激動というほどでもないけど2014年

例によって大晦日ということで2014年を振り返っていこうと思う。


去年の1月から2月のBlogを見返すと、もう会社説明会やらに出かけていたのね。

今年は会社説明会などは3月からということで、まだまだ……とはならずに、インターンシップという名目で実質的な説明会をやってるんだとか。

それはともかく、たくさん手を出すと大変だから、この時点でいくつかの会社に絞り込んでいたらしい。

たいていは大阪あたりまで行けばよかったのだが、1つだけ本社でしか説明会をやらないからといい、わりと遠くの本社まで出かけたのだが、

ちょうどその時、雪がひどくて乗ろうと思ってた中央道経由のバスが運休となり、

急遽、東名経由のバスに変えたものの、3時間遅れで到着という悲惨なこともあった。(3つ目の会社説明会4時間遅れの夜行バス )

ここの本社にはその後何度か足を運ぶこととなり、最終的にここで来年から働くことになるのだけど……まぁこの時点ではそこまで考えてなかったな。


学業の面ではこの頃、学会発表に向けた準備と、中間発表会に向けての準備を平行して進めていて、物書きに苦しめられていた時期だった。

システムを作ることについてはあまり問題はなかったのだが、研究の意義はなにかということでいろいろあってね。

このあたりうまく説明できるようになってきたのはわりと最近の話で、長らくこのあたりは苦しめられたことだった。

3月頭に中間発表会も終えて一段落したところで、これまで練ってきたことを具体的にシステムにするときは気楽なもんだったな。

3月頭といえば、あべのハルカスが全面オープンとなった。(あべのハルカスが作りたい街)

天王寺・あべの のターミナルを使う人ではないのだけど、近鉄沿線にいるということであべのハルカスの話はよく聞くし、

実際に3月中に冷やかしに行ったつもりが買い物してみたり(あべのハルカスのユニークな百貨店)、

事前予約無しでも展望台に行けるようになり、ほとぼりも冷めたであろう9月の平日に展望台にでかけてみたりした。(300mを上から下まで)

まもなく全面オープンから1年、天王寺・あべの の存在感も以前に比べればかなり増した気はする。これからもがんばっていかんとならん。


3月というと他にもいろいろあったけど、大きなことといえば、

祖母が病院に運び込まれ、その2週間後に亡くなったことかな。(10年来の付き合いから逃げ切れず)

このときも書いたけど、10年来病気と付き合いつつも元気に過ごしてきたのだが、急に症状が強く表れ、そのまま亡くなってしまったというものだ。

先日、年賀状を作るために住所録を操作してるときに、住所録から祖母の宛名を消していたのだけど、9ヶ月前のことか。

わりと急な話だったなというのが当時の正直な感想だった。

親戚の中にはその後バタバタしっぱなしという人もいたはずだが……もうさすがに落ち着いてるよね。


それで終わらなかったのが3月だ。3月末に就職の学校推薦が決まるというので、

あらかじめエントリーシートを送っていた会社に学校推薦決まりましたんでと連絡すると、なんと門前払いである。(ドクターコースに退学はつきもの)

解せない話ではあったのだが、どうしょうもない。ここから少し慌ただしかった。

まず別の会社に推薦してもらえるように依頼して、その会社に応募手続きについて確認して、エントリーシートを中1日で書いて、

一次面接の日程で4月下旬を一旦指定されるも、その数日後、4日後に来れるかと連絡が来て、きっぷを買いに行って……

以後、二次面接、人事面談とおよそ1週間おきに3回にわたり、この会社の本社に足を運び、内々定と相成った。(人事面談+職場見学+親睦会)

慌ただしいスタートだったのだが、動き出してからはとんとん拍子、結果的には早い段階で就職活動が終わることとなった。

その後、3回分の交通費のせいでセゾンカードの限度額がヤバイことになって、翌月末に危ういことになりかけたのだけど。(セゾンカードの利用可能額が激減)


5月は学会で富山に出かけた。

往路は高山経由というマニアックなルートで出かけ(高山経由の富山行きは絶景三昧)、これはこれで合理性はあるのでいいけど、

指導教員に連れられるがままに現金を散らし(現金が足りないからATMに駆け込む)、無理やり立山に突撃したり(雪に囲まれた立山へ行く)、

ろくでもない出張だった。けどこれで支給額トントンくらいなんだよね。後で計算したとき驚いたんだけどさ。

ああ、もちろん学会でいろいろ勉強してきて、そのことは現在の研究にも生きてますので。

5月にはもう1箇所出張していた。それが高専だ。卒業生と語る会で話をして欲しいと言われ、高専に出かけていた。(1年ちょっとで変わった高専)

つい最近まで専攻科生として高専に通っていた人がこうして卒業生の1人として学生たちの前に立つのは変な気がしたけど、

できる限りのことは伝えさせてもらったと思っている。


6月となり、いい加減プラチナバンドを使いたいといい携帯電話をPANTONE 4に買い換えた。(PANTONE 4が欲しいと言いますが)

中古で4000円そこらで買った。ボロいが。

来年3月には契約譲渡の手続きをして、その契約をそっくり僕の名義に変えないとならん。そのことは父にも伝えてあるが。

7月にはNexus7が壊れてしまい、ASUSのMeMO Padに買い換えた。(MeMO PadとNexus7(2012))

安いけど、電池の持ちはかなり良いので大満足だ。そういや、まだイヤホンジャックだけ壊れたNexus7は手元にあるんだよねぇ。

誰か使ってくれるならその方がいいんだけど、壊れてるから中古で売るにもねぇ……

7月末には、内定者親睦会に参加し、翌日に東京で1日観光し、その翌日にレンタカーで研究室のM2で舞鶴港と鳥取砂丘に出かけるという過酷な旅行をしてきた。
(魔法のワゴンで売りまくる都バスで下町をうろょろ舞鶴港と鳥取砂丘をレンタカーで行く)

急に鶴見のアウトレットモールにあるセゾンカウンターまでETCカードを作りにいったなんてこともあった。(大阪・鶴見にてETCカードの即日発行)


その一方で8月から父が転勤になるということで、父は引っ越しで慌ただしかった7月末でもあった。(転勤とセットで引っ越しと一人暮らし)

けっこうな頻度で父がこちらに戻ってきたり、母が父のところに出かけたりしてるんだけど、あれはあれで大変よな。

こちらは母と僕と弟の3人で普段はおるわけだが、母も日によっては仕事が忙しくて、よっぽど帰ってくるのが遅いこともある。

そこら辺はうまいこと兄弟で埋め合わせしていかんとならんのだが、ぼちぼちというところですかね。

それ以来、一番変わったのは研究室での昼ご飯かな。

以前は父が弁当を作ってくれることが多かったのだが、それが難しくなったので、弁当を持参できない日がかなり増えた。

以前より弁当がないときには、イオンでパンを買うことが多かったのだが、この頃から専ら冷凍食品になった。(冷凍パスタとチャーハン)

今年3月末にイオンカードを作り、それ以来イオンカードというかイオンカード内臓のWAONがかなり活躍している。来年3月以降はどうだか知らんが。


10月に内定式があり(2ヶ月ぶりに内定式で足を運ぶ)、新生活に向けた準備がゆっくりとスタートしている。

まず最初にみずほ銀行の口座開設をして(新生活の友にみずほ銀行?)、ビックカメラSuicaカードを作り(ビックカメラSuicaカードを作ろうかと)……

ビックカメラSuicaカードでクレジットカードは5枚目だが、それぞれ役割があるのでなかなか……

さらに10月には2泊3日で徳島県・香川県に出かける予定だったが、台風の影響を受けて1日短縮し、香川県には行かなかった。

それでも、南海フェリーで初めて本格的な船旅をしつつ、ufotableのお膝元で行われるマチ★アソビを楽しんでいた。(徳島を彩るufotable)

秋はさらにお出かけが続く。11月頭には京都に出かけている。(行列に囲まれた京博と禅寺の元祖)

そして、研究室旅行で白浜と本宮大社に出かけ(アドベンチャーワールドで動物たちと楽しむバスと徒歩で中辺路を行く)、

11月末には名古屋と東京に出かけている。0泊3日という無茶苦茶な旅だったが。(経由地、名古屋をゆくビューカードとSuicaのドッキング)

去年も秋はたくさん出かけている。毎年そうだよね。


というわけでして、今年1年間、いろいろあったわけですが、いくつかは数字でもって1年を振り返ろうと。

まず、今年9月に通算30回目の献血ということで、また使いもしないガラスの杯をもらったわけだけど。(5年間で30回の献血)

今年は400mL献血2回、成分献血5回の計7回ということで、結局毎年そんなもんだね。

実は、大阪府赤十字血液センターの成分献血スタンプカードがあと2回で10回で記念品がもらえるので、引っ越し前になんとか達成したいなと。

引っ越し後はどうかね。おそらく会社にはバス来るだろうし、そのときには協力しましょうか。あとは便利で空いてる献血ルームがあるかどうかだよな。


もう1つ、お金という切り口から見たいものがある。それが音楽関係の支出だ。

特に今年はコンサートだといって出かけることがけっこうありまして。4回か。それはけっこう大きな支出なのよね。

そのような音楽関係の支出が趣味・娯楽費の7割を占めている。うち実演関係が半分程度、残りはCDですかね。

やはり実際にコンサートに行くとなると、チケットはそれなりにするし、大阪ならそうでもないけど、遠くだとこれとは別に交通費もかかってますからねぇ。

そんな中でライブビューイングというのは新境地だったかな。(映画館はライブビューイングもやる)

CDはほぼ中古だけど、中古での入手が難しいものは新品で購入している。

むやみに散財するのはよくないが、これからもほどほどにやっていこうと思っている。


そんな具合でして、去年の大晦日には大学院に進学した割にあんまり代わり栄えもしない1年だったと書いたけど(2013年に変わったことと変わらなかったこと)、

今年は意外にもいろいろ変化が多かった気がする。

来年こそ大きな変化が待っているわけだけど、こつこつと乗り切って行きましょう。

新生活の保険5題

来年春から新生活を始めるにあたって、考えるべきことはいろいろあるけど、

保険というのがありまして、さてどうしたもんかと。


先日、国民年金保険料の口座振替を停止するにはどうすればよいかと、父が聞いてきた。

今は父が僕の国民年金保険料を払ってくれているが、

4月からは厚生年金に切り替わるので国民年金保険料の支払いはなくなる。

ただ、手続きのタイミングにより誤って引き落とされては困ると。1年前納だし。

そこで納付書払いにしておけばそういう問題も起きないだろうという話なのだが、

口座振替を停止する手続きを聞くのが面倒だったので、自分のゆうちょ銀行の口座からの振替に変更した。

僕のゆうちょ銀行の口座残高はほぼ0円なので、振替しようとしても失敗するはず。仮に落ちたとしても父が巻き込まれることはない。

まぁ実際そんなことしなくても大丈夫だとは思うんだけど、口座振替申出書を印刷して送るだけで手続きができるのだから、とりあえずやっておこうと。


社会保険関係は選択肢があるわけでもなく、こちらが考えるべきことは何も無いが、

私的に入っている保険をどうするかという話はある。

実は、僕は県民共済(全国生協連傘下の生協)の組合員で、それで共済に入っている。

といっても僕が選んだわけではなくて、父が手続きをして加入しただけなんだけどな。

これに相当するものをどうするかという話がある。

それともう1つ、母がよく言うのは、個人年金保険のことだ。これをどうするかという話がある。


特に個人年金保険のことを考える上で重要なのが所得税・住民税の保険料控除のことだ。

タックスアンサー/生命保険料控除 (国税庁)

生命保険、介護・医療保険、個人年金保険のそれぞれについて最高4万円までの所得控除が受けられる。

保険料2万円までは全額所得控除、2万円から4万円までは1/2所得控除、4万円から8万円までは1/4所得控除となっている。

住民税は1.2万円まで全額、1.2~3.2万円が1/2、3.2万円~5.6万円が1/4で、最高28000円までだそう。

この保険料控除の意義は、受け取る時に所得税がかかるから、支払う保険料分の所得税は後回しにするという意味だと思っていたが、どうもそうでもないらしい。

確かに年金に対する社会保険料控除はそうなのよね。保険料は全額税額控除で受け取った年金の全部に公的年金控除を行った上で課税される。

けど公的年金以外の課税はまた事情が異なる。

まず、損害保険や医療保険など事故や身体の状況に応じて払われる保険金は非課税となる。

次に生命保険の死亡保険金、典型的には保険料を払ってた人が死んで、相続人などが受け取ることになるだろうけど、それは相続税になる。

生存保険金などで保険料を払ってた人と受けとる人が同じ場合は一時所得として所得税がかかる。

いずれにしても収入金額-その収入を得るための支出額から税額が決まるので、支払った保険料より多くもらった分だけ課税される。

個人年金保険も同じだ。保険金-保険料に対して課税されることになる。増えた分だけ課税されるのは金融商品と同じだ。

だから、個人年金保険料控除は最大で4万円×所得税率+2.8万円×住民税率だけ、税金を削って保険料にあてられる制度ととらえることができる。

ただし、保険金-保険料には普通に所得税・住民税が課税される。金融商品だと20%源泉徴収だ。NISAなら非課税だが。


そんなことを考えながら開いたのは住信SBIネット銀行のWebサイト、

銀行の窓口で保険の販売が行われているようだけど、ネット銀行だってそういうことをやっている。

事業性融資の申込み中には銀行から保険の勧誘をできないらしく、そのことは確認されたが。

勧誘というけど、結局は保険会社のWebサイトに飛ばすだけのこと。

まずは医療保険について調べることにした。


医療保険もいろいろだが、加入したときの年齢の保険料が延々と続く終身型と、10年単位で更新され保険料が変わる定期型がある。

24歳時点の保険料は同じ程度の保障なら定期型の方が安いのだが、年齢が上がると保険料が上がるので、総合的に見てどうかはなんとも言えない。

定期型は必要に応じて保険を見直しやすいのはメリットであるものの、こうも保険料の上がりが急だとねぇ。

確かに年齢に応じて保険料が大きく変わるのは全く妥当なんだけどさ。

生命保険の場合、死亡保険金がいくら必要かというのは時期によって目まぐるしく変わるだろうから、定期型の保険は有用だが、

医療保険は現役であるうちはあんまりニーズは変わらんからねぇ。

健康保険の自己負担割合とか高額医療費の限度額とか傷病手当金とか、そこら辺はあんまり変わらんでしょ。

そうなると総合的に見て終身型にメリットはあるのだろうか……なんておもいつつ、書類請求してみた。


もう1つ、今入っている県民共済を確認してみたが、おっ、これは保障内容がわかりやすいし、なかなかお値打ちだ。

全国生協連の共済は満期1年の定期型の保険なのだが、18~64歳は掛金と保障内容が一律ということで、非常にわかりやすい。

1入院で124日(病気)、184日(事故)まで備えられるのもなかなか。そりゃたいていの入院は短期間だけど、まれなことに備えられてこそ価値が高い。

だからといって掛金は高くないどころか割安感がある。24歳でもお得感が感じられるのだから。

事業年度末に返戻金として剰余金が組合員に配当されるのだが、それがだいたい掛金の3~4割程度なので、それを割り引いて考えると余計に。

ただ、残念な事に今の共済をそのまま引き継ぐことはできない。というのも生協は都道府県単位で独立しているからだ。

ということは転居先であらたに全国生協連傘下の生協の組合員になって共済に入る必要がある。

転居先に全国生協連傘下の生協がなければそもそも選択肢には入らないのだが、そこは問題ないので、有用な選択肢ではあるかと。


次に個人年金保険の性能について調べた。

個人年金保険もいろいろで、一定の状態になれば保険料を納めなくてよくなるものや、死亡保険金が高めに設定されているものや、

受取期間の上限が設定されていない長生きのリスクに備えるものや、保険らしいものもあるのだが、金融商品としての性能は当然悪くなる。

というわけで、そういう気の利いた機能の全く無い保険を選んでみたところ、

24歳から毎月1万円の保険料を納めて、60歳から10年間にわたり年額47.29万円受け取れるとのこと。

ここで利回りに相当するものをpとおくと、12×(1+p2+…+p35)=47.29(1+p2+…+p10) となるpを求めればよいと。

36次方程式なんて解きたくないのでWolframAlphaに突っ込むと、p=1.0068 と出てきた。ということは利回りは0.68%か。

ただ、個人年金保険料控除は税金を削って保険料にあてられる制度なわけで、実質的な保険料負担は年間12万円より安くなる。

保険料が年額8万円を超えているので所得控除は最高額の所得税4万円、住民税2.8万円、それでどれだけの税額が減るかは所得次第だが、

典型的に住民税10%、所得税10%とすると、保険料負担が年額0.68万円減らせる。

その上で計算させると p=1.0110、すなわち1.10%か……

まぁ所定の運用成績を超えたらその分は還元されるようになっているので、実際の利回りはもうちょっと高くなることが期待されるのだが、それはわからない。


これって実際どんなもんなんでしょうね?

個人年金保険をかけることに代えて、投資信託を定額買い付けして資産を形成するとどうなるんだろうか。

といっても遠い未来の運用成績を予測するなんて無理な話なんだよねぇ。

それが個人年金保険の利回りに表れてる気がする。今の定期預金なんかよりはずっといいのは確かなんだけどさ。

ただ、未来が予測できないのは物価もそうなんだよね。それなら未来の物価の動きに資産がある程度追従する方が好ましいとも言える。

そこはどこに投資するかにもよるんだけど、そちらの方が将来の備えとしては期待できるかもしれない。

ちなみにとあるバランス投資信託の設定以来6年半の基準価額の変化は1.184倍、これを1/6.5乗すると1年あたり2.6%ぐらいの利回りになる。

これが妥当な見方かはよくわからんけど、プラスありマイナスあり、おしなべてこれぐらいの成績らしい。


あと保険のことで考えないといけないのが個人賠償責任保険と火災保険かね。火災保険は住むところ次第だが。

個人賠償責任保険は携行品損害保険とあわせたものがクレディセゾン経由で年額2900円で入れるのでこれかなぁとか。

個人賠償責任保険は保険料が安すぎて単独ではなかなか入れないらしいんだけど、他の保険とセットで入ったりとか、

あと単独で入るならカード会社経由で入ったりするのがよろしいかと。携行品損害保険とセットにしてかさ増ししてるけど、それはそれで有用だしありかなと。

自転車に乗る限りは必要な保険でしょうからねぇ。これ1つ入っておけば、かなりいろいろなことに備えられるので有用性は高い。

保険料の安さからして転ばぬ先の杖とはまさにこのことかなと。これで賠償責任の限度額は1億円だからなぁ。


自力で備えられるものならあえて保険をかける必要はないが、備えられないものは保険が重要だ。

個人賠償責任保険や火災保険はまさに備えられないものに対するものとして有用だし、

個人年金保険は自力でも別に難しくない。単に税制上の優遇措置だけの問題だ。

ただ、難しいのは医療保険だよね。公的な制度が充実しているので、入院したとしても、医療費をまかなうことはそんなに問題ではない。

傷病給付金があるので、仕事にいけなくても通常の給料ぐらいはまかなえる。傷病給付金は非課税だしね。

とはいえ、入院すると医療費以外のいろいろお金がかさむので、そこに対してどう備えるかというのが問題なんだよね。

それぐらい貯金を取り崩せばなんとでも、というのもまた答えなんだけど、多少の保険金でも下りれば助かるのもまた事実。

月あたりの保険料が例え1000円としても30年やれば36万円だ。よく吟味しないとならん。

百貨店だからといって1月2日初売りではない

ふとテレビを見ていたら 西武・そごう のCMで初売りが1月1日と聞いて、「えっ!?」と思った。

百貨店でも1月1日が初売りなのか。


今や1月1日から営業という店はたくさんあるし、まして24時間営業で営業したまま年を越してしまう店すらある。

24時間営業の店の初売り

そんな中で百貨店というのは1月2日初売りというのが根付いている珍しい業種だと思っていた。

実際、今でも大半の百貨店は1月2日が初売りだ。

そんな中で全店とも1月1日からの初売りを宣伝する西武・そごうは独特だ。


とはいえ、1月1日が初売りの百貨店というのはそれなりにある。

例えば阪急百貨店、梅田の本店は1月2日が初売りだが、他の店はその限りではない。

千里、川西、宝塚、三田、阪急メンズ東京は梅田同様1月2日からの営業だが、

北花田、西宮、博多、都筑(横浜市)は1月1日からの営業となっている。

博多はちょっとよく知らないんだけど、あとはショッピングセンターに入っている店なので、そことの整合もあるんだと。

京阪百貨店にしてもくずはモール店、すみのどう店(ポップタウン住道オペラパーク内)、モール京橋店は1月1日から、

独立した店になっている守口店、ひらかた店は2日からだ。


ショッピングセンター全体での整合をどこまで重視するかは会社にもよるだろう。

近鉄百貨店奈良店の入る ならファミリー は1月1日から営業であるものの、近鉄百貨店はあくまでも1月2日が初売りだ。

近鉄百貨店はあべのHoop・and、名古屋の近鉄パッセなどの専門店ビルの運営も行っているが、これも1日はお休み。

ということはここに入っているテナントはどうがんばっても初売りは1月2日になるわけか。これは驚いた。

近商ストアも1月1日は休みだし、意外にも近鉄ってこだわりがあるのね。


よくわからない使い分けが見られるのがヤマトヤシキ、

姫路店は1月1日から、加古川店は1月2日から。なぜ?

姫路にはヤマトヤシキの他に山陽百貨店もあるから、そことの競合かなと思ったら、こちらは2日から。

こういうのって合わせた方が相乗効果が見込めそうなもんなんですけどね。そうでもないんかな。


いずれにしても全ての店で1月1日を初売りとした西武百貨店・そごう のインパクトというのはかなり大きい。

1月1日からの営業を行うことにしたのは2013年の年始からということで、来年で3回目となる。

元日初売り、福袋などに列 そごう・西武は全店で初  (日本経済新聞)

社長は「世の中が大きく変わる中、旧来の百貨店業界の慣習にとらわれずに、消費者のニーズに対応していくことが求められている」と言っていたそうだが。

うーん……そうかなぁ。ただ、都心立地以外では1月2日からにこだわらない店も増えているのは先に書いたとおりですし、

ここは2日から、ここは1日からと使い分けるぐらいなら、全部1日からにしてしまえというのは確かに合理的ではある。

特に西武百貨店は郊外店も多いでしょうし。


まぁこういうCMを見て驚いたのは確かだけど、もう心斎橋にもそごうはないし、あんまり関係ないなというのが正直な感想なんですけどね。

そういうオチ。興味を持ったといいながらも、やっぱ関係ないやって。関係あってもどうせ初売り行かないんだけどさ。

通販のようなヤフオク

ヤフオクでとある商品を落札したのだが、「取引ナビ(ベータ版)」というシステムで連絡するようになっていた。

これまでのオークションの出品者との連絡方法とはかなり違う、なかなか合理的な方法だ。


取引ナビ(ベータ版)使い方ガイド (ヤフオク!)

落札したらまず出品者の氏名・住所・電話番号を確認する。

そして、こちらの情報と発送方法・入金方法を送信する。

発送方法・入金方法はあらかじめ選択肢が用意されていて、送料を選べば、入金額が決まり、入金方法を選べば入金先が決まる。

ということで送信したら、入金先と入金額が表示されるので、そのまま相手からの連絡を待たずに振込ができる。

というところで相手からの連絡を待たずに落札者側の操作だけで進められるのがよい。

特にメッセージを打ち込んで送る必要はないので、通販に近い使い勝手のような気もする。


もっとも、これまでも出品者によっては、出品者の連絡を待たずに落札者側から動けるようにしていることはあった。

これまでも、落札したときに届くE-mailに付けるメッセージで、落札者側から連絡して欲しい情報を伝えることはできた。

こうすれば、落札後、出品者側からメッセージが届くのを待たずに、発送方法・入金方法を伝えることが出来る。

ここにさらに送料・入金先まで書く人は見た覚えはないけど、落札後最初に届いたメッセージにそこまで書かれていて、

こちらに連絡したら、自分で送料を含めた入金額を計算して早々に振り込んでくれというのもあった。

結局はそこらへんを対話的にしただけのことなんだよね。


これを使うためには出品者が発送方法と送料をあらかじめ指定する必要がある。

この送料は基本的に全国一律で定める必要がある。ただし、北海道・沖縄・離島に限り別料金を設定することは出来るが。

なので発送先によって送料が変わる場合は、そこを丸める必要がある。それか出品者負担にするか。

宅急便だと丸めようにも金額の差は決して小さくないからなぁ。地域ごとにいくつか送料を登録して選ばせるということぐらいはできるだろうが。

せめてサービスと連動した発送サービスであるところの はこBoon の送料とかそういうところと連動させるぐらいはあってもいいと思うんですけどね。


一方で発送方法について出品者側から要望をすることもある。

これまでも指定されている発送方法以外で送ってもらうように交渉したことはあって、

  • クロネコメール便からクロネコメール便速達への変更
  • ゆうパックから宅急便への変更
  • クロネコメール便から簡易書留への変更

もっとも、レターパックライトに変えてくれと言ったら、厚みが3cmを超えるなど返されたこともあるが。

もちろんこの連絡システムでもメッセージ機能はあって、そこから相談することはできるだろうけどね。

一方で出品者側からすると発送方法を想定して、あらかじめ計測して値段を調べておく手間がかかることとなる。

想定が妥当なら落札者はそこから選ぶだけで済むが、そこはなんとも言えんしねぇ。だいたいは選択肢の中に収まるもんだけど。

地域別の送料のことも含めて、交渉できるようにした方がいいという考えはあるかもしれない。


出品者側の応答にかかる時間というのは人によっていろいろで、

そこに時間を食われることが多いのは確かなのよね。

そんな中でこの方法ならそこの時間が短縮されると言うことでお互いメリットはある。

出品者目線ではこのシステムに不慣れな落札者に不満を言う人もいるけど、そこはお互い勉強せなならんところだ。

ちなみに楽天オークションは以前からこのシステムらしい。

ただ、楽天オークションは金銭のやりとりを直接行わないことで安全性を確保するという方法を取っておりまして、

送金を必ず楽天あんしん決済でする必要があったり、発送方法も追跡可能な方法から選ぶ必要があったり、

なかなか柔軟性に欠けるという話もある。柔軟性が高いということがヤフオクが支持されている理由だと思うんだけど。

そこら辺で細かく交渉したいか、おおざっぱな選択肢で十分対応可能とするか、そこの使い分けは今後も残りそうな気がするね。

そもそも映画館がなかった

音楽CDのコストパフォーマンスについて、何度も聴けば割安だと主張する人に対して、

3500円で70分収録のCDをn回聞くと、3500/70n=50/n[円/分]、

一方、120分の映画を1800円で観に行くと、180/120=15円/分]、

ということで4回聴くと映画より割安だと示したわけだけど、これ見ると映画ってお得な娯楽だよなと思う。


ただ、昔は映画を見るのも一苦労だった時代があったのだ。

僕が小学生ぐらいまでは、映画館があまりに遠すぎて、なかなか見に行けなかったのだ。

もちろん電車やらで大阪市内に行けばよかったのだが、小学生の足ではなかなか難しかっただろうな。

そんな時代に映画を見ると言えば、市のホールに映画館が出張してくるときに見るぐらいだった。

今でもこのような出張映画館は一定開催されているのだが、昔ほどの需要はないだろう。


そんな状況が変わり始めたのは1998年かな?

なにぶん古い話なのでニュースを探すのも一苦労だったのだが、1998年、僕が小学2年生の頃だから、確かにそれぐらいだ。

この年に隣の市にショッピングセンターができ、映画館が併設されることとなった。

これにより、自動車で30分ぐらい行けば常設の映画館にたどり着けることとなった。

それ以後、出張映画館の主催もこの映画館の主催となったことを覚えている。


じゃあ、今、映画を見に行くのにそこの映画館に行くかと言われると、それはなんとも。

というのも、2005年以降、周辺地域にさらに大きな映画館を併設したショッピングセンターがいくつかできたから。

隣の市の映画館はスクリーン数は4つ、それでもけっこうな映画が上映できているが、

少し足を伸ばせば8スクリーンとかある映画館がいくつかある状況となった。

今となっては自動車を1時間飛ばせば何個そのような映画館があるだろうか?

そんな中でやや存在感が薄れたことは事実であるものの、

今にして思えば、気軽に足を運べる常設の映画館のはしりだったのだなと改めて感じる。


現在、日本で一番大規模な映画興行会社がイオンシネマズというのは驚くべきことかもしれない。

ワーナーマイカルシネマズとイオンシネマズの合併がきっかけではあったわけだけど、

両社はともにショッピングセンターの映画館をやってきた会社という点では共通している。

そしてその立地はことごとく郊外だ。都心立地がないわけではないけど、少ないわな。

郊外立地のショッピングセンターについてとやかくいう人もいるだろうけど、

そもそも映画館がない地域の人にとっては映画館がとても身近になったわけで、そのことの意味は大きい。

もともと市街地にあった映画館が衰退した地域もあるだろうけど、ない地域にとっては無関係な話だ。


もっと昔にたどれば、映画館はもっとたくさんあったのかもしれない。それこそニュース映画とかがあった時代のことかもしれないけど。

映像を見るだけならテレビでもいい時代になって衰退してしまったのだろう。

そんな中でここ10年そこらで映画館が盛り返してきているのは、

身近に豊富な品揃えの映画館ができたからこそなのではないかなと思うんだ。

2時間前後楽しんで1800円は決して割高ではないけど、かつてはそもそもそういう選択肢がなかったのだから選びようもなかったと。

もちろん近所で見られない映画というのもあるのは事実で、大阪まで足を運ぶことになったことはあるけど(cf. 配給会社の暗躍する映画の世界)、

映画というものの間口が広がれば、都心立地の映画館はそれはそれでできることがある。

そういうことをこの前ふと思ったのだった。

実際、近所に映画館ができないままだと映画館にいくという発想は生まれないままだったかもしれないし。

終夜運転はどこでもやるものではない

今日が今年中に研究室に行く最終日ということにしていた。

典型的には明日から1月4日までが正月休みよね。

ちょうど1週間休みというのはカレンダーで見るとコンパクトなので、短く感じるけど、毎年そんなもんかね。


「年末年始どっか出かけるの?」 ということは、研究室でも話題になるのだけど、

普段は親元から離れて過ごしている学生は、実家に帰るぞ と返してくるぐらいだ。

初詣に行こうだとか殊勝な人はそうも多くないらしい。あえてそのために遠出しないというだけなのかもしれないけど。

その話をしているときに、電車の終夜運転の話が出てきたのだけど、

そういや終夜運転ってところによってだいぶ状況が違うんだよね。


近鉄はほぼ全線で終夜運転を行っている。

明示的に終夜運転がないと示しているのは、田原本線、湯の山線、内部・八王子線のみだ。

もっともそうやって示されていない路線でも、志摩線のように終夜運転とはいえないものもあるが。

関西では阪急、阪神、京阪(大津線除く)が全線で終夜運転を行っている。あ、阪神は武庫川線だけ終夜運転なしか。

南海は難波~羽倉崎、難波~河内長野 に限られるが、終夜運転を行っている。

南海本線は住吉大社があるから、わりと本数が多いのだが、高野線は毎時1本ぐらい。けど確かに走っている。

JRの運行区間も周辺の私鉄の傾向とほぼ同じぐらいかな。姫路や草津までの運転があるのはさすがだが。逆に阪和線は鳳までしかないけど。

普段はローカル線の桜井線が終夜運転では昼間並の30分間隔で運行しているのは驚くべき光景だ。(正月に行く大神神社)


こんなに網羅的に終夜運転が行われている地域というのは珍しいのかもしれない。

大晦日から元旦にかけての終夜臨時列車・初詣列車のご案内/関東エリア (JR東日本)

これがJR東日本の終夜運転運転区間を示した図だが、けっこう厳選されている印象を受ける。

まぁ東京から出る主要な郊外路線はなんしか終夜運転あるのは確かなんだけどねぇ。

私鉄にしても終夜運転を行う路線の方が特別なぐらいだ。

西武は終夜運転なしだし(終電繰り下げ、始発繰り上げはあり)、

東武の終夜運転は運行区間からして西新井大師への初詣に特化したものになっている。


ただ、なんで終夜運転をやるのかということを考えてみれば、年越しでとやかくしたい需要があるからで、

そういう需要が生じるのは、初詣客が多く訪れる寺社、そして終夜営業を行う遊園地や、年越しイベントを行う会場ということで、

そういうのが存在するところというのは確かにある程度限られるものだ。

けど、近鉄はその需要がほぼ全区間にわたって存在するんだよね。

奈良線沿線だと宝山寺や春日大社・東大寺、南大阪線だと橿原神宮、生駒線と信貴線それぞれから信貴山、

京都線・橿原線は京都・奈良・橿原を結ぶ路線ということで、重要な役目を果たしているし、

大阪線・名古屋線はなんといっても伊勢神宮だ。急行・特急まで走らせて年越しでの初詣に万全の体制である。

阪急だって、京都、神戸、宝塚といずれにも初詣の需要があるのだから、全線運行は妥当な話だ。

初詣以外の需要について言えば、JRはUSJ対応でゆめ咲線で終夜運転を行っているし。(USJがなくても走ってたかもしれないけど)、

大阪市営地下鉄は全線で30分間隔の終夜運転を行いつつも、長堀鶴見緑地線は大阪ドームのイベントに対応して特に多く運行することが予定されている。

確かに、終夜運転に接続するための終夜運転というのもあるだろうけど、多くは運行区間中に明確な需要があるものだ。

偶然、ほぼ全線にわたって終夜運転の需要があると、そうとらえるのがよさそうだ。


逆に言えば、明確な需要があれば小さな鉄道会社でも終夜運転はあるんだよね。

和泉の人と話していたときに、水間鉄道でも終夜運転やってるはずというから、ほんまかいなと調べたら確かにやるらしい。

水間鉄道は水間観音へのアクセス路線、水間観音に年越しでお参りしたい人がいるのなら走らせる価値はあるのだろう。

幸い、南海電車も羽倉崎までは終夜運転ありますからね。


そんな話をしてはいたのだけど、年越しで出かけるような話もなく。

僕も初詣に行く予定はあるけど、2日あたりに出かけるつもりだから、終夜運転は関係ないや。

どちらかというとマイナスが基準

もう修士の2年間もまとめの時期、

年内にアルゴリズムの部分だけでも書き上げようということで、せっせと書いているわけだけど、

「これ確認しておかないと」とかそういうことがぽつぽつと。


そんな中で、論文に書いた数式の符号がおかしいことに気づいた。

実装上の数式と論文の数式が食い違ってるので、「あれ?」となったのだ。

実装は正しくできているので、論文の数式に問題があるということだ。

電車の中で点検してたんだけど、いろんなところで符号がひっくり返ってて、そりゃつじつまが合わんわなと。

修正したらちゃんと実装上の数式と一致したので、これでちゃんと修正できたはず。


なんでこんなにいろんなところで符号がひっくり返ったのかという話だが、

符号の付け方が直感に合わないところが多いんだよね。

なにより両眼視差の符号だよね。

両眼視差を表すときの符号は、視差0の注視点より近くをマイナス、遠くをプラスで表す。

平行ステレオ法では注視点が無限遠にあることに相当するので、検出対象の視差は全てマイナスになる。

近くがマイナス、遠くがプラスと言われれば確かにと思うけど、検出対象が全てマイナスと言われると違和感がある。

入力例などは実態に即してマイナスの視差を示しているから、これとの対応も混乱だらけだ。


三角関数も混乱が多い。

三角関数はsinでcosを表すことができるし、逆も当然出来る。

論文中では大半がcosで統一されているのだが、sin(φ)=cos(φ-π/2) ということで、

やたらいろんなところに –π/2 が出現することとなった。

ただ、数式を書いた時期によっては混乱もあったようで +π/2 になってるところ多数。

一貫して cos(φ+π/2)、すなわち-sin(φ) ということで数式が構成されていればさほど問題はないところではあったのだが、

ある章では +π/2、ある章では-π/2 ではいろんな表記が混在して混乱の元になる。というわけで –π/2に統一することにした。

三角関数まわりの符号はなにかとめんどくさい。


どちらもマヌケなミスではあるのだが、マイナスを中心として考えるのはなにかとめんどくさい。

それで気づいたんだけど、視差の符号の定義とか論文中に書いてないなと。

一般的に言われていることではあるけど、一貫して近い側をマイナスで表記しているということは書いておかないと。

他にもこれが基準ですよとかいうことは書いておかんとならんなぁと思った。

とりあえず明日までに修正して、書き足すようにしておこう。

丸善+ジュンク堂? 三越+伊勢丹? 都ホテル+スターウッド?

先日、ジュンク堂でもらったhontoカードは実店舗では丸善・文教堂でも使えると書いた。

いずれも大日本印刷傘下の書店、特にジュンク堂書店は丸善書店の100%子会社ということで強い提携関係にある。

今日、ニュースを見ていると、来年2月に丸善とジュンク堂が合併するというニュースが流れてきた。

丸善、ジュンク堂を吸収合併 社名は「丸善ジュンク堂書店」に (Yahoo!ニュース

合併後の社名は丸善ジュンク堂書店、ということは合併しても丸善・ジュンク堂の両ブランドは残るということか。


丸善とジュンク堂と言われて思い浮かぶのは、「MARUZEN&ジュンク堂書店」のブランドを冠した店だ。

茶屋町に日本一の売場面積となる書店、「MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店」がオープンしたことは大きく取り上げられた。

丸善なの? ジュンク堂なの? という話だけど、運営会社はジュンク堂書店のようだ。


最近そういう2つのブランドを冠した店ってぽつぽつあるよね。

と言われて、まず思い浮かぶのは大阪駅ノースゲートビルディングの JR大阪三越伊勢丹 だけど……

不振のため百貨店の縮小、専門店への転換が行われることとなったので、現在は改装のため実質閉店中だ。

これは三越なのか伊勢丹なのかという話だけど、ほぼ伊勢丹だったな。

ではなぜ、三越と伊勢丹の両ブランドを冠することとなったのか?

それはもともと三越が高麗橋にあった三越大阪店の移転という名目でノースゲートビルディングへの出店を考えていたから。

三越と伊勢丹の経営統合があり、JRとしては京都駅ビルの JR京都伊勢丹 が成功を収めていたということで、

梅田にある他の百貨店との差別化もあって、伊勢丹色を強く出しつつ(cf. 百貨店戦争の創造と破壊)、

三越大阪店の機能を一定引き継いだ百貨店としてJR大阪三越伊勢丹 が生まれたということらしい。だからあれはほぼ伊勢丹だ。

来年春には百貨店だったところは専門店ビル、LUCUA 1100(イーレ)に転換され、その中に百貨店ゾーンとして isetan が入ることとなっている。

結局こうしてノースゲートビルディングに残ったのは伊勢丹だけで、三越大阪店は完全に消えたのだった。

まぁ元々運営会社の名前からして JR西日本伊勢丹 でしたからね。JR京都伊勢丹を運営していた会社が運営に当たっただけだけど。


とにかくダブルブランドが好きなのが都ホテルだ。

ウェスティン都ホテル京都、シェラトン都ホテル大阪、大阪マリオット都ホテル、シェラトン都ホテル東京 の4つかな。

この名前で言われてもピンとこないけど、ウェスティン都ホテル京都が蹴上にある都ホテルの元祖で、シェラトン都ホテル大阪が上本町のやつで、大阪マリオット都ホテルがあべのハルカスのやつね。

いずれも運営会社はあくまでも近鉄ホテルシステムズ、だから都ホテルだ。最近出来た大阪マリオット都ホテル以外は元は都ホテルのブランドだけだった。

こうして世界的に展開しているホテルのブランドを冠しているのは外国人客の集客を意図してのことらしい。

ウェスティン・シェラトンのブランドが付いている3つのホテルはスターウッドホテル、大阪マリオット都ホテルはマリオットホテルの一覧に記載されて、

共通のWebサイトより予約を行うことができるようになっている。こうして全世界にわたる集客チャネルを手に入れられたわけだ。

実際、ウェスティン都ホテル京都 はダブルブランドになってから、外国人客が急増したらしい。

最近はこういう世界的に展開するホテルが日本にも多く進出してきているが、単独で日本進出してきたことをうかがわせるホテルも多い。

そんな中ではこれらのホテルは完全に都ホテルで、ブランド名だけ借りているというところに特色がある。

そりゃもちろんそれぞれのブランドの基準を満たした上でブランド名を使っているわけだろうけどさ。

他の外資系ホテルの進出と関連づけて、大阪マリオット都ホテルも同様に書かれることがあったが、

運営会社は近鉄100%子会社なのだから純国内資本のホテルで、あくまでも世界的ホテルブランドを冠しているだけだ。


百貨店と百貨店、ホテルとホテル、まぁ普通は同じ業種のブランドを重ねるものだけど、

東京・新宿のビックロはビックカメラとユニクロの両ブランドを付けているということになっている。

いや、あくまでも両店舗は別々に存在してるですけどね。

ビックカメラとしての店舗名は「ビックロ ビックカメラ新宿東口店」、ユニクロとしての店舗名は「ビックロユニクロ新宿東口店」だ。

一応、両店舗の融合を意図しての命名なんですけどね。


最初に書いたジュンク堂と丸善のダブルブランドの意図だが、どちらも書店とはいえ、それぞれ違うところに強みがある。

ジュンク堂はなんでもある書店を追及して、本の品揃えを充実させてきた。

一方の丸善は書店であるとともに、本・文具・雑貨などの輸入販売にも取り組んできた。

だから、丸善の店舗の中には文具専門店なんてものもある。ジュンク堂と丸善の文具専門店を合わせた店もある。

MARUZEN&ジュンク堂書店 はその考えを書店でも表したものなのだろうが、その明確な違いはようわからん。

JR大阪三越伊勢丹にしてもそうだけど、それぞれの特色を取り入れたとは言うものの、元々百貨店なり書店というところでは共通するわけで、

そんな簡単に分けられるもんでもないわな。MARUZEN&ジュンク堂書店はほぼジュンク堂なのではという気はしているけど。

北陸新幹線ができて分断されたりされなかったり

北陸新幹線の金沢~長野の開業まであと3ヶ月ほど、具体的な運行計画が発表されている。

平成27年春ダイヤ改正について (JR西日本)

サンダーバードと富山方面への接続はかなりいいみたいね。しらさぎ も可能な範囲でがんばっているようだが。

一応、大阪~富山にしても、米原~富山にしても、使える本数は増えてるみたいね。


これに合わせて並行在来線を引き継ぐIRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道・えちごトキめき鉄道・しなの鉄道も運行形態を発表している。

分離対象が北陸本線と信越本線の2路線ということからして、かなり大規模な話なんだけど、北陸本線だけ考えても3社ですからねぇ。

金沢駅から七尾線の分岐する津幡駅を経て石川・富山県界の石川県側の倶利伽羅駅までがIRいしかわ鉄道、

倶利伽羅駅から城端線・氷見線と接続する高岡駅、富山駅を経て、富山・新潟県界の新潟県側の市振駅までがあいの風とやま鉄道、

市振駅から糸魚川駅を経て直江津駅までの区間がえちごトキめき鉄道となる。

えちごトキめき鉄道は信越本線の直江津駅から新潟・長野県界の新潟県側の妙高高原駅までの区間も引き継ぐ。

北陸本線であった区間には日本海ひすいライン、信越本線だった区間には妙高はねうまラインと名前が付く。なんか読みにくい名前だけど。

長野駅から飯山線の分岐する豊野駅を経て妙高高原駅までの区間はしなの鉄道が北しなの線として引き継ぐ。

しなの鉄道は同じく北陸新幹線の平行在来線とされ分離された篠ノ井~軽井沢の区間も運営している。

ただ、長野~篠ノ井はJRのままなんだよねぇ。名古屋方面からしなの号の乗り入れがあるというのが理由らしいけど。


とりあえず北陸本線の引継後の運行形態だが、石川・富山県内に限れば今までとそんなに変わらない気がする。

金沢・高岡~富山、富山~泊の運行を基本としているが、富山を越えての直通運転も一定設定される。現状より多少直通は増える。

泊駅というと富山・新潟県界の富山県側2駅目で、現状でも多少折り返し列車が設定されている。

ただ、現状は富山~直江津で直通している列車が軒並み泊行きに変わるということで、このような運行形態となる。

実際のところ富山・新潟県界の流動はそこまで大きくないし、後で書くけど新潟県内の事情もあるし、これは致し方ないかと。

石川・富山県界では特に運行の分断はないが、昼間時間帯に石動~泊に限りワンマン運転を行うという記述からして、

倶利伽羅駅から富山県側に1駅目の石動駅で両社の乗務員交代を行うのかなと読み取れる。

正式な境界駅から1駅ずれてるけど、倶利伽羅駅じゃ不便だしね。まぁ石動駅発着の列車もないし、乗務員交代だけのことですが。


本数はほぼ現状の普通列車の本数を引き継ぐが、金沢~泊で快速列車が3往復(うち0.5往復は富山~泊のみ運行)が追加される。

この快速列車が具体的にどういう時間帯に設定されるのかはよくわからないが、あんまり変わらんなというのが正直な感想だ。

確かに特急列車がなくなるので、通過待ちが減って、金沢~富山で平均5分短縮されるなどの効果はあるのだが、その程度。

現状では地域内での移動に特急を使う人も少なくないが、そこの需要は特に狙っていないように思える。

あと、JRとの直通運転だが、まず七尾線はこれまでどおり金沢発着で走るので、それはもちろんIRいしかわ鉄道を走る。

城端線から富山への直通運転が現状片道2本あるようだが、これも継続されるとのこと。

直通運転は片道だけだけど、ディーゼルカーは城端線に帰らないといけないし、富山~高岡の列車にはディーゼルカーも2本ぐらい入るんかね。

そんなわけで使い勝手はそう変わらないわけだけど、運賃はIRいしかわ鉄道が1.14倍、あいの風とやま鉄道が1.12倍となる。

あいの風とやま鉄道は6年目に1.19倍とする予定だが、いずれにしても本州以外のJR3社と同程度なので特別高いわけでもない。


次にえちごトキめき鉄道だが、北陸本線では使う車両からして変わる。なんとディーゼルカーだ。

というのも新潟県内の北陸本線は利用者がとても少ない。基本的に1両編成で十分な程度の客しかいない。

ところが交流電化対応の車両は機器が多いので最低2両ないと走らない。なので新潟県内の事情を考えると電車は導入しにくかった。

そこで新しくディーゼルカーを購入して走らせることにした。

このような方法はすでに九州新幹線の並行在来線の八代~川内を運営する肥薩おれんじ鉄道が取り入れている。

基本的に泊~直江津でディーゼルカーを用いた運行を行うが、ラッシュ時に2往復、富山~糸魚川であいの風とやま鉄道の電車の運行がある。

ラッシュ時に車両を借りてラッシュを乗り切ろうという考えかね。2両くっつけて走ることもあるんだろうか。

あいの風とやま鉄道にとっては泊~市振が借りっぱなしにならないようにという意味もあるんだけど。


ほぼ泊駅で分断されるとは言え一定の乗り入れのある北陸本線に対して、信越本線は妙高高原駅で完全に分断される。

現状は直江津~長野での直通運転を主としていることを考えると大きな変化だ。

どういう経緯があったのかよくわからないけど、決して県境を越えた流動が極端に少ないわけでもないはずなんだが。

かといって新幹線に移行するのかというと、元々特急がなかった区間だし、上越志に上越妙高駅はできるけど、直江津へは乗換が必要だし、そうとも思えんが。

長野と上越の往来はかなり不便になりそうだ。

ちなみにえちごトキメキ鉄道の運賃は現在のJRの運賃と同じに設定される。

え? かなり値上げしないとやっていけるわけないでしょ、と思うのが普通だが、とりあえずはこの運賃でいくそうだ。

新潟県内はいかんともしがたいとは思っているのだが、いくらなんでも無策じゃないですかね。どうなることやら。

しなの鉄道はこれまでのしなの鉄道の運賃体系が北しなの線でも適用される。ちなみにしなの鉄道の運賃はJR幹線の1.24倍程度ですね。


会社は分かれることになったけど、石川・富山県内の利便性が良くも悪くもいまとあまり変わらないのはよかったのかなと。

運賃も分断されるけど、乗継割引の設定もあって、2社またぎの運賃もほぼ妥当な値上げ率となっているような気がする。

それにしてもIRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道の境界は倶利伽羅駅だけど、乗務員交代を石動駅でするなら、実質的な境界は石動駅だし、

あいの風とやま鉄道・えちごトキめき鉄道の実質的な境界は2往復を別として電車・ディーゼルカーの境界となる泊駅なんだよね。

北陸新幹線もJR東日本とJR西日本の境界は現状の境界の直江津駅と同じ上越市内の上越妙高駅だけど、

乗務員交代は全列車が停車する長野駅で行うことを決めている。上越妙高駅に停車する列車も含めて全て長野からJR西日本の乗務員が乗り込む。

会社境界駅と乗務員交代がズレるというと、阪神なんば線の桜川駅(難波~桜川は近鉄の回送車が入るので運行システム上は近鉄らしい)ぐらいかなと思っていたけど、

最近は終点まで乗務員が乗り通すのとも、会社境界駅で交代するのとも違った選択というのが増えてる気がするのは気のせいかな。

北陸新幹線関係はいずれも主要駅とは言えないところが会社境界になっているからこういうことになるんだろうけどね。

取り置きしてもらって図書カード

昨日、日本橋でCDやら漁ってたときに、ふと最近発売されたとある本を買いたいなと思った。

まだ発売されたばかりの本、買うとすれば新品だが、

新品で本を買うなら、家で使われないまま残っている図書カードを使いたいと思い、

それなら今日買うのはやめて、明日以降に買おうと思ったのだった。


図書カードをもらっておきながら、長らく使うことがなかったというのは、単純に2年ほど新品の本を買う機会がなかったからだ。

いや、新品の本を全く買わなかったわけでは無い。教科書は確かに買った。

ただ、教科書は学校の売店で買いましてね。そうすると定価より割り引かれるわけだ。

確か図書カードも使えたはずだけど、割引率が目減りするので、そう考えると使う気は起きなかったと。

今回の本にしても学校の売店に取り寄せて購入すれば、割引価格で買えるが、そんなことしてたら今年中に買えないし。


帰り道に本屋ぐらいいくらでもあるので、適当なところに寄り道して買えばいいと思ったが、

どこの書店にも置いてあるとまでは言えない本なので、ちゃんと在庫を確かめた上で買いに行きたい。

そういう検索システムがちゃんとある書店で寄りやすいところってどこだろ?

というところで注目したのがジュンク堂書店だった。上本町の近鉄百貨店にあるなら寄りやすいなというのも理由だ。

ただ、上本町には在庫がなかったので、結局は別のジュンク堂書店で買うことにした。他にも便利な店はいくつもありますので。


そのジュンク堂のWebサイトでは、商品の検索と通販での注文以外にも、店の在庫の取り置きという機能も使える。

今ある在庫を取り置きできるので、1時間程度で商品を確保してくれるのだという。

通販の商品を店舗で受け取るというサービスもあるが、その場合、店への配送に数日かかる。

明日、確実に購入できるということで、在庫の取り置きを申し込んだ。

まもなく商品を確保したとのメールを受け取り、あとは図書カードを持って店に行けばOKとなった。

そうそう。通販の在庫を店舗で受け取る場合を含め、店で購入する場合は、図書カードなど店で使える決済方法は全て使える。

過去にもe-honを使って同じようなことしたこともあったけど。(e-honで教科書を取り寄せる)


取り置きしてもらった商品はレジで受け取れるとのこと。

レジで名前を申し出て、取り置き完了のE-mailを見せると、レジの後ろの棚から出してきて、これで合ってるかと確認された。

そうだというと、普通にレジに通して、いくらというので、図書カードを出したら、処理して渡してくれた。

かくして、素早く所望の本を図書カードを使って購入することが出来た。


このときポイントカードを作るかと言われて、hontoカードを作ってもらったのだが、Webで会員登録しないと使えないとのこと。

最近、そういうポイントカードも多いよな。まぁレジではカードを渡すだけだから手間がかからないのはいいんだろうが。

電車の中でタブレットから登録して、hontoというポイントサービスの詳細を確認した。

書店と通販が一緒になったサービスだとあるけど、ここでいう書店というのはジュンク堂・丸善・文教堂で、通販というのはhontoの通販サービスである。

ジュンク堂・丸善・文教堂というのはいずれも大日本印刷傘下の書店だ。

そしてジュンク堂・丸善は共同で丸善&ジュンク堂ネットストアを運営している。取り置きとか書店受け取りができるサービスね。

これはhontoのサービス対象ではない。ジュンク堂・丸善でhontoが使えるのは実店舗だけだと。そこがちょっと不思議な気がする。

もちろん店舗で受け取れば、hontoポイントの対象になるのだけど。


本体100円あたり1ポイントを商品1点ごとに計算して付与する仕組みになっているらしい。

特によくもないが、ないよりはましという程度か。

有効期限は1年で、還元は50ポイント以上ないとできない。

果たしてまた役に立つかはよくわからんが、無意味とは言えないだろう。