほどずれていた。

ここを連絡通路で埋めるという方法もあったのかもしれないが、それはやらなかったと。

一方で、日比谷線と有楽町線は交差地点付近にカーブがあるので、まさに交差地点に駅を作るのは難しかったのだろう。

あと、水天宮前駅は成田空港方面へのリムジンバスが集まるT-CATへのアクセスに使われることも想定されていたはずで、

T-CAT側に寄せて、その結果として日比谷線との交差地点から離れてしまったというのもあるのかもしれない。

いずれにしても既存の駅が乗換駅になることを想定していなかったということに尽きるのかなと。


新しい乗換駅は地上に出なければならないという点では難があるが、

秋葉原~豊洲だと、従来の東京メトロだけのルートだと28分かかったのが、新しい乗換駅を使うことで18分になるとある。

もともとこの区間の移動方法に悩むことは多かった。

まず、海01系統で門前仲町に行く、そして、大江戸線・新宿線を乗り継いで岩本町駅まで乗る。すると秋葉原界隈に行ける。

(都営まるごときっぷ はこんなときも使える)

都営交通しばりというのはあるけど、こういう迷走したルートが出てくるのも、有楽町線は交差しているのに乗換駅がないところが多いからだ。

日比谷線・浅草線・銀座線・丸ノ内線とは交差するけど、どれとも乗換駅がなかった。

今回解決したのはそのうち1つだけだが、これでも助かる人は多いんじゃないのかな。


ちょうど交差する場所に駅がないというのはありがちな話ではありますけどね。

ただ、東京の地下鉄はよくわからない向きに走っている道路に振り回されているので、

碁盤の目になっている都市に比べると、駅を作る場所が難しいというのはあるんだろうなと。

あと、既設路線に乗換駅として新駅を作るというのはあるけど、地下鉄で新駅を作るのは大変というのはある。

ゆえに既設路線の建設時点で計画のあった乗換駅以外はなかなか作りにくいのも実情なのだろう。


地上乗換が好ましいわけではないが、妥協案としてはよいのかなと。

ちなみに東京メトロ・都営地下鉄では運賃は最短距離で計算して、基本的にはそれでどのルートでも使える。

改札外に出て乗り換えする場合は、その駅までの運賃以上が必要だが、極端な遠回りをしなければよいということだ。

今回の乗換駅追加で運賃が安くなるケースも出ているが、必ずしもそのルートを使う必要はなく、

従来からの乗換ルートを使ったとしても、基本的には安くなった運賃で乗車することができる。

なので自分は使わないから関係ないやという話でもなく、運賃だけ恩恵が得られるケースもある。まぁ微々たるもんだろうけど。

狭いが滑走路が増やせないわけでもない

先日、福岡空港の滑走路でPeachの飛行機が立ち往生するトラブルがあった。

今や、日本有数の混雑となっている福岡空港の1本しかない滑走路で起きたトラブルとあって影響は大きかった。

でも、よくニュースを見ていると、滑走路増設に向けて動き出しているようだ。

確か福岡空港って狭くて拡張余地も乏しいという話だったと思うんだけどなぁ。


そこで調べてみると、こういう増設計画らしい。

福岡空港 全長2500mの第2滑走路増設 2024年度完成予定 (ABHP.net)

今ある滑走路より210mだけ国際線ターミナル側に滑走路を増設するということらしい。

周辺が市街地化して、拡張余地に乏しいが、この方法なら用地の拡張はさほどいらない。

関連施設の移設は必要だが、まぁそれぐらいで済む話らしい。


複数の滑走路を持つ空港はあるが、複数の滑走路の役割分担もいろいろだ。

例えば、八尾空港、定期便はないが小型飛行機・ヘリコプターの拠点として活用されている空港だ。

ここの滑走路は2本の滑走路がXのように交差している。ということは同時に使えないってことですね。

風向きで使い分けるんですかね?

一方で、関西空港は3500mのA滑走路・4000mのB滑走路がターミナルビルなどを挟んで2km以上離れている。

これだけ離れているとお互いの滑走路は完全に独立して使える。

あと滑走路の長さは違うけど、A滑走路の3500mで足りない飛行機は基本的にないので、全ての飛行機が両滑走路を選べると考えてよい。

というわけで、現在の関空では、両滑走路が使える時間帯はA滑走路から離陸、B滑走路に着陸と使い分けるのが基本的な考えのよう。

一方を離陸、一方を着陸というのは、複数の滑走路を使った運用としてはシンプルで効率のよい方法らしい。


では、滑走路増設後の福岡空港はどうなるのかというと、両滑走路は近すぎるので関空のようにはいかない。

このような近接する滑走路が複数ある方式をクロースパラレルと呼ぶらしい。

両滑走路は同時に離発着できないという制約が付くことになる。

じゃあ、1本の滑走路と同じなのでは? とも思うが、着陸中に離陸の準備をするなどはできる。

福岡空港の場合、増設後の2つの滑走路は2800m(既設)・2500m(新設)で大差ないので、シンプルに一方を離陸・一方を着陸に割りあてるのだろう。


この結果、現状の処理能力は毎時35回程度だが、滑走路増設後は毎時40回程度になるとのこと。意外と増えないな。

しかも、滑走路増設よりも早くできる予定の誘導路の二重化(誘導路の幅を広げて離陸・発着の飛行機が同時に走れるようにする)の時点で毎時37回程度になる。

やはりクロースパラレルということで、お互いの滑走路が制約を受けるとこの程度なのか。

とはいえ、これで当面の需要はまかなえるであろうと考えているようだ。

あと、今回のようなトラブルへの対応としては、単純に滑走路が2つあれば、ここまでの影響にはならなかったとも言えるので、

その点ではクロースパラレルであったとしても滑走路増設の意義は大きい。


ちなみに関空は滑走路が2本になって、1時間あたり30回から45回と処理能力は1.5倍になったとのこと。

2つの滑走路が完全に独立して使えるとすれば、単純に考えれば倍になるが、実際には進入経路の問題もあるので、そう単純ではない。

関空について言えば、伊丹空港・神戸空港を離発着する飛行機との調整が必要なのもあるだろう。

それでも1.5倍になるんだから画期的だよね。あと完全24時間運用ができるようになったことも大きな意味がある。

まぁ完全24時間運用ができることがメリットになり得る空港って日本ではそうないけどね。


福岡空港の混雑を緩和する方法としては、他の空港への分散も考えられるが、これがなかなか難しいようだ。

福岡・北九州大都市圏には他に北九州空港、佐賀空港の2つの空港がある。

北九州空港は海上空港、佐賀空港は干拓地の端の方ということで、どちらも騒音問題も少なく、深夜帯の運用も可能だ。

その点では、周辺が市街地化してしまった福岡空港より有利そうではある。

ただ、福岡空港は福岡都心から地下鉄で5分とかいうほどアクセスのよい空港なので、それと比べると両空港ともアクセスに難ありとなる。

なにしろ北九州市内からでも条件によっては福岡空港の方が近いという話もあるほどだから。

そんなわけで両空港は部分的に福岡空港の補完的役割も果たしているのだが、福岡空港の混雑を緩和するほどの効果はないらしい。

今後は福岡空港からの分散化を進めていきたいという話もあるようだけど、果たしてうまくいくのか。

県庁移転の提案?

衝撃のニュースが飛び込んできた。

橿原へ県庁移転を 決議案可決し閉会 /奈良 (毎日新聞)

奈良県議会で県庁を橿原市に移転する決議案が可決されたということである。

具体的に県庁が移転すると決まったわけではないが、議会の意見として示されたわけだ。


奈良県の県庁所在地、奈良市は奈良県最大の都市であるが、奈良県の北端にあたる。

一方で県議会の決議で示された移転先の橿原市は、奈良県中部の中心都市である。

中部といっても奈良県全体からすればかなり北の方にある都市だ。

奈良県の大半を守る消防本部

奈良県は面積の25%ほどしかない奈良盆地に人口の90%が集中している。

概ね奈良盆地の北側を北部、南側を中部といい、それより南の五條・吉野地域を南部と呼んでいる。

その五條・吉野地域だって、比較的人口が多い吉野川流域は気象警報では北部になるほどである。


ところで、県庁所在地が県域の端にあるといって思い浮かぶのが滋賀県の大津市である。

大津というのは「京都市大津区」呼ばわりされるほどに、隣接する京都市への依存が強い。

なぜ、そんなところに県庁があるのかといえば、琵琶湖の交通の要所だったからということに尽きる。

それでもこの立地には異論が多く、近江最大の城下町である彦根への移転運動が何度かあったという。


県庁の移転運動が盛んであるという点で思い浮かぶのは、福島県の郡山と長野県の松本だ。

福島県においては郡山市はちょうど中心だし、都市の規模としても福島県では一番大きい。

そのため県庁はなくても福島県における中心的な都市として知られている。

そんな都市なので、県庁の移転運動というのも度々起きていて、未だに県庁移転の請願が出されるほどなのだという。

長野県における松本市も概ね長野県の中心にあたる城下町だ。善光寺の門前町の長野とは異なるタイプの都市ですね。

実は松本は現在の長野県中南部と岐阜県高山地方を管轄する筑摩県の県庁所在地だった時期もあった。

ところが県庁が焼けたことをきっかけに、長野県と岐阜県に分割編入された経緯がある。

そうして県庁を失った松本が再び県庁所在地を目指した時期もあったそうだ。


奈良県について言えば、県庁移転の運動はあまり聞いたことはない。

明治の廃藩置県直後、現在の奈良県でもっとも規模が大きかったのは郡山県だ。

現在の大和郡山市の郡山城を本拠地としていた郡山藩に由来する。

江戸時代の奈良は幕府直轄地で、一時、奈良府が生まれ、奈良県になり、大和国内の各県を合併している。

郡山も奈良県北部だが、奈良よりは南ではある。

とはいえ、結局は奈良が県庁所在地になったのは、門前町として栄えた奈良の方が大都市だったというのはあるんだろう。


ところで、橿原市は奈良県中部の中心都市として知られていると言うものの、国と奈良県には認識の差がある。

国の役所を見てみると、裁判所(簡易裁判所・地方裁判所支部・家庭裁判所支部)は橿原市ではなく隣の大和高田市に、

税務署も労働基準監督署もハローワークも年金事務所も大和高田市にあるし、

法務局は橿原市にもあるが出張所で、大和高田市には支局ということでランクが高い。

国の認識としては奈良県中部の中心都市は高田らしい。

一方で、奈良県としては奈良県中南部を管轄する役所を橿原市に集中させているのと、

あと奈良県全体としても概ね中心ということで、運転免許センターがあったり、もともと奈良県を代表する施設が置かれることも多い。

奈良県がこう考える背景としては橿原が鉄道・道路の便がよいということがあるのだろう。

本当に地理的な中心であるということが重視された結果で、とはいえ実際にそれに伴って成長してきた都市でもある。


これを受けて実際に県庁を移転させるかはなかなか難しい話のような気がする。

確かに地理的には奈良は北端だし、交通の便を考えれば橿原はなにかと有利な都市だ。

一方で、奈良県の人口としては奈良市・生駒市といった北部が多いこともまた事実ではある。

奈良市は北によりすぎかも知れないが、奈良県全体の人口バランスも相当北に寄っているからそこまで悪くはないという考えもできる。

橿原は奈良県で2番目の規模の都市であることに疑いはなくても、奈良に比べればかなり水をあけられているのも確か。

というか移転が実現すると人口がもっとも少ない県庁所在地の市になるみたいね。

奈良は奈良県北部の中心都市であるとともに、木津川市・精華町といった京都府南部にとっても中心的な都市である。

だいたい橿原だって大阪の衛星都市として発展してきたのが実情だし。奈良も大概ではあるけど。


それにしても県庁の位置を巡って論争があると思われてきた地域ではなく、奈良県でこういう話が起こるというのは驚きだった。

ただ、そういう背景がないからこそ率直に議論できるというのはあったのかもしれない。

県民を巻き込んだ議論になることは必至だろうしね。

調べている限りではメリットもデメリットもあるのではないかという受け止め方で、

移転する場合の県庁の立地、現県庁の跡地利用次第かなという感じもある。そこは全く未定で出された決議ですからね。

柔軟剤をいかにして入れるか

最近、柔軟剤を買った。

イトーヨーカドーでキャンペーンをやってて、特定メーカーの製品2500円ごとに500円券がもらえるということで、

2500円に満たない分を埋めるつもりで、そういえばと買った。

実際は対象外と思ってた製品が対象だったから、あってもなくても変わらなかったのだけど。


ところで柔軟剤の使い方ってご存じですかね?

すすぎの水がきれいになったら本品を入れ、3分まわすかひたした後、脱水します

これは二槽式洗濯機または手洗いの場合の指示内容だが、これが本質だ。

すすぎの時に使うというのがポイントですね。さらに言うと、2回すすぎを行う場合は2回目で使う。

全自動洗濯機の場合は、洗濯機の指定場所に入れておけば、よきタイミングで投入してくれる……ということになっている。


ところで全自動洗濯機の柔軟剤の投入方法は2つの方式がある。

1つは注水口近くの引き出しのようなところに投入するタイプ。

この方式は注水する水を引き出しのようなところを経由させて入れることで柔軟剤を投入する。

最終回のすすぎのときは、柔軟剤を入れたところを経由して給水するようにすれば、柔軟剤が入ると。

引越前の家で使っていたのはこの方式なのだが、この社宅の洗濯機はこの方式ではない。

家電製品Q&A/全自動洗濯機の柔軟仕上剤の自動投入のしくみを教えてください(東芝ライフスタイル)

洗濯槽の柔軟剤ポケットに柔軟剤を注ぐようになっており、それはここでいう投入ケース方式にあたる。

脱水の遠心力で柔軟剤がポケットを移動することで、よきタイミングで洗濯槽に投入される方式とのことだ。

全自動洗濯機では、すすぎを行う前には脱水工程が入る。

2回すすぎの場合、洗い→脱水→すすぎ→脱水→すすぎ→脱水 となるので、2回の脱水の後に柔軟剤を投入できるようにしてあると。


なるほどと思ったかも知れないが、これではすすぎ1回では投入できないのでは? と思った。

今どきの洗剤はすすぎは1回で済むわけで、すすぎ2回もやるのは時間の無駄だということで、いつも1回指定でやっている。(cf. 洗濯に時間をかけたくないが)

洗濯機の説明書を見ても、すすぎ2回以外では柔軟剤は使えないという記載はないのだが、この方式ですすぎ1~4回全てに対応できるとは思えない。

実際、このポケットを使って1回やってみたのだが、洗い上がった洗濯物から柔軟剤の香りが全くしないので、これはおそらく失敗したのだろう。


柔軟剤を使う場合は、すすぎ2回にするべきだという話もあるが、

洗剤には、すすぎ1回であっても「柔軟剤・衣料用漂白剤もいつも通り使えます」とあるし、柔軟剤にもすすぎ2回で使うことという指示はない。

そもそも、この投入ケース方式というのは、ケース内で柔軟剤が固まるなどの問題もあるという。

注水方式であれば、柔軟剤投入部に水を流すから、柔軟剤は確実に洗い流される。でもケース投入方式では遠心力に頼ってるだけですからね。

共同の洗濯機だからか、液体洗剤投入口だって、投入口で洗剤が固まって結局使えないということで、

直接、洗濯槽に投入している(注水する水と混ざるようにして注いでいる)のが実情だ。

というわけで、柔軟剤は使うにしても、洗濯機の機能に頼らずやるべきだろうと判断した。


ではどうするか? というとこうなる。

まず、洗い6分(最短)・すすぎ1回・脱水0分設定で洗濯を開始する。

そして、すすぎが終わる数分前に一時停止して、柔軟剤を投入して再開する。すると柔軟剤が拡散され、洗濯槽にすすぎ水が残った状態で終わる。

そこから3分後に、洗い0分・すすぎ0回・脱水1分設定で脱水だけやる。脱水が終われば完成だ。

柔軟剤投入~脱水開始が3分程度ならば柔軟剤の効果に問題はないので、すすぎが終わりきってから柔軟剤を投入してもよいが、

柔軟剤をすすぎ水に拡散させるには、洗濯槽を回すのが手っ取り早い。というわけで、1分でもすすぎ時間が残っている状態で一時停止するのが好都合と。

完全に終わりきってからだと、自分でかき回すとかして、柔軟剤を拡散させないといけませんからね。


手間は増えるが、何度かやってみた印象としては、そこまで無理ではないという感じ。

明示的に投入しているので、ちゃんと柔軟剤は効いているように見える。

もっとも、脱水がおわった時点では意外と香りがするのだが、乾くとそこまででもない。かすかにする程度。

あんまり香りが強すぎるのもなぁと、香りの目安が最弱のを買ったのだが、それだとこの程度なのね。

柔軟剤の本来の意図である、洗濯物を柔らかくする効果、洗濯じわを減らす効果、静電気を減らす効果などは得られているはずなのでいいけど。

けっこう製造者の所在地って書いてある

職場にNintendo Switchを持って来ている人がいて、ようそんなの持ってくるなと思ったが。

そのSwitchの裏面には、任天堂の郵便番号が書かれている。

これ、実はうちの製品と全く同じやり方なのよね。(cf. 郵便番号だけで届きます)

「Nintendo」「Kyoto,601-8501,Japan」と書いて製造者名・所在地を明示することが、何らかの規格の前提になっていると。

これには持って来た人も驚いていたが。


日本で販売される電子機器にはこのように製造者の所在地を表記する必要は基本的にはない。

でも、洗剤・スポンジ・衣料品・食料品など見てみると製造者の所在地が書かれていることが多い。

しかも郵便番号だけで済ませているメーカーなどない。

これは家庭用品品質表示法 と 食品表示法 の規定によるものだ。


家庭用品品質表示法では表示者の名称・連絡先を記載することになっている。

対象は繊維製品・合成樹脂製品・雑貨工業品だ。ゆえにこれらの製品では製造者名と連絡先を記載している。

この連絡先というのは所在地または電話番号ということになっている。どちらかでよい。

電話番号だけというのはあまり多くないが一部ある。両方書いてあるのが一番多いですけどね。

所在地表記は郵便番号で省略することはできず、都道府県名から全て書くのがルールらしい。

なお、この法律は電気機械器具も対象としているが、これは表示者の名称のみでOKとなっている。

なので、専ら日本で販売される家電製品は製造者名のみの表示になっている。


食品表示法は製造者の名称と所在地を記載することになっているものが多い。

これは原則として工場の所在地を書くんだけど、実際に工場の所在地を書いてある製品は限られる。

製造所固有記号で工場を特定するなら、販売者の名称・所在地を記載すればOKとなっている。

製造所固有記号を使う場合は、その固有記号の問い合わせに対応するため、電話番号 か Webサイトのアドレスを記載することになっている。

製造所固有記号と製造所名称・所在地の対応関係を全てパッケージに記載すればその限りではないが。(最近は都道府県ぐらいはパッケージに書くことも増えているが)

というわけで、食品の場合は 販売者の名称・所在地・電話番号 と 製造所固有記号 の組み合わせになることが多い。

確かに食品だと所在地も電話番号も書いてあるのばかりですね。どっちかだけってあまり心当たりはない。


スペースも限られる中で所在地書くのも大変だなと思うけど、日本国内向けなら漢字表記だから大したことないか。

特定地域向けの製品で郵便番号を使って製造者所在地表記を省略したくなるのは、ローマ字表記が長いからだよね。

もし、任天堂が真面目に所在地をローマ字表記すると 「11-1 Hokotate-cho, Kamitoba, Minami-ku, Kyoto, JAPAN」となる。

日本の住居表示をローマ字表記すると長くなりがちで、省略する余地があるなら省略したいよね。


そんなわざわざ製造者所在地を書かせるなんてと思ったけど、わりと身の回りにはたくさんありましたね。

電子機器ではあまりないけど、地域によっては必要だと。それは日本の衣料品や洗剤と同じような話ってことだね。

NGから芋づる式にバグが見つかる

ここ最近は論理シミュレーションをしているのだが、

2つのテストから、大量のバグを発見して、一体なんぼほど出てくるんだと思った。

テストの難しさってこういうところにあるんだろうなぁって。


そもそもことの発端は、とあるバグが修正されたこと。

このバグに関連してNGとなっていたテストがOKになったか確認しようと思ったら、相変わらずNGだった。

ただ、NGの出る場所が変わっていたので、新しく発生したNGの原因を探ることにしたのだが……

  1. 直接のNG要因はテスト条件の誤りだが、その場合の期待値とは一致しない
  2. その前に実行していたテストでおかしな値が格納されていることが発覚
  3. 1を修正するついでに、2を洗い出せるテストに修正すると、2の要因でNG
  4. 仮修正を行い、OKとなることを確認

というわけで、テスト条件の誤りをきっかけにして詳細を調べたら、別の問題もありそうだとわかって、

その問題を顕在化させるテストに書き換えたら、予想通り発生したわけですね。


ここまでなら大した話ではなかったのだが、上記4.の修正を行ったことで別のバグも直ったのでは? と予想した。

起きている現象はやや異なるが、結果として同じ修正で直りそうだと考えたのだ。

でも、実際にはこれだけでは直らなかったし、さらなるバグがどんどん発見されたのだ。

  1. テストにかかる時間が長すぎるので、リセットを省略するよう修正
  2. その上で実行すると、当初発見したバグAは直っていないし、別の要因でも期待値とずれてNG
  3. 想定とやや異なる波形なので、調査すると 既存製品のバグA’ と 新規バグBの複合で発生したことが発覚
    2.で発生したバグA’を再現するテストを作って既存製品の環境で動かすとNG
  4. 3.以外にも期待値とずれているところがあるので調査すると、エラー発生後に異常な挙動が発生するバグCを発見
    1.のリセット省略の結果、顕在化したことがわかった
  5. バグA’を修正して改めて実行すると、バグB, バグCのNGだけ残る
  6. 5.の結果を見て、エラーレジスタのビット定義に不足があることに気づく(これは保留中)
  7. バグBの原因を調べると、本プロジェクト初期に行った設計に抜けがあることが発覚
  8. 7.の解析結果よりバグBを修正
    4.の解析結果よりある種のソフトリセット処理を追加すればバグCは回避出来るので追加
    これによりバグCは棚上げしてテストOK

と、1つのテストでバグA’,B,Cの3つのバグを顕在化させたのだった。

さらに6.に書いたように仕様上の懸念も発見した。実際にはこれでOKな可能性もあるのだが、要確認だなと。


実は上のテストは当初OKだったらしい。ところが後に通すとNGになってしまったのだ。

上記のバグA,B,Cはいずれも新たに埋め込まれたバグではなく、テストOKの時点から存在していたのだが顕在化しなかっただけなのだ。

実はバグBは他のバグとの組み合わせにより、顕在化してなかったらしいんだよね。

そのバグが修正されたことで、バグBが顕在化した。さらに既存製品から存在したバグA’が顕在化した。

さらにテスト時間短縮のためにリセットを省略する変更を行ったらバグCが顕在化した。

実はもともとテストごとに通電時相当のリセット処理をするという非現実的なことをやってたんだよね。

非現実的だし、通電時相当のリセットは所要時間も長いから、こんなの消してしまえと消した。その結果がこれである。

発生条件を調べたところ、実際にそういう状態に陥ったら、ソフトリセットを叩くだろうし、そのソフトリセットにより復帰出来ることもわかった。

本来はリセットなしで復帰出来るように修正すべきだが、とりあえずは現実に合わせてソフトリセットで復帰するという想定に書き直したのだった。


バグが存在していても、それを顕在化させられるかというと、これは難しい。

操作AでエラーXを発生→操作Bを行うとバグが顕在化する というのはよくあるけど、

これを再現するには、操作A→操作Bを行った上で、なおかつ操作Aでエラーを発生させなければならない。

実機でガチャガチャと動かしていて、操作AでエラーXを起こせるなら発見できる可能性もあるのだが……

実は今回、シミュレーションで起こしたエラーというのは、実機で起こすのは極めて難しい。

なので既存製品でも発見されなかったという実情がある。論理シミュレーションで顕在化させなけば発見しようもないと。


実はそういう観点で言うと、バグCはよくシミュレーションで顕在化できたなと思うのだ。

操作Aの準備→操作AでエラーXを発生→エラーレジスタの確認→(リセット操作)→操作Aの準備(リセットを消すとここでバグが顕在化)

まず、エラーXが発生して、エラーレジスタに正しく格納されることを確認するところで終わってはバグが顕在化することは決してない。

このテストでは、パラメータを変えながら操作Aを繰り返し行うテストなので、顕在化させる余地があったのだが、

通常、操作Aの準備には、エラーを顕在化させる操作はやらないんだよね。

ユースケースに従ってテストを書くと、おそらくこんなテストにはならない。

でも、この変なテストのおかげで、リセット操作を消すだけでバグが顕在化できたのだ。

ただし、エラーXの後に、エラーを顕在化させる操作を行わない保証はないので、これはバグではないと強弁することはできない。


あと、テスト条件の誤りをきっかけとして発見されるバグもけっこう多いんだよね。

期待値が不一致となる直接の原因はテスト条件の誤りだが、そうすると別の矛盾が発見され、掘っていくとバグが見つかることもある。

結論から言えば、テスト条件が不足しているということになる。

テスト条件の誤りをきっかけに追加したテストはけっこうある。

過去に作られたテストを実行してOKとなると、それで満足してしまうけど、

NGになると、何がおかしいか詳しく調べるから、矛盾や不足に気づいちゃうんだよね。

そう考えるとOKとなったテストの裏には潜在的なバグがあるのかもしれないが……まぁ優先度は落ちちゃうよね。

お下がりといえばそうだけど

近畿圏のJRでは各路線で車両の置き換えが進んでいるらしい。

象徴的なのが環状線の新車で、長らく走ってきたオレンジ色の電車が徐々に置き換えられている。

安全性とサービス水準を高めた新しい車両「323系」が登場します! (JR西日本)

この前大阪に行った時初めて当たったけど、乗り心地もいいし、明るいし、ドアの数が減ったと言ってもそれなりに工夫はされているように見えた。

でも、実はそれ以外でもいろいろ置き換えが進んでいるらしい。


どうもこの3月で阪和線から旧型電車が一掃されたらしい。

もうずいぶん減ってたらしいけど、最後まで残っていた羽衣線専用車が引退したようで、これをもって全て置き換え完了となったらしい。

置き換え後は羽衣線を含めた阪和線の全ての電車は223系・225系に統一されたとのこと。

これは当初、関空快速用として導入された車両だが、各停から関空・紀州路快速までほぼ全ての一般列車がこれで走るらしい。

不思議な気はするけど、確かにこの車両はオールマイティかもしれない。

JR西日本、阪和線向け新型電車「225系」を公開/画像(28/47) (トラベルWatch)

関空快速用に導入された背景もあって、荷物を置いても邪魔にならないように通路を広く取った1-2配置になっている。

座席数が少ないのは難点だが、混雑に強いので、各停から関空・紀州路快速まで何でも使い物にはなるのだろう。


そして、この影響で3月からJR奈良線の車両の一部が置き換わった。

阪和線から去った205系電車が奈良線にやってきたらしい。

205系1000番台,奈良線で営業運転を開始 (railf.jp)

とてつもない違和感を放っているが、阪和線で4両編成で走っていた車両を奈良線の4両編成の置き換えに使ったらしい。

引き続き、阪和線で6両編成で走っていた同型車が奈良線にやってくる見込みとのことで、

最終的に奈良線の各停は全てこの型の車両で走ることになるだろうとのこと。

ところで色塗り替えるんですかね?

通例、大和路線・奈良線の車両は黄緑色に塗るんですけど、すると約15年前までの東京の山手線そのものなんだよね。


実は環状線も新車を導入して旧型電車の置き換えを進めているわけだけど、

それでそのまま引退となる車両もある一方で、新天地での活躍が期待されている車両もあるようだ。

環状線を去る車両としては103系と201系があるが、103系はとても古いのでこれがそのまま引退となるだろうと。

一方で201系はまだマシなので、これは8両編成を6両編成にして、大和路線の各停用に転用しているらしい。

これを受け取った大和路線ではこれまた古い103系を引退させることが出来る。

さらに、2019年におおさか東線の放出~新大阪が開業する予定となっている。するとこの区間を走る車両を用意しなければならない。

もともとおおさか東線は大和路線と同じ車両を使っているのだが、ちょうどいいところに環状線を去る車両がいる。

という算段で動いているのでは? と言われている。


いずれもお下がりを持ってくるにあたっては一部の車両を捨てる必要がある。

阪和線で6両編成で走っていた205系はもともと、JR神戸線・京都線で7両編成で走っていた。これを1両捨てて阪和線にやってきた。

今度、奈良線に行くに当たっては4両編成になるので、さらに2両捨てることになる。

環状線の8両編成の201系は、もともとJR神戸線・京都線で7両編成で走っていた。

7両編成をバラして8両と6両に組み替え、8両は環状線に、6両は大和路線に連れて行った。苦肉の策という感はあるが。

これが環状線に新車がやってくることで、このとき環状線にやってきた8両編成から2両捨てて、全て大和路線に持って行けるようになったと。

と、編成単位での引退にはならないにしても、車両単位で見ればあるんだよね。


これで一段落? と思ったけど、JR全体で見るとまだまだ古い車両が走ってる路線も多いからねぇ。

特にディーゼルカーだと路線によってはかなり古い型のが走ってるんで、どうするんだろうなぁとか思うけどね。

古いディーゼルカーって動き出しが重い印象があって、多分いまどきの車両ならもっと速く走れるんだろうとは思うけどね。

蓄電池車なども考慮に入れてはいそうだけど、どうでしょうね? できそうな路線はあると思うけど。