WAON POINTがつきまくり

昨日は30日、ということはイオンでイオンカードを出せば5%OFFだが、

それを知りながらあえて今日31日に買い物に行く。

なぜならば今日はイオンカードで払えばWAON POINT 10倍だからである。


WAON POINTは200円あたり1ポイントということは、10倍はほぼ5%OFFに近いといえる。

5%OFFした金額に1%のポイントが付与されるのに比べると若干不利ではあるが。

ただ、サンキューパスポートなど20日・30日には使えないクーポンもあるので、

これらのクーポンに重ねてWAON POINT 10倍は明確に有利である。

今日は食料品だけだからそういう明確な差はなくて、冷蔵庫の都合なんですけどね。


ここのところなんやかんやとWAON POINT 10倍に重なることが多い。

イオンカードが登録されたAEON Payで払うととか名目はいろいろだが。

その結果、相当量のWAON POINTが加算されていて、

直近3ヶ月のイオンカードの還元率は見かけ上3.1~3.8%程度である。

なお、このWAON POINTにはキャンペーン対象商品のボーナスポイントも含まれている。

ボーナスポイント対象商品をWAONで買うとその場でボーナスポイントとして加算されるが、

イオンカードで払うと後日クレジットカードのポイントとあわせて積算される。


これが真にお得かというのはよくわからないけど。

それにしてもWAON POINT 10倍が多すぎる気はする。

これぐらい多く設定されていると買い物が平準化されるとは思うが、

ここまで対象日が多いと割り引きすぎではないかね。


それでWAON POINTを消化しないといけないわけだけど、

最近知った話だが、毎月20日にウエルシアで使うと1.5倍の効力があるんですね。

これはかつてTポイントで「ウェル活」なんて言われていたものだが、

今年5月から段階的にWAON POINTに切り替えたことで、

Tポイントを1.5倍で利用できる仕組みが、WAON POINTを1.5倍で利用できる仕組みに変わったわけである。

ただ、普段買い物に行くところにウエルシアってないんだよな。

そこに20日を狙って買いに行くのはけっこう面倒である。

今まで通りWAONにチャージして使ってもかまわないのですがね。


無事8月末にイオンの株主名簿に掲載されたはずで、

この先、株主優待が受けられるようになる予定で、そうすると平時から3%還元ですか。

しかもiAEON出して買い物して、還元はWAON POINTになされるんだから楽ですよね。

マイナーアクチノイドを分ける

昨日、こんな話を書いた。

MOX燃料はいつか使用済燃料となり、当面は発電所内で保管される。

これも再処理を行うのだが、現在の再処理工場はMOX燃料の再処理を想定した計画ではないそう。(略)

ただし、原理的には可能なので、次に作る工場では対応予定と。

運べるようになるまで発電所で長期間保管している間に話は進むだろうということか。

(運び出す先が再処理工場)

ただ、そのさらに次となると考えないといけないことも増えてくる。


それがマイナーアクチノイドである。

そもそも現在、核燃料に使われているウランは地球上に天然である元素では最も重いとされている。

一時的にこれより重い元素が生じることはありうるが。

このウランのうち核分裂しやすいウラン235の割合を3~5%程度に高め、

残りはウランの大半を占めるウラン238で構成されるのが、現在一般的な核燃料である。

で、ウラン235に中性子を衝突させると、核分裂が生じるのだが、

核分裂により新たな中性子が生じて、それは他のウラン235の分裂にも寄与するが、

他の物質に捕獲されることもあり、ウラン238に捕獲されると、

ウラン239を経てプルトニウム239になることがある。

このように中性子を捕獲することで原子番号が増えることがある。

このウランより重くなった原子のうち、プルトニウム以外のもの、

具体的にはアメリシウム、キュリウム、ネプツニウムなどが該当する。


で、MOX燃料を軽水炉で使うと、マイナーアクチノイドが相当増加すると。

原因として大きいのがプルトニウムの同位体の1つ、プルトニウム241である。

これがβ崩壊するとアメリシウム241になるが、これが半減期432年とえらく長い。

プルトニウムを燃料にすることによりなおさら生じやすくなると。


ところで再処理というのは化学的な性質の差で物質を分離していくので、

得られるウランとかプルトニウムはいろいろな同位体が混ざっている。

燃料を使い終わって早く再処理に回すと、プルトニウムにはプルトニウム241が多く含まれる。

最初はプルトニウムを抽出したつもりが、だんだんアメリシウムの割合が増えていくと。

使い終わってから長期間放置して再処理に回すと、分離される高レベル放射性廃棄物にアメリシウム241が多く含まれる。

現状だとどっちの方がいいんでしょうね。といっても日本では現実的に後者にしかならんのだが。


マイナーアクチノイドをどうするかは様々検討されているが、

さらに中性子を衝突させると、だんだん核分裂していくわけですね。

現在の軽水炉ではこのような働きは期待しがたいが、

高速炉では中性下が大量に生じるので、マイナーアクチノイドも核分裂の対象になるわけである。

この特徴から高速炉の燃料には一定程度マイナーアクチノイドを混ぜることができる。

高速炉というと、ウラン238をプルトニウム239に変換する能力の高さでも知られているが、

それだけではない効能ってのがあったんですね。


もう1つは加速器で発生させた中性子で核分裂を起こす方法。

こちらは加速器駆動未臨界炉というもので、まだ研究段階ですかね。

加速器にエネルギーは消費するが、一応は核分裂により得られるエネルギーの方が大きいようである。


ただ、どちらにしてもマイナーアクチノイドの抽出をしないといけない。

これがけっこう大変なことらしくて、いろいろ研究されている。

ウラン・プルトニウムを分離した溶液から、さらに分離していくと。

長寿命放射性廃棄物の短寿命化技術の現状と展望 (pdf) (NINS)

分類のグループは大きく4つに分かれる。

1つ目はマイナーアクチノイド、これは高速炉の燃料の一部にするか、加速器駆動未臨界炉にぶち込む。

2つ目は白金族元素、ルテニウム・ロジウム・パラジウムなど。

これらは希少な金属なので資源として利用したいと。

放射性同位体もあるだろうと思うのだが、使い方次第では使えるということか。

3つ目はセシウムとストロンチウム、発熱性元素と書かれている。

4つ目がその他の核分裂生成物、これはガラス固化体にして埋める。


使用済燃料の発熱として大きいのがストロンチウム90とセシウム137による崩壊だが、

両元素の半減期はおよそ30年、300年経てばほぼ崩壊してしまう。

これだけ分けて冷やせば放射性廃棄物の処分がだいぶ容易になる。

再処理で生じる低レベル放射性廃棄物はTRU廃棄物に該当し、

高レベル放射性廃棄物同様に地層処分が必要だが、

発熱量が比較的少ないのでトンネル内に積み上げて処分できる。

ストロンチウムとセシウムを分離したガラス固化体も発熱量が低く、

こうなるとそれなりに集積して埋め立てられるわけである。

ストロンチウムとセシウムは崩壊が進んでから埋めれば効率的だが、

100年で1/10、200年で1/100と考えると長い話である。

とはいえ熱源として利用できるなら意味もあるかもしれない。


どこまでやるかという話はありますが……

マイナーアクチノイドは高速炉などで核分裂を起こすことはできるが、

当然これらの炉内では新たに生じるマイナーアクチノイドもある。

現在の核燃料サイクルはウラン・プルトニウムを発電所に戻す仕組みだが、

このスコープにマイナーアクチノイドも加わる方向であると。

結果としてはウランとそれより重い元素は発電所と往来し続けると。

それより軽い物質は基本的に埋立に向かう考えですね。

このあたりの当たりが付けば、マイナーアクチノイドの燃料化を想定した再処理方式に移行するということなのだろう。

運び出す先が再処理工場

前にニュースになっていて気になったことだが、

青森県六ヶ所村で作っている原子力燃料の再処理工場ってどうなってるんだ? と。

そもそも長いプロジェクトだったが、それに輪を掛けて遅れているはず。

気になって調べたところ2026年度中の完成予定らしい。


原子力発電の使用済燃料には燃え残りのウランやプルトニウムがある。

これを再利用することを目的として行われるのが再処理である。

再処理を行わずに使用済燃料を埋めるという選択肢もあるが、

燃え残りの核燃料が回収できない上に、高レベル放射性廃棄物の量が増える課題がある。

このため再処理には意義があるとされている。


ただ、この前提が崩れかねない問題があった。

再処理ではウラン・プルトニウム以外の放射性物質を多く含む溶液をガラス固化体にする。

このガラス固化体は安定性が高く、長期間安全に保存できることが見込まれている。

ところがこのガラス固化体を作る中で詰まりが多発、

対策として燃料を入れずにガラスを流せばよいが、そうするとガラス固化体の本数が増えてしまう。

そしたら前に書いたような目論見が外れてしまうのでは? と。


結論から言えば、この問題は打開されたようである。

ガラス固化技術の確立から新型ガラス溶融炉の開発へ (日本原燃)

2008年に問題が発生し、そこから2014年頃に対策した設備の効果が確認出来、

余計な洗浄運転を挟まずともガラス固化体が作れる目処が立ったと。


あとは原子力規制委員会の審査だが、ここは関西電力がサポートに入っているよう。

関西電力が助っ人 32年〝漂流〟の核燃料再処理工場 2026年度完成へ今度こそ正念場 (産経新聞)

関西電力は福井県内に原子力発電所を多く保有しているが、

福井県からは使用済燃料の搬出が求められている。

こういうのは福井県に限った話ではないが、関西電力は再処理工場への搬出を中心に考えている。

でも、それをするには再処理が開始する必要があるので、強力に支援していると。


ただ、再処理が軌道に乗ってもそこからはまた長いんだよな。

まずは再処理を行うとプルトニウムが生じる。

この使い道は当面は、というか今見えている範囲ではMOX燃料として、現在の原子力発電所に装填するしかない。

というわけでMOX燃料が発電所に運ばれて使用されると。

MOX燃料はいつか使用済燃料となり、当面は発電所内で保管される。

これも再処理を行うのだが、現在の再処理工場はMOX燃料の再処理を想定した計画ではないそう。

10月10日付 東京新聞1面『再処理誤った設問』の報道内容について (NUMO)

ただし、原理的には可能なので、次に作る工場では対応予定と。

運べるようになるまで発電所で長期間保管している間に話は進むだろうということか。


もう一方の放射性廃棄物、これこそ行き先は決まっていない。

こちらもできてすぐに埋められるわけではないので、どのみち当面は保管である。

ところでここで発生する放射性廃棄物はガラス固化体だけではない。

地層処分相当低レベル放射性廃棄物(TRU廃棄物)とは何ですか? (NUMO)

燃料棒というのはジルコニウム合金の被覆の中に酸化ウランとして焼き固められた燃料が入っている。

再処理では燃料棒を切り刻んでウランなどを溶かすわけだが、

ジルコニウム合金の部分は低レベル放射性廃棄物ということになる。

低レベル放射性廃棄物ではあるのだが、高レベル放射性廃棄物と同じような地層処分を行う。


それって高レベル放射性廃棄物と何が違うんだ? と思ったのだが、

燃料そのものに比べれば発熱量は少ないわけですよね。

高レベル放射性廃棄物の処分(その2)処分場の設計に係る現状と諸課題 (pdf) (NUMO)

ここに地下施設のイメージというのがあるが、TRU廃棄物用の設備はかなりコンパクトである。

TRU廃棄物はトンネルの中にどんどこ積んで、そのトンネルを埋めてしまう。

こういう形で比較的高密度に集積できると。それは比較的発熱量が低いからと。

これに対してガラス固化体はトンネルに穴を開けて、ガラス固化体と緩衝材を入れたり、

ガラス固化体と緩衝材を合わせたブロックをトンネルに並べたりすると。

このため処理密度が全然違うわけですね。


と、ありとあらゆるところで時間稼ぎを行う計画なわけですね。

再処理工場に運び出しますからといいながら、かなりの長期間を原子力発電所で保管してきたわけだが、

その言い訳もさすがに通じなくなる頃にはなんとか再処理工場ができて、

再処理工場で生じるMOX燃料はとりあえず発電所で活用するが、

その使用済燃料は再処理に回すけど、当面は発熱量が多いので発電所保管でと。

再処理工場で生じる高レベル放射性廃棄物も発熱量が大きいから当面は保管するが、

これもさすがに言い訳できなくなるまでには埋めるところを用意しないといけないと。

これも難航しそうですが。立地場所もさることながら、掘って埋める仕組みが大変ですよね。

SETレジスタとCLRレジスタ

新製品のマイコンのプログラムを本格的に書き始めた。

今までテスト用のプログラムをメーカーのライブラリを使って作っていたが、

うまく設定できてない部分があるのは把握していたので、レジスタを直接操作してあれこれやっていた。


このマイコンのレジスタ構成は面白いところがあり、

各種のフラグについて、値を読み書きできるレジスタとは別に、

SETレジスタとCLRレジスタというのが存在する。

INTENSET = 0x100; というのは INTEN |= 0x100; とほぼ同じで、

INTENCLR = 0x100; というのは INTEN &= ~0x100;とほぼ同じである。

割り込み有効フラグまでこんな方法で管理しているのは珍しい気がする。


この方法のメリットは割り込みなどで処理が競合しても影響を受けないことである。

INTEN |= 0x100; というのは INTENをリードして、0x100とのORをとって、ライトするという処理である。

このリードとライトの間に割り込みが入り INTEN &= ~0x20; が挟まったとする。

仮に最初のINTENが 0x20 だったとする。

0x120を書き込む直前で、割り込みでINTENが0x20→0x00と変化するも、

割り込み処理から戻ると 0x120となり 割り込み処理で消したフラグが復活してしまう。

こうならないように割り込み無効化して、書換を行いましょうという話である。

同じフラグをこうして競合して書き換えることがなければ問題ないのだが。


こういうことが比較的発生しやすいGPIOは対策されていることが多い。

1つはSETレジスタとCLRレジスタを用意するという方法。

もう1つはビット単位で操作出来るレジスタを用意することである。

32bitとか一括して操作出来るレジスタとは別に、1ビットずつリード・ライトできるレジスタもあると。

PORT ^= 0x10; のリード・ライトの間に PORT ^= 0x01; が挟まると、後者のビット反転が効かなくなるが、

PIN[4] ^= 1; と PIN[0] ^= 1; という形であれば、2つの書換は干渉しない。

PIN[4]のリード・ライトはその1ピンにしか影響しないためである。

両方用意しているのはそれはそれで珍しい気がするが、このマイコンは両方いけるみたいですね。


独特ではあるが、よくできた仕組みではあるのかな。

一般的なメモリとはだいぶ違うので戸惑いはありそうですけどね。

まぁマイコンってそんなもんだ。

WBCをNetflixが独占するのは妥当か

話題になっていたのですが……

読売新聞「当社を通さずに……」 Netflixの「ワールドベースボールクラシック」独占配信が物議 (ITmedia)

これまでWBCの試合は日本戦は地上波・BSの無料放送、それ以外はJ SPORTSで放送されていたが、

2026年開催の次回WBCでは日本における放映権をNetflixが独占したという話である。

ここに書かれているが、従来は東京プールの試合は東京プールの主催者の読売新聞が国内外の放送事業者に販売していた。

ただ、今回はWBC全体の主催者側でNetflixに放映権を売ってしまったので、

東京プールの主催者としては何も出来ませんねということが書かれている。


確かに昨今のスポーツ中継ではインターネット配信が幅をきかせており、

サッカーの日本代表戦がDAZNでしか見られないことが多く残念がる意見はある。

なかなかテレビ局にとっても費用面や番組枠の問題で見合わないところがあるようだ。

今回のWBCの話も同様に思えるが、少し違うのではないかと思う。


そもそも日本とDAZNという話をすれば、2017年にJリーグの放映権を獲得したのが大きなことである。

これはJリーグの試合を有料放送することの独占権であり、

無料放送はその限りではなく、NHK(全国放送・地域放送)や各地の放送局で放送が行われている。

このためサッカーファンにとってDAZNはよく知られた存在で契約者も多い。

DAZNの料金はそこそこ高いので、気軽に見てもらえないことは残念だが、

熱心なファンであれば契約しているので、それで国際試合も楽しめますねと。

DAZNはこの期待に応えるべく、AFCから放映権を獲得しているわけである。

なお、国内開催の試合は比較的テレビ放映されることが多いようである。

これはDAZNからサブライセンスという形でバラ売りを受けていると。

時間帯がよくスポンサーも付く国内開催だけでも頑張ろうということらしい。

ワールドカップ出場を懸けた大一番が地上波で見られない理由 DAZN独占中継は“悪”なのか (VICTORY)


一方、Netflixは野球中継を行うメディアとしては知られていない。

NPBの放映権は主催者に帰属しており、同じリーグでも主催球団により差が多い。

パ・リーグはパ・リーグTVなど一元的に観戦できる手段がある。

この背景にはソフトバンクホークスの存在があるとされている。

ソフトバンク傘下のYahoo!での配信が順次拡大しパ・リーグ全球団に達したためである。

一方、名門チームが多いセ・リーグは各球団事情は様々である。

比較的カバレッジが高いのがDAZNだが、広島カープが参加していない。

かつては広島県内からの視聴を制限するという条件でDAZNに参加していたという。

地元民放との関係を重視するがゆえの事情とされている。

阪神タイガースの虎テレなど各チーム独自の配信サービスもあり、

虎テレの場合、巨人戦とパ・リーグの交流戦はビジターゲームも配信している。

相互主義によるもので、GIANTS TVやパ・リーグTVなどでも阪神戦は配信されている。


NPBに限って言えば、誰も放映権を独占できていないんですよね。

NPB各球団が選手派遣を行う以上、普段から応援しているファンが見られないのは論外。

そういう状況でどこか1社が放映権を独占し有料で提供するのはおおよそ許されないとみるべきだろう。

WBCの開催にはMLBが多く関わっているので、MLBの配信プラットフォームで独占する、

というならNPBとしては落胆だろうが、これも理解できなくはない。

が、Netflixはそういうわけでもなく、門外漢が独占したような状況である。


NPBとしては地上波で放送したいという意向は伝えていたようである。

ただ、交渉とかいう以前にNetflixに売られてしまったわけですね。

Netflixはサブライセンスという形で他の放送事業者などに小売することはできる。

とはいえ、それでテレビ放映できる可能性は低いのではないかと思う。

それはNetflixは独占することを目的に買っているとみられるためである。

そこは金の問題ではなく、そこが動くとすればお金以外の事情だろう。


これに比べれば可能性がありそうなのはラジオ中継ですかね。

テレビ中継をNetflixが独占するのは絶対条件としても、

Netflix自体はラジオ中継ができるわけではないので、

他のラジオ局にサブライセンスしてもかまわないという判断はありうる。

過去のWBCでもニッポン放送でラジオ中継が行われており、

ラジオ放送は代替性がなく必須という主張は成り立つ余地はある。

そしたらみんなでラジオとかradikoで応援するのか。


Netflixにはよっぽど高額で放映権を売ったのだと思うが、

このWBCの収益というのはMLBが多くを持って行くことになる。

一応、それに次いで分配が多いのがNPBではあるのだけど。

他の競技だと国内で付いたスポンサーからの収入は国内で還流するが、

WBCでは一旦WBCにとりまとめられてしまうのが問題視されたが、

侍ジャパン常設化や東京プールの運営などで日本国内である程度還流できる体制ができたため、

NPB各球団によるWBCへの選手派遣が続いているわけですね。

当然、Netflixに売却した放映権料はNPBにももたらされるわけだが、

それ以上にMLBへの分配が多くなるわけですよね。


普段からNPBを応援しているファンが容易に見られないならば、

NPBは選手派遣を行わないという話も考え得る話である。

それでもアジア大会のように社会人代表を送り込めば国際大会に参加するという責務は果たせる。

さすがに2026年大会は東京プールの運営などで関与している状況で、

今から選手派遣を拒否するのは現実的ではないが、不可能とはいえない。

ましてや次回大会となればその制約はないだろう。

放映権は高く売れても、WBCが失った物は大きいのではないか。


NPBがそこまで強硬措置に出るかはわからないし、

現実問題として地上波放送は折りあいが付かない可能性はあるけど。

そこで思い起こされるのは2022年のサッカーワールドカップのことである。

このときは金額面で放映権の交渉が難航したわけである。

そこで助け船を出したのがABEMAだったわけである。

従来はNHKと民放で放映権を共同購入していたが、

ABEMAが多くを負担して、残りはNHK、テレビ朝日、フジテレビで分担できる範囲に収めた。

ABEMAは全試合をインターネットで無料配信、一部試合を上記の各社で放送した。

ABEMAとしては相当な持出にはなっているが、従来のスキームを活用したことで、

なんやかんや言ってもNHKにけっこう払ってもらってるんですけどね。

その中でABEMAと協業相手のテレビ朝日が有利に立ち回れるようにしたわけですね。


Netflix自体は野球とは無関係に契約している人も多いため、

別にそれでもかまわないという声もあるんですけどね。

でもやっぱりその先につながるものがないじゃないかという話なんですよね。

独占するというのはそれだけの責任を負うものである。

Netflixの優位は保てて、一定の責任を果たせる方法なんてラジオ中継のサブライセンスぐらいしか思いつきませんが。

果たしてどうなることやら。

メルカリのオークションの謎

メルカリといえば、出品者が決めた金額ですぐ購入できるのが普通だったが、

新たにオークション形式での出品も可能になった。

値付けが難しい場合に使える機能と言えるが、実際購入して見るとちょっと変である。


このオークションというのは最初の入札者が出た日の翌日20時台に期日が切られる。

出品した日にすぐ入札があれば、その翌日20時台に購入者が決まる。

ただ、実際にはそういう商品ばかりではないわけで、

漫然とオークション形式で出品され、競り合うこともなく1日近く待たされるものも多く、

今回購入した商品はまさにそういうものである。

なお、落札すると、締め切り後24時間その人だけが購入できる商品になる。

24時間以内に購入できないと他の人がその金額で購入できる。

24時間以内に購入しないと規約違反でペナルティが課せられるようだが。


で、まずおかしいのが開始価格では買えないということである。

このことはメルカリの説明でも書かれているのだが……

オークション形式とは、出品者が販売開始価格を設定し、購入希望者が販売開始価格よりも高い金額で入札することができる出品の形式です。

この「高い金額」というのは100円以上高いということである。

なので500円で開始している商品は最低600円以上出さないと買えない。

この時点で変な仕組みだなと思うのだが。


もう1つがセカンドプライスオークションではないということである。

多くの人になじみのあるYahoo!オークションは自動入札機能により、

2番目に高い入札額+最低入札単位 か 自分の入札額 のどちらか安い方で落札できる。

セカンドプライスオークションというもの

この仕組みにより、他の人より高すぎる金額で入札したとしても、

他の人の入札額をわずかに上回る金額で購入できるというわけである。

この方式自体はセカンドプライスオークションそのものではない。

しかし、ずっとオークションに貼り付いて駆け引きをしなくても、

容易に他の人の入札額をわずかに上回る金額で買えるという点では、

封印入札におけるセカンドプライスオークションに類似した特徴を持っている。


さて、メルカリのオークション機能というのは、一番高い金額で入札した人がその金額で買う方式である。

封印入札で言うところのファーストプライスオークションそのものではある。

一般的には公開で行われるオークションというと、オークショニアがだんだん価格をつり上げていき、

そこで一番高い金額まで競った人がその金額で買う方式である。

徐々に吊り上げていくので開始価格と希望価格の乖離が大きいと相当に時間を要するように思える。

そのため希望の入札額を書くとそこまで一気にジャンプする仕組みなんだろうが、

一方で公開入札なので、他の人の入札を見ながら、それよりわずかに上回る金額を狙うこともできる。

オークションに貼り付いている人が有利な仕組みとも言える。


封印入札の世界でもファーストプライスオークションの方が一般的ではあり、

この点ではYahoo!オークションは公開入札と見ても、封印入札とみても特異な方式ではある。

一方でこの方式であるおかげで、ここまでは払えるという金額を素直に入札すれば、

オークションに貼り付いていなくても、他の入札者をわずかに上回る金額で購入できる。

こちらの方が駆け引きにとらわれず率直に入札できるので、案外つり上がることもある。


というわけでイマイチな仕組みではある。

オークション形式と定額方式をシームレスに行き来できるのはよいことだが、

漫然とオークション形式のまま放置される商品も多く、

そうすると開始価格+100円でしか買えないし、1日待たされるしと、

必ずしも上手く使われているとは言えないように思える。


価格が決めにくいという点ではPayPayフリマには価格未定で出品できる機能がある。

希望価格を募って、それを参考に価格を決めることができると。

一番高い希望価格を出した人が買えるという仕組みではないのだが、

そういう使い方もできる仕組みとは言える。


あと、よく考えれば「バナナの叩き売り」で知られるダッチオークションも一種のオークションですね。

落札者が現れるまで価格をだんだんと下げていく方式である。

以前は「自動値下げ」という機能がメルカリで提供されていた。

どうも今年の6月にこの機能はなくなったらしい。

とはいえ、こういう形でだんだん価格を下げていき、

どこかで買う人が現れるのを待つというやり方は一般的な方法ではないかと思う。

せいぜいこのぐらいで売れれば良いという金額が明確にある場合はとりうる手法である。

お金の問題を時間の問題に付け替えた美祢線

山口県を走る美祢線、2023年夏の豪雨で大きな被害を受けたことをきっかけに、

鉄道としては廃止、BRTに移行することが決定された。

BRTというが現在の計画では専用道区間はわずかなのだけど。

JR美祢線復旧、BRTに決定 利便性確保・費用の鍵は専用道 山口 (朝日新聞デジタル)


ところでJR西日本ではいくつかの路線で存廃について沿線と協議している。

再構築協議会が設置されている芸備線の庄原~神代(新見)は筆頭だが、

大糸線の西日本管内(糸魚川~南小谷)も鉄道としての存続はおおよそ困難な見解が出ている。

加古川線の西脇市~谷川はこれから協議に入ると言っている。

(この区間は阪神・淡路大震災の迂回路に使われたことから電化された経緯がある)

で、美祢線も昔から鉄道としては厳しいんじゃないかと言われていた路線だったのだという。


そういう状況で豪雨で被災して橋が落ちるなど大きな被害が出た。

そこから復旧するにあたって、いろいろ注文を付けたわけである。

美祢線の鉄道復旧に58億円 工期は河川改修後5年 JR西見通し (朝日新聞デジタル)

まず、落ちた橋を直す前に河川改修が必要であると。

ところが河川改修をすると、落ちた橋以外も改修が必要で費用がかかる。

この一連の改修に58億円かかるが、その費用を誰が負担するか。

さらに言えば美祢線自体が鉄道としての存続が難しい路線なので、

復旧させるというなら設備を移管するように求めたわけである。

こちらの方が復旧費用という点では国の補助が手厚いのだが、

それをすると以後の維持費や被災時の復旧費用は沿線市などが持つ必要が出てくる。


そこをなんとかする覚悟は沿線市や山口県にはなかったのだろう。

復旧の前提となる河川改修に10年要するのは待てないというのがBRTへの移行を選んだ表向きの理由だが、

BRTであれば運行費用の赤字はJR西日本が持つということで、

BRTへの改修費用は沿線市や山口県が負担する分があるにしても、

長期的には負担が軽いという目論見もあったのではないかと思う。


なお、BRTの専用道区間というのは、湯ノ峠~厚保の並行道路がない区間のみで、

この区間が代行バスの運行に支障を来しているようで、

そこを解消するために最低限の区間をバス専用道に転用するようである。


この一連の話を見て、これに近い話があったなと思い出したのが、

名松線の家城~奥津である。三重県内、JR東海の路線である。

台風で被災後、再度被災の恐れがあるということで、

JR東海は復旧せず、恒久的なバス代行を提案したのである。

沿線としては復旧を希望し、三重県が治山事業、津市が水路整備を行い、

それならばとJR東海は復旧を行うことになり、6年半経て復旧した。

JR東海はローカル線の存廃を問うことはあまりない会社なのだが、

復旧についてJRが沿線の覚悟を問うたという点では全国的にも重い事例である。


美祢線の利用状況は2019年で厚狭~美祢が670人/日程度、美祢~長門市で340人/日程度である。

被害が大きかったのが厚保~美祢で、比較的利用の多い区間であり、

利用が多いと言っても鉄道としての維持は難しいと判断された状況である。

このぐらいの利用状況の路線ってけっこうあるんですよね。

鉄道では非効率というのはこういうの

芸備線(庄原~神代)、大糸線(糸魚川~南小谷)など200人/日未満の路線は論外という感じだが、

九頭竜線の花堂~大野(この区間だけの数字はないが500人/日ぐらい?)、

山陰本線の城崎~鳥取、木次線の宍道~横田、山口線の宮野~津和野~益田、芸備線の三次~庄原、小野田線など。

姫新線は中国勝山~新見が極端に少ないが、上月~中国勝山は波はあるがこのクラスか。


沿線がどれぐらい必要性を認めているかという話ではあって、

上記の路線には特急運行路線もあるし、鉄道としての意義を認めて相応に負担する考えもある。

美祢線はそのような評価をされる路線ではなかったということである。

200人/日未満の路線は言うに及ばず、このクラスも公有化などの理解を得るのは容易ではないんだろうと。

少なくとも1000人/日クラスでないと難しいのだろう。

きのくに線(白浜~新宮)とかね。ここは赤字額が大きいので沿線は戦々恐々としてるけど。


JR西日本と沿線府県の関係性はいろいろである。

広島県と山口県がえらく無関心だなという印象はあるが、

山口県の美祢線はこうだし、広島県は芸備線の協議は再構築協議会に移行しても散々に見える。

和歌山県はきのくに線の問題は積極的に関与してはいるが、金の話になると及び腰。

責任を持つのが偉いということで言えば富山県は最たるものでしょうが。

氷見線・城端線はあいの風とやま鉄道に移管予定、

高山本線(富山~猪谷)は富山市の方針で移管が考えられている。

便数の少なさなどの課題はJRに委ねていては打開できないという判断である。

いずれにせよ大規模被災すれば終わりという路線はけっこうあるということである。

並べない万博とは

「並ばない万博」とうたいながら、どこもかしこも行列だらけ……

という夢洲の国際博覧会だが、最近は並べるならマシな方という風潮もある。

というのもパビリオンによっては「並べない万博」で大変だからである。


並ばない万博とはパビリオン予約制を活用することで実現するものである。

もっとも同時に持てる予約は多くても 2ヶ月前・1週間前・3日前(空き枠)と当日予約で4つである。

現実には事前の予約を3つとも取れる人はそう多くないのだけど。

当日予約は使うと新しい予約が取れるが、なかなか厳しいのが実情である。

いずれにせよ予約のない時間に回れるパビリオンも必要である。


さて、パビリオンごとに方針もいろいろあるわけだが、

まず厳密な予約制を取っているパビリオン、予約がなければ全く並べないところですね。

シグネチャーパビリオンは基本的に全てそう(一部自由観覧の場合はある)。

国内パビリオンもわりと多くて、ガンダムパビリオンや日本館が典型。

外国館ではオランダ館がそうだが、厳密な予約制はここぐらいである。

最近、ヨルダン館が厳密な予約制(当日予約のみ)になっている。

なお、これらのパビリオンでも朝一番や閉館直前など予約枠の設定に適しない時間帯に自由観覧を行っていることがある。


次に予約と行列の併用制、外国パビリオンで予約制を導入しているところはほぼこれ。

国内パビリオンもガス館とかTECH WORLDはそうだったかな。

TECH WORLDって国内パビリオンか? という話はありますが。(cf. かえってきた中華民国館)

こういうところは予約あっても時間帯によっては効果が薄いことはある。

4月のとき、オーストラリア館の予約が夜に取れたけど行列になってなかったし。

でも、最近はどこも朝から晩までひどく混み合うからやっぱり予約あるのは大きいですけどね。

7月はTECH WORLD並んで入ろうかと目論んだけど、予約ないと無理でしたね。


なお、赤十字館は並ぶことはできるが「キャンセル待ち列」という表記で、

予約枠に来なかった人数分だけ進むという仕組みのようである。

このため実態はかなり厳密な予約制に近いんですね。

予約枠にこない人がいるという問題はけっこう問題ではあって、

この問題に先陣を切って対応したのがガンダム館とされている。

当日予約枠を1日何回かに分けて近い時間帯のものだけ開放するようにしたんですね。

朝になんとなく遅い時間の予約を取って結局来ない人が多発したのでこうしたと。

この方法を模倣したパビリオンがいくつかあり、俗に「ガンダム方式」と呼ばれている。

赤十字館は一か八かで並ぶ人がそう多くないからこれでできてるけど、人気パビリオンでは難しいですよね。


そして外国館の多くを占めるのが完全先着制ですね。

典型的なのがアメリカ館・フランス館ですね。

ただ、このあたりはすさまじい行列だが目の前が広場ということもあり大勢並ぶことが出来て、

フランス館はダラダラ流れるし、アメリカ館が1バッチでドカンと進むので、

「並ぶ万博」と割切ればこれはこれでよいパビリオンである。


とはいえ、想定以上の行列というのが多々発生しているように思える。

コモンズ館の前に行列というのは昼時の恒例の光景である。

それに伴って発生しているのが冒頭に出てきた「並べない万博」である。

パビリオンの敷地内や直前の空間にもう並べなくなってしまうと。

並べないなら、予約制への移行で並ばない万博への移行を目指すべきだが、

そういうことを実際にやったのはヨルダン館ぐらいのものである。


さて、冒頭に書いた「並ばない万博」で大変なことになっているというのは、

列に並べるようになるのを待ってパビリオン周辺にたむろするひとが増えていることである。

深刻なのがエンパワーリングゾーンですね。

オーストリア館、スイス館など列を打ち切ってしまうパビリオンが多く、

通路も比較的狭い(だから列を打ち切るのだが)ということで、並べるタイミングを見計らう人で混んでしまう。


この問題に正攻法とはいえない対策を取ったのが住友館である。

なんとここは列に並ぶための抽選を行っているのである。

ここは予約制と先着制の併用でやっていたのだが、列が長くなりすぎて、

かといって完全予約制にはせず、並ぶための抽選に申し込むという不思議な方法が取られた。

予約枠にこない人の状況を見ながら、並ぶための抽選の当選状況を調整しているのだろうが、変な仕組みである。


TECH WORLDで「並べない万博」を実感したのだが、

ここは予約を取れなかったのが敗因という納得感はある。

でも、オーストリア館とかは、並べるようになるのを待つ以外の答えがないんですよね。

列を打ち切ってしまえば責任は逃れられるということかもしれないが、

あの一帯のひどい混雑は明らかにそれが原因ですからね。

もう会期も半分過ぎて打開される様子もないから、このまま行くんだろうな。

うれしーと は特別な座席ではない

JR西日本が通勤時間帯に快速に設定している「うれしーと」の設定が拡大され、

学研都市線と阪和線にも設定されることになったのだが。

学研都市線のうれしーと が有料サービスか? という見た目で話題になっていた。

2025 年 10 月 14 日 ダイヤ修正を実施します (pdf) (JR西日本)

ここに写真があるが、通勤電車のロングシートをのれんで区切って12席分の指定席を用意すると。


この線路向きのロングシートを指定席に使うことって、

その昔の急行列車ではあったような……と思ったらやっぱりあったらしい。

JR・国鉄では急行というのは有料列車である。

現在は多くが特急になっているが、制度上は特別急行ということで急行の一種となっている。

特急と急行は速さの差もあるが、設備面でも特急は特別なものとされ、

制度上は原則指定席の料金設定で、そこから自由席には割引が入る形である。

(実際には急行から移行した列車を中心に自由席が多いものもあった)

一方で急行は急行用車両はあったが、普通列車に入ることも多かった。

原則は自由席で、そこに指定席・寝台車も設定されるという形である。

指定席・寝台車は急行料金とは別に追加料金を払うという位置づけである。


JRの定期急行で最後に残った はまなす と きたぐに の夜行急行は、

特急に比べると遅いとか終電・初電代わりに使われていた事情もある。

車両面では特急レベルの車両が使われていたと言えそうだが。

昼行急行として最後の方まで残った かすが(2006年)、みよし(2007年)、つやま(2009年) は、

みよしは急行車(普通列車にも入った)だったが、他は普通列車用の車両である。


さて、JRの普通列車(特急・急行以外)の指定席というのはいくつかのタイプがある。

料金制度としてもそのことを意識した設定になりつつある。

指定席券 (JR東海)

冒頭に「急行・快速・普通列車の指定席料金」とあるように、一応急行もこのグループである。

グループの1つ目が観光列車である。SL列車は快速扱いであることが多いが当然特別である。

西日本・北海道・九州では1680円、東日本(SL以外の観光列車含む)では840円となっている。


2つ目が特急に準ずるもので、北海道のエアポート、西日本・四国のマリンライナー、

そして京阪神エリアの新快速のAシートで、これは840円となっている。

昔はこの辺も500円ぐらいだったけど、特急料金値上げの流れで元々割安だったこのあたりが値上げされている。

このあたりは運行上の都合で特急を別立てするのではなく、

快速の一部を指定席にして空港アクセス、新幹線接続などの役目を持たせた方がよいと、

専用車を連結しているので、ほぼ特急みたいなもんですね。

なお、特別な料金設定はないが、東日本管内でもあいづ・はまゆり は専用車を用意している点で共通的である。


3つ目は設備面では特別ではないけど……というやつで、

東日本の快速ゆけむり、東海の快速みえ、西日本で快速に設定されている「うれしーと」かね。

あと、北海道のホームライナーは特急車を使いながらこのグループで割安な料金だが、

これはだいたい他社では乗車整理券方式だったため。といっても今このやり方なのは東海ぐらいか。

快速みえ はさっき出てきた 急行かすが と同じ車両である。

普通列車としては上質な車両なので、新幹線接続列車として指定席を設定しているよう。

(もっともその用途ではほとんど近鉄特急が使われるのであまり役立ってないが)

で、うれしーと もそうなんですよね。やり方はまるっきり同じである。


JR西日本では従来ライナーで使用していた車両の老朽化もあって、

これを全席指定の通勤特急に置き換える動きがあった。

以前も書いたことがあるが、JRの規則では定期券と指定席特急券は原則併用できない。

しかし、チケットレス特急券では定期券との併用を認めていた。

通勤で特急指定席って使えるんですか?

これが好評ということで、さらなる着席サービスの充実を模索する。

その中で考えられたのが うれしーと である。チケットレス指定席券で乗れば300円である。

のれんで区切っただけなので容易に導入できるというので設定路線が増えていった。


それが学研都市線にやってきたらこうなったと。

車両がこうなので仕方ないのだが、変な見た目だなぁと。

料金としてはさっきも書いたように多くの人が利用するチケットレス指定席券では300円、

値段も安いのでそれならこれでも……というのはあるかも。

学研都市線は他に特急もないですからね。

バイオ燃料と軽油引取税

先日バイオマスナフサが、バイオマスディーゼルやバイオジェット燃料の副産物である話を書いた。

植物油に水素を加えて分解したものを蒸留する中で、

実際に欲しい軽油分・灯油分より軽いナフサ分・ガス分が生じるので、

この有効活用策としてナフサクラッカーに投入して、化学製品の製造に使っていると。

マスバランス方式の不思議


ただ、こうして作られるバイオ燃料なのだが、石油精製で得られるものとは多少性状に差がある。

この結果、日本の税制上は灯油扱いになってしまうのだという。

日本では自動車の燃料として使われることが想定されているガソリンと軽油にはそれぞれ揮発油税と軽油引取税がかかる。

それぞれ課税方法に差があるのだが、これは軽油は道路以外で使う場合には免税が認められることが多いため。

ガソリンは自動車以外で使っても化学原料以外はほぼ免税は認められない。

(なのでアウトドア用のホワイトガソリンも揮発油税は課税されているらしい)

ここに該当しない灯油や重油はこれらの税金は課税されない。


ただ、ディーゼルエンジンは灯油や軽油よりやや比重の重いA重油でも動く。

A重油は船や発電機のディーゼルエンジンの燃料として使用されることが多い。

実態はほぼ軽油なのだが、税制上軽油に該当しないので重油の一種となっている。

一方で自動車の燃料として灯油やA重油を使用することは禁止されていると考えられている。

後で書くように軽油引取税を支払えば可能ではあるのだが、手続きが面倒なため通常は行われない。


さて、軽油引取税のルールを簡単に言うとこうなっている。

  • 軽油とは比重0.8017~0.8762の炭化水素油である
  • 軽油に炭化水素油以外の成分を混ぜたものも軽油である
  • 軽油を販売者(通常は特約業者)から引き取るときに課税される
  • 軽油以外の炭化水素油を自動車の内燃機関燃料として引き取り・消費すると課税される
  • 炭化水素油を混ぜて軽油を作ると、すでに軽油引取税を払った分以外が課税される
  • 軽油に混ぜ物して軽油を作る行為は製造と見なして、混ぜ物分に相当する課税する

だいたいこんな感じですね。

自動車用燃料として使う場合は軽油として特約業者から購入し、軽油引取税を払う。

灯油やA重油を自動車以外で使用する場合は、これらを混ぜて軽油相当にしてはいけない。

基本的にはこのルールで運用されている。


ところがバイオディーゼル燃料はあえて軽油から逸脱した成分を使うので、

この脱税対策にあたるいろいろな措置が問題になってくる。

バイオディーゼルに関する国内外の動向について (pdf) (経済産業省)

後半の方にFAME(脂肪酸メチルエステル)とHVO(水素化植物油)の税制上の扱いが書かれている。

冒頭に書いたのは水素化植物油の話である。税制上は灯油扱いになるが、概ね軽油と同成分である。

FAMEは植物油からグリセリンを分離して軽油同様に使えるようにしたもので、

これ自体は炭化水素油ではない。ゆえに軽油とは明確に異なる。


まず、軽油に混ぜ物をして軽油を作ったものは軽油なので、

FAMEでもHVOでも軽油の要件を満たすように混ぜて販売すれば、

それは通常通り軽油引取税の課税対象になる。

現状はこれで対応していることが多い。

ユーグレナ社、HVO51%混合の次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を開発 軽油規格に適合、公道走行可能な混合比率として最高水準を達成 (ユーグレナ)

ただ、混合比率が高くなってくるとそうも言えなくなってくる。


FAMEの場合、これを100%使えば、それは明らかに軽油ではないので課税されない。

これはLPG自動車(タクシーを中心に使われている)と同様である。

ただ、LPGと異なるのは軽油とFAMEは混在して使ってもよいということである。

タンクの中で軽油とFAMEが混ぜたものが、軽油の条件にあたると、

混ざった全体が軽油として無条件に課税されることになる。

FAMEが5L入ったタンクに、軽油(課税済)を45L給油すると、FAME 5Lに課税される。

さっき、自動車以外の用途で灯油・A重油を使う場合に、混ぜて軽油相当にしてはいけないと書いたのはこのため。


軽油とFAMEを混ぜたものが軽油の条件に当てはまらない場合、

自動車以外の用途では問題ないのだが、自動車の用途では全体に課税される。

軽油以外の炭化水素油というのは、炭化水素油に混ぜ物をしたものも含む。

FAME 99%・軽油(炭化水素油)1%でも、全体が炭化水素油になる。

軽油(課税済)が5L入った自動車のタンクに、FAMEを45L給油すると、

この45Lが自動車用の炭化水素油として課税される。散々である。

なのでFAME 100%なら軽油引取税は課税されないというのは、自動車用途では空想に近いものである。


HVOは税制上は灯油にあたるので、自動車用燃料として販売する行為自体が課税対象である。

というわけで自動車用燃料として使う分には課税上はシンプルである。

ただ、軽油ではないものを自動車用燃料として使う行為自体がいろいろ面倒で、

軽油に軽油以外の炭化水素油を混ぜる行為は課税関係とは別に製造として手続きが必要である。

軽油(課税済)が5L入ったタンクに、自動車用HVO(課税済)を45L給油しても、

これによるあらたな課税は生じないが手続き自体は必要である。


自動車以外でHVOを使う場合、それ自体は灯油と同じである。

混ぜても軽油にならなければ免税のまま問題ない。

問題は混ぜた結果として軽油になる場合である。これは軽油の製造にあたる。

手続きもさることながら、先ほどFAMEで書いたのと同様、混ぜた全体が無条件で課税される。

これは免税軽油でも同様で、HVO(課税対象外)に免税軽油を混ぜて、全体が軽油になると、

HVOに対して軽油引取税が課税されることになる。

これは問題だということで、条件を満たす鉄道事業者については、

給油時にHVOと免税軽油を混ぜる行為は製造と扱わないという特例措置がとられている。


免税軽油と課税対象外のバイオ燃料を混ぜる行為はあまり厳しく見る必要は無いだろうが、

課税対象外のバイオディーゼル燃料が流通すると自動車で使えてしまうので、

バイオディーゼル燃料は軽油として流通するのが好ましいという話になるんですよね。

一旦軽油になってしまえば、それを混ぜる行為も何も問題にならない。

さっきのHVO51%燃料というのはまさにこの問題の答えである。

しかしそうするとHVOやFAMEの混合率が上げられないので、

灯油と軽油の線引きを見直すのか、いろいろ考えないといけないのかもねと。