4Kテレビをどう使う?

先日、ビックカメラの通販サイトをウォッチしていたら、4Kテレビがずいぶんお手頃な値段になっていた。

いや、4Kテレビってだけなら、すでに安いのはあったんだけど、BS4K対応チューナー付きは高かった。

ところが、放送開始から半年ほど経って、BS4K対応の第二陣が出つつあるようで、1つ前のモデルがお手頃な値段で買えるようになっていたようだ。

いろいろ考慮した結果、SHARP AQUOSの45型4Kテレビを購入した。

9万円弱だが、たまっていたポイントを放出して8万円ほどだった。お手頃になったといってもそれぐらいはする。


そもそも、これまで使っていたテレビは独立時に中古で購入した22型のテレビ、これもSHARPですね。

1台4役の中古テレビ

このテレビはPCのディスプレイとして使用することも意識して、フルHDであることを条件にしたが、なかなか選択肢が少なくて大変だった。

32型以下の比較的小型なテレビという観点では1366×768pxでもあんまり問題ないのかも知れないが。

それでも22型の1種類だけは1920×1080pxなんですけどね。


ところが実際に使ってみると、テレビ視聴時を中心に画面の小ささが気になる。

テレビの視聴距離としてはテレビの高さの3倍程度が適正とされているが、高さ30cmのテレビだと1m程度が適正ということになる。

いくら狭い部屋でも、テレビ視聴時に1mの距離というのは実態に合わない。

PCのディスプレイとしても22型はやや小さい気がする。

それでもフルHD対応のテレビの少なさを知っているので、なかなか手が出なかった。

そんな中で、4Kテレビというのは、いろいろなメリットがあるのではと注目していたのだ。


22型の2Kテレビを、45型の4Kテレビに買い換えるということは、まさに従来のテレビを4枚並べることにほぼ等しい。

画素密度としてはこれぐらいが限度なんでしょうね。45型ってのは4Kテレビではもっとも小さな部類なので。

その上で、どういう使い方ができるかということである。

当然のことながら4K・HDR(に対応していること。

現状でそれをフル活用できるのは NHK BS4Kぐらいしかないのが実情だと思うが。(民放では4K制作番組が少ないのが実情だそうなので)

PCも4K出力が出来る。といっても現状の環境では HDMI 1.4 でできる範囲なので、リフレッシュレートは30Hzに制約されるが。

(画面のリフレッシュレートは60Hzが一般的だが、HDMI 1.4では2Kは最大で120Hzまで対応している)

ゲームで遊ぶわけでもないし、とりあえず4K 30Hzでもメリットはあるということで。


このテレビはAndroid TVを搭載している。

アプリを追加できるが、結局はビルトインのYouTubeとかGyaoとかAbemaTVぐらいしか使い道はない。

ただ、試しにVLCをインストールしてみたら、それでPCの動画が再生できたので、拡張性は確かにある。

Androidのスマートフォン・タブレットを使っている人にとってはChromecastで画面を転送できるメリットもある。

(ChromecastはAndroid TVの機能ではないけど、Android TVならばChromecastはあるはず)

それと、HDMI入力2が ARC(Audio Return Channel)対応になった。

通常、テレビはHDMIを映像・音声の受信に使うが、ARC対応のポートではその逆に音声の送出が出来る。

これが何に使えるかというと、テレビの音声をサラウンドヘッドホンシステムに送れるということ。

HDMIまで5.1chで来てるから

これはでは、Blu-ray→ヘッドホン→テレビ しかできなくて、PC→ヘッドホンはアナログ接続をしていたが、

ARC対応になったことで、放送→テレビ→ヘッドホン と PC→テレビ→ヘッドホン のフローが使えるようになった。(当然、デジタル伝送)

まぁもっとも常に有効化すると、テレビの電源を入れると自動的にサラウンドヘッドホン側に音声が出力されてしまうので、

必要時以外はサラウンドヘッドホン側でARC受信できないモードにしているんだけど。でも必要な時はすぐに使える。

もっとも光デジタル出力がテレビに付いているので、それを使うのが正攻法のような気もするが。意外だったが。


テレビが届いて、据え付け作業をしていたわけだけど、45型でもかなり大きくて重くて大変だった。

設置するまではなんでこんなの買っちゃったんだろと思いながらの作業だった。

まだ梱包材置いたままだけど、これを捨てるのも大変そう。

それでアンテナ(というかCATV)を接続して、HDMIを接続して、電源を接続して使えるようにした。

Android TVなので、Googleアカウントを設定するところもあって、そこはAndroidタブレット併用で行う。

HDMIについては標準で互換モードになっているので、フルモードにして4K HDR対応にしておく。

これでHDMI1とHDMI2が4K HDR対応になる。残りは2Kだが。


その上でPCで設定をする。解像度を3840×2160にして、表示スケールを150%に設定した。

高解像度の画面で使う場合、スケーリングをしないと文字などが小さくなりすぎる。

今回、150%に設定したが、これ通常20pxで表示するものを30pxで表示するようになるということ。

2Kから4Kになって解像度は縦横2倍になったが、150%でスケーリングするので、実質的な作業スペースは縦横1.33倍、面積で1.8倍ですね。

一方でスケーリングというのは、アプリによるが、単純な拡大ではなく、文字などはなめらかに表示されるし、サムネイルなども高解像度になる。

4K・8Kの生かし方として、高精細化というのもあるけど、1画面に表示できる情報量が増やせるというメリットもある。

このPCの表示では、150%へのスケーリングで高精細化、1.8倍の作業スペースで情報量増ということで、解像度増を両方に割り振った形である。


もっとも画面サイズが大きすぎて、PCの画面としては端の方は見にくくて使いにくい面もある。

そこでこういう使い方もあるんじゃないかということで考えたのが、PinP(Picture-in-Picture)表示である。

画面の一部に小さな画面をオーバーレイさせる機能で、単純な2画面だと両方の解像度が下がるところ、PinPならば主画面の解像度は維持される。

これも4Kの情報量増のメリットを生かしたものと言える。

従来はリモコンに「2画面」ってボタンがあったが、なくなっていて、ツール→視聴操作→2画面 と深くなってしまった。

従来のPinPに相当するのは「子画面表示」のようで、これでPC画面を表示しながら、テレビ(2K)も表示できる。

ところが、子画面表示にして気づいたのは、子画面の場所が左下から動かせないこと。サイズも変えられない。

従来は四隅どこにでも動かせたし、サイズが変えられたのだが……

本当は右上に表示して、画面サイズの1/9ぐらい(縦横1/3程度)に大きくして表示したかったのだが。


気になって色々調べていて判明したのは、SHARP以外のメーカーの4KテレビはPinPに対応していないらしいということ。

前からSHARPだったから当たり前の機能だと思っていたのだが、どうもそうではないらしいと。

過去には対応していたメーカーでも最近はやめてしまったとかで、今もPinPに対応し続けているのはSHARPぐらいなんだとか。

そう考えるとPinPに対応しているだけで御の字なのかも。PinPは4Kだからこそ必要なはずの機能なんだけどなぁ。

左下だとWindowsのタスクバーと被るという明確なデメリットがあったが、そこは右端に動かせるので、それで妥協することにした。

本当は表示場所・サイズ固定なのも不満だけど、それでも2KでPinPを使うよりはきれいに大きく表示できるし。

ちなみにPinPでは子画面側の音声を選択することも出来るので、PCの画面を大きく出しながら、テレビの音声を楽しむこともできる。


果たして4Kテレビのメリットがあるのかと問われると、やや難しい面もあるんだけど、

PCでは4Kのメリットがいろいろ生きている気はする。

ただし、PCの4K対応という点では、60Hzにも対応していなければ、HDRにも対応していない。

接続方式はHDMIで現状と互換性があるので(ただし接続距離はシビアとのこと)、単に新しいグラフィックカードを付ければよい。

AMD Radeon RX500シリーズなら問題なく、安ければ1万円以下で買えるので、そんなにハードルは高くない。

(Radeonで書いたのは、現状がAMD APU内蔵のRadeonを使っているから。)

問題はその必要があるのかということで、4K 30Hz SDRでもあまり問題ないし、十分4Kのメリットが生きていると言える。


テレビの4Kだが、確かにNHK BS4Kはきれいだが、まだコンテンツが……という感はある。

でも、NHKはお金持ちですから。4K制作の環境をどんどん整えているだろうから、これは時間の問題かも知れない。

放送以外の4Kコンテンツはまだアテはないかなぁ。

Ultra HD Blu-rayという規格はあるけど、そもそも2KのBlu-rayすら道半ばという感もある。

もうさすがにDVDは時代遅れという認識になりつつあるが。でも、未だにDVDだけしかないのもあるし。(逆にBlu-rayしかないのも増えたが)

もともとBlu-rayプレイヤーは外付けだし、4K HDR対応ポートは2つあるので、対応自体は容易ですけどね。当面考える必要はないと思うが。

軍艦旗を掲げて救援活動

大雨により佐賀県で大規模な冠水が起きて、住民らの救助や、孤立した病院への物資輸送にゴムボートが活躍した。

消防・警察だけでなく、自衛隊もゴムボートを出していたのだが、ちょっと不思議な光景が。

【動画あり】病院の孤立続く 自衛隊が救助開始 大雨から一夜の佐賀県 (西日本新聞)

旭日旗を掲げたゴムボートが救援活動をしている写真が掲載されている。

実はこれは海上自衛隊のゴムボートなのだが、自衛艦に掲げるのと同じ旗を掲げている。

ゴムボートに旗を掲げるというのは珍しい光景だと思う。


そもそも、船はどういうとき旗を掲げる物なのか。

船舶法では、日本船籍の船だけが日本国旗を掲げられ、日本船籍の船は法令の定めにより国旗を掲げるように規定されている。

ここでいう船舶というのは動力を持つ船のことで、手こぎ船 や はしけ は船舶ではない。

船舶法施行細則では、外国の港を出入りするとき、外国貿易船が日本の港を出入りするとき、役所から指示があったときに船尾に国旗を掲げることになっている。

ということは、外航船は港に出入りするときは国旗を掲げる義務があるが、内航船は必ずしも国旗を掲げる義務はないと。

もちろん、日本船籍であれば国旗を掲げる権利はありますから、大型船を中心に内航船でも国旗を掲げていることは珍しくないだろう。


一方で、海上自衛隊の船舶は船舶法の適用を受けないと定められている。

そして、自衛隊の使用する船舶には、自衛艦旗を掲げることが定められている。

ゴムボートが掲げている旭日旗こそが自衛艦旗である。

国際的な慣例で、船が掲げる旗には 商船旗 と 軍艦旗 の2種類があって、商船と軍艦で旗を使い分けるんですね。

日本では国旗と商船旗は同じだが(というか商船旗が国旗になった)、イギリスなど国旗と商船旗が異なる国はけっこうあるそう。

いずれにせよ目的は船の国籍を表すこと。使用先が異なるだけのことである。


海上自衛隊が持ってきたゴムボートは、通常は護衛艦に積載される。

もともと海上で使うことが想定された船で、なおかつ状況によっては海上での実力行使に使われるそうである。

警察・消防のゴムボートもそうだし、陸上自衛隊のゴムボートもそうだと思うけど、河川・湖沼での使用を想定したものであるところ、

海上自衛隊のゴムボートは海上で一人前に活動できる船というのは大きな違いなんだろうと思う。

だから、ゴムボートといえども、自衛艦旗を掲げているんじゃないだろうか。


陸上での災害に対して、海上自衛隊が出動すること自体はありそうだが、

ただ、航空部隊の出動だったり、海上輸送だったり、まさか陸上で「自衛艦」を使うことなんてそうそうあるまい。

なかなか水が引かない中、海上自衛隊の活動は大きな助けになったんじゃないだろうか。

河川事務所がポンプ車を使った排水を進めた結果、今日の午後には、船に頼らずとも移動できる程度には排水が進んだようである。


最大でポンプ車16台を動員して、60時間以上かかったということで、とてつもない状況だったことがわかる。

そもそも、大町町周辺は、海抜ゼロメートル地帯で排水が悪く、雨水を排出するポンプを整備して、浸水害を防ぐようにしてきた。

佐賀・大町一帯、冠水拡大なぜ 海抜ゼロ排水不良に (西日本新聞)

ところが、ポンプが整備されることにより、別の問題が顕在化してきた。

それは、雨水の排出により河川の水位が上がってしまうこと。過去には堤防の決壊に至ったこともあったようだ。

その反省から、六角川では雨水の排出を制限する「調整運転」という仕組みが確立されているようである。

一部地域では浸水害が起きるが、広範囲に洪水被害が出ることが防げるというわけ。

あまり好ましいことではないが、数年に1回、こういうことが発生しているのが実情だそう。


根本対策としては河川の流下能力を向上させることが必要だが、これが難しいそうなのだ。

軟弱地盤かつ有明海の潮汐の影響のため、河道掘削してもすぐに土砂が堆積してしまうんだとか。

六角川について (武雄河川事務所)

比較的効果のある対策が遊水地だったそうで、下流部の洪水対策には一定の効果が出ているようである。

ただ、それ以外の対策はなかなか効果を発揮しきれていないようで、河川事務所の資料には対策方法には調査・研究が必要とまで書かれている。

河川改修には時間がかかるものだが、この地域ではそういう問題だけではないようだ。

悪臭は雨水の通り道からやってくる

市内の商店街で飲食店の建ち並ぶ一つの通りが下水臭いことがあるのは以前から気になっていた。

時に客引きもはびこるような通りだし、歩行者が多い通りにもかかわらず歩行者に優しくない事情もある。

とはいえ、いくら臭くても、客引きが煩わしくても、交通安全上の課題を抱えていても、

うちから最寄り駅の1つに行く合理的ルートだから、仕方なく通るんだけど。


悪臭対策は市も対策に取り組んでいるようで、広報でも時々特集がされていたが、

どうしてこういう問題が起きるのか、明確な理由がやっとわかった。

ビルピット/臭気対策についてビルピットとは (東京都下水局)

地下階から下水を排出するのに ビルピット と呼ばれる貯水槽を使うことが一般的なようである。

このビルピットから下水への排出はポンプで間欠的に行われるのが通常だそうだが、

下水の滞留時間が長すぎると下水が腐敗してしまい、それが悪臭の原因になると。

さらに厄介なことに、この地域は合流式下水道なので、道路に設けられた雨水ますも下水管につながっている。

腐敗した下水を下水管に出したら、その腐敗臭が雨水が流れ込むルートで公共空間に放出されてしまう。

だから、分流式下水道の地域では問題は顕在化しにくいのかもしれない。(それでもマンホールなど放出されうるところはあるが)


対策としては、下水の滞留時間を短くするということが考えられる。

排水周期が長くなりすぎないようにする、低い水位まで排水できるようにする、下水量に対して適正なサイズに貯水量を減らすなど。

あと、設備のメンテナンスを適正に行うだけで改善されることもあるようだ。

厨房排水など、油分が多すぎる排水はグリストラップなど、前処理を行う設備を設けなければならない。

本来はここでトラップされた固形物や油分は、定期的に清掃して取り除く必要があるが、

メンテナンスが行き届かず、ここで腐敗が進んでしまうこともあるようだ。

ビルピットも定期的な清掃が必要だが、実情によっては清掃回数を増やすなどの対応が必要になる。


合流式下水道の下水管と道路に設けられた雨水ますがつながっているというのは、

原理的には当たり前のことだけど、言われるまで気づかなかった。

とはいえ、新鮮な汚水であれば、ここから臭気が上がって来ることはあまりないよう。

より下水の質が問われるということだけのようだ。

別に分流式なら許されるとかそんなことはないんですけどね。ただ、合流式よりは条件はよいので。


原因となる建物の特定はなかなか難しいらしく、行政も手を焼いているのが実情なんだとか。

商店街と市が一丸となって対策を進めた結果、地域によってはかなりの改善効果が出ているようである。

問題の通りもゆくゆくは改善されるのかも知れないが、原因によっては大がかりな対策が必要で時間がかかるかもしれない。

なにしろ行政側が直接対策できるわけではなく、建物所有者がやらないといけないことなので。

サーキットプロテクタを入れる

最近、試験対象の機器の電源ON/OFFを行うために、電源ラインにサーキットプロテクタを挿入した。

もともとはコンセントでプラグをいちいち挿抜していたのだが、

なんかイマイチだなと思い、ちょっと前に定格電流を間違えて買って余っていたサーキットプロテクタを挟むことにした。

サーキットプロテクタって、過電流が流れたら切れるスイッチで、家庭のブレーカーにも入っているやつだね。


プラグを挿抜するのは、電源ON/OFFの方法としてはわかりやすいが、頻繁に挿抜するためのものでもないしね。

それで、電源ケーブルの途中にスイッチの付いた「こたつコード」のようなものを使っている人もいた。

それを思い出して、そういえばサーキットプロテクタ余ってたよねということで、電源ラインに挿入したのだった。

過去にも、電源をON/OFFするという試験を行うときに臨時でサーキットプロテクタを挿入したことはあったが、

プラグの挿抜で済むようなところに、サーキットプロテクタを入れるのはあんまりやらない。


作業性の改善効果は大きくて、プラグを挿抜するよりスイッチON/OFFの方がよっぽど楽で、

今まで挿抜するプラグを間違えてしまうこともあったが、そういうこともなくなった。

サーキットプロテクタの端子部が露出しているので、万が一指が触れてしまったら感電しそうだなということで、

手元にあったプラ板を切って、端子部を覆うように取り付けておいた。

簡易な対策だが、これで安全・確実に電源をON/OFFできるようになったと言えそう。

うちの製品に組み込んだときもそうだし、家庭のブレーカーでも、端子部が露出しないようにカバーを付けるのが一般的なところではあるので。


コンセントでプラグを挿抜するというのは、シンプルな電源ON/OFF方法だと思うし、

はんだごて は席を外すときは必ずプラグを抜くことが、安全面から職場のルールになっている。

はんだごて 自体にもスイッチはあるが、プラグが抜けているというところで確実にOFFであることがわかるというのが理由。

家庭用の機器だと、それこそ こたつ はケーブルに付いたスイッチで電源をON/OFFするけど、

ほとんどの機器はそれ自体にスイッチが付いているから、あえてプラグを挿抜する理由は乏しいが。


一方でプラグで電源をON/OFFできないところは、スイッチがないと安全なメンテナンスができない。

家庭のブレーカーで、契約ブレーカーや漏電遮断器の下に、さらに部屋ごととかにサーキットプロテクタが付いているのも、

工事などのときに、部屋などの単位で電源を切って安全に作業できるようにするという目的もある。

もちろん、過電流が流れたときに危険な状態にならないようにというのもあるけど。


他の対策としてはスイッチ付きの電源タップを使うという方法もあって、それでやっている人もいたはず。

とはいえ、実情としてはプラグの挿抜でやっている人が多いですかね、

頻度が低ければ妥当な方法とは思うけど、サーキットプロテクタなどスイッチを挿入する方法がもっとも妥当だったな、

ということをサーキットプロテクタを組み込んでから思った。

やっぱり明示的なスイッチはあった方がよい。容易に挿入できるはさておき。

火葬したときの骨以外の部分

火葬したとき残る灰から、貴金属を取り出すことがあるという話は聞いていたが、

実は資源の有効活用という以上の意味があるようだ。

火葬後の残骨灰、貴金属どう扱う 1円で受託する業者も (朝日新聞デジタル)

日本では火葬後、骨を拾い上げて、それを墓に埋葬するわけだけど、

骨のごく一部だけを拾い上げることもあるし、そうでなくても骨の形をしていないものを拾い上げることはないのでは?

そうして残されたものを残骨灰というそうだ。排ガスから電気集塵機で集められた塵もここに含まれるとのこと。


ここでは大津市の例が書かれているが、残骨灰を寺に設けた「霊灰塔」に安置していたが、

満杯になってしまい、どうしたもんかと。

そこで業者に依頼して、骨とそれ以外に分離して、骨は返却してもらい市内で安置、残りは業者が処分することにした。

返却される骨は残骨灰の1/10未満の体積ということで、市内で長期にわたって安置できる。

一方で骨以外というのは、棺などに由来する成分もあるが、歯の治療などに使われた金属成分なども含んでいる。

有害な成分を含むこともあるので適正な処理が求められる一方で、有価金属はリサイクルしているのが実態だから、

適正な処理と有価金属の売却の両面を考慮して、業者とやりとりする金額を決めたようである。


確かに、火葬して残る物が全て遺体に由来するものとも限らないよね。

骨だけにすると1/10未満の体積になるというのはけっこうな驚きだが、確かにそんなもんなのかもしれない。

大津市では骨は返却してもらっているが、業者も骨の安置場所を確保しているようである。

全国残骨灰精霊供養 (大本山總持寺祖院)

市町村によっては骨を戻されても安置場所がないという事情もあるようだ。

いずれにせよ骨の部分については、丁重に扱うべきというのは共通しているようだ。


故人の尊厳を軽視しているんじゃないかという話もあるが、有価金属の売却というところへの抵抗なんじゃないだろうか。

お金が絡まなければ、骨と骨以外に分けて、それぞれ適切な方法で処理しますというだけのことなんだよね。

骨とそれ以外という線引きはけっこう納得感はあるような気がするし、環境保全という観点でも納得できるんじゃないのか。

一般的な焼却灰の処分でも、有害物質の無害化を行う中で、有価金属を取り出すのはごく一般的なことで、

それと同じことを残骨灰の骨以外の部分に適用しているということ。


そう考えると納得感はあると思うのだが、あとはお金の問題ですかね。

何らかの形で売却益を得ている場合は、斎場の整備などに活用されるのが一般的なようだ。

この記事の最後のコメントで「貴金属の売却益は地域で生きた証しとして地域振興に充てる方法や、京都市のように売却しないという判断もあると思う。」とあって、

残骨灰に含まれる有価金属は、地域への遺し物という説明にはしっくり来た。

有価金属の回収ばかりに気が行っては、尊厳を軽視していると言われるだろうけど、

持続的な埋葬と環境保全のためという目的も大きいわけですから、その前提は重要だと思いますね。

協力ライブでポイントを追求するということ

「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(ガルパ)は、協力ライブがゲームの基本になっている。

協力ライブではない、フリーライブというのもあるのだが、報酬が大きく違うので、

特にこの曲でプレイしたいとか、そういう意図がなければあまりやらない。


ガルパの特徴的なところだと思ったのだが、イベントポイントにメンバーボーナスというのがあって、

イベントごとに指定された属性・指定された5人のメンバーが一致すると獲得ポイントが増える仕組みになっている。

メンバー・属性が一致して、なおかつステータスなどが高いものを揃えるのがやり込み要素なんだろうと。

ガルパに登場するメンバーは25人、それと4属性の組み合わせで、それぞれ☆4とか強いのがあればよいが、

実際はなかなかそうもいかないので、☆3であっても一線級の活躍をすることは多いわけだ。

☆3すらメンバー・属性一致で5人編成するのは難しい気はするけど、長く続けてストックが積み上がってくるとそれなりになるんでしょう。


ところがこの仕組みによる弊害を感じている人もいるようだ。

ガルパの協力ライブでは5人で持ち寄ったセンターのスキルが発動する。

スコアを重視する人にとっては「5~7秒間(スキルレベルによって変化)スコア100%UP」じゃないと困るという話があるそうだ。

どのスキルが発動するかによって、自分の獲得スコアにも、他人の獲得スコアにも影響する。

全体のスコアにスキルがどれぐらい寄与するかというと、

メンバー5人全員が「7秒間スコア100%UP」で揃った場合、スキルが全くない場合の1.5倍ほどになるようだ。

ただし、メンバー・属性一致 かつ スコア100%UPスキル(☆4の一部しか持っていない)が揃う人ばかりではなく、

スキルを重視すればメンバーボーナスに妥協が必要で、メンバーボーナスを重視すればスキルに妥協が必要となる場合は多い。


ガルパの獲得スコアについて調べてみたのだが、

(一定ポイント + スコアボーナス + トータルスコアボーナス )×(1+イベントボーナス)×ブースト倍率 で求まる。

スコアボーナスは自分のスコアに単純に比例する。

トータルスコアボーナス は協力ライブのときのみ加算される。トータルスコアから自分のスコアを控除したものに比例するようだ。

スコアボーナスとトータルスコアボーナスの重み付けは 5:2 のようだ。

僕の場合 一定ポイント:スコアボーナス:トータルスコアボーナス = 1:2:1 ぐらいですかね。

獲得スコアが増えれば一定ポイントの占める割合は減るだろうけど、それでも20%ぐらいが一定ポイントかね。

そりゃフリーライブじゃ効率が悪いわけだ。単純に考えても 3/4 ぐらいになってしまう。


あと、楽曲・難易度による影響も小さくないようだ。

基本的に難易度が高いほどスコアは高くなる傾向にあって、HARDよりEXTRAの方が獲得ポイントがよい傾向がある。

ただ、同じEXTRAという難易度でも、全てのノーツにPERFECT判定を出した場合の理想的な数字で、最大1.2倍以上の差が付くようである。

もっともむやみに難しい楽曲はコンボが伸びないとか、ライフがなくなってしまうとか、問題はあるのだが、

獲得スコアが高くなる楽曲が極端に難しいとも限らないようで、そういう楽曲は特に好まれる傾向にあるようだ。

理想的にはもっとも獲得スコアが高くなるらしい「天下トーイツAtoZ」の場合、HARDの理想的なスコアはEXTRAの92%程度になるとのこと。

一方、理想的な獲得スコアが低い部類の「ティアドロップス」の場合、EXTRAでも「天下トーイツAtoZ」の82%に留まるとのこと。

獲得ポイントの相当割合がスコアに比例することを考えると、楽曲選択の影響はけっこう大きそう。

それが全員の獲得スコアにも影響することだから。難易度の選択は人によって違うにしても、難易度選択以上に楽曲選択の方が影響しうるわけだから。


以上のことを考えると、協力ライブでの獲得ポイントに影響する要素としては、

  • 楽曲(EXTRA同士でも最大1.2倍以上の差・全員に影響)
  • 協力ライブ参加者5人のセンターのスキル (最大1.5倍程度・全員に影響)
  • 各人のバンドの総合力(センター以外はスキル不問)・ノーツの判定 (自分:他人=5:2の寄与度)
  • 自分のバンドのメンバーボーナス (最大150%アップ・自分だけに影響)

楽曲の影響度はそれなりにある一方で「おまかせ」を選ぶ人が多いから、あまり同じ楽曲ばっかり選んでも飽きるしという考えは多そう。

まぁ1.2倍は極端ですけどね。それでも1割程度の影響はあると見た方がよさそうだけど。


メンバーボーナスを重視すればスキルに妥協が必要となるというのはどういうことかだけど、

5人で持ち寄ったスキルがもっとも理想的な場合1.5倍になるということだが、

うち1人がスキルへの寄与度が1/5程度のメンバーをセンターにしたとして、1.42倍になったとする。

その代わり、メンバーボーナスを140%(属性一致)から150%(属性・メンバー一致)に高められたとする。

イベントによるのだが、同時にエリアアイテムによる恩恵が得られる場合も多い。

もっとも理想的にエリアアイテムが働いた場合で1.625倍、属性のみ一致だと1.2倍なので、

センターが属性一致からメンバー一致になる影響はもっとも理想的に (1.625×5)/(1.625×4+1.2)=1.06倍。

他にも影響する要素はありそうだが、この3つを考慮すると、

獲得ポイントは { (0.42 + 1.42×(1.06+0.4))×2.5 }/{ (0.42 + 1.5×(1+0.4))×2.4  }=1.03倍程度になる計算だ。(0.42は一定ポイント分を20%として考慮)

ただ、他の人にとってはスキル寄与度減は直接的に影響する一方で、

メンバー総合値増は自分のスコアボーナスの10%程度の重みでしか影響せず、メンバーボーナスは全く影響しないから、

獲得ポイントは{ 0.42 + 1.42×(1.0+0.406) }/{ 0.42 + 1.5×(1+0.4)  }=0.96倍 ということで、4%減になる。

1人で4%減が4人積み重なれば15%減ぐらいになるのかな。


もちろん、他人の総合値・ノーツ判定も影響するのだが、

1人あたりにすれば他人スコアの寄与度は 0.8×(2/7)×(1/4)=6%程度であろう。

1人の獲得スコアが半分になったとしても3%減なのに対して、

スキル以外はかなり真っ当なケースで4%減っていうんだから、いかにスキルの影響が大きいかという話である。

スコア減になれば自分の獲得ポイントも大きく減るし、スコアは実力などでいかんともしがたい部分もあるが、

スキルの寄与度が低下しても自分の獲得ポイントが増えるのは普通のことであるから、そこに非対称性があるというわけである。


この問題の回避策としては、理想的なスキルを持っていて、できるだけ獲得スコアの高い人と協力ライブをするということ。

ガルパの協力ライブは総合値ごとに4つのルームがあるので、要求される総合値が高いルームにいけば、

スキルも他人の獲得スコアもよくなる傾向はあると思うが、実際のところもっともハイレベルなマスタールームもそんなに難易度が高いわけでもない。

しかも、メンバーボーナスを重視するか、スキルを重視するかというところに非対称性があるのは同じで、

さらに言えば、メンバーボーナスを重視した方が、総合値が上がり、マスタールームに入りやすくなる傾向がある。(イベントによる)

というわけでマスタールームはこの問題の解決になっていないというのが、上位報酬狙いの人の考えのようである。

いろいろなプレイヤーがいる中で、全員が理想的なスキルや、高いスコアを得られる実力を持っていると言うことはできなくて、

それは最上位のマスタールームも例外ではないというのは、総合値の要求からすれば、どうしょうもないことではないか。


そこで、プライベートルームを使って、理想的なスキルを持っていて、できるだけ高いスコアを獲得できる人ばかりを集めることを考えるのだという。

これは理にかなった考えだが、問題はどうやってそんな人を集めるかである。

Twitterなどで集めることが一般的なようだが、約束事を守らずにプライベートルームに入ってくる人がいるとか。

妨害目的でやっているのでは? という説もあるようだが、それが妨害として機能するのは確かである。

スキルの影響度が最大5%ぐらい、スコアの影響度が最大6%ぐらい、1人だけで他の人の獲得ポイントが最大1割ぐらい削れる計算なんかね。

もっともそういうことになれば、プライベートルームは不成立になってしまうだろうが。


この問題の緩和策になるかと期待されているのが、今月末に追加されるグランドルームである。

グランドルームはさらに高い総合力が要求されるので、ハイレベルなプレイが期待できる。

ただ、そのとき開催されているイベント次第では、かなり入りにくいことは考えられるし、

逆に総合力ばかりを重視すれば、比較的容易に入れてしまうのではということで、問題の解決にならないという見方もあるようだ。

上位狙いの人が求めるところは、一にスキル、二に獲得スコアのようだから、

総合力とスキルは直接関係ないし、総合力に対して獲得スコアが伴うかはその人の実力次第でもある。

今のマスタールームよりは期待値は高いが、過度な期待はできないというのが大方の考えのようである。


これらの問題を根本的に解決する方法は何かと考えてみると、

他の人のスキル・スコアに依存せずに高いポイントが獲得できるということで、協力ライブの否定である。

実際のところ「対バンライブ」(自分のバンドのスキルだけが発動し、他の参加者とのスコア順位によってボーナスが加算される)を行うイベントは、

ここまで書いてきた要素のうち、自分の獲得ポイントに影響しうるのは楽曲ぐらいしかない。

しかも楽曲も観点が少し変わってきて、自分のスコアが高く、他の人のスコアが低いのが理想で、

あえて難易度が高すぎる楽曲を選ぶ人もいるとかなんとか。それが本当によい戦略かはさておき。


イベントポイントの計算を見ると、なんかひどいゲームだなぁと思うよね。

全体としては魅力的なところは多く、何よりポイントを追求するのは上位狙いの人が主である。

上位狙いの人 あるいは 上位狙いに協力できる人 と それ以外の人 でうまくすみ分けができればよいというのはある。

ゲームシステムでの工夫も必要なんじゃないかと思う一方で、他の手段もあるかもしれない。

プライベートルームはすみ分けの方法としては基本的によいと思いますけどね。悪意を持って妨害されると弱いかもしれないが。

カードを引き出しに入れておくぐらいなら

先々週に父と会ったときに、財布の中にいろいろカードが入っていて、

という話をしていて、僕よりもさらに倍ぐらいカードを財布に詰めているというからなんとも。

それで、最近ファミペイのためにファミマTカードを作ったという話をしていた。

以前からファミマTカードを持っていた僕にとってみれば、ファミマでの優遇がなくなってからファミマTカードを作る人がいるとは思っていなかったが、

確かにファミペイにキャッシュレスでチャージする手段はそれしかないのである。


これはすでに聞いていたのだが、父はPayPayのためにYahoo!カードを作っている。

Yahoo!カードをクレジットカードとして使うこともなくはないと言っていたが、

優先度としては低いようで、あまりクレジットカードとしては活用されていないようである。

ファミマTカードについてはさらに後発ということで、クレジットカードとして使う気はまったくなさそうだった。

TカードとしてもYahoo!カードがあるし「もう引き出しに入れておけば」と助言したのだった。


引き出しに入れておくクレジットカードというのはしばしばある。

僕だと、緑色のセゾンカードがそうで、これは永久不滅ポイントのためだけに維持している。

もともと決済手段として活用していたが、状況の変化で永久不滅ポイントだけが残ってしまったということである。

弟が「Amazon Mastercard」について、引き出しにしまっておくカードだという言い方をしていたが、

これはAmazonでの決済目的だけに使うので、プラスチックカードを持ち歩く必要はないということ。

それもどうかと思うが、Amazonでよく買い物する人にとっては大きなメリットがあるようである。


ここで思ったのだが、果たしてプラスチックカードを発行する必要はあるのかということである。

PayPayにしてもファミペイにしても、グループ内のクレジット会社への誘導というのは1つの目的だと思う。

Yahoo!カードを発行するワイジェイカード(旧 KCカード)はヤフーの子会社だし、

ファミマTカードを発行するポケットカードはファミリーマート・伊藤忠商事の関連会社である。

もちろん一般的なクレジットカードとしても使ってくれれば、それに越したことはないが、

父のようにPayPayを含む他の支払い手段との兼ね合いでクレジットカードとしての出番無しという考えになるのは普通だと思う。


ふと気になってプラスチックカードを発行しないクレジットカードがあるのかと調べてみたら、どうもあるらしい。

Orico Virtual Card (オリコ)

JCBブランドだけだが、プラスチックカードがない以外は普通のカードのように見える。

バーチャルカードということで、基本的には通信販売などでの使用が想定されるが、

iD・QUICPayにも対応しているということで、おサイフケータイとの組み合わせで実店舗で使うこともできるようだ。

さすがにETCカードを付帯させるのはできないらしいが、その他の機能は一般のクレジットカードと差はなさそう。


こういうクレジット会社こそバーチャルカードをやるべきじゃないかと思うけど、やっぱりそれなりのインフラが必要なのが問題ですかね。

ただ、バーチャルカードであっても、実店舗でバリバリ使える時代が来ているのだから、考えてもいいと思いますけどね。

ICチップが埋め込まれたプラスチックカードを作成して、簡易書留などで送るのがなくなるのはお互いメリットでしょう。

ワイジェイカードにしても、ポケットカードにしても、社内的には検討されてる可能性はありますけどね。

カードを不発行にするにしても、通販での利用は狙いたいだろうから、国際ブランドのクレジットカードのインフラには乗っかることになりそうですが。

電子マネーのチャージという目的だけなら国際ブランドも関係ないんだけど、さすがにそこまではやらないでもとは。


そもそも銀行チャージならそんなこと考えずともとは思うんだけど、

グループのカード会社にリボ手数料を落としてもらおうというのが動機ではあると思うので、

一定の信用があるのなら、クレジット会社を介してもらった方がありがたいというのはあるかもしれない。

そのためだけにクレジットカードなんてアホらしいとは思うんだけど、

プラスチックカードの発行さえなくなれば、本人確認も写真で問題ないし、そんなに難しいことでもないんだよね。

逼迫してなりふり構わないコード

IATA航空会社コードというのはとても逼迫したコードである。

航空会社を表現するのにわずか2文字しか使えないというのだから。

IATA航空会社コードは、全ての航空会社にとって必要なものではないが、

国際定期便を運行する会社にとってはほぼ必要なもののようである。


そもそもIATA航空会社コードは、伝統的にはアルファベット2文字だったが、

これではとても間に合わず、歴史の浅い航空会社では数字が入っていることもある。

通常、飛行機の便名は、IATA航空会社コードと4桁以内の数字を組み合わせて表される。

たとえば、日本航空(JL)の成田→クアラルンプール便だと JL723 のように表現される。

数字は入るとどうなるかということだが、エアアジアX(D7)のクアラルンプール→大阪(関西)→ホノルル便はD7 1 のように表記される。

紛らわしいと思って空白を入れたけど、空白を開けずにD71のように書かれることもあり、航空会社と便名の区切りがわかりにくい。

アルファベットと紛らわしい数字である0,1も航空会社コードに使われている。

たとえばドイツポストの航空部門の1つ「DHL Air UK」の航空会社コードは D0 となっているなど。

数字が入っていたとしても、中国の春秋航空(9C)だと 上海→茨城便が 9C8987 のようになって、あんまり紛らわしくない例もある。


その逼迫っぷりを調べてみた。

Airline and Airport Code Search (IATA)

その結果、アルファベット2文字の組み合わせは676通りの組み合わせがある中、615個が使われている。これは91%が使用中ということ。

アルファベットと数字の組み合わせは520通りある中で、406個が使われている。

こちらはまだ少し余裕があるが、それでも78%が使用されている。

こだわらなければ何らかのコードは取得できると思われるが、数字を入れても選択肢は少ない。

例えば、Aから始まるコードで空いているのは A0, AB の2つに限られている。


ところでこのリストを見ていると 7G* のようにアスタリスクのついたコードがある。

英語版のWikipediaを見てみると、それは「controlled duplicates」だと書かれている。

地理的に離れていた地域航空会社であるなどの理由で、実用上問題はない場合は重複するコードを使うことがあると。

日本の航空会社が関係するところでは、Peachの使っているMMというコードは、Malta MedAirも使っている。

ヨーロッパのマルタを本拠地とするチャーター専業の航空会社らしく、実用上の問題はないのだろう。

ところで例に書いた 7G* というのは日本のスターフライヤーのことである。

今のところ、他に7Gを使う航空会社はないようだが、今後、重複する可能性はあるということなんだろうか。


ちなみに日本で定期便を運航する航空会社では、琉球エアコミューター、新中央航空、新日本航空、東邦航空がIATAコードを持っていない。

ただし、琉球エアコミューターは日本トランスオーシャン航空から分社化した経緯や、同社の便名と重複しないことから、

日本トランスオーシャン航空のコードであるNUとの組み合わせで登録されていることがしばしばあるとか。

新中央航空が調布~伊豆諸島、新日本航空が鹿児島~薩摩硫黄島、東邦航空が伊豆諸島内のヘリコミューターをやっている。

いずれも定期路線ではあるが、機材の小ささや、他の航空会社と独立していることを考えれば必要性は乏しい。

最近まで天草エアラインも持ってなかったが、2015年にMZというコードを取得している。


IATA航空会社コードの逼迫っぷりはすさまじいが、使わなくなれば回収して再利用されているし、

使用範囲が限られていれば「controlled duplicates」という回避策はあるのも確か。

それで枯渇を回避出来ているのが実情ではないか。

数字を使えるようにするという対策も、ある時期までは功を奏したのかも知れないが、最近ではさすがにそれも厳しそう。


数字を使っていたところにアルファベットを加えるというのはコードの逼迫対策として割とよくある。

日本の航空機の登録記号は JA8123 のようにJA+数字4桁を使ってきたが、数字だけでは枯渇するということで、

現在は JA301J や JA01RK のように数字2~3桁+アルファベット1~2桁 の計4桁を使っている。

自動車のナンバープレートも希望ナンバーで分類番号の枯渇が問題になり、アルファベットが含まれた分類番号が使われ始めた。

まだ実施されていないが、証券コードも将来的にはアルファベットを組み込むことができるらしい。

ただ、これらに共通して言えることは数字と紛らわしいアルファベットは使わないということ。

アルファベットは24個使う


IATA航空会社コードはこの逆にアルファベットだけ使っていたところに、数字を入れるというもの。

便名とくっついて紛らわしい2文字目が数字も使えるとか、O,Iと紛らわしい0,1も使えるとか、なりふり構わない感じだが、

やっぱりアルファベット26文字に数字を足しても高々知れてるんだよね。

根本的な解決は桁数増だろうなと思うが、それは避けたいという思いはありそう。

ちぎれやすいシール

粗大ゴミを出すのに、粗大ゴミ処理券のシールを貼っていたのだが、これが綺麗に貼れない。

なぜきれいに貼れないかというと、シールに入っている切れ込みのところでシールが破れちゃうから。


スーパーの割引シールなど、貼り替えを防止するために切れ込みが入ったシールがある。

シールの貼り替えを防ぐ方法にはいろいろあるが、切れ込みを入れるというのは簡易な方法である。

低コストで効果的な方法として使われているんじゃないか。

おそらく、粗大ゴミ処理券にもそういう意図で切れ込みが入っているんだと思う。


ところが、この切れ込みの入っている場所が、シールのフチに比較的近い。

そのため、シールを剥がしたときに、シールの端まで切れ込みが広がってしまい、そこでシールが破れてしまう。

切れ込みが入っていることは剥がす前から気づいてたのだが、注意深く静かに剥がしても容易に破れてしまう。

シールの材質も薄いように思える。なおさら破れやすいのではないか。


でも、そもそも貼り直し防止のために切れ込みを入れる必要はあったんですかね?

というのも粗大ゴミ処理券には、名前を記入する欄があって、ここに名前を書くことになっている。

名前の書かれたシールは貼り替えても他の人は使えない。

これだけでかなりの効果がありそうで、あえて切り込みを入れる必要はないと思うんだよね。


そういえば、回収のために置かれている粗大ゴミを見てみると、シールの貼り方がおかしいものが多かった気がする。

実際に貼ってみて気づいたが、あまりにちぎれやすいシールのせいだったのだ。

そもそも、貼り替え防止のために切れ込みを入れたシールというのは、破れていたら貼り替えを疑えということなのだが、

真っ当に貼っていても破れるシールなら、貼り替えを疑うということはできない。

もちろん、ちぎれたシールを繋ぎあわせるように貼っても、ちゃんと回収された。

すなわち、切れ込みを入れたことによるメリットは何もないのだ。


あと、妙に手が込んでるなと思ったのが、粗大ゴミ処理券の台紙のこと。

粗大ゴミ処理券の台紙は領収書になっていて、もし処理券を貼った粗大ゴミが盗難にあったときには処理料金を払った証拠として呈示することになる。

机を捨てる準備

裏面には押印する欄があって、スーパーで購入するときに印を押して渡してくれたんだけど、

日付・取扱店名・取扱所番号が書かれた、おそらく粗大ゴミ処理券専用の印が押された。

わざわざ印を押すことに驚いたし、店で通常使っている印とはおそらく別のものを使っていることにも驚いた。

切手を販売するようにちぎって渡すだけだと思ってたんだけどね。

市の代行で収納業務を行っていることを重視しているのかなと思ったが、手間がかかるなと。

受信エラーに直接気づけない!?

1つ前の世代で使っているマイコンのシリアル通信機能について、いろいろ深掘りしてたんだけど、

エラー時の処理を調べてみると、ちょっと奇妙なことに気づいた。


マイコンによって違いはあるだろうけど、通信ペリフェラルとDMAを組み合わせて使用することはよくある。

DMA(Direct Memory Access)は、あらかじめ設定しておけばCPUを使わずにデータ転送できる仕組み。

DMAはプログラムから駆動することもできるが、割り込み要求信号から駆動することもできる。

通信ペリフェラルに受信ごとに割り込みを発生させる設定をしておいて、

DMAコントローラに受信割り込み要求ごとに、受信レジスタからメモリにデータ転送すると設定しておくと、

あとはCPUは手放しで受信データが順番にメモリに格納されていくわけである。

指定数のデータの転送が完了したら、DMA転送完了割り込みを発生することもできる。


ところでシリアル通信の受信時には、フレーミングエラーとか、パリティエラーとかが発生することがある。

普通に使っていればこういうエラーが発生することはないと思うのだが、もしエラーが発生したらどうなるんだろう。

その結果、次のような動作になることがわかった。

  1. 受信エラー割り込みはDMA転送のトリガにならない
  2. 受信エラーが発生すると、エラーフラグが消えるまでは新たな受信を停止する
  3. ゆえに1回でも受信エラーが発生すると、DMA転送は永遠に完了しない

通信ペリフェラルは受信エラー発生時に割り込みを発生させることができるのだが、

このマイコンでは、DMA転送と併用するときは、受信エラー割り込みを使うことが出来ない。

その代わり、エラーをきっかけにデータ転送が進むことは無いし、

プログラムがエラーを認識してエラーフラグを消すまでは、一切の受信が停止するというおまけ付きである。


ところがこれってDMA併用時は割り込みでエラーに気づくことができないってことなんだよね。

そんなのでエラー処理大丈夫なの? と思った。

実際のシステムでは、定周期処理でDMA転送の状態をポーリングしている。

正常に全データを受信できたら割り込みを発生させることが出来るが、

受信中にエラーが発生した場合もそうだし、データが届かなかった場合も割り込みが発生しない。

そのため、一定時間待ってもデータが届かなかった場合は、タイムアウトでエラーにする処理を組み込んでいる。

タイムアウトを検出するのはほぼ必須だからこれでいいのか。


最新世代のシステムで使っているマイコンはどうなっているのか、気になって再確認してみた。

すると、DMA併用時に受信エラーが発生したときは、DMAを強制停止して、DMA転送完了割り込みを発生させる。

DMA転送完了割り込みでは、正常終了かフラグを確認することになっているので、

異常終了だった場合は、何らかのエラーがあったことが検出できるってわけ。こっちの方が素直ですね。

もっとも、このマイコンでもタイムアウトの検出は別途行う必要はあるのだけど。


あと、このマイコンは通信ペリフェラル内にFIFOを備えているので、

FIFOサイズ以下であれば、DMAを併用せずともCPU手放しでデータの送受信が出来る。

特に受信の場合、DMA併用よりもFIFOで受信する方がずっとシンプルに作れるようになっている。

この場合、FIFOに指定数格納された時 と 受信エラー発生時 に割り込みを発生させることができる。

エラーフラグが消されるまではFIFOへの格納を停止するので、その点でもDMAの異常終了と似ている。

同じマイコンの類似した機能なので合わせてるんだろうけど。


受信エラーが発生したら割り込みで通知できるのは当たり前だと思ってたけど、

DMA併用時だと必ずしもそうともいかないというのは想定外だった。

受信エラーを無視して、受信し続けるということはしないなど考えられている部分もあり、

割り込みが発生せずとも、それで問題ないように作ること自体はそんなに難しいことではないのだけど。

どうせタイムアウト処理は作らないと使い物にならないわけだし。