ライブハウスを通勤電車に例える

ライブハウスにオールスタンディングでパンパンに人を詰めたときの人の密度ってなんぼほどよ、

ということで調べていたのだが、消防法で立ち席の定員は面積を0.2m2で割って決めるらしいから、

1m2あたり5人ってことになるようだ。確かにそんなもんなのかなぁ。


人がぎゅうぎゅう詰めで立っているといえば通勤電車が思い浮かぶ。

通勤電車の定員は1m2あたり3.3人で計算すると聞いたけど、実際には必ずしもそうでもないらしい。

座席とつり革が何人分あるかって話なんでしょうかね。これも実は明確ではないのだけど。

ただ、仮に通勤電車の定員100%の密度は3.3人/m2とすれば、

満員のライブハウスは通勤電車の乗車率150%相当ということになる。


それってどういうことよって調べたら「肩が触れ合う程度で、新聞が楽に読める」という程度の混雑率らしい。

つり革につかまれないかも知れない状況で新聞読めるかなぁ。

けっこうきつい混雑ではあるが、定常的に身体がぶつかり合うほどではないというのが正しい理解だろうか。

確かにそれならライブハウスの混雑もそんなもんかもしれない。


とはいえ、あまり納得がいかなかったので、0.2m2ってどれぐらいの広がりがあるのか計算してみた。

すると半径25cmの円の面積がこのぐらいになるようだ。

直径50cm、人の肩幅が45cmほどだから近しいものがあるということか。

5人/m2というのは割と常識的な収容人数の計算式のようである。

もちろん快適とは言いがたいのは言うまでもないけど、そういう世界では許容できる数字って話か。


ちなみに各所で公表される通勤電車の混雑率というのは、もっとも混雑する時間帯の1時間平均の数字なので、

列車や車両による偏りというのはあって、実際に体感する混雑率とは必ずしも一致しないそうだ。

路線の混雑率で150%とか公表されていて、乗車率150%、肩が触れ合う程度を期待したとしても、もっとひどい目にあう可能性は十分あるということである。

実際、僕が高専までの通学に乗っていた電車は、局所的に混雑する列車だった。

前後の列車ならつり革にはつかまれる程度の混雑だが、この列車だけは人と人の間に挟まれることで体勢を保ってたような状況だった。

東京都市圏では乗車率200%とか公表されている路線もあるけど、200%では済まないということで、大変な苦痛であろうと思う。

カプセルホテルはなぜ使える

昨晩の宿は大阪でカプセルホテルだった。

なぜカプセルホテルか? 風呂がデカイからだ。


カプセルホテルという選択肢が出てきたのは、引っ越してからのことかなぁ。

実際に使ったのはおととしの5月に1度(カプセルホテルは狭いし広い)、これも大阪。

大阪の繁華街を歩いていると、カプセルホテルの看板や広告を見ることは多い。

総数は他の大都市に比べれば少ないそうだが、けっこう競争は激しそうな気はする。

そんな中でサウナ付き大浴場に力を入れるのは必然なのかなぁ。それで派手な広告を打ったりするんだろうか。


引っ越してから、関西に行く場合はたいてい宿泊が必要になった。

実際には親に泊めてもらったりするわけだけど、そこにこだわる必要は必ずしもないので、

大阪で手軽に泊まれるという選択肢もあれば役立つことはある。

そんな中でカプセルホテルというのは、風呂と合わせると非常にメリットが大きいわけである。

もちろんカプセルホテルゆえの短所もある。いびきやテレビの音が気になるかもしれないことだ。

静かじゃないと寝れないという人には全く向かないが、僕はさほどデメリットとは考えていない。


ところで、今回泊まったカプセルホテルってのが、千日前にあるAMZAってところ。

びっくりするほどの好立地、翌朝に近鉄難波駅にすぐ行けるのが決め手だった。

それでどんな使い方だったんだっていうと、まず20時ごろにやってきて、着替えて風呂に入る。

風呂にサウナに楽しんで、カプセルでのんびりして、ほどほどの時間に寝た。

そして翌早朝に起きて、着替えて身だしなみを整えて、近鉄難波駅へ。

近鉄特急に乗って名古屋に行き、名古屋から新東名スーパーライナー、昼過ぎには用賀PAで降りたという具合。

今回のカプセルホテルは早く来て、早く出るという使い方だったな。


ところで、なんでわざわざ名古屋まで行ってバスで東京に向かったのかというと、

近鉄の週末フリーパスをフル活用できるっていうのと、新幹線で帰るのが気に入らなかったから。

だって、月曜午前の新幹線とかビジネスマン多そうだし、そりゃちょっと窮屈でしょ。

夕方までには帰りたかったので、大阪~東京を全てバスでは遅い。名古屋~東京がバスというのはちょうどいい選択肢だった。

値段もけっこう安く抑えられた。なにしろ名古屋~東京のバスは3000円しかかかってないから。平日昼間だと安いんだね。

大阪~名古屋の近鉄特急を考慮しても、この所要時間でこの値段というのはベストフィットだった。


カプセルホテルといい、昼間の高速バスといい、ケチな選択肢だなって話ではあるんだけど、

値段以外の長所もある選択肢なので、そこを考慮した上で選んでいる。

いずれにしても休暇取るからって話はあるんですけどね。

休暇を取らないなら、さっさと帰ってこいって話になるんだけどね。

もしくは夜行高速バスとか。以前はよく使ってたが、休暇を取るならいらないかなってのはある。(全く選択肢に入らないわけではないが)

お下がりは国宝

最終目的地は大阪だが、せっかく近鉄乗り放題だから奈良公園に寄った。
もうすぐお水取りということで、奈良博では特別陳列「お水取り」をやっていた。
そういや おたいまつ を見に二月堂に行ったこともあったなぁ。
あの派手なおたいまつがあまりに有名だが、実際は1200年ほど毎年途絶えることなく平和を祈り続けてきた修行である。
なんせ二月堂が焼けても、戦時中、戦後の混乱期も修二会はやってたから。


そして、もう1つ、式年造替を終えた春日大社を見てきた。
そう、春日大社も伊勢神宮と似て20年おきに建て替えなどを行っている。
ただし、春日大社は完全に作り替えることはなく、建物は補修、調度・宝物などは老朽化したものだけ作り替えている。
けど、20年間隔ってのは補修の間隔としてはけっこう短い部類じゃないの?
計画的に補修・交換しながら維持し続ける仕組みがあるというのは立派なことである。


そういやこのBlogで話題にしてなかったが、東博の特別展「春日大社 千年の至宝」を見てきた。
展示の目玉はおそらく、式年造替に伴い撤下された宝物、壁画などの展示である。
お下がりを遠く離れた東京まで運んできて展示しているのである。


神様のもとにある宝物や壁画には国宝・重要文化財に指定されたものがある。
それを式年造替に伴い作り替えたら、従来あった宝物や壁画は神様のもとから下げられる。
このお下がりは神様にとってはどうでもいいものかもしれないが、
一方で文化財保護の制度としては、お下がりが国宝・重要文化財ということになる。
なので、お下がりも人間たちは大切に残していかなければならない。
ただ、お下がりだから利用方法はいろいろできて、東京に運んで展示するということもできたのだ。


人によって、どちらが本物か?というのは意見が分かれるところかもしれない。
僕の理解としては、今、現に使われているものが本物で、お下がりはレプリカのようなものだと思っている。
もちろん、レプリカだからといってぞんざいには扱えないけど、
本物ではないから、こういうことをやってもいい、という選択肢は広がる。
今は本物でなくても、元は本物だから、そういう立ち位置の品は大変貴重だ。


レプリカもいろいろある。
善光寺の前立本尊は、御開帳のときに本尊の代わりに見せるレプリカだが、
もったいぶる割に見せるのはレプリカというのはちょっとケチな気がする。
せっかくレプリカだったら、なんて思うんだけどさ。


本物が失われてしまえばレプリカは本物を語り継ぐ重要な存在である。
最近、重要文化財指定された法隆寺金堂壁画の写真乾板はその一例である。
写真は壁画ではない。けど、焼けてしまった法隆寺金堂壁画の本物に近づくにはすごく重要な存在だ。
この写真のおかげで法隆寺金堂には壁画を復元することができた。
焼けてしまった壁画(これはこれで保存してある)、写真乾板、それをもとに復元した今の壁画。
さて、どれが本物?けっこう難しい問いだぞ。


まぁ外から見ても新しくなった気はあまりしないのだが、
実はいろいろやっているというのは東博で見ていたから、
そんなことに思いを馳せながら、春日大社にお参りしてきた。
そして本当の目的地である大阪に昼過ぎに向かったのでしたとさ。

伊勢へ早参り

今週末は大阪にいくついでに親元に行くということで、
朝から東京駅に行き、JRハイウェイバス乗り場に向かった。
新東名スーパーライナーにのってまずは名古屋へ。
足柄SAまではうとうとしながら乗ってたけど、多少渋滞にひっかかりつつも、
所定より30分遅れ、全部で5時間ほどで名古屋に到着した。
新幹線よりもバスの方がゆったりしてるし、けっこういいよね。


このぐらいの所要時間だと、朝一番にでれば昼ご飯は到着後に食べられる。
食べたら近鉄名古屋駅に行って、伊勢方面の急行に乗り込む。
引っ越してから近鉄に乗るたびに独特の雰囲気があることを再確認するのだが、
急行とはいえそれなりにキビキビ走るので、なかなか気分がいい。
そして、伊勢市駅で降りた。


伊勢市駅、伊勢神宮の外宮の最寄り駅である。
というわけで外宮へ向かった。
今回、伊勢神宮に来たのは、週末フリーパスが活用できるというのが大きい。
調べたら3年ぶりぐらい、ちょうど2013年、式年遷宮で遷御の直後だった。


その頃と今、大きな違いは古い社殿が壊されてしまっていることである。きれいに壊されてた。
伊勢神宮はすべての社殿に倍の土地が確保され、交互に場所を変えている。
ということで、今まで見てきた伊勢神宮と社殿の場所が変わってると。
今まで数年おきに訪れてたもんだから、見慣れた景色というのはあって、
社殿の場所が変わったせいで、それと合わないものだから、ちょっと違和感があった。


外宮にお参りしたのは、外宮→内宮とお参りすることになっているというのもあるけど、
内宮行きのバス乗り場という役割にも期待していた。
それでバス乗り場に行くと臨時バスがやってきた。なんでもない休日なんだけど臨時バスでてるのか。
これも前に伊勢に来たときからの変化なんだけど、三重交通でPiTaPaが使えるようになったのだ。
というわけでPiTaPaをタッチして乗り込む。現金いらずのツケ払いである。
ICカードでの利用はかなり多かった。導入したかいはあったのでは?


猿田彦神社前で降りると、おはらい町通りの入口に近い。
内宮前までバスに乗ると、本当に内宮の前まで連れて行かれるので、
参道の風情を味わいたければ、ここで降りるとよい。運賃もけっこう安くなる。
おはらい町通りを歩いて内宮へ向かうのは風情があるというのもあるけど、赤福を食べたかったんだ。
赤福本店は混雑してはいるが、一服するにはよいところだ。
1盆2個で210円・・・あれ?こんなに安かったっけ?あと3個だったような。
どうも、以前は1盆3個で280円だったのだが、料金改定のときに2個の盆だけになってちょっと値上がりしたと。
しかし、赤福って喫茶店ととらえれば異様なまでの安さだよなぁ。
赤福と番茶の組み合わせ以外のものはない(本店以外では他のメニューもある)とはいえ。
これって百貨店に出してる店でもこの値段なのかな?
真相はわからんが、僕は赤福は伊勢で食べてこそ意味があると思っているが。


一服したところで、内宮にお参りする。
宇治橋は2010年架け替えということで、もうすでにライフサイクルの1/3ほど経過している。
他の社殿もそうだけど、もう真新しいという感じはなく、落ちついたという印象がある。
位置が変わったという違和感はつきまとうが、当たり前の景色になっているということを実感する。
まぁ建物は作り直したって言っても、生い茂る木々は変わらないし、
あとできあがった建物の形はなにもかわらないからね。


伊勢神宮は多客対策がよくなされていて、
初詣以外の時期でも広がって参拝できるような工夫がされている。
別宮の脇に屋根の付いた箱がおいてあるからなんだろ?って思ったら、さい銭箱だった。
だれも気づいてなかったが、どうもここからお参りすることも想定していたらしい。
なんてこったい。ここからお参りしていいなら、全く並ぶ必要なかったぞ。


早参りということでちょっとあわただしかったが、時々は行きたいところだったのだ。
内宮前から五十鈴川駅までバスに乗り、そこから電車で大阪方面に向かった。
夕焼けがものすごく赤い。そういやこんなに赤い夕焼けをみたのは久しぶりかも。
引っ越し前はこんな赤い夕焼けをみる日もそれなりにあったはずだけど。
そうして故郷に向かって進んでいったのだった。

DINレールは便利なの?

今日、DINレールに機器を取り付ける作業をしていた。

なんでこんなものをDINレールに取り付けるんだろうなぁって苦戦してたけど。


そもそもDINってDeutsche Industrie Normanの略で、ようはドイツの工業規格ですね。

そのDINで標準化された機器取付用のレールをDINレールと呼んでいる。

別にドイツに限らず世界的に活用されており、IEC規格でもJIS規格でも標準化されてるらしい。

ただ、こういう風に呼ばれてるってことはドイツ発祥なんだろうな。


高専時代にもDINレールは見たことがあって、リレーソケットを固定するのに使っていた。

DINレールの典型的な使用例として出てくるのは、制御盤にリレーのように小さな機器をたくさん並べるという用途で、

確かにそういう用途ではDINレールはメリットが多そう。

小さな機器を制御盤にネジ取り付けするとなると、取り付ける機器に応じて大量の穴をあける必要がある。

DINレールを使えば、DINレールを何本か取り付けてしまえば、あとはDINレール対応の機器を並べるだけのことである。

というわけで非常にメリットが大きいわけである。


しかし、DINレールで取り付けることになっている機器の中には、かなり大きな機器もある。

例えばこんなの。

電源 – QUINT-PS (PHOENIX CONTACT)

重さ4kgもあるものをDINレールに取り付けるというのは、なんとなく頼りない気がする。

当然、DINレールで安全に支えられる設計には違いないんだけど、本当かなぁって。

そして、こうして重い機器をDINレールに取り付けるのは、けっこう難しくて、苦しめられた。


DINレール取り付けの機器の多くは、バネの力でDINレールを押さえつけることで固定するようになっている。

その場合、DINレールを押さえつける部分をドライバ等で外側に引っ張って、機器を脱着することになる。

重い機器だとDINレールを押さえつける力は強くならざるを得ないので、それに抗って外側に引っ張るにもけっこう力がいる。

重い機器を落とさないように押さえながら、ドライバで外側に強く引っ張るってのはかなり辛いものがある。

さらに大きな機器の場合は、複数箇所でDINレールを押さえつけている場合があるので、それぞれ脱着する必要がある。


以前、このBlogで端子台はネジかバネかということを取り上げた。

端子台もいろいろあるのだが

ドイツの端子台メーカーはスプリングクランプに力を入れていて、ヨーロッパ中心に普及していると。

しかし、僕はスプリングクランプが苦手で、マイナスドライバで押し込みながら、線を脱着するというのが辛い。

DINレールもドイツ発祥なんだろうから、ドイツはこういうの好きなんだな。

合理的ではあるんだろうが、押し込みながら脱着するってのはけっこう辛いよ。


DINレールもスプリングクランプもドイツらしいスマートさ、って話ではあるんだろうが、

バネを多用するがゆえの悩みってのはやっぱりあるような気がするねぇ。

それでもヨーロッパ中心に広く普及してるってのは日本にいても感じるのだから、

世間的には受け入れられてるって話なんだろうなぁ。

うちの近所では苦手だって言ってる人はけっこう多い。逆に好みだって言ってる人もいるから、好みだって話なんだろうが。

やっぱりVBAで自動測定

最近、製品評価のために自動測定システムを作っている。前もやってたやつだ。

GPIBを使えば日が暮れるまでに何個も終わる


以前、自動測定に使っていたツールはMicrosoft Excel上でVBAを使って作られていた。

ただし、今回やることは、以前と測定内容・測定方法が違うので、そのまま使うことはできない。

一方で、別のところで使っていたツールと類似したことをやるので、そちらが参考になる可能性があった。

こちらはVB.netで作られていた。


その別のところで使ってたツールがどれぐらい使えるか調査したが、こりゃダメだと思った。

というのも、細かい操作内容がべた書きになっていたので、汎用的な測定向けではないと。

このツールは新しい操作が必要だったら新しいプログラムを書いて対応することを重視しており、

新しいクラスを追加したら、それで機能拡張ができるような仕組みになっていた。

一方でパラメータは決め打ちでよいという考えだったようで、パラメータだけ変えて何回もやるのには向いていない。


ということで、新しくツールを作る必要があったが、結局は既存のツールの資源は捨てて、Excel上でVBAを使ってツールを作ることにした。

以前、僕が使っていた自動測定ツールの資源が部分的には流用できるということ、

ワークシート上にパラメータを書いて、結果をワークシート上に出力するということがシームレスにできることを重視した。

何でプログラムを作るにしても、インプットとアウトプットはExcelワークシートにしたかったので、

それならそもそもExcelで作り込んでしまうのが手軽だと考えたわけである。

Excelがどこでも使えるからVBAはうれしい


以前使ってた自動測定ツールにはない機能をいくつか実装する必要があり、

その中には今までなじみのなかった機能もあるので、製品の仕様書、ツールの設計資料、あと単純にVBAでの実現方法を調べてやってたが、

着手から1週間ほどでそれなりに動くものができたから、想定よりは早かったかなと。

これまでVBAのソースコードをいじることも多かったので、そういう経験も生きたのかも知れない。

VBAってビットシフト演算子がなかったり、32ビット符号なし整数型がなかったり、思うように書けないところがけっこうあるのよね。

それに対していろいろ独特な表記で解決する必要があるので、実は難しい面もある。

VB.netはこのあたり緩和されているので、その点ではやりやすかったはず。(一から書き始めるならC#を選ぶが)


ツールはこんなもんでいいと思っているが、問題は自動測定のスケジューリングだよね。

あと測定値と期待値の比較もExcelワークシート上に作り込みたいけど、これもけっこうな手間かも。

まぁけど、全部手でやるよりは手間は減りそうなので、うまく使えるようにしていきたい。

ちゃんとワークシートに解説を付けて、他の人も使えるようにしないとね。

1ヶ月あたりとか1日あたりとか

CDの帯にファンクラブの案内が書かれていて、

そこに「1ヶ月あたりわずか約333円」というよく分からない売り文句が書いてあった。

年間4000円を言い換えたわけだが、それって安いのか?


これで会報が毎月1回発行だったら、1冊333円ですよと捉えられたのだが、

実際は年間4回ということだから、会報1冊換算では1000円ということになる。

まだこの言い方なら、雑誌の定期購読みたいに捉えて入会したら、という意図が伝わる。

1ヶ月換算するなら、毎日得られるような体験価値がこのファンクラブにあるのかというと、それはちょっとよくわからない。

会報と会員限定・優先イベントの参加ぐらいだと、得られる価値は年数回程度だろうと予想できるが。


「1ヶ月あたり」とか「1日あたり」とか、換算するような言い方はいろいろあるが、

僕に身近なところだと ATOK Passport(309円/月)は1日あたり10円と換算すると理解しやすい。

日本語入力システムは毎日使うもので、それが1日あたり10円、お手軽に思える。

実際には買い切りとの比較が気になるところだろうが、絶対額を認識するにはこれでよいと思う。


一般に身近なものとしては、NHKの受信料なんてその類じゃないの。

地上契約が年13990円、衛星契約が年24770円、これは1日換算では地上契約が約38円、衛星契約が約68円となる。

毎日NHK見るって言うんだったら、全く高くないと断言できるお値段だが、

その一方で、衛星契約と地上契約の差が毎日30円ほどというのは、必ずしも納得できるとは言えないかも。

毎日、BSを見るなら30円差は何も高くはないが、BSのNHKなんて1週間に1回ぐらいしか見ないよって言うんだと、

1週間あたり207円ほどって話になるんで、これは迷う数字かもしれない。1時間でも良質な番組が見れれば元は取れるよという人もいるだろうが。

このように使い方によって「1日あたり」とか「1ヶ月あたり」という換算の説得力が変わってくる。


実際のところ、件のファンクラブについては、年4000円というところに対して、価値が評価されるのでは?

年4000円でこれぐらいの体験価値があるので、これは妥当だとか、これは割高だとか、そういう話になるんだろう。

1年でどれぐらいのものが得られますというところに注力して説明する方がお得感をアピールできたのかなと。

僕はその真の価値を知らないからなんとも言わんが。

B4と言ってわかるとも限らない

会社の食堂で「年上の後輩でこれから就職活動するってやつがいて――」という話題が出てきた。

そこで「その人ってB4? M2?」って聞いたら、他の人に「B4とかM2ってなんだそりゃ」とツッコミが入った。

大学を出てても、この言い方を知らない人はいるのか。


このBlogでも当たり前のように書いているけど、

B4というのは学部4年、M2というのは大学院修士(博士前期)課程2年の意味。D1といえば博士後期課程1年の意味になる。

それぞれ、Bachelor(学士)、Master(修士)、Doctor(博士)、各コースで得られる学位の頭文字を学年の前に付けている。

大学では最終学年として、B4、M2、D3といくつか想定されるので、こういう質問をしたわけだ。


年上の後輩の話題を出した人は、学部卒でこの会社に就職している。

その彼に言わせればB4とかM2というのは「研究室に入った途端、急に使い出す言い方」との評だった。

18歳から大学にいる人に言わせればこうなのだから、実際そうなのだろう。

すなわち、大学で単に1年、2年と言えば、それは学部1年、2年であることは明らかで、

それをあえて言い分けるようなことをするのは、大学院生がいる研究室ぐらいですよと言っているわけだ。なるほどなぁ。


逆に僕なんて大学院にしかいなかったから、学部か修士か言い分けるのは必須だった。

ただ、よく考えてみると、大学院にいて出会う学部生というのは、

基本的には研究室にいるB4、そしてTAで実験を指導していたB3ぐらいのもの。

だから、自分たちはM1,M2というけど、逆にB1,B2というのを聞くことはなかったわけである。

学部生と区別するためなんですよと言っておきながら、肝心の学部1年、2年とはそうそう出会わないのが実情だったと。


大学出てるなら知ってるやろって思って使ったけど、一般的に使える言い方ではないことは確かなことである。

そもそも大学院とはなんぞやということを知らなければ、表している意味も分からないわけだから。

さすがに食堂で一緒に話してた人はそこら辺の事情はわかる人だったのだが、

それでも「4年生? 修士?」という聞き方の方がよかったみたいね。なるほどねぇ。

沿線以外でも前売限定はなんとかなる

来週末に大阪に行くのだけど、そのときに親元にも行くということで、

近鉄を乗り回すことになるから、週末フリーパスを使うことにした。

ところが近鉄の週末フリーパスは使い始める前日までに買っておく必要がある。

近鉄のお得なきっぷにはこのような前売限定のものがいくつかある。


沿線に住んでる人なら、あらかじめ特急券売り場で買っておけばよいだけのことである。

ところが遠方の人にとっては、近鉄沿線に到達してから特急券売り場に行って買おうとしても、当日には買えないのである。

でも、近鉄のきっぷは旅行会社でも買うことができて、週末フリーパスも旅行会社で買うことができる。

というわけで、近畿日本ツーリストに行って週末フリーパスを買ってきた。


ここで近畿日本ツーリストというのがポイントである。

というのも、最近では多くの旅行会社でJR以外の乗車券類の単独手配は取扱料金を取るようになっている。

手数料を取るところカードを使えるところ

近畿日本ツーリストもそうなのだが、ここに限っては「JRと近鉄以外の乗車券類の単独手配」ということで、

近鉄のきっぷも取扱料金なしで買うことができるようになっている。

近畿日本ツーリストは近鉄グループですから、そこは優遇しているのだろう。


というわけで、休暇を取ったある平日に近畿日本ツーリストの営業所に行ってきた。

パックツアーの相談をする人が何人かいる中で、「近鉄の週末フリーパスを――」というとすぐに買えた。

沿線から遠く離れたこの辺で近鉄のきっぷを買いに来る人ってどれぐらいいるんだろうね?

けど、特に時刻表で調べたりしなくても出てきたから、知ってたんだろうな。

店自体が空いてたこともあって本当にすぐに買えた。


前売限定の割引きっぷというのは全国各地にある。

この中には沿線住民以外が使いにくくなるようにという意図で制限しているケースもある。

北陸おでかけパス (JRおでかけネット)

北陸エリア内と滋賀県の一部駅だけの販売で、使用開始3日前までに買っておく必要がある。

沿線住民限りですよという意図が非常に強く伝わってくる売り方である。(ただし5489サービスで予約するという抜け道もあるそうだが)


ただ、前売限定のきっぷの全てがそういう意図を持っているわけでもなく、単純に計画的に使ってねぐらいの場合もある。

JRであれば、全国のみどりの窓口で取扱ということができるので、沿線住民でなくても特に問題にならない。

ところがJR以外の鉄道会社は自社の窓口を全国に配置しているということはまずない。

近鉄だって自社の特急券売り場は近鉄沿線以外だと阪神三宮駅しかない。

ただ、近鉄は自社グループに近畿日本ツーリストという全国展開している旅行会社がいるというのが幸いなことである。

前売限定だとしても、全国各地で買えなくはないわけだ。


近鉄沿線以外の人で、近鉄の割引きっぷ情報に敏感な人はそうそういないと思うけど、

三重県・奈良県に用事がある場合は、調べてみると「これ使えそうかな」というのが見つかることはある。

それで前売限定だったとしても、こういう抜け道があるので、ぜひとも活用して欲しい。

まぁ近畿日本ツーリストの営業所も遠ければどうしょうもないけど、旅行会社としては店舗数は多い方だと思うので。

食費が高いのは訳がある

かつての高専時代のクラスメイトでも、神奈川県に住んでいる人が2人いることは知っていて、

昨日、久々に東京で会うことにして、3人でじっくり話すことができた。

3人とも妙な趣味の持ち主で、「なんでよりによってこんなやつらが集まったんだろうなぁ」って言ってたが。

元気にやっていることは知ってたんだけど、近況をいろいろ聞けてうれしかった。


僕は社宅にコンロがあるから、それで平日の昼食以外の大半の食事を作ってるわけだけど、

この2人はどちらも住んでいる社宅にはコンロとかないので料理はできないらしい。

そりゃ不便だなと思ったかも知れないけど、社宅に食堂があるんですね。

そういや僕の勤め先でも1つだけ、食堂のある社宅があるんだよね。ちょっと特殊な社宅なんだけど。


食堂があるなんて便利だなと思うかも知れないが、実際には外食に頼る部分もあるようだ。

2人のうち一方は食堂は使わず、全て外食だと言っていた。

一方は食堂で食べられる分は食堂で食べてるようだが、そもそも休日は食堂が使えないから外食しているとのこと。

1ヶ月の食費がどれぐらいか教えてもらったけど、前者は僕の食費の2.3倍ほど、後者は僕の食費の1.5倍ほど。

全部外食の彼の食費を聞いたときには、「えっ、食費にそんなに使っちゃうの」ってものすごい驚いてしまった。

もっともこの中には交際費に類するものも含んでいるらしいけど。


自分で料理するのもそれなりにお金はかかる。

研修時、長期出張中に同じ部屋で暮らしていた人の食費を聞いて、僕の2/3ぐらいだったからえらく安いなと思った覚えがある。

彼は料理をする人だったけど、確かにあれなら安上がりなのも納得という質素な食事だったから。

おそらく僕の食費と同じぐらいで全部外食というのはそんなに難しくない。その分、質素になるのは避けられないだろうが。

そうかと思ったら、久々に会ったかつてのクラスメイトの食費は、ずいぶん高いなと感じるわけである。

本当に食費って人によってずいぶん違うんだなと思った。


ただ、昨日集まった3人に全員に共通して言えるのは食を楽しんでいるということである。

全部外食の彼は、最近では職場近くのラーメン屋を順繰りにまわっているというし、

週末は外食の彼は、外食するときは思いっきり贅沢していると言っていたし、

僕はスーパーであれこれと食材を見繕って、それであれこれと作っては食べている。

環境の制約はあるが、そんな中でもそれぞれの事情に応じて、最善の選択をしているということである。


それにしてもそんなに食費かかって生計は大丈夫なの? って話はあるんだけど、

全部外食の彼は、食費に趣味にお金を使いながらも、毎月何万円と貯金していると言っていた。立派なもんである。

ただ、僕と彼の食費の差額と、僕と彼の貯金・投資の金額の差額、だいたい同じぐらいなんだよね。

その一方で彼は僕よりもはるかに趣味に金を使っているのは明らかである。

ってことは……稼いでるんだなぁ。まぁ高専卒業してから働いてるからねぇ。

彼の生計については心配されてたのだが、実際は心配無用、お金にも困らず、日々楽しんでおられるそうで。


そういえば、最近の統計で、これまで低下し続けていたエンゲル係数が近年上昇しているということでニュースに取り上げられた。

エンゲル係数29年ぶり高水準 共働き増・値上げ…  (日本経済新聞)

普通、食費の割合が増えるというのは、それ以外のことに使えるお金が減るということで貧しくなることだと思われている。

理由の1つには給料の伸びよりも食材が高くなっているからというのがあって、この点だけ見れば貧しくなっているように思える。

ところが、実際には調理済みの食品を買うことが増えたり、外食にお金を使ったり、食費の意味が変わってきているという事情もある。

人によって食費は金額も意味も全く異なる。かつてのクラスメイトの近況を聞きながら、そんなこともふと考えていた。