値上げを繰り返す奈良交通の図

今日調べごとをしていたらこんなことを発見した。
乗合バスの運賃改定の実施について (奈良交通)
いままでも運賃に関する変更はやってきたが、タイトルからして随分なことだとは感じた。


その内容は500円未満の区間で運賃が上がるというもの。
例えば今まで250円だった区間は12月24日から260円になるということ。
金額的には微々たるものだがえらいことである。
運賃が変わるなんて事は今まで見たことがないですからね。
こんな大切なことですが、普段奈良交通には乗らないから知らなかった。
知らなかったらCI-CAのチャージが足りないということにもなりかねんかったな。


奈良交通は運賃に関する変更を最近いろいろしていたのですが、
まず2007年6月にCI-CAのプレミアが変わった。
当初はバスカードのプレミアと同じ5000円で5800円、3000円で3400円、1000円で1050円だったのだが、
これが一律1割増になった。だから1000円で1100円、3000円で3300円、5000円で5500円になった。
ひまわり(昼間専用)のプレミアも変わって、3000円で4300円、1000円で1200円だったのが、1000円では変わらなかったが3000円は3600円になった。
バスって定期券高いから回数券だとかそれに類するバスカードだったりCI-CAを使う人は多いわけですよ。
5000円で5800円使えたのが5500円になったので、5.5%ほどの値上げになったと言えるでしょう。
ただひまわりのプレミアが減ったのはかなり残念だったかもね。
僕はむしろひまわりの使用機会が増えて良かったかも。
この変更までは土日祝でも昼間だけがひまわりタイムだったんですがこの変更で終日になったので。


その後2008年8月に通勤定期の割引率の引き下げが行われました。
割引率30%が25%に下がってしまいました。
元々高い定期券がさらに高くなってしまったのでこれは痛いかなと。
ところで通勤定期の割引率30%とか25%とはいかほどのものか。
割引率30%というのは30往復の普通運賃の30%引きということ。すなわち21往復の値段なんです。
これでは元を取れるかはかなり怪しい話です。
サラリーマンは月間20日出勤すると言われてますからね。これで元が取れないというのは相当な話。
これならCI-CAを使った方が得かも知れません。20往復するのに18.2往復分の値段で済みますから。
これが割引率25%になると22.5往復だからさらに厳しくなる。
ここまで来ると明らかにCI-CAが得なレベルですね。


そして普通運賃も巻き込んだ値上げ。
あまりにひどい話ですが、実はこれには理由があるんですね。
それは近鉄けいはんな線の延長なんですよ。
けいはんな線の延長は今まで奈良線の駅からバスで行き来していた団地と生駒駅を結んだわけです。
すると今まで奈良交通に乗ってた人が近鉄に乗るようになったと。
これに乗れば生駒駅で奈良線に乗り換えてもいいし、そのまま乗って中央線で本町などに行けるわけですからね。
そんなことは奈良交通も予想できてたのでこれに合わせて吉野などのローカル路線を整理したりということをしたのだが、
それでもきびしいことには変わりなくこんなことになってしまったと。


こうやってバスの使命を終えてしまったような地域がある一方、
やはりバスじゃないと行き来できないところも多いですからね。
そういう路線の一部はもう既に奈良交通はリタイヤしたけど、それでもまだまだあるわけです。
その路線はやっぱりバスの運賃でまかなうのが基本だと思いますから、それができないから値上げってのは至極当然の話かなと。
しかし今回の値上げ、遠距離ではそんなに上がらないのだから、
田舎よりかは市街地での影響の方が大きいよね。
結局市街地の儲けを田舎に持って行くのかというのはありますけどね。
まぁそれは奈良交通に限ったことではないだろうけど。

せんとくん年賀はがきの作り方

そういえば来年になれば平城遷都1300年祭が始まるよなとおもって調べてたこんなものを発見した。
あなたも年賀状にせんとくんを!~2010年年賀状用せんとくんデータがダウンロード可能に~
なかなかおもしろい。


奈良とはなにかとご縁があるので僕も貼ってみようとおもう。
当初は料金別納表示中に貼ろうとおもったのだが、小さすぎるのでこれじゃあだめだと思った。
いろいろ考えたが宛名面下部に貼ることにした。
宛名を印刷する筆まめでいろいろ操作して考えてみた。
下部分を4.5cmほど借りることとした。線でここは区切った。
そして左側に件のせんとくんを配置してみた。これで一応配置できたが右が寂しい。
なのでここも住所や名前を刷り込むことにした。まぁ裏にもわかりやすく書くから入らんのだが。
それでも余るのでその部分は便箋風にしてみた。
これでうまく配置できたかなと思っている。


実際どんな風になったのかというとこんな感じ。
年賀状見本
ちょっとじっさいのはがきと合わせてないからこれでいいかはわからないけど。
せんとくんの印刷に差出人用の郵便番号枠があれば重なりかねんな。なかったら関係ないが。
料金別納表示にせんとくんを取り入れても全く見えないのもよくわかりますな。


ただ、これは私製はがきだからできたことかもしれません。
年賀はがきの場合はお年玉の表示をつぶさず、年賀の表示をつぶさずですからそんなに広いスペースが取れるわけでもないかなと。
あともう1つ怖いのが書き損じのことなんですよ。
料額印面は汚したら交換はできないというのはよく知られたことです。
ただ、宛名の印刷ミスで汚損したものについては交換するという取り扱いをしているそうです。
けど通信文で汚損した場合は交換できないんですよ。
これはちょっと怖い話で、こういう宛名面を設計して印刷して上下セットミスしたらどうなるか。
するとその分は通信文で汚損されてしまうんですね。これはよろしくない。
なのでこう言うことをする人はくれぐれも注意してください。

新しいお古で古い電車をスクラップする

前から準備を進めていたそうですが、伊賀線に新型車両が入ることになったようです。
伊賀線というと、近鉄のローカル線だったのですが分離されて伊賀鉄道が運行するようになった路線です。
まぁ分離されても線路は近鉄所有だし、車両も近鉄所有だし、車両整備も近鉄がやってる。
この伊賀線の車両はたいそう古い。1961年以降に奈良線に入った車両を改造して使っていたそう。
そういうこともあってどうにかならんかという話はあったらしい。
それで伊賀市やらがお金を出して車両を入れ替えようという流れだったんだが、それがいまさら実現することになったと。


その車両は近鉄のどこから持ってきたわけではなくて東急から持ってきたようだ。
わざわざあんな遠いところから中古車を運んできたと。
なんでこんなことをしたのかという話ですが、
噂によれば近鉄の現在の車両は長すぎて伊賀線の急カーブを曲がれないかららしい。
近鉄の車両でも古いのは行けたようだが、今はそんなものはない。だから近鉄からは持って来れなかったらしい。
それで東急から運んできてもそのまま走れるわけではなくて、ホームを削る工事が必要だったようだ。
幅がいままでより広いから。そういう作業をして走れるようになったそう。


調べていたのだが、この運んでこられた東急1000系電車というのは1988年以降に導入された車両らしい。
かなり新しいですよね。そんな車両が撤退したのを持ってきたわけだ。
伊勢行きの電車に乗ると高確率で出逢う2610系電車は1972年~1976年製造だという。
改造を繰り返して今もほぼ全てが大阪線や名古屋線で走っていると聞く。
そんな車両よりも10年以上新しい車両なんだから驚きですよね。
関西では古いところだと国鉄103系電車のトップナンバーが阪和線で走っていると聞く。
これは1964年に山手線に投入されたそうだ。いつか関西にやってきて、今も現役だという。
どっちも代わりならいくらでもありそうなもんだが、いまだに走っている。
関東って電車の寿命短いのかな? まぁ会社にもよるのかもしれませんが、驚いたなと。


まだ6編成中の1編成ですが、今後3年間で全て入れ替えるようです。
というかたったの6編成しかないのか。それだけあれば十分か。
新しくなって快適になればいいですね。
いかんせん今までの車両はドアが少ないし配置おかしいしラッシュ時とかは大変だったでしょう。
まぁ実際どうなのか知らんけど、そういう噂を聞くからさ。少しはましになるのかな。
僕はそんな時間には乗らないけど、ガタガタ言うのが減れば快適だとは思うよ。
僕もまれに乗るから快適になるのはよいことです。

公式RTと非公式RTとQT

Twitterの英語版においてRetweetが公式で実装されました。
Twitterではかつてから非公式にRTと付してPostの引用をするということが行われていたのですが、
これを公式に行う方法が提供されるようになったということです。


今までのRTは 「RT @bombtter: 芸術が爆発しました。」のようにPostの内容とPostした人を表記するという方法で行われてました。
別にこれは手動でやってもいいし、クライアントによってはこの機能がある。
僕が使ってるTweenにはこの機能が付いているので気軽に使える。
これを公式で提供するということなのだが、公式でやるだけあってものすごい仕様になっている。
公式のRTはその元Postの人の発言としてタイムライン上に表示される。
公式RTの説明用画像
これを見るとわかるが、@NASAのPostを@PersonYouFollowが公式RTした場合は@NASAのアイコンで@NASAがPostしたように見える。
いままでのRTでは@PersonYouFollowが「RT @NASA: なになに」とPostしていたように見えていたはずなのでかなり違う。
自分がFollowしていない人のPostが急にタイムラインに割り込んでくるので非常に目立つ。
なお公式RTは現在の所は設定の言語でEnglishにしておかないとできないし見えない。
日本語では公式RTは単にRTした人の「RT @NASA: なになに」のようなPostに見える。


ただ、この公式RTにはいくつか問題がある。
まず1つがコメント付きのRTができないということ。
今までのRTは引用した単なるPostだったので
「どんどん爆発しろ! RT @bombtter: 芸術が爆発しました。」のようにコメントをつけれたんですよ。
ただ公式RTではこれはできない。
けどこれは大した問題ではなくて、今まで通りの引用したPostをすればいいだけです。
もう1つ、公式RTはRTした本人とその人をFollowしている人には見えないと言うこと。
さっきの例で言うと@PersonYouFollowのFollowしている人のうち、@NASAと@NASAをFollowしている人には見えないのです。
多分@NASAや@NASAをFollowしている人はすでにその@NASAのPostを見ているはずだからという考えなのだろう。
今までのRTは@PersonYouFollowのFollowしている人には全員見えていました。
しかもそのRTのPost中には@NASAと含むから@NASAへのReplyという扱いになって@NASAには必ず見えていました。
そうなんですよ。RTされた人は今までの方法ではRTされたことに必ず気付くことができたんですよ。
それが一転して全くRTされたことがわからなくなる。ちょっと不気味ですね。


それでTweenが0.8.0.0からこの公式RTに対応することになりました。
それに伴いいろいろなことが変わりました。
例えばAlt+Rという今までのRTのショートカットキーが公式RTに割りあてられました。
それに伴い従来のRTはReTweet(UnOfficial)となって、ショートカットキーはAlt+Shift+Rに変更された。
そしてQuoteという新機能が追加された。


Quoteというのは「どんどん爆発しろ! QT @bombtter: 芸術が爆発しました。」のように引用にコメントをつけたPostのことです。
なんかさっきのコメント付きRTとほとんど一緒ですよね。RTがQTに変わっただけですね。
ただ、見えないところで違いがあるんですよ。それはReply元情報が入ってるってことなんです。
ReplyというのはPostについて「@bombtter それはどうかと思う」とかいう風にPostについて返事のPostをすることね。
@が入ってればなんでもReplyになるので「RT @bombtter: 芸術が爆発しました。」というのも@bombtterへのReplyになる。
ここからが複雑なのだがTwitterのいつぞの仕様変更により、
@から始まるPost、またはReply元情報のあるPostはReplyした人とReply先をいずれもFollowしている人に限りタイムラインに見えるとなったわけです。
Twitterの主張によればReply元のPostが見えないのにReplyだけ見えるのは不気味だからというが、よくわからん。
例えば「@bombtter それはどうかと思う」というPostはそのPostをした人と@bombtterどちらもFollowしている人だけが見える。
けど「RT @bombtter: 芸術が爆発しました。」というPostはReply元情報がない限り、@bombtterをFollowしてなくても見える。
RTにReply元情報を入れてしまうと、@bombtterをFollowしていないとRTが見えないから、
そうなると@bombtterのPostを見ていない人にそのPostを広めるというRTの目的が達成できない。
というわけでReply元情報は入れないのがRTにおいては重要なことです。


それに対してQTはReply元情報を加える、ということはQT元をFollowしている人にしか見えないと言うことです。
なんでこんなものが作られたかですが、コメント付きRTでそのPostへの返信をしている人がいたからでしょうね。
なんでそんなことしているのか僕にはよくわからないのですが、現実にいるんですよ。
そういうことのためにQTってのが作られたんでしょう。
内輪向けRTというのがQTと考えればいいでしょう。


僕はあまりRTする人ではないのですが、時々することがあります。
ただ大概コメントを加えてやるので、公式RTでは都合が悪い。
QTでは広める能力に欠ける。というわけで今まで通りの非公式RTを使うことになりそうです。
自分でなにが一番よいのかというのを考えてやりませんとな。

n形半導体のフェルミエネルギいくらかな?

半導体デバイスの実験をやっているのだが、
ここの検討課題でいろいろな計算をしなければならないようだ。
ただわからないことだらけなので勉強しなければならない分もありそうだ。
そこでの参考になればと友人が借りていた本を改めて僕が借りてみた。


いろいろ見ていたのだが、なかなか勉強になる。
そこで電気材料工学の授業では省略されたn形半導体・p形半導体のフェルミエネルギの導出のヒントが載ってた。
まぁそれそのものを見つけたわけではないのだが、これで求められるかなと思った。
それを使って計算してみると授業で出てきたのと同じ結果が出てきた。


バンド図というのを描いていろいろ考えるのだが、そのバンド図を見たとき、
価電子のあるエネルギバンドを価電子帯、その上、バンドギャップをはさんで上のエネルギバンドを伝導体という。
半導体とか絶縁体は価電子帯には電子が詰まっていて、伝導体には電子がないのが基本なのだが、
半導体というやつは価電子帯から伝導体に電子が登っていったり、その抜けた部分にホールというのができたりする。
これは温度によって変わるのだが、これを式であらわそうと言うことを授業でやっていたわけです。
いろいろ計算していくと伝導体にある電子の濃度は、伝導体の下のエネルギをEcとおくと、
n=Nce-(Ec-EF)/kT という式で表される。
Tは絶対温度、Tはボルツマン定数、EFがフェルミエネルギ、Ncは伝導体の有効状態密度というやつらしい。
このNcの計算も授業でしたんだが、まぁ大概意味分からんかった。
それはともかくフェルミエネルギってのは考察でも使いそうな感じだったので計算しておきたかったなと。そういうことです。
価電子帯のホールの密度も同じように表せまして、
p=Nve-(EF-Ev)/kT (Evは価電子帯の上のエネルギ、Nvは価電子帯の有効状態密度)


この式をつかって授業では真性半導体のフェルミエネルギを求めた。
真性半導体では伝導電子とホールの密度が等しいから、
n/p=(Nc/Nv)e-(Ec-EF-EF+Ev)/kT=1
として求める。n/pするとうまいこと求められるんです。
両辺log取ると、 loge(Nc/Nv)+(-Ec+2EF-Ev)/kT=0
EF=(Ec+Ev)/2-(kT/2)loge(Nc/Nv)=(Ec+Ev)/2+(kT/2)loge(Nv/Nc)
となる。EcとEvの中間、というわけでもないらしい。あれ?そうだと聞いたんだがな。
ただ、(kT/2)loge(Nv/Nc)というのはすごく小さそう。
だからほぼその中間と見ていいと思う。


問題はn形半導体だ。これはP(リン)などをちょっと混ぜて電子を多くした半導体のこと。
Pを入れるのにnとはいかにというのはあるが、nはnegativeのnだ。
ここでPなどのことをドナーというのだが、このドナーの密度をNDとおく。
これがイオン化すると自由電子が生まれるのだが、常温ではこれがほぼ全てイオン化している。
それ以外にも真性半導体同様に電子とホールが同時に出来る分もあるのだが、無視できるほど少ない。
というわけでn=NDとみてもいいことがわかる。
次にホールの密度pなのだが、これがどうにも分からなくて計算できなかった。
どうもnp=ni2 (ni:真性キャリア密度) という関係があるそうだ。
真性キャリア密度というのは真性半導体での電子とホールの密度で、温度により変わるようだ。
300K(27℃)では1.6×1016[/m3]とあった。
ドナーの密度はこれよりよっぽど大きい1020[/m3]とかもっと大きい世界。
この関係は常に成り立つそうだから、p=ni2/n=ni2/ND となると。
これを使って真性半導体同様に計算してみる、
n/p=(Nc/Nv)e-(Ec+Ev-2EF)/kT=ND/(ni2/ND)=(ND/ni)2
両辺log取ると、 loge(Nc/Nv)+(-Ec+-Ev+2EF)/kT=2loge(ND/ni)
すると EF=(Ec+Ev)/2+(kT/2)loge(Nv/Nc)+kT loge(ND/ni)
真性半導体のフェルミエネルギと比べると kT loge(ND/ni) だけ上がることになる。
同様にp形半導体についても考える。
p形半導体というのはB(ホウ素)などを混ぜてホールを多くした半導体。pはpositiveのpね。
ここで入れた不純物はアクセプタという。この濃度をNAとおいて同様に計算すると、
真性半導体のフェルミエネルギと比べると kT loge(NA/ni) だけ下がることになる。


これで、pn接合の拡散電位を求められるようになります。
p形半導体とn形半導体が結晶の中で接しているところのこと。
ここでは拡散という現象が起こって最終的にはバンドが曲がってp形とn形のフェルミエネルギが一致し段差ができる。
この段差を使ってダイオードというのは動いているんですね。
原理を勉強して、なるほどと思ったものだ。
この段差のエネルギ差というのは n形半導体が真性半導体より上がったフェルミエネルギ と p形半導体が真性半導体より下がったフェルミエネルギ の足し算になる。
バンド図を書いて考えてみるとたしかにそうなる。
というわけでこのエネルギ差は
kT loge(ND/ni)+kT loge(NA/ni)=kT loge(NAND/ni2)
あとはこのエネルギ差は電子1個あたりのエネルギなので、電子1個の電気量qで割って電位差に直してみると、
(kT/q)loge(NAND/ni2)
となる。これが知りたかったこと。


実際どんなもんなのかというのを考えてみる。
その本にはこういう問題があった。
300KでのND=1×1022[/m3]、NA=1×1021[/m3]のSiダイオードの拡散電位を求めよ。
300Kのシリコンで考えますと、ni=1.6×1016[/m3]だそうだ。
なのであとボルツマン定数を調べて代入して計算しますと、拡散電位は 0.632[V] と求まった。
0.6[V]というとSiダイオードの順方向電圧降下の値に等しいですね。
実際そういうものらしく、ダイオードというのは拡散電位に近づくと急激に電流が流れるものらしい。
こういうのを実際に求めて確かめ
るというのはよいことですね。
なんかいろいろ納得いった気がする。

青春18きっぷの各停旅行を考える

とあるクラスメイトが関東への旅行を企てているそうだ。
そこで使う交通機関は驚くべき事にJRだった。
まぁ新幹線とか使えば普通なんですけど、そうではなくて普通列車です。


その背景にあるものは 青春18きっぷ という非常に有名なきっぷです。
JR全線乗り放題で、5回(1日1回・複数人同一行程なら同時に何回分か使える)入りで11500円というものです。
大変に安い。ただしとんでもない制限があります。
それは普通列車の自由席・指定席(別途指定券要)にしか乗れないということ。
まぁ正直これはないわと思うところだ。
乗り放題の切符といえば世の中にはいろいろあるが、例えば スルッとKANSAI 3dayチケットというのがある。
関西の私鉄と市営交通の大部分に乗り放題というものなのだが、
これは近鉄・南海の特急は別に特急券を買えば乗ってよいとある。
例えば、難波から高野山まで特急に乗るにしても760円支払って、乗車券には3dayチケットを使えばいい。
ところが青春18きっぷにおいてはこういうことは全く許されないと言うこと。


普通列車というのはなにかというと、
JRにおいては特急・急行以外の列車ということになる。だから新快速も含まれる。
JRの規則ではそうだが、まぁ一般的な認識では普通=各停だよね。
近鉄の放送を聞けば[普通|西大寺]と掲げて「大和西大寺行きの各駅停車です」と言っているわけだから。
新快速も普通列車ならいいじゃないのというのは確かな話だが、なかなか難しい問題もある。
そういうのがない区間は普通列車というのは各停のことだから。
そういう区間がJRは非常に多い。
東海道本線において全普通列車が各停なのは、米原~岐阜・浜松~小田原の非常に長い区間にも及ぶ。
なので特急を使うのが普通なのだが、それが全く許されないから辛い。


そういうことも踏まえてちょっと考えてみる。
橿原市~東京駅ということを考えてみる。昼間に移動することを考える。
橿原市内には畝傍駅というたいそうさびれたJRの駅がある。
ちなみにこの駅にはみどりの窓口はない、というか無人駅なので、事前にどっかで買わなければいけない。
ちょうど近鉄の八木駅にKNTツーリストやらJTBやらあるのでそこで買えばいいだろう。
朝6:42に桜井線に乗り奈良駅でJR奈良線に乗り換え京都まで行く。JRでは一旦北上するんですね。
ここから新快速に乗り換え米原には9:43に着く。ここまではそれなりに快適だろう。
9:53に豊橋行きの新快速に乗る。JR東海も新快速があるそうです。
豊橋で掛川行きに乗り換え浜松で静岡行きに乗り換え、静岡で熱海行きに乗り換えと行く。
この辺が一番つらいそうだ。そして熱海には15:35につく。
熱海からは東京までは快速アクティーなんてのがあるそうだ。16:00に乗れば17:38には着く。
という一日仕事である。


この区間の普通運賃は9030円である。学割を適用してもらえば7220円である。
往復する場合は600kmまで伸ばした方がお得だな。すれば13440円である。
まぁけどどちらにしても青春18きっぷ全部よりも高いのだからいかに安いかというのがよくわかる。
とはいえ、各停での旅行というのは大概かったるいものである。
以前、東京の上野駅からいわき駅まで特急を使わずに行ったことがある。
上野駅では特別快速と書いてある電車に乗ったものの、いつのまにか各停になっていたものである。
これの何が困ったかと言えば、たくさんの駅に止まると言うことである。あと何回か乗り換えがあったしな。
ちなみに特急に乗らなかった理由は、4時間弱が2時間ちょっとになるぐらいで4620円(自由席)も取られるのが気にくわなかったから。
新幹線だととても速いし、そんなに高いわけでもないので使おうとも思うのだがどうにも。
青春18きっぷにおいてはそんな選択肢はないのですが。


まぁしかしこういうことは近鉄でもありますよね。
上本町から名古屋まで行く場合、大阪線・名古屋線ともに急行で行くことになるかな。
結構急行はぶっ飛ばしてるなぁという感じはあるのでそんなに悪くない。
ただ榛原~榊原温泉口各停なので止まりすぎに感じる分もあるかなと思う。
そんなのが延々と続いているのがその常磐線での旅行だったと思う。
それが一日続くのはどうかと尋ねられると、まぁちょっとつらいかなと。
せめて名古屋までは近鉄使いたいもの。それじゃあ効果も減ってしまうが。

IRCサーバーがなくなる日

部の関係者でIRCのチャンネルを作っている。
時たまそこで議論が交わされる。
そのIRCに少々問題が起きた。


そのチャンネルはIRCnetというネットワーク群上にある。
そのIRCnetの奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)にあるWIDEのサーバーを使っていたのだが、
これが今月29日に廃止されるそうだ。理由は管理者候補がいないことと、OSが古いこと。
大変に残念な事なのですが、どうしようもないことも確かです。
しかし、このNAISTのサーバーを使っている人は大変に多いわけで、
そういう人たちはなんしかの変更が必要になるわけです。
僕も何のご縁かこのサーバーを使っているのでどうにかする必要がありました。


しかしIRCnetの情報はどこもかしこも古い。
古い情報だらけで実のところなにか分からないのである。
11月29日 irc.nara.wide.ad.jp / irc6.nara.wide.ad.jp サービス停止 (ともちゃ日記)
ここにこの件について書かれているが、追記として今後の日本におけるIRCnetサーバーが書かれている。
WIDEの藤沢と北海道大学と京都大学の3箇所になるようだ。
藤沢はどうにも重く不調なのでやめた。
北海道大学は比較的スムーズにつなげたのでここにすることにした。
あと後で気付いたことだが京都大学のもうまく行ける。ちょっとドメインを間違えてうまくいかなかったみたい。
ただIPv6の人にとっては今までNAISTに繋げばよかったが、これからはできなくなる。
これがどう影響するかはよくわからないけど、不便する人もいるかも知れない。


IRCというのは大変に歴史の長いものです。
ただもはや古いものであるというのも確かなことだそうです。
軽量であるというので使う人はいるけど、もはや少なくなってきているわけです。
多分その辺もあって今回NAISTのサーバーが放棄されることになったのでしょう。
このサーバーがなくなってどうなるかは分かりませんが、僕は今日からは北海道大学のサーバーにご厄介になろうと思います。

初詣をおすすめする近鉄

近鉄といえば伊勢だよなというのはある。
というわけで伊勢神宮に初詣するための割引切符なんかがある。
以前に2度ほど使ったことあるが、いかんせん昔の話で。
随分変わったんだなと気付いた。


ゆめもうで
いつのまにかこんなに変わってたんだなと思った。
僕が使ったときの値段よりも下がっているし、大阪・京都・奈良・名古屋からは特急券付きもある。
ただその代わりかつてはどんな区間でも付いてた特急200円券2枚はつかなくなったらしい。
この切符はアホみたいに安い。計算して驚いたもんだ。
例えばなのだが、上本町から内宮だけお参りして帰ってくることを考える。
上本町~五十鈴川の片道運賃は1760円、往復だから2倍かかる。これがたったの2700円で済む。
ただ、現実にはこの区間を急行でひたすら移動するのは、大変だというひとも多いだろう。
特急に乗ると特急料金が1280円でするので、合計すると6080円もする。これが5000円で済む。
ただ、これは随分損な使い方で、この切符は伊勢市~賢島が乗り放題なのでいろいろ使えるだろう。
ちなみに伊勢神宮は外宮にお参りしてから内宮にお参りするのが正しいルートだそうです。
1回そうやって真面目にお参りしたことがある気がする。
外宮は伊勢市駅のJR側出口から出てそんなに遠くなかったはず。
内宮は五十鈴川駅が最寄り駅だが30分ほど歩くことになる。
それがめんどくさい人は五十鈴川からバスかな。外宮から内宮というバスもあるそうだが。


これも昔の話なのだが、かつては春日大社初詣割引きっぷというのもあった。
ただそんなに遠くの駅で売ってなかった覚えがある。
八木で乗換の隙に買ったが、そこまでは普通の運賃だからそんなに安くならなかった覚えがある。
ただ、今はそんなものはない。京阪奈初詣1dayチケットがそれに相当する物なのかな。
しかしこれの元を取るのは楽ではなさそうだ。
ただ、阪神と直接繋がったからか、阪神・近鉄初詣1dayチケットなるものもある。
阪神全線と近鉄奈良線・生駒ケーブルが使えるらしい。
神戸と奈良の間を使う分にはなんとか元が取れるかな。


あと重要ポイントといえば橿原神宮ぐらいか。
ここも初詣でお参りしたことあるな。
橿原神宮は言うまでもなく最寄り駅は橿原神宮前駅だね。
ただ、以前に橿原市の友人とお参りしたとき、彼は家に帰るのに歩いて帰っていった。
その彼の家に帰るルートがちょうど八木駅に向かうルートと重なってたので一緒に歩いて行った。
そのとき気付いたのだが、定期券だけでお参りできるなぁって。
まぁ八木~橿原神宮前なら200円だからそんなに高くはないんだけど、それすらいらないと。
あれ以来そんなことはしてないけど、それもいいかもしれないとは思った。


それにしても近鉄は初詣には力を入れてるよなぁ。
戦時中は不要不急の旅行は自粛しましょうとなってたそうだが、伊勢神宮だとか橿原神宮だとかへのお参りは例外だったそう。
そりゃ近鉄も力を入れるよな。それが今まで続いているのかも知れない。
こうやって足を伸ばしてみるのはいいことです。たまにはいいかもしれない。
ちょっと考えてみようかな。

Maximaで見えてくる数式の世界

今日、Maximaという数学のソフトウエアの名前を知った。
調べてみると非常に強力なものだとわかった。


これは数式を計算するソフトウエア。
数式を計算するというところがすごいこと。
maximaをインストールしてコンソールを立ち上げてこう打つ。

1/2+1/3;

答えは5/6と出てくる。これだけならあまり驚くほどではないかな。ではこう打ってみよう。

sin(%pi/3);

%piはπ、%eはeなど数学の定数は定められているようだ。答えは sqrt(3)/2 えらいもんだ。

X:expand((x+1)*(x+2)*(x+3));
factor(X);

expandで展開できて、factorで因数分解できる。X:などすると変数に代入できる。
ちなみに関数はこんな風に定義する。

f(x):=x^2;

しかし、これがすごいのは微分積分ができることだろう。

diff(x^x,x);
integrate(log(x),x);

diffは微分、第2引数にxを与えてxで微分せよということを表している。integrateも同様。
ちなみに定積分もできて、第3・4引数に範囲を与えればいい。
積分できるとかすごいですね。ただ積分定数は省略されているので自分で補完してね。
さらに極限の計算も出来る。

limit((1+x)^(1/x),x,0);

これって%eの定義です。ちゃんと%eという答えが出てきます。
方程式も解ける。

solve(x^4-x^3+x^2-x=0,x);
solve([x+y=0,x*y=-4],[x,y]);

連立方程式だって解けちゃうんです。えらいもんです。
微分方程式も解けるんです。ただし2階までしかまともに解けませんが。

ode2('diff(y,x)-x*y=x^3,y,x);

‘diff(y,x)のように’をつけると dy/dx という状態で渡されると考えればいい。
xという変数のyという関数を求めるということが書いてある。
ところでこの微分方程式って手で解けるかな。自信なんてあったもんじゃない。


ベクトルも取り扱えるようです。

r:[cos(%w*t),sin(%w*t)];
v:diff(r,t);
r.v;

r.vってのはベクトルの内積のことね。
行列も扱えまして、こんな風に。

A:matrix([11,-4,-7],[7,-2,-5],[10,-4,-6]);
A^^-1
solve(determinant(A-ident(3)*l),l);

A^^-1で逆行列が得られる。determinantで行列式の計算ができる。


本当にいろんなことができますなぁ。これは検算に役立ちそうだ。
しかしこれってどうやって実現してるんだろ。
実は中身は人間がやってることに似てたりしてね。

証明すれば口もふさがるロピタルの定理

ちょっと前にロピタルの定理が話題になったのですが、
そういえば証明したよなとおもって微分積分のノートを見るとちゃんとあった。


ロピタルの定理というのは極限の計算を簡単にするための定理です。
lim[x→0](1-cos x)/x2 という極限の計算をしろとなったとき、
まず単に0を代入すると 0/0 となってうまく求められない。
0/0とか∞/∞ってなるのを不定形というのだがこういうのは厄介。
特にこの問題は厄介で僕には全く解き方の検討が付かなかった。
Twitterで聞けば(1+cos x)をかけると (sin2 x)/x2(1+cos x) となって、
lim[x→0](sin x)/x=1なので求める極限は1/2となると求まるようだ。確かにそうですね。
ただこんなことに頭を使うのも結構大変な話。


そこでロピタルの定理というのが役に立つ。
f(x),g(x)がaの近くで連続で微分可能で lim[x→a]f(x)=lim[x→a]g(x)=0 となるとき、lim[x→a]f(x)/g(x)=lim[x→a]f'(x)/g'(x) となる
というもの。lim[x→a]f(x)=±∞,lim[x→a]g(x)=±∞ でも同様のことができる。
僕はこれを証明したのでこれは正しいと考えて使うことができますね。数学ってそんなのばっかり。
ただ、これは高校の教科書に載ってないことで有名な定理らしい。
そのため高校生はこれを証明していないと考えられるから大学の入学試験で使うと×にされるそうだ。
まぁ正しいことを書いてるわけだし、「0/0の不定形であるからロピタルの定理を用いて」など書けば問題ないと思うんだけど、
そういうもんでもなかったりするらしい。


過去に一度証明したとはいえ、証明しろと言われて証明できるかは結構怪しい。
というわけでここでまた証明してみよう。とノートを見てみた。
ロピタルの定理はコーシーの平均値の定理を応用したものなのでコーシーの平均値の定理があれば一発で終わる。
が、このコーシーの平均値の定理の証明が難しいことが高校で取り扱わない理由らしい。
このコーシーの平均値の定理の証明が怪しいのだが、ノートを見ればわかった。
その中でロルの定理という、まぁ取るに足らない定理を使っている。
だからまじめに証明すると三段階いるわけだ。まぁロルの定理とか証明しないといかんのかようわからんが。


ロルの定理というのは、
f(x)が区間[a,b]で連続で(a,b)で微分可能でf(a)=f(b)であるとき、f'(c)=0となるaというもの。まぁ当たり前なんですけどね。
(証明)

a. a常にf'(x)=0であるからab. axx>cで、 f'(c)=lim[x→c+0]{f(x)-f(c)}/(x-c) 分子は必ず負、分母は必ず正なので f'(c)≦0
すなわち f'(c)=0
c. a同様に証明すれば f'(c)=0 となる

(証明終)

極大とか極小というのは上がり下がりが逆転する、すなわち微分の符号が変わる点ということ。
それって微分が0になるところですね。というのはよく計算で使っていること。それをまじめに証明したということなんです。
だから多分これは証明しなくてよかったんじゃないかなと思わないこともないが、一応ね。


本題であるコーシーの平均値の定理ですね。これは、
f(x),g(x)が区間[a,b]で連続で(a,b)で微分可能であるとき {f(b)-f(a)}/{g(b)-g(a)}=f'(c)/g'(c)となるaというものです。ただロルの定理の証明が出来たらそんなに難しくはない気がする。
(証明)

A={f(b)-f(a)}/{g(b)-g(a)} , F(x)=A{g(x)-g(a)}-{f(x)-f(a)} とおく。
F(a)=F(b)=0 であるのでロルの定理より F'(c)=0 となるaF'(x)=Ag'(x)-f'(x)なので、Ag'(c)-f'(c)=0、すなわち A=f'(c)/g'(c)

(証明終)

なんかだまされてる気がするけど証明できてますね。
これが何の役に立つんだという話ですが、もしaとbが非常に近ければ、cってのもaやbに非常に近い値を取るはずだと。
実はこれこそがロピタルの定理なんですよね。


ロピタルの定理は最初にも書いたが、
f(x),g(x)がaの近くで連続で微分可能で lim[x→a]f(x)=lim[x→a]g(x)=0 となるとき、lim[x→a]f(x)/g(x)=lim[x→a]f'(x)/g'(x) となる
lim[x→a]f(x)=±∞,lim[x→a]g(x)=±∞である場合も同様に成り立つ
というものです。まず0/0の場合を証明してみる。
(証明)

コーシーの平均値の定理より {f(x)-f(a)}/{g(x)-g(a)}=f'(c)/g'(c) となるaf(a)=0,g(a)=0で、x→aとしたときcはaに近づくので、 lim[x→a]f(x)/g(x)=lim[c→a]f'(c)/g'(c)

あとは∞/∞だが、逆数を取れば0に近づくからこれを使えば求まりますね。

B=lim[x→a]f(x)/g(x)=lim[x→a]{1/g(x)}/{1/f(x)}
lim[x→a]1/g(x)=0、lim[x→a]1/f(x)=0 であるから前の証明結果を用いて、
B=lim[x→a]{1/g(x)}’/{1/f(x)}’=lim[x→a] [-g'(x)/{g(x)}2 ]/[-f'(x)/{f(x)}2 ]=lim[x→a] {g'(x)/f'(x)}{f(x)/g(x)}2=B2 lim[x→a] {g'(x)/f'(x)}
よって、B=1/lim[x→a] {g'(x)/f'(x)} =lim[x→a]f'(x)/g'(x)

(証明終)

ここは授業でも証明してないのだが、ノートの端っこで確かに成り立つなぁと納得した覚えがある。
とにかくこれでロピタルの定理は証明できたことになる。


一次関数と分数の微分ができて、極限をわかってる人ならこの証明はたやすくできるはず。
だからロピタルの定理そのまま使ったらやばいと思ったらこれを解答用紙の裏に証明すればいいと。
そこまでできれば文句をいうやつはいないだろう。
過剰防衛かもしれないけど、証明できて一人前だとも言えるのでいいかもしれない。
まぁそんなこというと他の定理とか微分公式やら何でもかんでも証明しろとなるのかもしれんけど。
loge xを定義に基づいて微分せよとか言われたらちょっと困る。まぁできるのはできるけど。
その辺の区分があいまいではないかなと僕は思うのだけどね。
実のところどうなんだろうかね。