1限だけの授業か2限の授業か

明日から後期ということで後期の時間割をみながらポータブル時間割表を作ってた。

昨日の時点で研究室に貼る、A4の時間割表は作ってたのだが、時間割の変わり目は本当に時間割がわからなくなる。

なので財布の中に忍ばせておいてどこでも見れるような時間割表が欠かせない。

もちろん研究室にいる時には研究室に貼ってある時間割表を使うし、

自宅にいる時はこれも貼ってある時間割表を使う。今期は研究室と同じやつを貼ることにした。


さて、その時間割表をみてふとあることに気付いた。

それは1限だけの授業がないこと。全ての授業が2限連続だと。

うちの高専は1限は45分になってる。ただ2限連続で90分の授業をする科目が多い。

ただ、多いとはいえ1~4年の間はなんしか1限だけの授業があった。

けど5年になってそういう科目が全くないことに気付いた。


ところで1限だけの科目ってなんでできるんでしょうね。

理由は2つあって、1つは3単位とかそういう奇数単位数の科目があるから。

1年・2年の国語、1年の化学、4年のドイツ語が3単位の科目。

1単位あたりは30単位時間の授業が必要なので、通年でやると1単位あたり週1単位時間になる。

2単位なら週2時間になってちょうどいいが、3単位だと週3時間になるので2時間と1時間にわけて授業をやる。

国語はこの性質を生かして、2時間の方で現代文、1時間の方で古典をやってた。


もう1つは1単位の科目を通年でやるから。

さっきも書いた通り1単位あたり通年でやれば週1単位時間なのだが、半期で週2単位時間でやることもできる。

ここで通年にするか半期にするかは科目によって違う。

5年の専門科目にある1単位の科目はすべて半期でやる科目だったので、1限だけという授業はなかったのだが、

1~4年の英会話とか、4年の工業外国語は1単位だけど通年でやるから、それらの科目は週1限ずつだった。


それぞれどういう特徴があるのか。

ちょうど2年・3年の交流理論演習と電磁気学演習がそれぞれ1単位の科目だったのだが、2年は通年で、3年は半期で受けた。

方針が変わったらしく、僕が2年から3年に進級した時に、この2つの演習科目は半期でやることになったのね。

カリキュラムの変更は新入学生からということが多いのだが、この変更については単位数が変わらないからかすぐに実施された。

半期になったときには前期に交流理論演習、後期に電磁気学演習をそれぞれ週2時間するようになった。


2年の通年の時に受けた感想としては、どうしても45分だけなので授業が細切れになってしまうのが気になった。

中学校までは45分とか50分の単位でやってたが、高専に来て90分に慣れてしまったようだ。

90分だとある程度キリのいいところまで進むことが多いという印象があったので、細切れだという印象を受けたのだろう。

それぞれ交流理論・電磁気学の授業と連動して進んでいくことになっていたがなかなかそうもいかない。

ただ、それぞれ授業を補完する役目を負っていたことは間違えない。

これは授業の話だが、この2科目、それぞれ毎度テストをする。どちらも週1時間だけの科目なのに立派に50分もテストをする。

正直これは無駄よね。そんな2年のテストの科目数は13科目だったか。やたら多くて困った。


3年になって半期で受けた感想だが、90分と時間が長くなった分手を動かす時間が増えたなというのがある。

前期の交流理論演習では去年に学んだ交流回路の復習することがメインとなってた。新しくやった内容も多少やってたけど。

2年で基本的な事項はすべてやっていたので、これを復習するということだろう。

ちなみに2年では直流回路の復習と複素数についてやって、それから交流回路の基本をちょっとやることになってる。

後期の電磁気学演習では3年で新しくやった内容中心でやってた。後期だからこそできることですよね。

けっこう電磁気の授業って2年で全く新しく初めて、3年になって磁界をやるというように、けっこう進みが遅いんですよね。

そういう事情もあってのこの構成なのだろう。


半期でやったほうが時間のロスが少なくできることは多い気がするが、半期だけなので期間が短いのが難点。

通年でやる方が習慣としやすい気はする。

国語の古典も実質的には1単位科目を通年でやってるようなものだが、半期だけ古典というのも気味が悪い。

通年でやって中学から連続して2年間古典の勉強をするとしたほうがおさまりがよさそうだ。


今年の1年から新カリキュラムになったのだが、1年の専門科目が1単位の半期科目が多くて驚いた。

もともと情報処理という科目が1単位だったのだが、それは僕が入学した時には通年だった、これに相当する科目が半期1単位になった。

45分だけってのも中途半端だったので、1回の内容を多くする方が得策でしょうね。

それと電気製図、これは2単位だったのだが、1単位に圧縮されて機械製図だけやることになった。そして半期でやることになった。

まぁこの科目について言えば45分では作業もまともにできんから90分でやるというのは適当な話でしょうね。

それであいた1単位と、後の学年から1単位とってきて、ここに半期1単位の新科目を追加したようだ。

1年から半期科目ってのはどうなんでしょうね。中学校の時にはなかっただろうことだけに戸惑いは多そうだ。

ただ、1年にはあまり専門科目を入れられない事情もあるようなので、そういう制約の中でということはわからないことはない。

1クロック遅れるか遅れないかの差はどこにあるか

今日でテスト終わり。これで前期もおしまいだ。

10月からは後期に突入して、高専の本科も半年ない。長い長い5年間ももうすぐ終わりか。


テスト終わった後、研究室で研究を進めていた。

今、画像を取り込むために必須のメモリのところでつまづいている。

FPGAボードにはFPGA自身の分散RAMとブロックRAMと、外付けされているDDR2-SDRAMとフラッシュメモリがある。

画像データは大きいからSDRAMに取り込みたいが、まずは取り扱いやすくて、ある程度容量の確保できるブロックRAMで実験してる。

(参考記事 : FPGAの中にあるブロックRAMを使う)

これ7月に書いた記事だけど、このときはまずブロックRAMでやろうかと思ったが挫折してSDRAMを使うことにしたのだが、

SDRAMを使うためのMemory Interface Generatorが複雑でそれを調べるのに苦労して、やっとの思いでSDRAMを試したらどうもうまくいかない。

メモリを使う回路がうまく使えてないので、ブロックRAMもメモリコントローラの取扱はほぼ変わらんので9月になってまずこれで実験するかとなった。

それで実験していたのだが、今日になってある程度うまくいくようになった。


今日はこういう問題に悩まされた。

タイミングチャート

これはちゃんと動くようになったときの読み込み時のタイミングチャートだ。

Xが1のときにメモリの01hからデータを読み込むということを考える。

aのクロックが立ち上がった時にXが1なのでADDRを01hにする。

けどアドレスを変えた瞬間にメモリの内容が読み出されるわけではない。

タイミングチャートによればクロックが立ち上がった時にアドレスが取り込まれて、半クロック後にそのメモリの内容が出てくるらしい。

この場合ならbでアドレスが取り込まれてcのときにはメモリの内容が出てきていると。

なのでcが立ち上がった時にメモリの内容を取り込んでFFに投げ込むなどしないといけない。

実にXが1になってると気付いたクロックの立ち上がりから3クロックかかってメモリの読み込みが終わると言うことになる。


このあたりは順序論理回路の盲点よね。

aの時点でADDRが01hになってれば、aの時点で読み込みを開始して、bの時点で読み込みが完了しているわけですが、

aで立ち上がってからADDRを01hにするのでは、bから読み込みを開始するまでcまでかかる。そういう違いがあるわけですね。

組み合わせ論理回路でXが1のときADDRに01hを出力するというのを作れば前者のようなことが実現できる。

Verilogで書けばこんな感じか。

assign ADDR=X==1?8'h01:8'hxx;

ただ、実際にはこんな風に書いていたのでaで立ち上がってからADDRが01hになる。

always @(posedge CLK) begin
  if(X==1) begin
    ADDR<=8'h01;
  end
  else      ...
end

この違いで1クロックのずれが出てくるわけだ。


さて、この2つの回路には何の違いがあるのだろうと帰宅してから考えていたのだが

1クロック遅れる回路はADDRの出力のところにラッチがあるところが違うね。

調べれば、このように出力ラッチを用意すると、ハザードがおきないというメリットがあるようだ。

ハザードってのは複数の信号が変化すると、その瞬間に素子の遅延のせいで本当に出力じゃない値が出てくること。

しばらくたてば本当の出力が得られるわけですが、一瞬違う値が出てくるわけ。

出力ラッチを用意して、本当の出力が得られるまで待ってからラッチに取り込めばハザードを防ぐことが出来ると。

実にそういうメリットがあるようです。ただし1クロック遅れるわけですが。


大規模な回路となってくると、こういうことをすることで問題を未然に防げるかもしれない。

実にそういう意味ではよい回路を書いたわけだが、1クロック遅れるということに気づけなかったのは残念だったけど。

今後の回路の設計にあたってもこういう特徴は生かしていきたいですね。

ちょっと気になる回路もあるから今度調べてみよう。

インターネットで駅すぱあとを買う

僕は経路検索に駅すぱあとを使っている。

発駅と着駅を打てば適当なルートを出してきてくれる。

ダイヤも含めて検索できるようになって、便利になったものです。

時々よいと思うルートを出してくれないこともあるが、そこは経由を指定して補正すればいい。

特急を使う使わないとか条件を定めて適当な結果を出してくれる。


そんな駅すぱあとですが、今月27日からフルダウンロードサービスが始まったようだ。

駅すぱあと(Windows)のフルダウンロードサービス開始 (駅すぱあとワールド)

もともと、概ね2ヶ月に1回ずつ更新されていて、毎度CDで出していたのだが、

いつからかオンラインアップデートで購入から6ヶ月内はアップデートで常に最新の状態にできるようになった。

なのでオンライン環境があるのなら6ヶ月に1回買えば最新の状態を保てるようになっていた。

そこまでは必要ないから概ね1年に1回ぐらい買ってたのだけどね。近鉄などのダイヤ変更のある3月ごろに買うことが多かったか。

それをさらに進めて、全てインターネットで完結するサービスが始まったと言うことだ。


このオンラインアップデートというのは大変便利なもので、新線開業などのときに特に威力を発揮する。

以前、阪神なんば線が開業した時にはオンラインアップデートで反映されて驚いた覚えがある。

オンラインアップデートの機能も当初に比べ向上していて、CDでアップデートするのと全く差がなくなった気がする。

今回のサービス開始の背景にはそういうこともあるのだろう。

全てインターネットで完結するようになるとはいやはや。


値段は6ヶ月で3465円、1年で6720円となっている。期間内はダウンロード・オンラインアップデートし放題。

オンラインサービスとはいえダウンロードしてオフラインのマシンに入れると言うこともできるのはいいですね。

オンラインのマシンなら一度入れればオンラインアップデートを続ければよさそうだ。

CDのときは、1年間6回送付で12600円、1回で3675円、2回(2回目は1年半以内)で5250円だった。

CDのときの1回に比べて6ヶ月の価格はやや安いが、2回に比べると1年の価格は高いのが気になる。

ただそれでも1年間6回送付に比べれば半額ぐらいだけどね。


最近、駅すぱあとを使うことも多いので、1年間のフルダウンロードサービスを申し込んでみた。

ちなみにフルダウンロードサービスに申し込むと以後はCDでアップデートすることはできなくなる。

ただ、新規にCDを購入しても値段は3675円で1回アップグレードと値段変わらないから実害はほとんどない。

カードで決済したらすぐにダウンロードできるようになったのでダウンロードしてインストール。

すると最新の駅すぱあとになった。ディスクが届くのを待たなくていいからいいですね。


ダウンロード販売というと現物がなくて、ダウンロードの期間の制限もあり厳しいという印象があったが、これについて言えば意外と緩いと感じた。

ダウンロードしたマシンと違うマシンにインストールするなども当然問題ない。

現物がないのは確かだが、期間中はいつでもダウンロードできるんだからあまり気にならない。

5日以内しかダウンロードできないとかそういうのに比べれば期間は長いし、

期間を過ぎればダイヤは最新のものじゃないかも知れないし、そうなれば結局役に立たないかも知れない。

そういう意味では期間を過ぎるとダウンロードできなくなるのは理にかなってるのかも知れない。

このあたり一般的なソフトウエアとは違うところか。古いソフトウエアでもそのまま使えることが多いもんね。


かなり使い勝手の面からもよく考えられた仕組みだなと思った。

どうしてもダウンロード販売するに当たって不正を防ごうといろいろ細工をすることが多いけど、

この駅すぱあとの仕組みはかなりおおざっぱな仕組みでCD時代とほぼ同等の利便性を得ようとしていることがわかる。

こういう仕組みの方がダウンロード販売に引き込みやすそうですよね。

個人ユーザーについていえばかなり移行しそうな印象を受けた。

それでもCDがいいと言う人にはこれまでと同等の条件でCDを提供し続けるんだからそこはちゃんとしてると思った。


ところで、駅すぱあとオンラインっていうソフトウエアもあるんですけどご存じですかね。

これ、月額制のソフトウエアで月315円で使える。

必ずインターネットに接続して使わないといけないという欠点はあるが、常に最新な割には安い。

オフラインで使わないならこういうのもどうでしょうか。

これが出てきた時これにしようかなとも思ったのだが、オフラインで使いたいから移行しなかったのよ。

もしかするとこのときからそういうアイデアはあったのかもね。

不発弾という名の地雷

前の日曜日、大阪の森之宮で不発弾処理があったようだ。

太平洋戦争のときに落とされたものの爆発しなかった不発弾がけっこうあるらしく、

それが工事などにより見つかることがしばしばある。

そんなときは自衛隊が出動して、不発弾を処理する。


不発弾処理というのは危険なことで、やはりそれなりの措置をとってから行う。

その措置の1つが現場から300m以内を立ち入り禁止にして、区域内の住民を避難させること。

その立ち入り禁止区域内では交通もストップする。

道路は封鎖され、バスは運休したり迂回運転したり、鉄道も区域内を通過する路線は運休となる。飛行機も空路を変更する。

日曜日の不発弾処理の時は環状線の線路が300m内にかかるため、京橋~天王寺で運休となった。

地下鉄は近くを通るけど300m内に入らないので特に影響はなかったが、立ち入り禁止区域に出る出口は封鎖されたようだ。


ところでこれまで自衛隊は不発弾処理にあたって、事故を起こしたことはないらしい。

これはなかなかすごいことで、他の国の軍隊などでは時々事故を起こしているらしい。

そういうことからも分かるとおり相当危険なことをやっているので、立ち入り禁止にしてるのでしょう。

何も起きなかったらそれは幸いだと思おうということですね。避難はめんどくさいけど。


しかし、65年以上前の爆弾が未だに残ってるとはねぇ。

もちろんこれだけ古くても爆発する可能性は大いにあるから危険なことに変わりはない。

大阪でもこうやって時々見つかってますけど、沖縄では特に多いらしいですね。

すぐ爆発させるために落とした爆弾も不発弾となればそれは地雷のようとなってしまうので厄介な話だ。

まぁ本当の地雷はそんなもんじゃ済まないと思うけど。

爆弾を使わずに済めばそれが一番良いのですが、どうしても使わざる得ないこともあるかもしれない。


現在、大量の爆弾から構成されるクラスター爆弾について議論されているが、なかなか難しいものです。

クラスター爆弾は特に不発率が高い上にそもそも数が多いので大量の不発弾が生じるとされている。

日本の自衛隊は大体の兵器を用意してクラスター爆弾を破棄する事としたようですが、これも1つの選択肢やわな。

国によっては自爆機能をつけたクラスター爆弾を使うとしたところもあるそうだ。これも1つの方法か。

こうしてどうしてもというときでもその後に不発弾で苦しむことを減らしていきたいものですね。

役に立ったか立たなかったか交流電化

このあたりで走ってる電車は専ら直流1500Vで電力を供給されて動いているが、

全国のJRを見てみると、北海道・東北・九州の広い範囲と北陸本線・常磐線の大部分では交流20000Vで電化されている。

また新幹線は交流25000Vで電化されている。


交流電化のメリットは何かと言われれば変電所が減らせることだと言われる。

が、これは交流なのが重要なのではなくて電圧が高いことが重要なんですね。

電圧が高ければ流れる電流も少ないから電圧降下も少なくて済む。そして変電所が減らせると。

そういう高い電圧なら変圧器が使える交流にしたいということだろう。


交流電化なら交流用の誘導電動機でも使うのかと思うこともあるかも知れないが、

単相では誘導電動機は回せないし、回転速度が一定じゃ役に立たないしそういうわけではない。

結局のところ直流電動機を使うところは直流電化と変わらないのだが交流ならではの工夫というのもあった。

当初用いられた方法は変圧器の巻数をスイッチで切り替えて電圧を変化させるタップ制御。

電圧を自由に変化させることができるというのは機関車にとっては特に有利だったらしい。

どれぐらい有利だったかというと、直流電化なら動軸が6軸の機関車を用意すべきところが4軸で済むぐらい。


ところで交流専用の機関車ってことは直流区間は走れないんですが、

交流と直流の間はどうやって走るのかというのは問題になりそうなもの。

北陸本線の場合、当初は米原と田村の間だけ蒸気機関車とかディーゼル機関車で引いてたらしい。

それはそれでまぬけな話だと思うが。

そのあと交直流対応の機関車でここだけ引いて、後に全部交直流対応ので引くようになったらしい。

ただ、羽越本線の村上~鶴岡の間は、交直流電車がないからかローカル列車は全部ディーゼルカーで走ってるらしい。

ディーゼルカーというのもなかなか使えるものなので、わざわざ電車を使うこともないと判断したのだろう。


機関車にとってはメリットが多かったようだが電車ではさしてメリットがなかったようで、

単に直流に変換して直流電車と同じようにする方法を取っていたらしい。

こうすれば直流電化の区間と交流電化の区間をまたがって走れますからね。

実はこの時代に作られた電車が北陸本線を走ってるんですよね。

一般列車にあっては2006年までずっとその時代の車両しか走ってなかったというのだから驚きだ。

北陸本線は直流区間にもまたがって走るから交流専用では不便ですし。

そして交流ならではのメリットがあってもそれを生かすことは直流区間にもまたがるからできない。

まぁそういう意味では変電所の数が減らせるぐらいのメリットしかないわな。


その後、交流ならではの良い方法が出来た。それはサイリスタ位相制御ですね。

サイリスタという新しいパワー素子が出来たおかげで、スイッチングで電圧を制御できるようになった。

変圧器のスイッチを変えなくてもいいということだ。

直流電車に比べると抵抗の損失がなくて省エネ、タップ制御に比べると構造が簡単で軽量か出来る。

というわけで、ここでやっと交流専用の電車の時代が来たようだ。


とはいうものの、その後また交流専用の電車の時代は終わった。

というのもさらに新しいパワー素子ができて、直流からインバータで三相交流をつくって誘導電動機を回す方法ができた。

回転数は無段階で変化させることができるし、効率はいいし、実によいものだと。

結局当初交流電化のメリットとして挙げられたことが直流でも実現できるようになってしまったということだ。

三相交流を作るには直流が必要なので、結局これを交流電化の区間で使うには、直流にして直流電車と同じ方法で走らせる必要がある。

また直流に変換して直流電車と同じように走らせる方法に戻ってしまった。


ただ、現実には交流専用の車両は作られてますけどね。

北海道や九州や東北ではそんなのが走ってる。

交流専用にするメリットは直流・交流の切り替え機能がいらないということぐらいか。

基本的なつくりは変わらないはず。

公園やホールを私物化する?

東京都渋谷区の宮下公園の命名権をナイキに売却して、ナイキが公園の整備を行う、

という計画に反対する団体と渋谷区の対立がニュースになってた。

命名権を売って、その上でナイキが公園を整備するということがセットになっているところがただ命名権を売却するのとわけが違う。

命名権売却の対価の一部として公園の整備があるというだけで、その後は渋谷区が維持管理にあたるようですが。

それとやや似たことがうちの市でもあったのでそのことを書いておこうと思う。


今年4月にうちの市のホールの命名権が地元のCATV会社に売却された。

それで名前が変わった。ただ、従来からの名前も併記されているし、あんまり変わった気はしないが。

実はこのとき同時に、そのCATV会社がそのホールの指定管理者となっていたようだ。

そのことに先日CATV会社のWebサイトを見ていて知った。

もともとプレイガイドの役割を果たしていた会社の1つなので、そういう意味では順当なのかもしれないが、

命名権だけじゃなくて管理運営も行う会社となっていたことには驚いた。

施設を広告塔というだけでなく、様々な面から活用できそうだ。


ところで指定管理者制度ってご存じですかね。

公の施設の管理運営を民間の法人・団体に任せるという制度。

わりとその管理者の裁量の幅は広くて、料金収入の一部を管理者がもらうとか、独立採算でやるとかそういうこともできる。

例えば、公民館を地域の団体が管理運営を行ったり、体育施設の管理運営をスポーツクラブを運営する会社が行ったり、

駐車場を民間の駐車場会社が管理運営を行ったり、福祉施設の管理運営を地域の社会福祉法人が行ったりいろいろ。

おもしろいところだと、学校法人金沢医科大学が氷見市民病院の指定管理者になったりというのもある。大学病院と統合した運営をするためだとか。


宮下公園の件で反対する団体は、公園を私物化し広告として使うのはいかがなものか主張しているが、それは確かにそうかもしれませんね。

それは他の指定管理者を導入している施設にも言えて、多かれ少なかれ公の施設を私物化しているわけです。

果たしてそれはいいことなのかという悩みは確かにあると思う。

ただ、それ以上にいい施設だなと市民に思ってもらえればそれはそれでいいんじゃないでしょうか。

指定管理者制度ではかなり融通が利きますから、管理者次第で施設のよさを引き立てることはできるんじゃないかと思う。


結局、公園をナイキが整備する件に関して言えば、それで公園の施設を充実させることができればそれはそれでよいわけです。

老朽化の激しい公園らしく、そういう部分の整備が果したいということがあったようです。

そこに有料施設ができたり、公園が広告となっても、公園の開放スペースとしての機能が向上するならそれはそれでよいでしょう。

少なくとも私物化されるということにはこういう風な考えの人は多いはず。


もっともこの問題の根底にあるのはホームレスのことなんだろうけどね。

それがなければスムーズにいってた可能性はあるけど。

大阪市で世界陸上を前にしてホームレス一掃作戦をしたりと、行政とホームレスの衝突はよくあることだ。

そういうとき行政はいろいろ措置を取るのだけど、それでもホームレスはいなくならない。

そのホームレスを支援する団体というのもあるので、そういう団体が母体となって反対運動をしているという面はあると思うのだけど。

Quoted-printableのお化け

電子メールで日本語は専らISO-2022-JPという7bitの文字コードでエンコードされるされるので、特に処理は必要ないが、

8bitの文字コードではそれをASCII文字で表しなおす処理が必要になる。

そこでよく使われるのがBase64だが、それと同じくよく使われているのがQuoted-printableだ。


Base64では3バイトずつ4文字のASCII文字で表す方法なので、データ量を4/3倍になる。

一方Quoted-printableは特殊な文字だけを=DFなど文字コードの16進数の前に=をつけて表す。

一見効率が悪そうに見えるが実はそうではない。


ISO 8859-1でドイツ語のStraßeを表して、これをBase64とQuoted-printableでASCII文字で表すことを考える。

Base64で表すと U3RyYd9l となり、Quoted-printableで表すと Stra=DFe となる。

データ量で言うと、Base64だと8バイト、Quoted-printableだと7バイトで済む。

このようにほとんどがASCIIにある文字の場合というのはQuoted-printableの方が効率がいい。

なのでヨーロッパではQuoted-printableがよく使われているらしい。

一方、アジアではBase64がよく使われている。日本語はさっきも書いたとおりあまり使ってないけど、韓国語とかは使ってるしね。


なんでこんなことを取り上げたのかというと、この前Twitterからメールが届いた。

日本語のメールだったんだけど、驚くべき事にQuoted-printableだった。文字コードはUTF-8だったか。

なにかと不気味ですわな。

ただ、ヨーロッパに向けてならQuoted-printableが一般的だから、どの言語でもQuoted-printableを採用したのだろうと思った。

まぁ多分そうでしょうね。

UTF-8でも日本語ならBase64にすべきですよね。


ところでギリシャ語とかロシア語とかヨーロッパの言語でもラテン文字でなく別の文字を使う言語ありますけど、

そういうところの人ってBase64かQuoted-printableかどっちをメインで使ってたんだろ。

Quoted-printableだと割が悪いけど、ラテン文字を使ってるところと同じようなソフトウエアを使ってそうだしなぁ。

ちょっとわかんないけどね。

関西以外では珍しい回数券

今まで当たり前だと思ってきたことが実は当たり前ではないということはよくあることだろう。

たこやきを焼くための道具がなんしか家にあるというのは実は日本全国で見れば珍しいのよね。

それが珍しいことに気付いたのはそんなに昔の話ではない。けどよう考えたらそうやわな。


そういうことを今日1つ発見した。それは回数券ですね。

回数券といえば10回分の値段で11回分乗れるきっぷだが、

実は関西の私鉄の回数券とそれ以外の多くの鉄道事業者の回数券というのは違う点がある。

それは、関西の私鉄では回数券の効力は金額で決めている。ところが一般には区間で決めていることが多い。

例えば、近鉄で難波⇔奈良の回数券を買うなら540円区間の回数券を買う。すると540円区間に11回乗れる。

その回数券で難波→高の原と別の540円区間にも乗れるし、奈良→京都と乗る時にもこの区間の運賃610円と540円の差額、70円を支払えば使える。

バスもそうだったし、そういう仕組みに全く疑問を持っていなかったのだが、全国的には珍しい。

JRの回数券は区間式で、大阪⇔京都の回数券なら大阪⇔京都と書かれた回数券が11枚渡される。

その回数券で大阪から山科まで行くと、京都から山科の運賃の180円取られる。

実はこの場合は大阪→京都と京都→山科に分けた方が安くなる区間なのだが、そういう区間ばかりではない。


どれぐらい金額式の回数券が珍しい物なのか。

地下鉄では金額式の回数券が一般的なようだ。バスは金額式だし路面電車も金額式だったし。

ただ、一般の鉄道事業者で関西以外となると、東急しかないらしい。

その東急も2004年から金額式になったのであって、それまでは全くなかったようだ。

関西ではJR以外は全部金額式、とんでもないギャップやわな。

こうなった原因は多分、関西の私鉄に路面電車発祥の会社が多かったからでしょうね。

路面電車では金額式の回数券を使っていたわけで、それを延々と引き継いできたというのが理由だろう。

それ以外の地域ではJRの制度を見本に制度を設計した会社が多いので、区間式の回数券を使っているのでしょう。


ところでこの回数券について驚いたことがある。

いつだったか、JRの駅できっぷを買おうと思ったら、回数券と書かれた小さな袋があって驚いた覚えがある。

近鉄では回数券というのはカードで、これを引き替えたり自動改札機に通して使う物だった。まぁ自分で使ったことはなかったのだが。

ただ、実は近鉄でも自動化されていない駅で使うために紙式の回数券というのはあったようですが。

しかしJRでは回数券というのはばらばらに11枚のきっぷが出てくるものだと、そこで初めて知って驚いたものだ。

関西の私鉄ではだいたいカードを用意していることが多いようです。

近鉄・南海・京阪・山陽のようにカード式しかない会社、阪急・阪神のように紙式とカード式が選べる会社はあるけれどなんしかある。

大阪市交通局・京都市交通局では回数券と同じ割引率のカードを出している。バス会社のバスカードと同じで回数券の代わりになる。

ただ、他の地域では回数券そのものがカードになってるところはなさそうですね。


回数券なんてどこにでもあるものだと思っていたけど、実はところにより違う物なのね。

ずっとずっと近鉄沿線に生活してきたので全く疑問に思ってなかったけど、いやはや。

意外と速い自転車

今日からテスト。けどいきなり明日は休みだ。また1日やったらまた休み。

カレンダーの都合止む得んのだろうが、これはなぁ……


今日、自転車で走ってて思ったのだが自転車の速度は実はかなり速いのではないかと思った。

とはいえスピードメーターがないのでどんなもんかと言われるとようわからん。

まぁ周りの自動車にどんどん抜かれるんだから30km/hよりは遅いんだろうが。


走ってる時どんな速度で走ってるかは分からないが、平均速度がいくらかは大体わかる。

自宅から最寄り駅まで1.8kmあるのだが、ここを通学時6分から7分で走っている。

途中信号が1回あって、ここの待ち時間によってやや所要時間は変わるが、だいたいこんなもん。

これで計算すると平均速度は 18km/h~15.4km/h と出てくる。

途中、坂もあるのでそこでは速度は落ちているので、平地や下り坂で速度が出ている時には20km/hを超えてることは容易に想像がつく。

他にもいろいろな事例で計算してみたが、平均速度は15km/h程度のようだ。


自動車の平均速度は30km/hと言われている。

意外と低いなと思ったかも知れんが、50km/hとかで走ったとしても信号待ちなどでタイムロスが案外多い。

高速道路だとタイムロスがほとんどないから平均速度も走行している速度も同じぐらいだろうが。

自転車もタイムロスは同じだけあるのだが、そもそもの速度が遅いので走ってる時間に比べてタイムロスは少ない。

なので思っているよりは平均速度も速いようだ。


これぐらいの速度で走れれば自転車のメリットも大きいと思うのだが、

歩道を走行していてはこれほどの速度は出せない。

というのも、歩道で走行する場合、いつ歩行者が出てきても大丈夫なようにいつでも止まれる速度で走らなければならない。

その徐行ってどれぐらいの速度やねんという話だが、6~8km/hぐらいだろうという話だ。

早歩きの人と同じぐらいの速度なんだから、ずっとこの速度なら自転車を使うメリットも薄そうだ。

一方で車道を走ってる場合は、優先道路を走ってればあまり心配はないだろう。優先道路に出る時には注意せないかんが。

ただ、あんまり車道の幅が狭いところは問題ですが。そういうところは許されていれば歩道に逃げるのもありかもしれない。


学校と最寄り駅の間は、朝のラッシュアワーは自転車でとても混雑する。

自動車も多く、車道を大量の自転車が走るのは危ないから、歩道(大部分は自転車走行可、一部は不可だが止む得ず)を走行している。

台数も多いし、歩行者と混ざり合ってるからあまり速度を出せないようだ。

駅から学校に僕は毎日歩いているが、それで25分ぐらいなのだが、自転車でも20分ぐらいはかかるようだ。

駐輪場から取り出す時間や、踏切を渡る時間(徒歩の場合渡らずにスタートできる人もいる)も含まれているが、それにしても時間がかかる。

昼間の空いた時間帯に友人の自転車を借りて所用のために走ったことがあるが、そのときは10分で到着した。

朝のラッシュアワーでも歩くよりはわずかに速いが、果たして自転車を使うメリットがどれぐらいあるのかはよく考えないといかんだろう。

まぁ自転車に乗るのは朝だけじゃなくて夕方も乗るので、こちらはそれなりに速度は出せそうだが。

国勢調査の成果、都市雇用圏を見る

今年の10月1日は国勢調査の日です。

西暦で5で割れる年の10月1日は国勢調査の日のようで。

この日のいろいろな状況について調査して統計を取ると言うものです。

たいへん重要なものです。


その国勢調査で調査される内容には、勤務先がある。

これを統計してどうするのかという話だが、その統計の結果の1つに都市雇用圏というのがある。

中心都市を決めてそこに10%以上の人が通勤している地域を郊外都市として、さらに中心都市と郊外都市合わせて10%通勤している地域をまた郊外都市として、それで都市圏を決めるというもの。

実際に人が通勤して決まるわけだから、実際をよく表してるんじゃないかなと思う。


2005年の国勢調査の結果より求めた雇用都市圏が出ている。

2005年国勢調査に基づく都市雇用圏について (pdf)

なかなか都市雇用圏というのは見てみると面白い。

まず大阪周辺を見てみよう。

大阪都市圏が大阪府の全域、奈良県の北中部、兵庫県の阪神地域などの広い範囲を示しているが、

その近くに、神戸都市圏、京都都市圏、和歌山都市圏などがある。

これは京都市や神戸市や和歌山市から大阪市などに通う人は10%もいなくて、周りの地域から通ってきている人がけっこういることを表している。

そりゃ京都も神戸もそれぐらいの力はあるだろ、と思うかも知れんがそうじゃないのが東京周辺。


東京都市圏の範囲は妙に広い。

よく見てみると横浜市やさいたま市など大きな都市もこの中にある。

横浜市は人口最大の市だが、実にこの人口の多さというのは東京のベッドタウンとしての働きがあるというのがあるらしい。

都心部は周りから通ってくる人も多いと思うが、それだけでは中心都市にはなれなかったようだ。

東京一極集中というのがよくわかる図だな。


しかしこの結果を見てみると、意外と都市圏はたくさんあることがわかる。

滋賀県を見ると、守山都市圏という京都都市圏に囲まれた都市圏がある。

不思議な感じだが、守山市内での人の動きがかなり多いのだろう。

伊賀都市圏というのがあるが、これ、2000年とはかなり変わっている。

2000年時点では、名張市・青山町(現在の伊賀市南部)あたりは大阪都市圏だったはず。

それが大阪都市圏から外れて伊賀都市圏となっている。人の往来がどんどん変わっていったんだろうね。

こんなに小さな都市圏だけど、三重県(伊賀市・名張市)・奈良県(御杖村・曽爾村)・京都府(南山城村)にまたがっているのがおもしろい。


この雇用都市圏というのは人の流れを考える上で大変参考になるだろう。

例えば京都府のうち木津川市・精華町・和束町・笠置町・京田辺市・八幡市は大阪都市圏になっている。

これらの地域は奈良市や枚方市を介して大阪へ行くのが近いというのもあるのだろう。

逆に宇治市などは大阪へのアクセスはいまいちで、京都へのアクセスは良好なので、専ら京都の郊外として振る舞っているのだろう。

そういう人の暮らしというのが見えてくるとおもう。