どうして電子ドラムが役立つの?

YouTubeのアプリでおすすめの動画をずるずるずるずるとスクロールしてたら、

Rolandの電子ドラム「V-Drums」について、ミュージシャンが語る動画が出てきた。

なんでこれがおすすめされたのかはわからんが。


Rolandというとキーボードの印象が強いが、電子楽器ならば幅広く手がけている会社である。

RolandのWebサイトでProductに表示されている楽器を上から順番に並べると、

Pianos, Organs, Synthesizers, Keyboards, Guitar & Bass, Drums & Percussion となっている。

Keyboards のページはよく見てみると、概ね Pianos, Organs, Synthesizers に分解される。

ちょっと変わったところでは V-Accordionという電子アコーディオンが書かれている。そんなのもあるの?

調べてみると、アコーディオンって収録が難しい楽器らしくて、電子的に音を作る V-Accordion は収録用に適するとか。

Guitar & Bass というのはギターシンセサイザーというギターを入力として使うシンセサイザーが紹介されている。

ギターを弾いているのに、ギターとは全く違う電子音が鳴るという、動画を見たが変な感じ。


そして、Drums & Percussion である。

このグループのメインとなる製品群が V-Drums である。

どうして電子ドラムというものが必要なのかと考えてみると、

設置面積が大きくて運びにくいこと、そして何より演奏するとどうしても大きな音がすること。

こういう問題はドラムに限ったことではないと思うが、他の楽器に比べると克服するのは難しかったんじゃないか。

ピアノも重くて設置場所が限られるが、アップライトピアノならなんとかという話もありそうだし、音も許容範囲なのでは?

もっともピアノやオルガンというのは、電子楽器での代替も著しい領域ではあるが。


そんなことからV-Drumsは練習用途での売り込みをしているようで、その表れが「コーチモード」なんだろう。

メリットとしては、まず省スペースであること。といっても演奏するときはそれなりに展開しなければならないが。

そして、騒音の問題を回避しやすいこと。ヘッドホンで聴きながら練習すればよい。

ただ、ここが難しそうだなと思っていて、本物に近い叩き心地 と 叩いても音が出ない ということを両立できなければならない。

ここに対してRolandは自信を持っているようで、世界的にも評判が高いようである。


最初にV-Drumsについてミュージシャンが語る動画で、いろいろ語っていたが、

なるほどなと思ったのが、音を選べることって大きなメリットなんですね。

ドラムやシンバルにはいろいろな種類があるが、実際に買うとかさばるし、なによりけっこう高いものらしい。

なのであれこれ買って試すということが難しいのだが、電子ドラムでは音をいろいろ設定ができる。

録音が容易なのもメリットで、練習の音を聞き比べて上達を確かめたり、作曲時のアイデアを収録したりもできますねと。

そもそも、ドラムを家に置くこと自体が難しいが、録音することはもっと難しいもんなぁ。


パフォーマンス目的で使うこともあって「インストアイベントでV-Drums使うことありましたね」と語っている人がいた。

これも設置上の制約ですよね。ただ、いろいろ音が選べるという点では、本物のドラムセットにはない付加価値もあるかもしれない。

「V-Drums Acoustic Design」という見た目を通常のドラムセットに似せたものもあるよう。

そういえば、さっきの動画ではV-Drumsに対して、通常のドラムを「アコースティックドラム」という言葉を使ってましたね。


叩くという操作で音を鳴らすということでは、ドラムとしてのリアリティは必ずしも必要ではなく、

パーカッションパッドなんていう新しい楽器もある。ドラムセットに取り付けて使っている使用例もあった。

他の打楽器ではカホンと和太鼓があって、和太鼓は今後発売予定とのこと。

電子和太鼓は骨しかないので、運びやすそうなデザインですね。


確かに操作によって音を鳴らすという点では、鍵盤でいいじゃないかという話ではあるが、

まぁドラムという明確なターゲットがあってやっていることなので、リアリティは重要だってこと。

一方で入力装置が同じでも鳴らす音は変えられるというのは特徴的ですね。

そこを生かしてなにか面白いことできないかと考えてる人はいるんでしょうけどね。

無観客でもなんとかなる

日本において競馬というのは間違えなく国民的スポーツである。

特に馬券の売り上げはすさまじいことが知られており――って結局ギャンブルかよって。

とはいえ、普段は週末ともなれば、競馬場や場外馬券売場は大賑わいとなるところ、

感染症の懸念があるということで、当面の間、地方競馬・中央競馬ともども無観客での開催となる。

無観客での競馬は戦時中にあって以来とのことで、特に地方競馬は制度ができてから初めての無観客での開催となる。


これは競馬にとっての影響は大きいと思ったかも知れないが、案外そうでもないらしい。

JRA無観客競馬 ウインズなど場外馬券発売&払い戻し取りやめ (netkeiba.com)

中央競馬では売上の72%がインターネット・電話投票なのだという。

まして、競馬場に行けないならば、家でテレビやラジオで観戦しながら、競馬を楽しむかという人も出てくるだろう。

だから、無観客での開催でも十分な売上が確保できるので問題ないということである。


実際、すでに無観客で開催した大井競馬場では、大した減少幅ではなかったらしい。

【地方競馬】大井の無観客開催は売り上げ1億3千万円減 (Yahoo!ニュース)

無観客開催での売上が11.5億円程度で、これは普段に比べて1.3億円程度少ないかなということである。

減少幅としては1割程度に抑えられているということで、これは大したことではないと。

これはかなり驚いた。もっと影響が大きいと思ってたので。


なお、他の公営競技ではこれまでも無観客での開催実績があるものがある。

それが「ミッドナイト競輪」である。20時台からスタートして23時台で終わるという深夜帯の競輪である。

無観客である理由は競輪場周辺の環境対策のため。こんな深夜に競輪場周辺をうろつかれては困る。

一方で、この時間帯は仕事終わりでも余裕があるので、多くの人がインターネットで観戦しながら車券を買えるわけだ。

この取り組みが競輪の増収につながったようである。

競輪がまさかの「無観客レース」で復活したワケ (日経ビジネス)


無観客での開催がきちんと売上に貢献できるというのは、いまどきの公営競技特有のことかもね。

各種の興業において、こんな仕組みが確立されているものはほとんどないのでは?

普通に考えれば、来場者から得る入場料というのは大切な収入源である。

ただ、公営競技というのは入場料はわずか(100~200円)、なんなら無料の場合もある。

指定席など、それなりの金額のものもあるが、それだって投票券の売り上げを考えれば無視できるほど少ないだろう。


ファンにとってみれば、お家に引きこもりながらも競馬を楽しめるのは幸いですよね。

本当は競馬場で臨場感を感じたかったとか、そういう思いを持っている人もいるだろうけど、

それでも競馬が開催されることが幸いであると。それは違いないんじゃないかな。

なお、中央競馬の全レース中継を手がけているグリーンチャンネルでは、この週末は無料放送となるようである。

グリーンチャンネルの無料放送って、外国開催のレースをJRAで発売するときもやっていて、

馬券を売る以上は観戦機会を保証する責務があるということなのかね。いい心がけだと思いますけど。

人工知能がする高解像度化

最近、「Remini」というアプリが話題になっていたので試していた。

高画質化アプリ『Remini』が話題! 昔の画像も綺麗に 使い方・補正度を検証 (Appliv)

人工知能により低解像度の写真を高画質化するようだ。


無償でも使えるが、処理できる枚数には限りがある。

まぁ本当は有料サービスに登録してねって話なんだろうけど、ちょっと試すだけなら。

入力は主に雑誌の先出しでWebサイトに掲載された、極端に低解像度の写真ですね。

だいたいこんな写真が掲載されますよってものなので、解像度はかなり低いんですね。


出力として得られた写真、確かに入力の解像度の低さからは想像できないほどきれいになっている。

ただ、とても違和感があって、それは顔立ちはくっきりしているのに、他がぼんやりしていたりするのである。

どうも、このReminiというアプリ、人物画像の高解像度化に特化しているように見える。

顔は入力の解像度の低さに対して、あまりにきれいに補修される。これはすごい。

肌に乗っているノイズもきれいに取り除かれる傾向にある。これもすごい。

ただ、体の輪郭がぼんやりしていたり、服の柄がぼんやりしていたり、逆に柄が除去されてしまったり。

輪郭の推定がうまくできず、手の形がおかしくなったものあった。

あと、人の顔も横顔は適用してもぼんやりしていた。横顔を推定するのは難しいんだろうな。


解像度の高い鮮明なデータとそれを劣化させたデータの対応付けを学習して、

それで解像度の低いデータから高いデータを推定しているわけだが、

当然のことながら、どんなデータで学習するかによって得られるものは違うだろうと。

そういえば、と思い出したのが「Waifu2x」だった。

無料で二次元画像を人工知能が補完してハイクオリティで1.6倍/2倍に拡大できる「waifu2x」 (Gigazine)

これはもともとイラストの高解像度化を想定したツールだった。

イラストとJPEGは必ずしも相性が良くなくて、JPEG圧縮と縮小で劣化した絵をそれらしく高解像度化するのが目的だったはず。

なお、現在はWaifu2xは写真にも適用できるようになっていて、Reminiに入力したのと同じデータを入力して比較してみたが、鮮明に高解像度化された気はしない。

一方でイラストを入力とすると、非常に鮮明に出てくるので、どこで学習したかという違いであろうと思う。

アルゴリズムも違うだろうから、学習データの違いだけでは説明できないだろうけど。


ただ、顔立ちだけでも鮮明になると写真の印象ってだいぶ変わるな、とも思いましたね。

Reminiの出力は、顔ばかり不自然に鮮明になるが、まず目に入るのはそこですからね。それでいくらかダマされる。

それ以外の部分もノイズ除去は効果的に行われている傾向はあるが、情報量が足りない分はぼんやりと再現するしかない。

うまくやってるとは思うけど、そんなもんです。


FacebookかGoogleでのログインが必要だったり、無料で使える範囲だと、枚数も限られたり。

思うところはいろいろあるが、こういうこともできるんだなぁという点ではおもしろい。

どうやって加盟店数を稼ごう

先週末に買い物にいった店にau PAYの宣伝は貼ってあるが、

どこにau PAY用のQRコードがあるのかと思ったら、あれって楽天ペイと共用のところが多いんですね。

楽天ペイの加盟店は確かにそれなりにあって、それが多くは au PAY 対応ならば、

au PAYは後発ながらにそれなりに加盟店が多い状態からスタートできたんだろう。


加盟店の開拓というのは大変なことで、PayPayの初期のキャンペーンは、

キャンペーン打つからPayPay導入したらお客さん来ますよという店側への訴求点でもあったのだろう。

あと、PayPayはAlipayを同時導入できたので、それもスタートダッシュにつながっているのかなと。

おかげでPayPayの加盟店は店舗数もさることながら、大手チェーンから小規模な店舗までバラエティ豊かである。

クレジットカードなど導入することの難しかった店に多く導入されたのも特徴的だ。


PayPayほど過激だと、こういうエピソードもよく知られた話だが、楽天はどうしたんだろ。

楽天はもともと楽天ペイのクレジットカード決済を小規模店舗中心に普及させていた。

JCBも使えて、手数料水準も小規模店舗にとっては安めの設定ということで、これでクレジットカードを導入できた店は少なくない。

そこにQRコード決済を併用してもらう形で普及を進めたのかなと想像したが、実際どうだったんだろ。


加盟店開拓にまつわるエピソードとして、メルカリがOrigamiを買収したというニュースが流れた。

企業価値は「1株1円」 スマホ決済「オリガミ」消える (朝日新聞デジタル)

日本におけるスマートフォン決済の先駆けだったOrigami、クレディセゾンと提携していた時期もあった。

Origami Payもここ最近は利用が伸びていたようだが、赤字は拡大するばかりだったそう。

他の事業者との競争でポイント還元などの費用がかさんだのが問題だったようだ。

一方のメルカリ、メルペイを普及させたいが、コード決済の加盟店はそう多くない。

Felica搭載のスマートフォンならば iD決済 で多くの店舗で使えるが、導入上のハードルでもあった。

今回のOrigamiの買収は、Origami Payの加盟店ネットワークをメルペイのネットワークに組み込むためとされている。

そして、Origami Payは今後サービスを終了する見込みとのことである。


多額の費用をかけて加盟店を開拓するか、他社と提携して加盟店を相互開放するか、既存の事業者を買うか。

楽天のようにもともと加盟店を持っていれば、それでもよいけど。

得られるものと費用のバランスというのはあるでしょうけどね。

まぁ加盟店の相互開放が実現すれば、それに越したことはないが、利害関係もあるでしょうから。

楽天にとってみれば、au PAYが相乗りしてくれたら、それで利用数が稼げてよいと考えたんだろうか。


ところでスマートフォン決済の事業者は軒並み赤字と言われているが、

出口が見え始めているのがPayPayなのかなと思っていて、

というのもPayPayはYahoo!ショッピングなどインターネットでの決済では相応の対価を得ているらしい。

なおかつ、実店舗の決済もそこまで大盤振る舞いせずとも、利用が定着してきているようである。

黒字化はまだ遠いにせよ、大赤字だった当初から少しずつ変わってきているのは確からしい。


いかにインターネットサービスと実店舗を結びつけるかという点が肝心なのかなと思っている。

そういう意味ではメルカリがメルペイに力を入れるのは理にかなった話だなと思っていて、

売上金を実店舗で使える流れができるというのは、たいへん相乗効果があってよいと。

とはいえ、実店舗へのアクセス手段を持っていないので、メルカリはこうしてOrigamiを買収したと。

そういうストーリーなんだろうなと理解している。

有給休暇取得推奨日が多いんだけど

職場の来年度カレンダーが出ていたので確認していた。

そしたら、やたらと「有給休暇取得推奨日」が多いことに気づいた。

原因は今年はいくつかの祝日が移動されたのと、曜日の並びの問題か。


「有給休暇取得推奨日」は今年度からカレンダー上に示されるようになった。

基準は2つ、飛び石の休日を前後の休日とくっつけるものと、祝日がない月の特定日(通常は月曜日)である。

有給休暇計画取得日を決める上での参考として示されているもので、出勤する人も少なくはない。

なお、これとは別にゴールデンウィーク中に「有給休暇一斉取得日」が設定されている。

この日は原則として出勤することはない。


今年は祝日がない月としては、6月・10月・12月・翌3月の4月ある。

6月と12月に祝日がないのは今年も一緒である。

10月は例年ならば体育の日があるが、今年は臨時に7月に移動することになっている。

ついでに名前もスポーツの日に変わるんですね。(これは来年以降にも適用される)

3月も例年ならば春分の日があるが、来年の春分の日は土曜日なので、振替休日もなく隠れてしまう。

そこで来年3月は祝日のない月として、有給休暇取得推奨日を設定したようだ。

基本的には特定の月曜なのだが、12月は年末の最終稼働日が推奨日になっていた。

もともと年末の最終稼働日は、職場の人数が半分以下に減ってしまうほど休暇を取る人が多いので、実態に合わせたってことかね。


飛び石の休日だが、ゴールデンウィークの連休に含まれる4月29日を別とすると、

11月3日(火)、翌2月11日(木)、2月23日(火)の3日ある。

これ全てに間を埋める有給休暇取得推奨日が設定されているので、2月は推奨日が2日ある

間を埋めるというアイデア自体はよいと思うが、両方とも有給休暇を使うかは悩み所ですね。


あくまでも推奨日は参考であって、この日に出勤して咎められるような話ではない。

でも、今年度はなんやかんや言って有給休暇取得推奨日は全部を休暇にしてしまいましたね。

出勤するかなと思ってた日もあったけど、どうせ休むなら推奨日でという形になった。

月1日程度の休暇なら、全体的な休暇のバランスとしても大きな問題は起きませんからね。

それ以外に休むべき日があればそっちが優先だが、そうでなければ休暇にしたほうがよいのかもね。


というわけで、来年度の夏休みと有給休暇計画取得日を決めなければならない。

例年は海の日の直前に夏休みを持ってきていたが、海の日が動いてるのでそういうわけにもいかない。

それでも小中学校の夏休み前に夏休みを取る方針はその通りですが。

有給休暇計画取得日は、例年は連休にくっつけて使っているけど、こちらも連休の調子が例年と違うのがちょっと考え所。

11月の文化の日前後に連休を作るのは堅いが、どういう形にするかというところですね。

計画取得日としては申告しないとしても、推奨日には休暇を取るつもりで随時調整ってところかな。

肺の肩代わりする意味

新型コロナウイルスについてのニュースが多いが、

日本はクルーズ船に苦しめられ、韓国は宗教施設内の集団感染に苦しめられ、困った話である。

クルーズ船の件は片付きつつあるが、全体にしては多くないにせよ、船から運ばれた重症患者の治療は大変なようだ。

そんな中でちょっと気になる記述が。

このうち70代男性はかつてヘビースモーカーで糖尿病などの持病があり、呼吸状態が悪化したため人工呼吸器を使ったが改善せず、血液に酸素を送り込む装置を使用し集中治療を行っている。

(新型肺炎、急速に悪化 高齢のクルーズ船乗客―国際医療センター (JIJI.COM))

「血液に酸素を送り込む装置」ってなんだ。


調べてみたところ、こういう装置らしい。

ECMO (藤田医科大学 麻酔・侵襲制御医学講座)

ECMOと呼ばれる装置で、肺 あるいは 心肺の両方の機能を補助するものだそう。

この装置の原型は心臓手術に使われる 人工心肺装置 だそう。

血液は 体内各所から心臓→肺→心臓と流れて、体内各所へ送り出される。

心臓手術では心臓を止めて処置をしないとならない場合があるが、心臓を止めると循環が止まって死んでしまう。

そこで、心臓に入る血液を体外に一旦引き出して、人工心肺装置で心肺の機能を代替し、動脈へ送るという方法を取る。

これを手術室外で早急に装着できるようにしたものを ECMO あるいは PCPS というそう。

手術室で使われる人工心肺装置は大型で、使用時間も比較的短時間で想定されているが、

ECMOはその用途から長時間使用できて、できれば小型であることが期待されている。


どうして重度の肺炎の治療にこの装置が必要なのか。

さっきのECMOの説明にはこういう言葉が書かれている。

「肺」は非常にかわいそうな臓器です。障害を受け機能が落ちた場合、酸素投与からはじまり、非侵襲的陽圧換気(NPPV)、陽圧人工呼吸器管理と、さらに肺をムチ打って酷使する治療法が従来行われてきました。

僕もこれを見て知ったんだけど、人工呼吸器というのは肺に無理やり呼吸をさせるための装置なんですね。

全身麻酔中に人工呼吸器を使うというのは、麻酔の働きで呼吸が止まってしまうところ、外部からの操作で呼吸させるということだと。

肺の働きが健全ならば、人工呼吸器というのはうまく働くでしょうと。

ところが、肺炎などで肺の機能が落ちているときには、残存している肺の機能を酷使することになり、治療効果が上がらない。


というわけで、重度な肺疾患に対するECMOの目的は次の通りである。

ECMOの導入は、肺が本来行うべき酸素化と二酸化炭素除去を代替し、肺を全く使用しなくてもよい状況(Lung Rest)を作り出します。

それにより、陽圧人工呼吸や高濃度酸素による肺障害を回避しつつ、重症呼吸不全において治療の時間を確保することができます。

今回の場合であれば、ECMOで肺の機能を肩代わりすることで、

ウイルス感染により機能が低下した肺を守りながら、肺の組織がウイルス感染から回復する時間を確保するということである。


ただし、ECMOを使う場合、導入タイミングなどに難しい面があるようだ。

うまく適用できれば効果は高いのだが、導入タイミングが遅れると期待した治療効果が得られなかったり、

体への負担も大きいわけで、ECMO導入が適するかというところの見極めも必要だし、

回復した後のことを考えると、リハビリテーションなどの作戦も必要である。

難易度の高い治療ではあるが、この患者には適するという判断があったようである。


2009年の新型インフルエンザ騒動のときにも、ECMOは重症患者の治療に使われたようである。

難しい治療ではあるが、効果的であることも実証されており、今回も活躍することがあるかもと考えていたようだ。

関連する学会でも、緊急対応が可能なように準備をしているとのことである。体制が整っている医療機関は限られますから。

これが必要になるほど重症化するのは、全体からしてみれば相当少ないことも見えているが、

もしも必要になったときに適用できるように、医療機関の連携が肝心である。

最近クレジットカードを使ってない?

今日はお出かけしていて、ちょっと高い買い物をしてた。

想定よりは安くて1万円切ってたから、言うほど高くはないんだけど。

その話はまた追々。


それで代金はPayPayで払ったんだよね。ワイモバイルまとめて支払いでチャージして。

レジには PayPay・楽天ペイ・メルペイ のQRコードと、クレジットカードのキーパッドとICカードリーダーが置いてあって賑やかだった。

ここまでQRコード並べてある店は珍しいかも。実際の使用状況はどんなもんか知らないけど。


先日、気づいたのだが、最近は実店舗でクレジットカード使ってないなと。

1月~4月支払いのセゾンカードの明細を見ると、

11月にホテル1件・衣料品店1件、今月にセブンイレブンでの料金支払い1件で使っているのみ。

セブンイレブンなんでnanacoで支払ってもよいかと思ったが、金額が大きくてカードが使えたので、それならと。

あとは通販や定期的な支払いなど、実際のカードをつかわない取引ばかりである。

確かに最近、クレジットカードを店頭で出すことがめっきり減ってしまった気がする。

クレジットカード払いでサインをすることが激減して久しいが、もはや暗証番号すら押していないという。


原因はPayPayかと思ったが、PayPayの用途はYahoo!ショッピングなどYahoo!のインターネットサービスが多く、

それ以外だとどちらかというとSuicaを使っていた用途が多い気がする。

それで、もともとどんな用途でクレジットカード使ってたのか調べてみたのだが、

減った理由の半分ぐらいはPayPayかなと思ったけど、そこまで明確な話でもなさそう。


従来、現金しか使えなかった店では、PayPay導入でキャッシュレス化されてありがたい。

コンビニなど従来Suicaを使ってた店では、チャージが随時出来るのでPayPayがありがたいと。

それに比べればクレジットカードを使っていた店でPayPayが使えるようになることのありがたさって何?

って思うところはあるが、店の環境によっては決済スピードにメリットがあるということになる。

慣れてくるとユーザースキャン方式のPayPayでも、クレジットカード払いよりたいてい早いという。

でも、その程度なので、相変わらずクレジットカードは重要だと思っていた。

それでも明細を見てみると、実店舗の支払い手段としてのクレジットカードはだいぶ揺らいできてるんだなと実感している。


実店舗での重要性は減る一方で、インターネットでの支払いでクレジットカードが占める割合は依然として多い。

Yahoo!関係のサービスはPayPay払いだが、それ以外はやっぱりね。

この点においてクレジットカードが代えのきかない存在であることは間違えない。

そればっかりならカードは引き出しに入れててもいいんじゃないのって話になるんですが。

まぁさすがにそこまでは決断できないですけどね。特にセゾンカードは。

BGAをX線で観察できる?

最近、職場でX線撮影をしていた。

プリント板に実装されたBGAパッケージのICのはんだ付けの確認なんですね。

BGAというのは、ICの裏面にはんだボールが並んでいて、それがICの端子になっていると。

一般的なICはパッケージの辺に沿って端子が出ている。

1辺に並んでいる物、2辺に並んでいる物、4辺に並んでいる物、間隔もいろいろだ。

ただ、端子数の多いICでは、これでは巨大なパッケージが必要になる。

そこで高密度化できるBGAパッケージが重宝されているのである。


しかしBGAにはいくつか不便な話がある。

1つは手ではんだ付けができないこと。ICの裏面には はんだごて は入りませんからね。

必然的にリフローということで、はんだペーストを塗った上に乗せて、オーブンみたいなので加熱する方法になる。

まぁ表面実装部品のはんだ付け方法としてはこちらの方が一般的ですから、量産にあたっては何の問題もない。

もう1つの問題が、はんだ付けの状態を目視確認出来ないこと。

実はここが問題で、そこでX線を使って撮影して、はんだ付け状態を確認することとなったわけである。


ところで、これははんだ付けがおかしいと疑ってやっていることではない。十中八九問題ないと思っている。

とある現象を説明する上で、はんだ付けに要因がないことを確認するのが目的である。

これが難しくて、どうすればはんだ付けが正常であると言えるかは、なかなか部署内にノウハウもなく、

生産技術の人に、こういう特徴があれば異常な可能性が高いというのを教えてもらった。

明確に足が浮いているとか、そういうのが見えるわけでもないので、難しいのである。


X線撮影だが、事業所内に小型の装置があって、予約すれば容易に使うことができる。

使い方は部署内で経験のある人に教えてもらったが、想像していたより簡単だった。

小型の装置ということで、あまり大きな物は撮影できないが、そのために出張だのしなくていいので楽である。

(昔はこういうのがなくて、X線撮影のために、いちいち設備のある工場に出張していたらしい)

移動するテーブルの上にプリント板を入れて、ドアを閉めて、X線照射とすると、

画面にX線で透視された画像が出るので、スティックを操作してテーブルを動かして、撮影したいところに持ってくる。

管電圧・管電流やコントラストなど調整して撮影することになる。


以前、とある製品について、工場での検査で不良が多く出るもんだから、

調べたらBGAのはんだ付けについて問題があって、その原因を取り除くために設計変更を行ったことがあった。

そのときにX線撮影の画像とか使って、こういうことだったのですという説明があったので、

BGAのはんだ付けをX線で調べるということは、知ってたんだけどね。

実際にやってみると、見えてるのか見えてないのかわからないような撮影だなぁと。

これまで、この手の調査は生産技術の人が専らやっていたんだけど、

今回の件は事情が違って、開発部署でやるのが相当で、今後に向けてノウハウを蓄積するのがよいだろうという判断だった。

そこで僕が上司から指名されたんだよね。今後、同様の案件があれば、こうしてX線撮影を担当するんだろうと思う。

その箱はカホンという

カホンという打楽器がある。

パール・パーカッション:Per Cajon (パール楽器製造)

木箱みたいなものだが、叩く面は薄くできていて、背面には音が響くように丸い穴が開いている。

ペルー発祥の楽器らしい。南アメリカ発祥の楽器っていろいろありますね。

この箱にまたがって、それでドンドコ叩くわけである。叩き方によっていろんな音が出るらしい。


どうして唐突にこんな楽器を紹介したのかというと、昨年2月のBanG Dream! 7th☆LIVE、

Poppin’Partyが出演した、3日目のアコースティックコーナーで使っていた楽器だったのだ。

ちょうどBlu-rayが発売されて見てたら、そういえばと思ったんだけど。

これを演奏していたのは、ドラムを担当している大橋彩香さん。


Poppin’Partyは2016年の2ndライブから、単独ライブではだいたいアコースティックコーナーを入れている。

acousticは「音響の」という意味の形容詞で、電子的な増幅によらず、音の響きだけでの演奏ということなのだろうが、

実際はそこまで厳格な話でもないだろう。(アコースティックギターにピックアップを付けたものもあるし)

普段エレキギターを持っている人が、アコースティックギターを持つとか、キーボードを電子ピアノとして使うのはわかりやすい。

エレキベースに相当するアコースティックな楽器って、コントラバスなんだね。

ただし、Poppin’Parrtのベース担当、西本りみ さんはフレットレスベースというものをアコースティックコーナーでは一貫して使っている。

コントラバスにはフレットがないので、その点ではコントラバスと似たような性質を持っているそうである。


ということで、ここまではだいたい似たような形状の楽器を使っていればよかったのだが、ドラムはそうもいかない?

何らかのパーカッション要素を担当するのが相当だろうということになる。

ただ、ここで大橋さんが具体的に使っていた楽器は一定しなかった。パーカッションもいろいろありますからね。

ほとんど使っていたのがウインドチャイムである。金属棒が並んでいて、触って揺らすとシャラシャラと音がする。

それとあわせて鈴を使ったり、シェイカーという砂など入れて振って音を出す楽器を使ったり、あるいはタンバリンを単独で使ったり。


大橋さんはソロ歌手として活動しているのだが、その歌手としてのライブでもアコースティックコーナーをやっている。

そこでバンドのドラム担当の人が使っていたのが、カホン と ウインドチャイム だった。

実は僕がカホンという楽器の名前を知ったの、そのときだったのだ。

多分、それ以前もカホンという楽器は見ていたんだと思う。ただ、名前を知らなかったのだ。

このときは、大橋さんがカホンに興味を示して、カホンを少し叩かせてもらうという場面があった。

「いつか私も使いこなせるようになりたいですね」なんて言っていたが、まさか実際に演奏することがあるとは。

確かに、カホンに興味を示した背景として、Poppin’Partyのドラムだからというのはありましたけどね。


Poppin’Partyが折に触れてアコースティックコーナーを取り入れているのは、おそらくメンバーの趣味だろうと思う。

大塚紗英さんは元々アコースティックギターを演奏していたところ、BanG Dream!プロジェクトから声がかかって、

そこで初めてエレキギターを演奏するようになったなんて背景があるほどで、アコースティックギターには相当思い入れがあるはず。

西本さんはある時 フレットレスベース にハマって、それでアコースティックコーナーで使ってるという話だし。

いろいろ総合するに、各メンバーの音楽的な興味が結実して、アコースティックコーナーやりたいねとなったんだろう。


BanG Dream! 7th☆LIVEで大橋さんが使ったのは、カホン と ウインドチャイム と シンバル だった。

アコースティックコーナーでは、キャラクタの学校の制服の衣装なのだが、大橋さんだけズボンにアレンジされた衣装を着ていた。

セーラー服の下がズボンって水兵そのものじゃないかという気がして、なんとなく軍人っぽい。

なんでズボンなのかって、ドラムが足を使うからというのもあるけど、カホンに至っては大股で乗っかりながら演奏するのである。

この書き方で想像できるかな? 実際に見た人しかわからないかもしれないが、なかなかな見た目である。

カホンは手で叩くのが普通かと思っていたが、ブラシでペチンペチンと叩いていた。そういう使い方もあるらしい。

そのブラシでシンバルを鳴らしていたり、器用だなぁと思いましたね。


BanG Dream!プロジェクトは キャラクタを演じる声優が実際に楽器を演奏するというコンセプトでスタートした。

キャラクタとして演奏しているのだと思われているが、アニメやゲームでアコースティックライブをするような場面はなかったはず。

だから、これはリアルライブ独自の取り組みである。

なんとなくPoppin’Partyのキャラクタなら、アコースティックギターに興味を持ったりというのも想像ができるので、違和感はないが。

同じBanG Dream!プロジェクトでも、Roseliaではこうはいかないし、実際やってませんから。

そういうところからもメンバーの趣味というのが読み取れるんじゃないでしょうか。


ところで最初にパール楽器の商品ページを引用した。実際に使っていたのがそれだからね。

パール楽器製造株式会社 / 本日は「BanG Dream! 7th☆LIVE」を訪問していました。―― (Twitter)

パール楽器というと、ドラムによく「Pearl」と書いてあるのは昔からなんとなく知っていたけど、

打楽器全般やっているようで、たいへんバリエーション豊かである。

打楽器なら グロッケン(鉄琴) なんてものまである。ドラムのイメージとは全く違うけど打楽器には違いない。

1日2回は検温しなさい

勤務先で新型コロナウイルスについて、より具体的な指示がでた。

これまでも中国から日本にやってきた人は、2週間程度在宅勤務などで様子見することという指示があったが、

日本国内でも散発的に感染が見られることから、全員を対象とした指示が出ている。


この指示内容がだいたいこんなことである。

  1. 手洗いを励行すること、特に出勤後と食事前には必ず手洗いをする
  2. 1日2回(出勤前・退勤後)の検温を行うこと
  3. 体温が37.5℃以上があったり、咳やくしゃみのあるときは、体調に応じて休暇を取るか在宅勤務にして2~3日程度は様子を見ること
  4. 家族が発熱などあるときも同様に休暇を取るか(看病を想定?)、在宅勤務にすること

より厳格な風邪の蔓延対策みたいな感じですね。

体温を測定して、微熱以上あるときは少なくとも2~3日は様子を見るというところは特にそうかなと。

風邪っぽいなら、よくなるまで2~3日ぐらいは療養しようというのはもっともな話である。

家族に発熱があれば、というのはやや厳しいと思ったが、一般にリスクは高いと言ってよいでしょう。


ここで想定している感染症としては、一般的な風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス というところがあろうと思う。

「発熱があっても新型コロナウイルスが原因である可能性はそう高くありません」という注意書きも書かれていた。

一般的な風邪の場合は、微熱程度で2~3日程度で軽快するはずである。

インフルエンザの場合、高熱や節々の痛みなど、特有の症状を伴って、2~5日程度で軽快するだろうと。

新型コロナウイルスの場合、一般的なかぜと類似した症状が1週間程度続いて重症化していくような報告がある。

いずれのパターンであっても、検温などで検出して、まずは会社に出勤しないという対応が取れる。

そのまま、一般的な風邪のように回復すれば2~3日程度で出勤してよいが、

インフルエンザや新型コロナウイルスに特有な症状を検出したら、それぞれ適切な対応をするようにとなる。


もっとも、これで新型コロナウイルスの感染を完全に防げるとは言っていない。

ただ、飛沫感染については、咳やくしゃみといった症状がなければ、大きく広がることは考えづらい。(というのをどこかで見た覚えがある)

排泄物を介した感染もあるかもしれないが、衛生的なトイレが備えられていることを考えれば、そんなにリスクは高くないだろう。

一般的な風邪のように回復した場合は2~3日程度で出勤することもありうるが、

インフルエンザや新型コロナウイルスの症状が軽度な場合、ここで見落とす可能性はありうる。

でも、そこを切り分けるのはどうやっても難しい。(インフルエンザの迅速診断も検出できないケースは少なくないそう)

ただ、軽快して、咳やくしゃみで大きく広がる懸念がなければ、そこの切り分けは重要ではないんじゃないと。


37.5℃以上の熱が4日以上続くような場合は……ということが発表されたときに、

そうなると発熱している人を一律に入場禁止するのが相当な対策ではないかと考えていた。

勤務先がだいたいそういう発想で対策を提示してきたので、僕にとってはなかなか受け入れやすい。

毎日検温するのはめんどくさいなぁと思うけど、追加の負担はそんなもんかな?

職場で「家に体温計ないんだよなぁ」「体調不良で医者にかかるときに体温測定しても体温に表れないから手応えがない」と言っている人がいて、

「それでも体温測定は体調管理の基本ですよ」というと、「じゃあ体温計買うか」なんて言ってたが。


もちろん出勤しなければよいのだが、そうはいっても出勤しての勤務は重要である。

一応、在宅勤務というのは、勤務先ではある程度定着してはいるものの、限界も見えてきているのも事実。

出勤を避けたいときの手段の1つとして呈示することはできるが、万能ではない。

大規模な会議の延期や、会議をやるときの注意事項などもあったが、そういう特別な対策もどれぐらい功を奏するかは疑問である。

そもそも職場で多くの人と顔を突き合わせて仕事をしているのだから。

というわけで、まずは風邪の症状に対して早期に気づいて、出勤を取りやめるようにというのが、もっとも有効な対策でしょう。


この対策をいつまで続けるのかという話はあるけど、検温をして、発熱などあるときは2~3日程度は休むというのは、

一般的に感染症予防として効果的なので、ずっと続けても悪いことはないかなと思う。

今回のコロナウイルス騒動に限らず、インフルエンザ対策とかいう名目で毎冬やるとか、それでもいいとは思いますけどね。

持続可能な対策を根付かせることが、もっとも有効なんじゃないかなと思う。

その点で、この取り組みはバランスが取れていてよいと考えている。