京都市バスの赤字と黒字の元

京都市バスの均一運賃が市民は200円、それ以外は360円になるという話が出ている。

以前より観光客で混雑してバスに乗れなくては困るという話があり、

その中で市民優先の運賃制度を検討していたというが、なかなかの格差である。

京都市民以外でも通勤・通学のため市バスを利用する人はいる。

ただ、月16回以上利用する人は260円まで値引くような考えもあるよう。

それでも現状の230円よりは値上がりするが、260円ならば応分の負担ということなのだろう。


京都市バスにはいくつかの側面がある。

市外からすると観光客の混雑に手を焼く市バスの姿が思い浮かぶが、

それと同じか、場合によってはそれ以上に大変なのが通勤・通学客の混雑である。

このため市バスでは車両・乗務員を多く確保する必要がある。

一方で都心部の混雑路線では概ね黒字をたたき出している。

大もうけとはいかないものの、バス事業を支えているのはこれらの路線である。


そして生活路線としての側面で、その中には相当な不採算路線を抱えている。

そうはいっても鉄道の不便な地域が多い京都市、利用者は多い傾向にある。

そのため減便して赤字額を減らすという策には出にくい。

そこでふと気になったのである。京都市バスで赤字の絶対額が多い路線はなんだろうと。


京都市バスでは系統別の旅客数と営業係数が公表されている。

営業係数 (京都市交通局)

よく考えれば市バスは均一運賃がほとんど。利用者数×230円=運賃収入と近似できる。

(実際には小児運賃や障害者の割引運賃などあるので230円を使うのは不適切だが)

営業係数は運賃収入100円あたりの利用、(営業係数-100)が運賃収入100円あたりの赤字額である。

すなわち 利用者数×(営業係数-100) が赤字の絶対額を表す指標になりうる。


この 利用者数×(営業係数-100) という数字を計算して大きい系統が市バスの足を引っ張っていると言える。

で、その上位にあるのはこんな系統である。

  • 18 (二条駅西口~九条通~久我石原町・久世橋西詰)
  • 13 (四条烏丸~西大路通~久世工業団地前・久我石原町)
  • 西2 (桂駅西口~西竹の里町~洛西BT)
  • 西3 (桂駅西口~南福西町~洛西BT)
  • 84 (九条車庫~葛野大路通~太秦天神川駅)
  • 71 (九条車庫前・京都駅八条口~四条大宮~松尾橋)
  • 16 (京都駅八条口~十条通~京都駅前)
  • 南1 (竹田駅西口~久我~桂川駅前~桂駅東口)
  • 西5 (桂駅西口~新林センター~桂坂中央)
  • 西8 (桂駅西口~南福西町~洛西BT)

などなど……18系統と13系統がこの指標では若干突出している。

あと、京都駅~洛西ニュータウン方面の路線は細々分かれているが、

実は西8系統は西3系統・西1系統のルートを統合したもので、

西3・西8・西1の3系統を合計すると、これが一番大きくなる。


というわけでなるほどなぁという結果である。

最上位にいる18系統は大宮通・千本通を南下していくバスだが、路線図を見ても一見よくわからないバスである。

京都水族館へのアクセス系統に名前が挙がったこともあるが、

大宮通では207系統などのおこぼれをもらっている部分もあろう。

そしたら羅城門より南のユニークな区間はもっと散々では?

13系統はそれに比べれば四条通~西大路通の南側を結ぶ唯一のバスで意義はわかりやすいが、郊外の利用状況は悪いのだろう。

利用者数の多さがゆえに毎時4本程度と多いことも足を赤字額が多そうな要因である。

そして洛西ニュータウン方面、利用が多いのはそうだが、ニュータウン内をぐるぐる回る都合か、効率が悪いようだ。


列挙した中では84系統は小型バスで毎時1本というコミュニティバス的な路線で、

利用者の掘り起こしをしてこの数字なので、それはそれでいいのかなと。

コミュニティバス的なということで言えば16系統も大概だと思うのだが、

これは毎時2本程度、それに見合っているのかはよくわからない。


ということで、南区方面と洛西方面の赤字額が大きい傾向にある。

18系統・13系統は他の公共交通機関があまりない区間を走っていたり、

洛西方面は京阪京都交通・ヤサカバスなどある中で、分の悪い路線が市バスに集まっている側面もあるのかもしれない。

市バスの使命とはいえ、これが本当に持続可能なのか? と考えることも必要な時期が来るのかも知れない。

なお、洛西地区は市バスが京阪京都交通などの運賃に合わせている区間で均一運賃ではない。

こういう区間には市民優先の運賃設定は適用されないのでは?

複数社で分業しないと運びきれませんからね。どうなるか知らないけど。


京都市バスの均一運賃230円は使い方次第という側面はある。

ただ、地下鉄との乗継割引が一定の利用がある人だけが対象となり、

昔に比べると地下鉄とバスを組み合わせて移動するモチベーションが減っている。

都心でのバス折り返しが難しいとか、市電時代からの経緯もあって、

循環系統を筆頭に、都心部を貫通する長距離のバスが京都市バスの大きな部分を占めている。

乗客の入れ替わりも相当ある一方、長い距離を利用する人もいる。

どうせ均一運賃を払うなら、バス1本で長く移動できた方がよいという考えはあるのだろう。

ただ、それが市バスの混雑の原因ではないか。均一運賃が他都市に比べて高い原因ではないかというのはある。


地下鉄・バスを組み合わせた賢い利用を促すという点では バス・地下鉄1日券 というのがあるが、

一時は900円まで下がっていたが、全体的な見直しで1100円になった。

おそらく市民以外のバス運賃が値上がりすれば、これも上がるのだろう。

これはバスという点では洛北・嵐山の京都バス、山科・醍醐の京阪バス、栂尾までのJRバスをカバーする点では強いが、

鉄道という点では市営地下鉄2路線のみ、阪急や京阪の都心区間は使えない。

当然じゃないかといえばそうかもしれないけど、四条通・河原町通・東山通というバスの混雑区間の代替ルートである。

都度払いならば機動的に選びやすいが、1日券があるとその範囲でとなりがちである。

その点では バス・地下鉄1日券 にも欠点はあるのではないかと思う。


均一運賃360円払うなら、それでたくさん移動できた方がお得という考えも出てきそうで、

確かにこの値段でも鉄道より割安という区間は京都市内にはたくさんある。

そういう考えで利用されてしまうと、市バスのリソースは食い潰されるばかり。

京都市バスが均一運賃を基本としていることは仕方ないことではあるけど、

短距離利用であれば割安、鉄道との乗り継ぎであれば割安、というのを実現しないと持たないのでは?

どこでも改札は後追いか?

先日、Suicaエリア統合の話を紹介した。

Suicaエリア外という概念がなくなる?

この発表では次のステップとして「どこでも改札(仮称)」というのがあり、

これにより2030年代初めには、JR東日本の全駅がSuica対応になるという話がある。


で、どこでも改札ってなんやねんという話だが、こういう説明である。

Suica カードやモバイル Suica のタッチ処理をタブレット端末などで行う改札方式です。車両や駅に柔軟に設置できる汎用的な端末を活用することで、これまで Suica をご利用いただけなかった駅での Suica サービスをスピーディーに実現します。運転本数の少ない線区の列車への搭載も検討しており、GPS 機能により 1 台の端末で複数駅に対応することで、Suica をご利用いただける場面を広げます。

車載式の端末というと、これもJR西日本ではすでにやっていることだが……


JR西日本では2019年の境線を皮切りに、一部路線で「車載型IC改札機」を搭載している。

特徴としては駅に設置される自動改札機と組み合わせて利用できることである。

昔からバスや路面電車では車載式の端末が使われていたじゃないかという話はあるが……

均一運賃の場合はタッチしたらその金額を引き落とすだけだし、

乗車時にタッチして、降車時に区間に応じた運賃を引き落とすにしても、乗降が同じ車なので乗車場所の情報は車載器側で覚えておけばよい。

実はバス・路面電車では乗車時にタッチしてもカードへの書き込みを行わないのが通常である。

(誤ってタッチした時に乗務員に聞いたら、特に対応不要と言われて知った)

ところが境線では米子駅と境港駅、さらにその乗換先は駅に自動改札機がある。

なので駅の自動改札機同様に乗車時にはICカードへの書き込みを行い、降車時にはICカードから乗車駅情報を得て運賃計算する必要がある。


この仕組みは、きのくに線(田辺~新宮)・和歌山線(五条~和歌山)・関西本線(加茂~亀山)・七尾線 に導入されている。

きのくに線と七尾線は特急停車駅は駅に自動改札機を設置している。

すなわち 車載型IC改札機 は普通列車のみに搭載すればよい。

また、JR西日本以外でも えちぜん鉄道・福井鉄道 ・近江鉄道では同じ仕組みが導入されている。


この仕組みは西日本管内以外ではなかなか見ない仕組みである。

運賃収受は車内でするような路線でも、ICカードは駅設置の改札機で対応としている例がほとんどである。

上毛電気鉄道では今年に駅・車載併用でICカード(Suica, nolbé)を導入している。

ただ、低コスト化のためにバス同様のシステムで導入したという記載があり、

乗車時にはカードへの書き込みは発生していないのではないか。


これもJR西日本の後追いか、とは思うも実現手法には異なる点もある。

それは「どこでも改札(仮称)」には汎用端末を使うということである。

タブレット端末にそのような機能を搭載して処理できるようにすると。

このようなものを駅・車両に多数設置することで、早期に全駅対応にしたいということらしい。

果たして汎用端末で十分な性能や信頼性が得られるのか? 疑問はありますか。


このあたりもJR西日本の方が早期に堅実にやっている印象は受けるのだが、

それぞれおかれている状況には差があるので単純に比較できない部分はあるのだろう。

JR西日本も 車載型IC改札機 でのエリア拡大は一部に限られていて、

車両に設置するのもそれはそれで大変であることがうかがえる。

全線全駅ということになればJR東日本のアプローチの方がよいのかもしれない。

Suicaエリア外という概念がなくなる?

JR東日本は前々からSuicaの運賃計算をサーバーで行う方式に切り替えるという話をしていたが、

やっと目処が立ったようで来年春からSuicaエリアの統合が行われる。

現在は首都圏エリア(長野県や福島県浜通りの一部を含む)、仙台エリア(山形県・福島県と一関・平泉を含む)と、

新潟・青森・盛岡・秋田の各県庁所在都市を中心としたエリアがある。

これらのエリアをまたいで利用することは出来ない。

特に常磐線では首都圏エリアと仙台エリアがわずか2駅間だけ切られている。

これが解消することになりエリアまたぎの利用ができるようになる。


JR西日本では2018年にすでに近畿圏、北陸、中国・四国の3エリアを統合している。

特に近畿圏・北陸エリア間では当時はサンダーバードをはじめとする特急列車があり、これに対応する目的が大きかった。

JR東日本は9年遅れでこの問題を打開したわけだが、なんでそんなにかかったの? というのはある。

背景には首都圏エリアの巨大で複雑なネットワークがある。

この問題を抜本的に解決する方法がセンターサーバーでの運賃計算で、

青森・盛岡・秋田の各都市周辺へのSuica導入はセンターサーバー方式の先行導入の意味もある。

ここで実績を積んだ上で、首都圏・仙台エリアのシステム移行を行いエリア統合が実現されると。

ようは西日本とは難易度が違ったというわけである。


ところでJR西日本ではICOCAエリア統合にあたり、原則200km以内の利用に対応するというルールを設けた。

大阪近郊区間内(かつての近畿圏エリアとほぼ同義)、特急停車駅間の例外ルールはあるが。

ここには日常的な利用と、特急利用をカバーする考えがある。

ICOCAは両端が対応駅でもエリア外にまたがる利用は一切出来ない。

既存の運賃計算ルールとの整合のため加古川線と岩徳線はエリア外も運賃計算に使われるが、

それを除いてはエリア内での最安ルートが選ばれることとなっている。


ではSuicaエリア統合はどうなるのだろうか?

来年春時点では各エリアに挟まれた駅の一部にもSuicaが導入される。

現在の首都圏エリア・仙台エリア間では常磐線・東北本線の途中駅全て、

首都圏エリア・新潟エリア間では上越線の水上~小千谷の未導入駅のうち、

越後湯沢駅など湯沢町・南魚沼市の5駅に導入される。スキー客対応ですかね?

新潟エリア・秋田エリア・青森エリアの間では羽越本線・奥羽本線の主要駅に導入される。

これは いなほ号・つがる号の特急運行ルートと重なるが、特急停車駅の全てに導入されるわけではない。

必ずしも特急利用をカバーするという考えではないらしいが、

新潟~鶴岡・酒田・由利本荘・秋田といった利用には対応できるとみられる。


ただ、この発表には利用上の制約事項は書かれていない。

実際にサービス開始する2027年春に近づけば発表されることもあるのだろうが、

JR西日本のような200kmルールやエリア外の通り抜け不可のルールはあるのだろうか?

それを聞いてきた人がいたようで……

2026年度末の「Suicaエリア統合」 気になることをJR東日本に聞いてみた (ITmedia)

どうも特に制約を設ける気はないらしい。東日本管内であればエリア外という概念すらなさそうである。


エリア内・エリア外の区別はあまりないのだろうなと、かつての仙台エリアの図を見て思っていた。

現在は山形県内にも導入駅が増えたが、山形・山寺の2駅のみ導入の時代が長かった。

これは仙山線で仙台~山形を利用する人を想定したものである。

にもかかわらず、福島~山形~鳴子温泉~古川が破線(一部駅導入のエリアの意味)でつながれていた。

理屈の上ではこれらの区間を通り抜け、例えば福島~山形を山形線の列車で移動する場合も使える。

ただ、この区間を新幹線直通の つばさ号 を利用する場合は利用できないルールもある。

このことから事実上Suicaが使うことが困難なのに、なぜかエリア内だったのである。


距離制限は本当になくていいのかよくわからない。

途方もない大回り乗車をして最安ルート計算せざるを得ない事例が多々発生するのではないかと。

もしかすると何か補則が設けられるのかもしれないが、よくわからない。

JR東日本はそういうところには無頓着な印象もある。


JR東海では特急利用を前提として導入した高山本線の下呂・高山・古川の3駅については、

中央本線・大多線の駅を除き、特急運行ルートで計算するというルールがある。

このルールは今後導入が予定されている紀勢本線の駅にも適用されるとみられる。

JR東海も特急利用をICカードでカバーするというJR西日本の発想にならっている部分はある。

まずは自社内で利用の多くをカバーできる ひだ号・南紀号 に対応していると。


さて、ここまでくると会社間のエリアまたぎの対応もなんとかしたいという考えはあるだろうが、果たしてどうなのか。

特に要望が多いのが静岡県東部と東京方面の往来ではないかと思う。

1つ障壁にあったかもしれないのがあまりに複雑なSuica首都圏エリアだが、

この問題はセンターサーバーでの運賃計算で打開できる可能性はある。

すなわちJR東海がSuicaのシステムに部分的に相乗りするような方法をとれば容易ではないかということである。

さっきJR東海が特急運行区間に順次ICカードを導入していると書いたが、

しなの号は長野県内のSuicaエリアにガッツリかかっている。

このため何らかの形で会社またぎの問題を打開しなければいけない。

国際線の滑走路横断を避けたい?

以前、こんな話を書いたことがある。

羽田空港第2ターミナルは偏っている

第2ターミナルのサテライト棟の本館連結を機に南側を常時国際線で使うようにしたので、

結果として国内線が北側に極めて偏った状態になっているという話である。


そんな中、第1ターミナルも北側サテライトの拡張が行われ、

第2ターミナルとおなじぐらい北側に延びることとなった。

6つの搭乗ゲートが新設され、当面は5つのゲートを使用する。

特徴的なのが北端にあたる29番ゲートで、非常に長い搭乗橋を持っている。

「日本一長い搭乗橋」なぜ羽田1タミに? 解説・拡張見据えた100m弱”コの字型”PBB (Aviation Wire)

将来的な拡張時の選択肢を増やすためにこのような構造にしているそう。


この第1ターミナルの拡張は老朽化対策という側面がある。

エプロンの改修を行うため、既存の搭乗口が使えなくなる期間がある。

このためあらかじめ代替となる搭乗口を増やしておいたというわけ。

同時にどれだけの搭乗口が使えなくなるのかはわからないが、

5つも増やしておいたので、工事中でも従来よりは使えるゲート数が増えるということだろう。

ただ、従来より歩かされる距離は長くなる場合はあるのだけど。


とはいえ、将来的には別用途も考えていると言われている。

それはやはり国際線であろうと。第1ターミナルも一部を国際線に転用するのではないかと。

第2ターミナル国際線はANAの一部便のみで、とてもわかりにくい使い方だが、

羽田空港全体で見れば国際線の処理能力が増えたということは事実である。

ちょっとでも第1ターミナルに国際線を持っていってもらえれば助かるという考えはあるのだという。


ここには第3ターミナルの位置が好ましくないという事情もあるらしい。

羽田空港は全体的に見れば井桁状に滑走路が4本ある。

第1ターミナル・第2ターミナルはこの滑走路に囲まれた位置にある。

そもそもA滑走路と交差しているB滑走路は別として、

それ以外の滑走路とは使用中の滑走路の横断をすることなく往来できる。

ところが第3ターミナルはA滑走路の外側にある。

A滑走路とは他の滑走路の横断をせずに往来でき、B滑走路も条件により可能だが、

常にそのような選び方ができるわけでもなく、滑走路の横断が発生しやすい。


国際線と国内線では混み合う時間帯が違うこともあるので、

第1・第2ターミナルを使う国際線が少しでも増えると効果はとても大きいのだが、

かといって国内線もそれはそれで本数が多いので中途半端な使い方しかできない。

国内線・国際線が同一ターミナルで同居するメリットはあるにせよ、

なかなか利用者にとってメリットが見いだしにくい話ではないかと思う。

同じ機材を国内線・国際線で機動的に変更するなら必要だろうけど、

羽田空港を使う航空会社でそのようなことをする会社はおそらくない。

(スターフライヤーが共用の機材を北九州で切り替えて飛ばしてるが)


希望としては国内線はできるだけコンパクトに収めて欲しいので、

もし将来的に第1ターミナルに国際線が来るとしても、遠い方を使って欲しいとは思っていて、

具体的には今回作った北側サテライトというのは考えている。

そういえば羽田空港の第2ターミナルは開業時から出発と到着の導線が分かれていたが、

第1ターミナルは昔から出発と到着が混在している構造だった。

国内線ではそれでも問題ないが、国際線では保安検査の都合もあり分離が必須である。

新築したサテライト部分にはそういう仕込みってあるんでしょうかね?

いかにもそれらしい通路とかは現状見えませんけど……

道路に引く線と警察が引く線とそれ以外

特定原付のルールなどで「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の話をしばしば書いているが、

名前を見て、変な名前の法令だなと思うわけですよね。

理由の1つはこれは道路交通法と道路法の2つの法律で必要な標識・標示を規定しているためで、

基本的には根拠法が違っても同種の規制には同じ標識など使うようにしている。


ところで道路標識って誰が設置しているかご存じですかね?

警察? と思ったかも知れないが、標識の種類によって違う。

案内標識・警戒標識は道路管理者が設置することになっている。

通勤途中に 学校ありの警戒標識と「通学路」を付けたポールがあるが、

そのポールには「○○市」と道路管理者の市の名前が書いてある。

規制標識・指示標識は種類によって道路管理者が設置するか、公安委員会(警察)が設置するか、どちらでも設置できるか決まっている。


どっちでも設置できる標識の1つに「通行止」がある。

冬季通行止めなど道路の管理上の都合で通行止めにする場合は道路管理者が設置する。

富士山の登山道は主な区間は静岡県・山梨県の県道で、道路法の規定により冬季通行止めになることが知られている。

一方、バス専用道では 通行止+「路線バスを除く」のような組み合わせがある。

これは道路交通法の規定で設置されるものである。


「自転車・歩行者専用」「自転車専用」は道路交通法と道路法でちょっと効力が違うみたいな話もあるのですが……

自転車道を走れる自転車って?

でも、そういうのは例外で基本的には同じ標識・標示は同じ意味を持つ。

その特徴に基づくルールとして、下記の2つがある。

  • 道路法の「道路中央線」の区画線は、道路交通法の「中央線」の標示とみなす
  • 道路法の「車道外側線」の区画線のうち、歩道のない側の路側にあるものは、道路交通法の「路側帯」の標示とみなす

道路管理者の引いた中央線・車道外側線は、警察が引いた中央線・路側帯と同じ効力を持つという意味である。


中央線でも はみ出し禁止 の黄色の線は道路交通法の規定によって警察が引く必要がある。

この場合は標識もセットで設置する決まりである。

駐停車禁止路側帯(実線+破線)や歩行者専用路側帯(実線2本)も同様である。

ただ、そういう特別な標示を除けば、道路管理者が引いていいわけですね。

しかし、管理者が引いた線を道路交通法の標示とみなすルールは「道路」にしか適用されないのである。


今日から中央線・車両通行帯・中央分離帯がない道路の法定速度が30km/hと定められた。

これは従来のゾーン30に相当する規制が中央線のない道路に自動的に適用されるということである。

ゾーン30の標識なんてやめたい

中央線のない道路でも標識を付ければ制限速度を上げることはできる。

とはいえ1車線の道路だとせいぜい40km/h規制ではないかと書いている。


そんな中で従来と同じ規制を維持するために60km/h制限の標識を設置している道路もあるそう。

その中にはどう見ても中央線がある道路に設置しているものもある。

雪国で中央線が雪に埋もれる懸念から設置しているなんて話を見たが、

農道・臨港道路という「道路」以外のものに設置している地域があるそうだ。


さっき書いた通り、道路管理者が引いた線が道路交通法の標示とみなすルールは「道路」にしか適用されない。

一方で道路交通法の規定は「一般交通の用に供するその他の場所」にも適用するとなっている。

道路とつながった私道、農道・林道・臨港道路など道路法の規定によらない公道にも適用される。

しばしば工場や店舗の敷地内で速度制限や「止まれ」などの標識が設置されていることがあるが、

これは通常は所有者が設置しているもので、道路交通法上の効力はない。当然ですが。

こういう道に中央線や車道外側線を引いても、道路交通法上の効力は生じない。

私道に所有者が線を引いて道路交通法上の効力が生じるわけはないが、

公道の管理者が引いた線でも「道路」以外では同じ扱いになる。


この問題の打開策の1つとしては警察が中央線や路側帯を引くという方法がある。

交通規制情報オープンデータを調べると、広域農道らしきところに「中央線」を設定している例が見つかった。

しかし、見た目で「道路」とそれ以外の公道の区別が付かないように、

道路交通法の規定による中央線と、管理者が引いた線の区別も付かない。

標識の場合、警察が設置した標識は裏面に公安委員会のシールが貼られている。

走っている車から視認することはできないが、じっくり見れば区別は付く。

でも、標示ってそういうのないんですよね。

はみ出し禁止のように標識とセットで設置するルールがあれば検証できるが……


一方で効力のある中央線や路側帯がなくても困らないという考えもある。

中央線がない道路では道路の中央より左を通るルールである。

すなわち中央に引かれた中央線はあってもなくても道路交通法の適用上は差はない。

従来はそのように考えられてきた側面はあるわけである。

路側帯は歩行者の安全には重要だが、そのような生活上重要な道は通常は「道路」にする。

(農道として整備された道でも、市町村道に認定されることはある)

あるいは歩道があるなら路側帯のことは考える必要はない。


ところが道路交通法上の中央線の有無で法定速度が変わるとなって、

今さらわざわざ警察が道路交通法上の中央線を引くよりは、

60km/h制限の標識を立てる方が手っ取り早いという判断が起きていると。

60km/h制限と明示してくれるのはありがたい話ではあるけど、

裏返せばそうでなければ中央線が見えても30km/h制限の可能性があるということで、

それで速度違反で検挙されてはたまったものではないのだけど。

原付の法定速度はどのみち30km/hだから、自分の車は関係ないけど。


私道に勝手に引いた線が道路交通法上の効力を持つのは問題なのはわかるが、

管理者が引いた中央線・車両通行帯に類似した線は基本的には認めるべきだったのでは?

これらの道路でも警察が引いた中央線であればよいわけだし。

ただ、道路法の規定によらない道ってあんまりルールがないんですよね。

なので「道路」以外の公道を規定するのが難しかったのかなと想像した。


結論からすれば見た目では明確な区別はできないということである。

農道・林道・臨港道路であることがわかったとしても、道路交通法上の中央線がないとは断定できない。

そのような状況である以上、中央線が見える道では30km/hの法定速度で取り締まりはできないだろう。

曖昧さを減らすには2車線以上の道にはできるだけ明示的な速度制限を付けるべきというぐらいかね。

ゾーン30を徹底的に適用するよりは、2車線以上の道路の全てに標識を付ける方がまだ現実的ではある。

そのあたりの方針も変わっていくかもしれませんね。

空路ならではの路線と新機材

昨日のニュースで羽田~小松を減便するかわり、那覇~小松を増便するというのを見たが、果たしてそれは交換条件なのか?

「1年延命」も苦境脱せず 日航・小松―羽田減便 知事直談判には配慮 那覇増便、ダイヤ調整へ (北國新聞)

そもそも、同路線は新幹線との競合によりかつてほどの需要がない。

なので減便は避けられない状況だったが、そこで交換条件に那覇便を増便する話が出てきたと。

とはいえあまりに脈略のない話だと思ったが、それは小松だけの話でもなかったらしい。

2026年度 下期のJALグループ路線便数計画を一部変更 (JAL)


羽田~小松は日本トランスオーシャン航空(JTA)の機材で運行されることが多い。

これは平時はJTAが運航している羽田~宮古・石垣でより大型のJALの機材を使用するため、

それで浮く機材を内地路線に入れるというところからスタートしている。

羽田~小松が減便されるとJTAが入れる内地路線が減ることになる。

が、本業である沖縄発着路線の増発にリソースをつぎ込むようだ。

具体的には台北(桃園)・小松というわけですね。


もう1つ、全社的な変化としては伊丹空港発着の路線が増えるということ。

女満別・旭川・帯広が各1往復通年運航に、新千歳で増便、JTAの関西~那覇の2往復が移管される。

これまで伊丹空港は1000km以上の国内線は便数を制限されていた。

これは関空との役割分担として導入されていたもので、

都心からの距離が遠くなってもメリットが大きいだろうとか、国際線との乗り継ぎニーズがあるだろうとか考えていたのだろう。

ただ、関西3空港の経営が一元化され、関空は国際線が忙しい状況である。

この制限は特に意味がないということで今さら撤廃された。

これにより伊丹空港にいる機材ですぐに増発できるとなったのだろう。

国際線乗り継ぎに使えなくなるデメリットはあるが、その分のリソースを国際線に充てられるメリットの方が大きいのでは?

那覇は移管だが、北海道路線は純増である。ANAも函館・新千歳・那覇で増便になる。


全体的に空路の特色が生かせる路線を増やし、陸路と競合する路線は減らす傾向があり、

沖縄路線の増発や北海道路線のバリエーション増加というのはわかりやすい方向性なのだろう。

基本的には歓迎するべきことではないのかなと。

沖縄路線という点ではJTAの果たす役目は大きいということかなと。


ところで最近、JALグループとANAでそれぞれ気になる機材の発注をしている。

JALの運航計画に書かれているが、日本エアコミューター(JAC)がATR72を2機購入するとある。

JACは主に鹿児島県内の離島路線で使うためにプロペラ機を保有しており、

ATR42(48席)が9機、ATR72(70席)を2機持っている。

これにATR72が2機加わるわけだが、果たして何に使うんだろう?

まだ明確なことは言われていないが、けっこう鹿児島県内でもJ-AIRのリージョナルジェット機が飛んでいて、

特にE170は76席なのでATR72はほぼ同サイズである。

なので県内路線を中心にJ-AIRからの移管を想定しているのかなと思った。


もう1つ、JALグループでプロペラ機購入の流れがある。

それが琉球エアコミューター(RAC)で、現在使用しているのと同じQ400の中古機を導入するそう。

なんで? と調べたら故障がしばしば発生しているようで予備機確保のためのようだ。

RAC、相次ぐ欠航を謝罪 久米島町の7団体が要請書 沖縄 (琉球新報)

Q400はすでに製造中止になっており、RACは製造中止になる前に駆け込みでQ400を購入した経緯がある。

なぜ駆け込みで買ったのかというと、操縦資格の都合ではないかと思う。

で、予備機を新しく用意するにも操縦資格の問題もあるので、中古機でなんとかということである。

で、どうも現在持っているQ400と同じ5機分の中古機の機体番号枠を確保しているようなのだが、

予備機には多すぎる気がするし、後継機にしては製造年の差があまりない。一体なにを目論んでいるのだろう?


一方のANAなのだが、こちらは新型の小型機としてE190-E2を導入することを決めている。

FDA・JALと同じエンブラエル機だが、より低燃費の次世代型である。

おそらく現在プロペラ機を使っている路線でも多く使われそうだが、

それとともにIBEXエアラインズへの貸出も行うという。

ANAとアイベックスエアラインズ、運航受委託で包括提携 ANAHDは共通事業機としてエンブラエル「E190-E2」を8機追加発注 (sky-budget)

ANA所有の機材を共同事業機として貸し出すのはオリエンタル絵アブリッジでも行われている。

コードシェアでANAと提携関係のあるIBEXエアラインズだが、

同社のCRJ700の後継機を考える中で、ANAに調達してもらうことにしたわけだが、

実はそれだけでなくANAから運航業務の委託を受ける形に転換していくことを考えている。

この場合、共同事業機というよりはANAの機材にIBEXの乗務員が乗り込んでANA便で飛ぶという形になる。

IBEXエアラインズの自社路線があればANAの機材を借りて自社便で飛ばす扱いになるが、果たしてあるのだろうか?


なんて話をまとめていて気づいたが、JALも初期のE170はそろそろ代替を考える時期になっているのだろう。

選択肢はいくつかあるが、鹿児島県内では地元のJACの顔も立ててATR72が代替手段なのだろう。

後継機を買うならクラスJ付きで飛んでいるE190の後継機、E190-E2がよさそうだが、

路線の性質によっては他の選択肢もあり、陸路との関係では現状維持とも限らないのだろう。


そんなこんなで各社ともここからしばらくは国内線のリソース再配置が忙しそうである。

JALは機材更新の目処は立っているのでしばらく安心と思っていたけれど、

いろいろ目論見通りではない部分もあるのだろうかなと思った。

増発しやすいバス

土日は東京ビッグサイトでコミックマーケットで大盛況だったそうで。

ビッグサイトでは改修工事のため東4~6ホールが閉鎖されたり、

有明・青海地区では工事や他のイベントのため待機スペースが限られるなど、

運営面でもいろいろ難しさがあったようで、破格のイベントですよね。


来場者の多くを運んでいるのは りんかい線 なのだろうが、

増発もあって輸送力は相当だが、帰りの時間は改札止めもあるという。

そんな中で重宝されていたのが東京BRTだという。

国際展示場駅前発着というのはビッグサイト内発着の都バスに比べて不便な気もするが、

駅の状況を見て選べるとか、なにより早くて本数が多いということである。

以前より運賃箱を地上に置いて対応することは行っていたが、

ICカードリーダーだけ柱に付けたものを用意しているのは鉄道のようである。

かなり多客対応も板に付いてきたようである。


以前書いたことがあるのだが、実はこれはBRTの当初計画の姿とは異なる。

東京BRTは当初は幹線ルートは晴海のマルチモビリティステーション(HARUMI FLAGバス停のこと)に入る計画だったが、

利用実態を踏まえて幹線ルートは従来通り、晴海地区をスルーしている。

一方で新橋~HARUMI FLAGの系統は勝どきを通過するので、

幹線ルートは勝どき か 有明地区の利用者が乗るという形になっている。

(東京BRTで往復する有明ガーデン)

この幹線ルートの定期便とノンストップの増発便で多客対応している。

時間帯にもよるだろうが、利用者の半数以上は幹線ルートなのでは?


そもそも東京BRTは東京都都市整備局の事業によるものである。

実際の運行を都営交通でやることも考えられていたが、公募により京成バスが行うことになり、その子会社の東京BRTが運行している。

都バスと食い合うようなところがみられるのは縦割り行政ってことですね。

主目的はオリンピック選手村跡地のHARUMI FLAGの交通手段確保である。

とはいえ、HARUMI FLAGのあたりには以前より都バスが乗り入れているし、

いろいろ事情もあってHARUMI FLAG発着の利用は伸び悩んでいるようだ。

そんな中での起死回生の策が「東京駅ルート」の導入である。

東京BRT 東京駅方面へ延伸する方針を決定 (東京都)

都バス都05-1と同じ銀座・東京駅方面へ向かうがルートが違い、

なによりバス停が少ないので速い? とはいえ、都バスとのすみ分けは疑問である。


一方の有明地区、元々東16系統と都05-2系統と東京駅方面へ向かうバスは2系統あった。

ただ、どちらも所要時間はけっこうかかるし、特に都05-2系統は混雑がひどい。

そんな中でテニスの森駅と国際展示場駅の2箇所でしか乗降できないが、

そこから新橋ならばむちゃくちゃ速くて本数も多いということで、

地元住民や来訪者に活用されているということである。


こういう路線なので増発対応にも向いていたわけですね。

都バスの臨時バスが東京駅との片道で30分ぐらいはかかるようだが、

新橋~国際展示場駅のバスは片道15分ほど、効率が全然違う。

新橋駅であればそこから様々な交通手段があるので便利である。

来場者の目線で言えば、ビッグサイト~駅の移動時間なども考慮は必要だが、

一方で待ち時間という要素もある。増発しやすいということは待ち時間が短くなる。

そんなこんなで、これほど助かるバスはないと感じている来場者も多かろう。


HARUMI FLAGの足というところに主眼が置かれていたことは事実だが、

有明地区を含む臨海部の足として使われること自体は期待していたはず。

ただ、その割にはHARUMI FLAGに全便入る計画だったのか? とは思うんですけど。

歩車分離式に納得した交差点

いつもお盆の頃はイオンは何らかキャンペーンをしている印象だが、

土曜から今日までポイント10倍押しということで、買い物に。


その帰り道、対向車線から来る右折車がかなりのスピードで突っ込んできて、

ぶつかりはしなかったがかなり怖かった。

四輪車ほどではないが、常時点灯なので普通の自転車よりはわかると思うのだが。

交差点をこのスピードで右折するか? という思いはかなりあるが、

なるほど、それでこの交差点を歩車分離式にしているのかと納得した。


この交差点は主にY字状に交差する2つの道路を往来する車が多い。

昔からあった道に近接して新しい道が出来て、それを分岐させる役目を持っている。

ここは新旧の道に半々ぐらいに分かれる印象ですね。

こういう構造のため右折車は交差点内をショートカットするような走りになりやすい。

右折車は原則的には交差点の中央付近を通ることが求められている。

そうしないと対向車や歩行者の安全確認が難しくなるためである。

でも、守られてないですね。設計時に想定されているより手前を通過する車がほとんどではないか。


交差点での歩行者の事故は圧倒的に右折車との事故が多いことが知られている。

曲がった先に横断歩道があるのは右折も左折も同じではあるが、

左折は交差点に入ってすぐで、車も速度を落とさざるを得ない。

一方で右折は交差点を長く通過するため車も速度が出ていて、

様々な事情で安全確認が難しい場合も多いためであろう。

右折時にショートカットするとこういう問題は特に起こりやすい。


そこでとられた対策が歩車分離式信号だったわけですね。

歩車分離式なので信号待ちが長くなりやすいのは気になっていた。

ただ、右折車が横断する歩行者に突っ込んでしまうことは避けられる。

そうじゃないとこの交差点は危ないという判断があったんでしょうね。

開通時からこの規制だったので、最初から見込まれていたと。


でも、それなら右折分離式という方法もあったのでは? と。

右折した先にある横断歩道だけでなく対向車も止めてしまえばよいじゃないかと。

このようなY字路ではしばしば採用される方法ではある。

しかし、この交差点では採用されていない。

理由はよくわからないけど。右折レーンもあるし可能そうだが。

ただ、交差点の形状を見るに、ショートカットさせないのが基本的な対策のようである。

できるだけ中央を通らせようという意志は感じる形状である。

現実には多少なりともショートカットされちゃっているけどね。


ところで歩車分離式で自転車はどうやって走るのかという話だが、

この区間は自転車は歩道通行できないので、必ず車道通行のはずである。

歩行者用信号には「歩行者・自転車専用」の標識は付いていない。

それらを考えると必ず車両用の信号に従うことになる。

ただ、これは交差点によるところはある。

自転車も巻き込み事故のリスクから歩行者同様に通行してほしいと考える場合もある。

歩道通行の自転車は「歩行者・自転車専用」の有無によらず歩行者用の信号に従って横断歩道を通行できる。

このため実質的には自転車も歩車分離の歩行者側で対応していることもある。

歩道・横断歩道での歩行者・自転車の錯綜とどちらの方が危険かという話ですけどね。

交差点が詰まっている光景

最近気づいたのだが、イオンお買い物アプリでは午前中だけ使えるクーポンがある。

いつ買い物に行くかはいろいろな都合があるけど、

もし早い時間に買い物に行くならこのクーポンの適用を狙いたい。

というわけで12時までに買い物が済むように考えながら家を出て買い物に。


その途中、交差点で右折(二段階右折だが)しようとすると、

車が交差点に入れなくなっていた。その先の信号の都合で車が詰まってしまったからである。

普段はあまり問題になっていなかったのだが、確かにここは交差点間の距離が近い。

さらにその次の交差点が構造的に複雑でいろいろな問題もある。

昔はよく通ってたのだけど、迂回路ができたので通ることは減った。

その点ではこういうこともあるかもねという感じではある。


最近、Cities:Skylines IIで遊んでいるとこういう光景があって、

といっても十字路ではなくラウンドアバウトの話である。

サウンドアバウトから出る先が詰まることで、入れなくなってしまうと。

環道優先だと言っても、そもそも出る先の道路が詰まってはどうしょうもない。

環道内の車が進めなくなり、全方向から入る車が詰まってしまい、

他の道路にも迷惑を掛けてしまうという状態である。


このゲームでは信号制御に比べてラウンドアバウトの処理能力が高い印象がある。

いろいろ事情はあるのだろうが、信号制御の十字路の場合、

交差点から出られない場合は交差点内に入らないという処理があるように見える。

信号の1サイクルで進める車が思っているより少なくなっていると。

一方のラウンドアバウトは入れる場合は環道まで一旦入る。

そして出られない場合は環道内で待つということになる。

裏返せば環道から出られるようになり次第、すぐ出て行くわけである。


交差点から出られないのに交差点に入るというのは避けるべき場合もあるが、

特に右左折の場合はそういう対応ができるとも限らない。

この交差点でその先の道路を詰めていたのは交差道路からの左折車である。

信号に従って交差点に入った車両は信号が変わっても交差点から出ることはできる。

横断歩道を渡る歩行者や対向車に待たされた車両ではしばしば適用される。


このルールに頼りっきりの悪い交差点というのもあるらしいけど。

「右折できない…」なぜ?対向車多いのに専用レーンない難所 SNSで困惑の声、背景に特有の道路事情 (Yahoo!ニュース)

福岡都心にある赤坂交差点、南側からの青信号を長くしている時差式交差点で、

そのこともあり北側からの右折する車が右折する時間がないという。

一方の青信号の時間を延ばすタイプの時差式交差点というのはT字路ではよくある。

ただ、十字路に適用する場合は青信号が短い方からの右折が難しくなる。

なので、こういう交差点は右折禁止の規制を付けて対応するのが定石である。

でも、なぜかこの交差点はそれをしていないので、ルール上許されている右折がとても難しくなる。

このことの警察の見解は、交差点に取り残された右折車は全方向赤信号の間に脱出できるとのこと。

そこまでして右折を認める必要があるのかは疑問ですが。


交差点の中に入っていると、進めるようになればすぐに交差点から脱出できるので、

これがスムーズな通行に寄与している側面はあるのは確か。

でも、状況によっては交差点内が詰まって進めなくなることもある。

交差点の先の道路が進めないので交差点内を詰めてしまうというのはまた別の問題だが、

こうなるともう手が付けられないのはその通りだろうと思った。


特に日本の都市部では狭い交差点が多いですから、規則的ではない動きをする車が多く、

それがスムーズな通行に寄与している部分があるが、事故の元でもある。

自転車・特定原付、場合によっては一般原付もやる二段階右折ってのも不規則な動きだと思いますね。

直進車と左折車の間を通るということもしばしばあるので。

交差点なのでそういう不規則な動きには十分注意するのが前提ではあるが。

交差点の中にすでに入っている車は進めるようになればすぐ脱出できると書いたが、

そこで確認が不十分でしばしば起こるのが右直事故ってことですね。

早く脱出できればその分多くの車が通行できるけど、それで事故を起こしてはどうしょうもない。

なんで右側通行と左側通行を入れ替える?

日本では見ないスタイルなのだけど……

渋滞と事故を減らす新デザインのインターチェンジ開発がアメリカで進行中 (Gigazine)

Diverging Diamond Interchange(DDI)という高速道路のインターチェンジの一方式なのだが、

右側通行~左側通行~右側通行と入れ換えるという不思議な方法である。


日本では見ないと書いたが、アメリカで近年導入が進んでいるというもので、

ほとんどアメリカ特有と言ってもよいのかもしれない。

この右側通行と左側通行を入れ換える場所は信号で制御されている。

どうにも中途半端な気がするが、これはダイヤモンド型のインターチェンジの構造を少し変えたものである。

日本で見ないのは、そもそも日本にダイヤモンド型のインターチェンジが少ないからというのもあるのかも。


ダイヤモンド型というのは高速道路と出入りするランプと一般道が直接交差するというもの。

コンパクトなのはよいのだが、料金所を設置する場合に数が多くなる欠点がある。

日本でも無料の高速道路や均一制の高速道路では使われることもあるけど、それでも珍しいかも。

欠点は一般道とランプの出入りに日本で言えば右折が発生すること。

右側通行のアメリカで言えば対向車線を横断するのは左折ですか。

それが高速道路をまたぐ両側で発生するので大変なのかもしれない。

そこで考えられたのが右側通行と左側通行を入れ換えるという方策だったようだ。


ただ、入れ換えるところでは信号制御が必要なんですけどね。

とはいえ左折する車両のことは考えなくてよいので、交互に流すだけの簡単な制御で対応できる。

基本的な構造はダイヤモンド型のときと変わらないので、改築は比較的容易で、

それがアメリカで導入が進んでいる理由らしい。


日本では料金所設置の都合もあり、高速道路からトランペット型などで分岐させて、料金所を経て一般道につなぐことが多い。

一般道との接続部は単純にT字路で信号制御で対応していることも多いし、

場合によっては一般道との接続部もトランペット型などで立体化していることもある。

こういうのはダブルトランペット型というのかもしれないが、

高速道路同士のジャンクションでもしばしばみられる構造である。


無料の高速道路と言われて思い浮かぶのは名阪国道だが、

不完全クローバー型が多い印象はあるが、ダイヤモンド型もある。

国道163号線と接続する中瀬ICなどがダイヤモンド型である。

左矢印信号の出せる信号機を使って制御しているようで、

車両が交錯しないように順番に信号を変えているようである。

ここは名阪国道亀山方面~R163大阪方面の流れが多いはずなので、

この向きの青信号が長くなるように制御すれば対応できるのだろうが。


他にもダイヤモンド型の変種としてSingle-point urban interchange(SPUI)というのがあるそう。

これは高速道路の真上の交差点1つで一般道との交差を解決しようというもので、

アメリカで言うところの左折車同士を同時に流せるところが特徴である。

これも日本ではなかなか見ない形なのかなと思う。

東京外環自動車道と首都高速の交差する美女木JCTがスペース上の制約でSPUIになっている。

それぞれ直進する車はそのまま進める。

併設された戸田出入口との関係で、首都高速の大宮方面との直進も想定されている。

SPUIは高速道路の真上に交差点を作るので構造物が大きくなるとか、

歩行者の横断が難しくなるとか欠点はあるが、高速道路同士なら問題ではない……

が、そもそも高速道路同士を信号処理で接続するのは苦肉の策である。

写真を見ると信号注意の標識が大量に設置されている。


でも、SPUIを見て、なんで左右を入れ換えるDDIが必要だったというのはわかった気がしますね。

ダイヤモンド型のインターチェンジを信号制御で対応しようとするとサイクル数が増えるので、

各方面に均等に利用があるようなインターチェンジでは対応しにくい。

そこをシンプルに解決できる方法というのが左右を入れ換えるというやり方だったんだろうな。

ただ、やはり左右を入れ換えるというのは混乱を起こしやすいようで、

あまりよい方法とも思えないところはある。アメリカ特有なのもそんな話なんだろうな。