涼を求め窓を開ける人がいるが

電車の窓を開けたことはあるか?

うーん、まぁ最近は冷房あるから必ずしも開ける必要はないよね。

電車の中に入ってきたトンボを逃がすために窓を開けたことがあるけど、それぐらい。

だけど、たまに窓の開いた電車に乗ることはある。


電車の窓もいろいろなタイプがあるようだが、窓を押し下げて開けるタイプが多いのかな。

開け閉めするのはけっこう固いから、初めてのときは本当にこれで開けられるのか? と思ったものだが。

阪急電車とか、パワーウィンドウでボタンを押すだけで開け閉めできるようになってるものもある。

窓を開けることになじみがない僕は初めて見たとき、電車でパワーウィンドウってなんだよ? と思ったものだが。

他のタイプでは、窓が上下に分かれていて、上部分が下げられるようになってるものなどがある。

窓を押し下げるタイプだと、そこから車体が腐食することがあるが、このタイプなら腐食の心配は無い。


それはそうとして、最近の通勤電車では固定窓も多く取り入れられている。

固定窓なら開け閉めするための機構を用意しなくていいし、腐食の心配も無い。

リニューアルに合わせて固定窓に改造された車両も多いぐらいだから、メンテナンス上のメリットは大きいのだろう。

ただ、そんな固定窓が採用された車両でも一部の窓は開け閉めできるようになっている。

最低限、換気に必要なだけは開けられる窓を確保していると言うことなのだろうか?


最初にも書いたけど、今の電車は基本的に冷房が入るから、必ずしも窓を開ける必要はない。

だから固定窓を採用しても問題は無いわけだ。

しかし、そんな今の時代でも電車で窓を開ける人がいるのは、

特に混雑した電車で、冷房を付けてるのに暑いことがあるからだろう。

というか、今がまさにそうなんだよね。満員の区間は冷房を付けてるはずなのに、少し汗ばむぐらい。

そのことを考えれば、冷房車なのに窓を開けたくなる気持ちはよくわかるんだ。

僕は積極的に開けようとは思わないけど。

近鉄百貨店の本店はここにあり

来月13日、あべのハルカスの百貨店部分がオープンする。

それに伴い、近鉄百貨店阿倍野店が「あべのハルカス近鉄本店」に改められることになっている。

あべのハルカス近鉄本店タワー館6月オープン! (近鉄百貨店)

この話とは直接関係ないけど、このページのイラスト面白いよね。

近鉄電車の広告でも見るんだけど、天王寺動物園や阪堺電車が描かれてるのはすぐ気付くが、

よく見ると、Hoop・andがあべのハルカスの横にはっきり描かれてたり、四天王寺が描かれてたり、うまいこと描いたもんだなと。

まぁイメージですけどね。実際には天王寺動物園はこんなに近くないし。


「あべのハルカス近鉄本店」とはごちゃごちゃした言い方だなと思ったが、

これまで近鉄百貨店のロゴの下に「近鉄阿倍野」と書いていたのを「近鉄本店」に置き換えたぐらいで、

重要なことはこれまで 阿倍野店 としてきたのを、近鉄百貨店の本店と明示することなんだろうと理解した。


近鉄百貨店の本店が阿倍野店なのはイメージに合わない人もいるかもしれない。

近鉄のイメージというと南大阪線というよりは奈良線・大阪線で、

そのターミナルである上本町駅にある上本町店が百貨店の本店に思えるが、実はあれは大したことはない。

まぁ上本町ってターミナルとしては微妙ですからね。

やはり奈良線・大阪線沿線の人が買い物に行くとなれば難波まで行くからね。だから地元の客がメインなんだとか。


そもそも近鉄百貨店のルーツになった百貨店は3つある。

会社プロフィール (近鉄百貨店)

1つは丸物、京都店・枚方店がかつての丸物だが、いずれもなくなってしまった。

次に大軌百貨店、大軌は今の奈良線をつくり、近鉄の直接のルーツとなった会社で、上本町店がかつての大軌百貨店だ。

そして、大鉄百貨店、大鉄は今の南大阪線をつくった会社で、阿倍野店がかつての大鉄百貨店だ。

大軌と大鉄が合併して近鉄ができ、百貨店も1つになり近鉄百貨店になり、丸物が近鉄グループ入りし、現在に至る。


だから、上本町店も阿倍野店もどちらもかつてはそれぞれの百貨店の本店だったんだよね。本店しかなかったけど。

それが合併して同じブランドを掲げることになったが、その時点ではどちらが本店か定かではなかったんだろうな。

それがいつからか知らんが阿倍野店が本店と確立されていったのだろう。

それは阿倍野店の可能性を評価したものなのだろうが。

新・中期経営計画でも阿倍野店だけは都心大型店と別格の扱いになっている。

上本町店は奈良店・橿原店・和歌山店・四日市店とならんで地域中核店となっている。

それぐらいの格差が今はある。


阿倍野店を本店というのは今さらのことではあるのだけど、

それは近鉄百貨店として あべの を率いていくことの意気込みなのだろう。

電車の広告でオリックス vs 阪神

通学で毎日、近鉄奈良線の電車に乗っているのだが、

阪神と直通していると言うことで近鉄の車両にも阪神の車両にも乗ることがある。

当たり前の事ながら、それぞれの会社で広告は異なる。


その中で特徴的なのが野球の広告だ。

阪神はいうまでもなく阪神タイガースのことであったり、甲子園球場のことで広告を出している。

だいたいいつも1種類はあるんじゃないかなぁ。

一方、近鉄ではオリックス・バファローズの広告を出している。

近鉄バファローズを合併したという経緯があって、今でも近鉄沿線からの集客に努めているようだ。

今は、阪神なんば線を使えば近鉄沿線から大阪ドームまで行くのも便利になったので、特に積極的にやっているようだ。


それでおもしろいのは、今ちょうどセ・パ交流戦ということで、

お互い、普段は当たることのない他のリーグとの試合があるということで、それを積極的に宣伝している。

それが近鉄電車に貼られているオリックス・バファローズの広告では「セ・破 交流戦」と普段当たらないセ・リーグとの試合があることを宣伝し、

阪神電車に貼られている阪神タイガースの広告ではパ・リーグと当たることを宣伝していたようだった。


近鉄と阪神がつながることになった阪神なんば線は、

オリックス・バファローズにとっても阪神タイガースにとっても大阪ドームへのアクセスがよくなるということで画期的だったのだろう。

近鉄沿線からも、阪神沿線からも観客を連れてこれる。

阪神タイガースは言うまでも無く甲子園球場が本拠地だけど、高校野球などで使えないときは大阪ドームを活用している。

そこに観客を連れてくるには大阪ドームへのアクセスがよいことが重要なのだから、確かに画期的だ。


そんなことを毎日乗っている電車の広告を見て思ったのだ。

まぁ僕は野球のことには明るくないので、端から見てて思うのはそれぐらい。

教室に呼び出して演習

うちの大学院のカリキュラムには演習・実習の授業が設定されている。

講義科目の演習を行う科目として設定されているのだが、

実際に教室に行って演習することはあまりなくて、大概はレポートを提出してそれでOKとなっている。

しかし、教室でやることがないわけじゃない。


光エレクトロニクス関係の授業の1つは教室で演習をするんだよね。

事前に問題を配付して、レポートを作成してきて、教室で数人の学生が黒板に自分の答えを披露して、

それで担当教員からの解説が行われるという形式になっている。

まさに演習科目という感じだな。


この教員はわりに講義を熱心にやっている印象がある。

できるだけ丁寧に説明しようと心がけていることは伝わってくる。

物理的なイメージもできるだけ説明しようとしているように思う。

そしてそのことを数式でとやかく説明しているのだが、実際にその数式を使ってということは授業中では特にやらない。


ただ、この教員は演習も他の教員に比べると熱心に取り組んでいるようだが、

実際に手を動かして、授業で出てきた数式などを自分で使って、そして授業で説明したことの理解を深めて欲しいという思いがあるのだろう。

問題の配布時に、ここでしっかり演習をすればテストの時も安心だ、と言ってたが、まぁそれはありがたいことよな。

問題を持ち帰り、研究室でこうすれば解けるか? とか言い合って問題を解いてたわけだが、

授業を聞いてても実際に手を動かしてないからたちまちに解けるものではないなと思った。

だからこそ演習をやる価値があるのだが。


学生にとって理解が深まるのは大きなメリットだが、

その一方でレポート作成に大きな時間が割かれるのはちょっとつらい話。

あと、レポート作成だけじゃなくて、教室に行かないと行けないのもめんどくさい。

もちろん解説を聞けるのはメリットなのだが、時間が悪い。

この演習の時間割での割り当てが5限、16時半ごろから90分だから、終わったら18時ごろ。えらい遅い。

大半の授業は4限までに割りあてられているのだが、教室でやることがほとんどないからか、5限に押し込められている。

そんなこんなで多くの学生からはあまりよいように思われていないようだ。


めんどくさいと思ってるのは大半の教員もそうだろう。

レポート出してそれで済ませる教員が多いのはめんどくさいということだと思う。

もちろん、それでも学生の理解が深まるものが用意できれば、お互いうれしいのだが、

形式的に必要だからとしょうもない課題を出したって、何の得もしないわけで、そこら辺はどの教員も考えていると思いたいところですけどね。

労働者と学生のための安全講習会

今日は新しく研究室に配属されたB4・外部からのM1の安全講習会があった。

なんか、ことあることに安全講習会に行けと言われてる気がするんだよなぁ。

主催者が違ったり、内容が細分化されてたり、学内でいろいろな安全講習会が行われている。


なんでこんなに安全講習会をいろいろやってるんですかね?

その理由が今日少し明らかになった。

労働安全衛生法という労働者の安全や労働環境について定めた法律がある。

この法律によって大学も労働者、具体的には教職員ですが、職場の安全を確保する取り組みをする必要がある。

この法律そのものは学生にとって直接は関係ない。

しかし、学生が研究に取り組む研究室というのは教職員からすれば職場なので、大学としては安全を確保する必要がある。

大学としても学生も教職員同様に安全に研究に取り組めるように安全確保に努めており、

教職員・学生とも研究室を利用するものとして安全確保に協力して欲しいとのこと、

そういうことで、学生を呼び出して、それで安全教育を行っていたわけだ。


そのため安全管理の仕組みがよく体系化されている。

ある程度の規模のある会社ではこういうことを当然のようにしてるんだろうな。

学校に似つかわしくないやり方にも思えるが、法律の定めもあってよくやっている。

どんなことをやっているかというと、研究室で安全確保のためのルールを定めて定期的に安全チェックを行うようにしてたり、

安全管理者が各研究室を定期的に巡回し、研究室の環境をチェックしたりしている。


僕に直接関係ある部分はそこまで目立った危険は無い。

研究室にボール盤・フライス盤があるので、これを使うときはいろいろ考えることがありそうだが、今のところ使う用事は無い。

あと、はんだごてか。やけどと換気に注意しないと。換気装置もあるので、これを使えば安心か。

しかし、目立たないところにも、例えば電気事故だとか、リスクは存在する。

あと、どんな場合でも大切なのがスムーズに避難できるための通路を開けておくこと。通路に荷物を置いちゃいかんということだ。

明示的な危険がないところだけど、安全について考えなくていいわけはない。

そういうことでこういう講習会を受けに行くように言われてるわけだろうな。

ホテルができれば国際会議が増える

グランフロント大阪が開業して、もうすぐあべのハルカスの百貨店部分が開業する大阪についてこんなニュースを見かけた。

超高級ホテル、供給過剰に陥らないの? 大阪進出ラッシュの皮算用 (Yahoo!ニュース)


超高級ホテルねぇ。

グランフロント大阪にはインターコンチネンタルホテル大阪が入っている。

このインターコンチネンタルホテルこそが超高級ホテルだそう。

「1泊4万円台から」とは目がくらむお値段だが、サービスも相応ということだろう。

なにからなにまで格が高いということか。


だけど、そんなホテル、大阪なら他にもありそうなもんだけど。

そう思ってたのだが、実はまだまだ珍しい存在らしい。

だが、ホテルの専門家は異論を唱える。「大阪市内でインターコンチネンタルクラスの超高級ホテルは、リッツ・カールトンとセントレジスしかなかった。観光シーズンや国際会議の開幕中は客室が足りなかった」。流通科学大の土田和彦特任教授は、こう解説する。

ザ・リッツ・カールトン大阪は梅田のハービスOSAKAのホテルで阪神が経営している。1997年開業と意外に新しい。

セントレジスホテル大阪は本町にあるのだが、これの開業はもっと最近で2010年のこと。

まだまだ超高級ホテルは大阪では足りなさそうだ、ということを言っているわけだ。


ここに うめきた のインターコンチネンタルホテルが加わるわけだが、

来年春にはあべのハルカスが全面オープンし、そして 大阪マリオット都ホテル がオープンする。

これもこれらのホテルに並ぶ超高級ホテルだということのようだ。

さらに、中之島のフェスティバルタワー、去年に完成したが、あれはツインタワーになる計画で道路をはさんで反対側にビルを建設している。

このビルにもホテルを誘致する予定で、そのホテルが超高級ホテルになる? という話もあるとか。


超高級ホテルとまで言われるところならまだ少ないだろうけど、

他にも大阪には高級なホテルがたくさんある。

そんなホテルが充実することによってなにができるか?

国際会議が誘致できるわけだ。

なるほど、確かに宿がなければ国際会議はできない。

VIPが多数やってくるなら、VIPのための宿が充実していないと話にならない。

こうして超高級ホテルまで充実するようになれば、確かに国際会議がさらにやりやすくなるわけだ。

グランフロント大阪がこんな超高級ホテルを誘致したのも、グランフロント大阪の会議場との連携も考えてのことだろう。


実際、そううまくいくか? 懐疑的に思う人は多いだろうし、まぁうまくいくかはよくわからない。

ただ、大阪にはこんな可能性もある。

大阪は奈良、京都という世界的に有名な古都に近く、「東京より大阪の国際会議を喜ぶ外国人も多い」(関係者)との声もある。

そういや、よその研究室の教員が、学会の参加者を京都に連れて行かないといけなくて、とかなんとか言ってたが、

確かに外国からやってきた人を連れて行くにはいいところだよね。

ホテルの充実により大阪は設備的には申し分ない都市になった。それを生かしていければいいなと思う。

自転車の荷台を使うために

自転車の後ろに荷台ありますよね?

あれ、使ってる人どれぐらいいるんだろ?

まれに見るんだけどあまりいないよね。


僕の自転車は前にカゴが付いていない。付けようと思えば付けられるのだが……

なので荷物を自転車に載せて運ぶなら後ろの荷台を使うしかない。

といっても最近までそのための装備がなかったので使えなかった。

荷台に荷物を置いても、そのままでは落ちてしまう。

なので固定するために ひも がいるんですね。

そんなこともあって、荷物は基本的には背負っている。

自転車のハンドルに荷物をかけることもあったけど、よいことではないし、ごく軽い荷物しかできない。

前カゴがあったとしても、そんなに重い荷物は運べないから、やっぱり重い物を運ぶなら後ろの荷台を使いたい。


そんなことを思っていたのだが、先日、ホームセンターに行ったとき、荷物を固定するための ひも を買ってきた。

ゴムの入った伸縮性のあるもので、これで 荷台と荷物を巻き付けて固定すればいいわけだ。

値段は400円ぐらいだったかな。短いのと長いのがあったのだが、短いのにした。


というわけで使ってみた。

スーパーで買い物したものを、マイバックに入れて、これをひもで荷台に固定した。

どうやって固定すればいいかなと思ったが、けっこう長いひも なのでたるまないように荷物に何回も巻かないといけないな、

なんて思って巻き付けて、ひもの端をフックでつないで完成。

それで走ってたが、家まで崩れることもなく無事に持って帰ってくることが出来た。


荷台は重い物を運ぶのは問題ないが、むしろ問題は荷物の形状だろう。

結局、荷台にどうやって固定するかというのが問題になるわけだから。

荷台の幅より少し広いぐらいで箱のような形のものなら固定は簡単だ。

ただ、形が定まらない袋とか、かばんとか、ああいうのを固定するのがめんどくさいし、

荷台の幅よりあまりに広いものを取り付けようとすると、固定に不便が生じる。

ひもでぐるぐる巻きにしとけば、そうそう落ちることはないだろうけど、心配はある。


後ろにもかごを付ければいいという話もあるんですけどね。

確かにそういう自転車、いや三輪車か、見たことあった気がする。

重い荷物でも大丈夫で、固定のことはあまり考えなくてもいい。

たくさん荷物を運ぶ人ならそれはよい選択肢なんだが、

基本的には荷物は背負えばよいと考えている僕は、ひも1本でたまに使えればそれでいいと思っている。

学部のことでも研究科へ

弟が大学に郵便を送っていたのだが、

工学部のことで郵便を送るのに、宛先が「工学研究科」と大学院の研究科の名前とは不思議だなと言っていた。

確かに不思議だよねぇ。


工学部と工学研究科、名前こそ違うが、同じところに存在する。

教員も共通だし、事務部門も共通で存在する。

現在ではこれらを全て研究科の所属としているようだ。

だから、工学研究科に所属する教員が工学部・工学研究科の学生に授業をしていると。そういうことですね。


事務部門も工学研究科の事務が工学部のこともやっている。

ただ、不思議なのはうちの研究科で大学院の事務をしている部門の名前が「大学院係」なんだよね。

教務係は専ら学部のことを取り扱っているようで、大学院のことは大学院係に行く必要がある。

工学研究科の事務部門が大学院のことをやる傍ら学部のことをやっているのかと思いきや、むしろ逆というね。

このあたりの体制は大学によっても違うのかな? と思うけど。


大学院から大学にやってきた僕からすれば、あまり気にすることはないのだけど、

学部生にとっては違和感を感じることもあるのかなと。

1つは弟が気になってた、学部のことでも研究科の事務部門の世話になること。

もう1つは論文とかの所属の表記かな。学生は学部に、教員は研究科に所属しているように書かないといけない。

それは僕も高専専攻科の頃はそうで、自分は専攻科に、指導教員は電気工学科に所属していたのでそのことをいちいち分けて書いていた。


学部と研究科、実態は一体のものだが、形式的に別のものであるがゆえに起きている問題よね。

どうなんですかね? このあたり統一してやることはできないんだろうか?

学校教育法には、

第八十五条 大学には、学部を置くことを常例とする。ただし、当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、学部以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。

第百条  大学院を置く大学には、研究科を置くことを常例とする。ただし、当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、文部科学大臣の定めるところにより、研究科以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。

学部の代わりの組織としては筑波大学などの学群が有名だな。(参考 : 学部のかわりに学群がある)

研究科の代わりには九州大学が学生が所属する 学府 と教員が所属する 研究院 を分離した例があるよう。

そういう使い方ぐらいしかできんか。

冊子をダウンロードして持参?

今度、専攻の安全講習会がある。B4と外部からのM1が対象となっている。

その講習会の案内を見てたら、「安全の手引きを以下のURLからダウンロードして持参すること」と書いてあることに気付いた。

いやいや、それはおかしいでしょ。


安全の手引きというのは大学が作っている、安全教育のためのマニュアルなのだが、

けっこうな分量があって、冊子でもそれなりの厚みがあった。

なんで持ってないのに安全の手引きの冊子のことを知っていたのかというと、

以前、秘書の方から頼まれて、学部生の実験で配る安全の手引きを運ぶ手伝いをしてたときに見たから。

あんな分量あるものをダウンロードして印刷して持参とかできるわけないだろ、と思った。


安全の手引きの冊子って言えばもらえるのかな?

確か、あのときは専攻事務所に言ってもらってたな。

自分で直接行こうかと思ったが、秘書か指導教員に確認して、お墨付きを得た上で取りに行こうかと思った。

それで、秘書の方に今度の講習会に安全の手引きを持参するようになっているが、持っていないので冊子をもらいたい、

と申し出ると、専攻事務所に確認を取ってもらえることになった。


そうして確認を取ったことがきっかけで、改めて安全講習会の案内の補足が届いたのだが……

今年度より安全の手引きは配布しないことになったので各自でダウンロードして持参することになった

ダウンロードしてタブレット端末などに入れる、複数ページをまとめて印刷するなどして印刷枚数を減らすなどの工夫をして持参するように

というようなことが書かれていた。


いくら複数ページをまとめて印刷して枚数を減らしたとしても、焼け石に水というか、相当なページ数なのでやってられない。

タブレットに入れて持参することにしようと決意した。

しかし、なんで配布をやめることにしたんだろうね?

各自で印刷するより、まとめて印刷屋に頼んで作ってもらう方が総合的なコストは節約できるでしょうに。


ところで、研究室で毎週、教科書の輪講をしているのだが、1週間前に教科書のコピーを配ることになっている。

去年まではコピー機でコピーして配っていたのだが、今年からはスキャナでスキャンして各自でダウンロードすることになった。

タブレットで見れば良いと考えている人もいることに対応したものだが、実際にはほとんどの人が印刷している。

その輪講に参加するのは10人そこらの話なので、各自で印刷してもたかが知れていて、

むしろ発表者がいちいちコピーしていた負担を軽減することができるメリットの方が大きいのかなと。

翌年以降もスキャンしたものは再利用できるのでさらに負担が軽減できるだろうと。そこがメインかなと。


ダウンロードして持参というのはタブレット時代らしいやり方かもしれない。

ただ、誰もがそういうことをできるわけでもないし、

タブレットがあっても紙で持参するのを好む人も多い。

なかなか想定通りにはいかないものよ。残念ながら。

Scilabでは速いとされる

研究室でのScilabの演習で画像処理をやっていたのだが、

その中でガウシアンフィルタを生成する処理を書いていた。

そこでScilab流のやり方を聞いたのだが、一般的なプログラミング言語では非効率に見えるやり方がScilab流だそうで。


一般的なプログラミング言語の例でやればこんな風になるよね。

gaussian=zeros(size,size);
for i=1:size
  for j=1:size
    gaussian(j,i)=exp(((j-size/2)^2+(i-size/2)^2)/2/s);
  end
end
gaussian=gaussian/sum(gaussian);

forでループ回して計算するよねって。

最後に総和が1になるように正規化してるが、これはsumを使ってやれば簡単なので、そこはScilabらしい書き方だが。


ところでScilabではこれよりもこう書いた方が速いそうだ。

[Y,X]=ndgrid(linspace(-size/2,size/2,size),linspace(-size/2,size/2,size));
gaussian=exp((Y.^2+X.^2)/2/s);
gaussian=gaussian/sum(gaussian);

ずいぶんコンパクトにできている。

なにをしてるかという話だが、ndgridを使ってsize×sizeの行列を2つ生成している。

これでYは –size/2からsize/2の Y座標の入った行列、XにはX座標の入った行列が生成される。

この2つの行列を使って、各要素で exp((x^2+y^2)/2/s を計算させると。各要素へのべき乗は .^ で書けて、

expに行列を入れれば各要素にexpが適用される。

Scilabは行列が基本だからこう書けばたちまち計算が出来てしまう。


やってることは一緒で、後者の方がコンパクトにできていることがわかる。

ただ、実際の処理を考えてみると、X,Yといった行列を一旦生成する必要があり、後者の方が計算量は多いように思える。

それでもforを使うより、行列の計算に落とし込んだ方がScilabでは速いらしい。

実際、もうちょっと重い処理、具体的にはゼロクロス点の検出で比較してみると20倍ぐらいの速度差があったようだ。

なんでだ?


調べてみるとこんな記述がひっかかった。

タイトルの通りです。Scilabに限らずインタプリタ処理をする言語では,ループ計算は遅くなります。

(Scilabの使用法3-ループ計算は遅いので,できるだけ使わない (琉球大学 理学部 物質地球科学科 物理系 NMR物性研究室) )

計算が重いのではなく、構文解析が重いのだという。

確かに純粋なインタプリタならforループではループごとに構文解析→実行の処理を繰り返す必要がある。

それに対して、行列の計算で書けば、計算はともかく、構文解析は一度行えばそれでよい。

計算量が少々増えても、forで構文解析を延々と繰り返すよりもましということらしい。


ただ、インタプリタ型の言語と紹介されることも多い、Perl・Ruby・Pythonなどは、

実行するとき、まずコンパイルを行ってからプログラムを実行している。

ユーザーはコンパイルを意識することはないが、内部的には コンパイル→実行 の流れを踏んでいるわけだ。

コンパイルといってもネイティブコードを生成するようなものではなくて、中間コードを生成する処理なんだけど、

構文解析はコンパイル時に1回やるだけで済むし、最適化を施すこともできる。

とにかく、実行前にコンパイルする方がずっと高速に動作できるので、インタプリタ型の言語と紹介されるものもそうなっていることが多い。

だから、インタプリタ型の言語だからforループが遅いというのは一般的には正しい説明とは思わないが、

事前にコンパイルを行わず、本当に逐次的にソースを読み実行する場合は確かに正しい。


Scilabでは高速とされる記述では、とにかく行列を山ほど生成することになる。

なのでメモリ消費が激しいそうだ。

ScilabじゃなくてMATLABの話だが、大量のデータを処理するときメモリが足らなくて困っていると言っている人がいた。

Cで書けばメモリ不足の問題は解決するが、しかしMATLABのライブラリが使えず、特にGUIの面で不便が生じる。

そういうわけで困っていたようだが。


行列計算への強さ、ライブラリの充実を求めてScilabを使うわけだが、

プログラミング言語として見たときの弱さがこういうところに現れていたのかなと。

確かに便利なんだけど、処理が遅くてやってられないとか、処理できるデータ数が限られるとか、

そういうことになるぐらいなら、Perl・Rubyだとか賢い言語を使うか、Cで書いてネイティブコードでガシガシ動かすのがよいように思える。

Scilabでプロトタイプを作って、場合によっては他の環境に動かすと、そういうことも考慮に入れるべきかなと。

Scilabで関数1つでできていたことを、自分で記述する必要もあるかもしれないけど。