通販で記念切手は買えるけど

両親がクリスマスカードを送るんだと言って、その切手を用意しようとしていた。

オシドリの50円切手ならスーパーでも買えるぐらいだからなんてことはないが、

せっかくだし、スノーマンの切手を買って使おうということで通販で買おうとしていた。

「冬のグリーティング」の発行 (日本郵便)


どこの郵便局でも置いているわけではないらしく、それで通販で買うかとなったらしい。

インターネットの通販で買えるのだが、送料が600円するとのこと。

あんな軽いもんなのに。どうもゆうパックの最小サイズの料金がそのままかかるらしい。ゆうパックの送料そのままってのもすごいが。

今の時代、送料無料の通販サービスが多い中では高いなぁという感想を持つのもわかる。

ただ、5000円以上になれば送料がかからないのでまとめ買いには便利なので、そこは場合によりけりでしょうが。

というか送料かかるってことは100枚も送らないのか。


郵便局は昔から切手の通信販売を行っていて、今もインターネットを介さない通販をやっているよう。

「冬のグリーティング」の発行 別紙 通信販売の実施

こちらの送料は420円~、定形外+簡易書留だな。

ただし、振替用紙での申込みなので払込に手数料がかかるし、郵便局に出向く手間がかかる。

そう考えるとインターネットでの注文は便利に思えるが、大量注文のときは郵便局に直接申し出て欲しいとのこと。

なんでインターネットからだと大量注文に対応できなくて、郵便局から注文すれば問題ないんだろうね。

納期の問題なのかも知れないけど。


そんな具合で実用面ではやや難のある切手の通信販売だが、

郵便局では郵便を介しての郵趣の人の依頼に便宜を図っている。

郵趣の人だって切手の通信販売を使うことはあるだろうが、それとは別にもっとマニアックなサービスを提供している。


記念切手の発売のニュースがあると、決まって記念押印の案内が付けられている。

「冬のグリーティング」の記念押印等

おー、この絵入り印のデザインなかなかいいなぁ。なんて思うが、実はこれ、切手の発売日を記念したハト印というやつなのよね。

下に汎用的なハト印のデザインが書いてあるが、ハトのマークが入っているだけでそんなに面白そうには見えない。

絵入り印もよく見るとハトのマークが入っているからハト印の一種であることはわかる。

これは、初日に東京中央郵便局か日本橋郵便局に行って、この切手を買って貼ってはじめて押してもらえるというとても貴重なものだ。

場所が限られるだけでもつらいが、初日限りとはあまりに使いにくい。なんてもったいない。

結局のところ、郵趣の人がこぞって集めるばかりで実用本位のものではないのよね。

しかし、郵趣の人とはいえ発売日に東京中央郵便局か日本橋郵便局に行ける人ばかりではない。

そんな人のために郵便を使って記念押印を依頼することが出来る。こういうことを郵頼というらしいけど。

切手を貼る台紙と切手代金分の為替と切手を貼った返信用封筒を入れて指定の郵便局に送ると、

為替で切手を買って、台紙に貼って消印を押して送り返してくれるという話だ。


記念切手にしても風景印だとか特殊な消印も元々は遊び心から始まったものだと思うのよね。

クリスマスカードを送るのにいつものオシドリの50円切手では風情がない。それがスノーマンなら遊び心があると。

僕が旅先でハガキを買ってそれにつらつら自分にむけて手紙を書いて風景印押してと言って送るのも(参考 : 旅先の風景を表す消印)、

旅先から(自分宛とはいえ)郵便を送るために消印を押してもらうわけだから、本来の意図からそう外れたものではない。

ところが使いもしない記念切手を買い込んだり、郵便を出しもしないのに消印を押してもらうなんて話になると、

郵便に凝らされた遊び心というよりは、コレクションということになり、まさにこういう趣味のことが郵趣として知られているわけだ。

まぁ万国共通の趣味らしいので、世界中どこに行っても郵趣の人はいるらしいけど。


遊び心としてやってる分にはほとんどお金はかからない。

記念切手だって郵便局で普通に買えるものが多いわけだし、普通に郵便をおくるのと同じ値段で済むことも多いはず。

それが郵趣の人になってくるとそうもいかんわけだ。

記念切手をコレクションするだけなら1シート50円切手10枚で500円とかそんなもんかと思うけど、

最近は記念切手を乱発しすぎだとか不満も聞くほどなので、網羅的に集めるとお金はかかるのだろう。

さらに遠方の郵便局に消印を押してもらうように依頼すると、消印1つのために往復分の送料がかかる。

人によって楽しみ方はいろいろだろうが、ちょっとここまで来るとやりすぎかなぁという気もする。


話が大きくなりすぎてしまったが、このインターネットの通販にしても郵趣の人含めコレクターの利用は相当な割合になるんじゃないかなと。

最近はフレーム切手で記念切手にはならないような小ロットの特別デザインの切手を出している。

これが高いんだなぁ。コレクターぐらいしか買わんで。

となると、フレーム切手のうちどれぐらいが実際使われてるのか知りたい。

主にそういう人たちを相手にして、そりゃまぁいろいろ便宜は図っているわけだけど、

実用本位の人からすると、なんだかなぁと思うところが出てくるのも仕方ないのかも。

まぁ公社化以後、いろいろな取り組みをやっているけれど、そんな中では気の利かない方かもしれない。

3年ぶりの運転免許センター

高専の本科5年の冬休み、誕生日の直後に運転免許を取得した。

それから3回目の誕生日が来月にやってくる。ここで運転免許の有効期限が切れるので更新にいかなければならない。

というわけで今日、更新手続きのために運転免許センターにでかけてきた。


ところで運転免許の更新にあたっては講習を受ける必要がある。

逆に言えば講習を受けるだけで更新できるんだけどね。いや、適性検査も重要だな。

この講習には4種類あるのだが、多くの場合は優良運転者講習(30分)か一般運転者講習(1時間)を受けることになるだろう。

講習は時間が短いほど講習手数料が安いので優良運転者はお得だ。

この講習を受ける人は5年以内の違反が0回か1回だから新しい運転免許証の有効期間は5年になる。

ところが初回の更新に限っては初回更新者講習という120分の講習があって、違反回数が1回以下の人はこれを受ける必要がある。

その上、過去5年分の経歴がないので新しい運転免許の有効期間は3年だ。


それで、運転免許の更新手続きというのは警察署か運転免許センターで行うことになっている。

警察署で更新する場合は、更新手続きを行ったら、日を改めて講習を受ける必要がある。

それが運転免許センターなら1回行くだけで済むというわけで重宝されているわけだが、

もう1つ問題があって、警察署で行う講習は 優良運転者講習と一般運転者講習 に限られる。

なので、初回更新者講習と違反運転者講習の対象者は必ず講習のために運転免許センターまで出向く必要がある。

警察署で全部済むのなら2度行く必要があるとは言え遠出する必要はない。ところがそうもいかんわけだ。


運転免許センターは日曜日も更新業務は行っているが、大混雑なので、平日に行けるのならその方がいい。

金曜日は授業がないので、研究室には行かないと連絡しておいて、ここで行くことにした。

というわけで電車に乗って運転免許センターに行った。実に3年ぶりである。

手続き開始よりもちょっと早めに来たのだが、

運転免許センターには安全研修センターなるものが併設されていて、そこにスリップだとか体験できるコースがあるということを見て、

せっかくなら体験していこうかなと思ったのだが、なんと工事中だった。

そんなのWebに書いてあったっけ?


あてが外れてしまったが、持ってきた弁当を食べて、12時すぎに更新手続き場所へ向かうとちらほら人が。

13時から受け付け開始、最初に収入証紙を貼り付けた納付書を買わないといけない。

この運転免許センターの運営には交通安全協会が深く関わっていて、交通安全協会なしでは運転免許の更新はままならないわけだけど、

この証紙購入のところで会員にならないかと勧誘してくる。

元々入るつもりはなかったし、証紙代ぐらいしか持ち合わせがなかったから断ったのだが、思っていたより入会する人多いのね。

次に申請書を受け取るわけだが、旧運転免許証をスキャンして印刷してくれる。スムーズに処理できるように特殊なスキャナを使っているようだったが。

それで納付書と申請書に記入して次の窓口に持って行くと納付書が回収されて、適性検査に回される。

適性検査が終わったら申請書に新しい運転免許証の記載事項が印刷される。そして写真撮影して講習へ回される。


午後は初回更新者講習・違反運転者講習と高齢者講習を受けてきた人が対象で、平日だからかそこまで人は多くない。

初回更新者講習・違反運転者講習はそれぞれ教室1つずつだからコンパクトだね。

ちなみに高齢者講習、70歳以上の人があらかじめ自動車学校で受ける講習だが、

これを済ませた人は講習済みの扱いなので、写真撮影後しばらくしたら新運転免許証がもらえる。

講習だが、120分にするために引き延ばしている感はあったが、

中身はと言われたら、危険予測と飲酒運転のビデオと、自己診断テストかなぁ。

これが終わったら旧運転免許証と引換に新運転免許証が渡される。

新運転免許証を受け取ったらICチップ内に隠れている本籍の確認のために機械へ。

調べてみると、旧運転免許証ではICチップに記録されていなかった住所が記録されていた。

裏書きの偽造にも対応できるという点では画期的な変更だ。なんでICチップ導入の段階では省略されてたのかよくわからんが。


新運転免許証が旧運転免許証から変わった点はもう1つある。

それが裏面の臓器提供意思表示欄だ。

政令の変更で裏面のスペースを臓器提供の意思表示に使っていいことになって、運転免許証には標準的に設けられることになった。

交通事故で頭をやられて脳死になる例もあるようだし、その点では車を運転する人に意思表示を勧めることには一理ある。

そんなことで死ぬのはまっぴらごめんだが、なんか脳死になることがあれば臓器提供を検討して欲しい、

ということで家に帰ってきてから家族の前でサインしておいた。

今の法律では、臓器提供をする意志がある場合は、家族の同意だけで足りるし、本人が意思を残していても家族の同意がなければ進められないから、

この意思表示にはそこまで意味があるわけではないけどね。道標にはなるだろうが。


自動車を運転することがきわめて少ない状況でやってきた運転免許の更新だが、

この講習の対象者というのは原付だけの人から大型二種の人まで、全ての免許を受けて運転する人だから、

自動車を運転しないにしても日々自転車で走りながら実践しているし、自動車を運転するときにもいつでも実践できるようにとはと思っている。

つまるところ運転免許の更新という名目でやってきてそれを確認出来れば、目標達成となるんじゃないかね。

中身が大したものではないという話でもないけど。

記念品の洗剤を研究室に積む

昨日、献血の安全対策の話を書いたが、献血絡みでもう1つ。

献血に行くと記念品をくれるのだが、どんな記念品をもらえるかは献血する場所やらなんやらでかなり異なる。

たびたび話題にも出てるけど、最近は森ノ宮の血液センターで献血をすることが多くて、

そこで渡される記念品は決まって使い切りの洗濯用洗剤だ。あとポケットティッシュもくれるか。

まぁスタンプ集めたらまた別のものがもらえたりするんだけど、基本的にはこれ。


ただ、正直なことをいうと洗剤をもらってもあんまりうれしくないのよなぁ。

使い切りの洗剤というのが取扱に悩むところで、家で使ってもらうにもちょっとなぁと。

それで使い道がないまま家に置きっ放しになっていた。


最近、その洗剤の使い道を思いついたのだ。

僕にとってはほとんど使い道はないが、一人暮らしの家庭ではそれなりに役立つのではないかと。

それなら研究室のみんなに配れば喜ばれるのではないかと思ったのだ。

というわけで研究室に持ってきて、研究室の一角にその洗剤を積んで、

けんけつちゃん に「家に持って帰って洗濯するっち!」とフキダシを付けて置いておいた。

数人が持って帰ってくれたが、まだ残っている。


記念品として、僕にとって一番嬉しいのはお菓子だ。食べればなくなるし。

いくつか置いてある中から好きなのを選んでくれ、と言う献血ルームもあって、お菓子があれば決まってそれを選んでいた。

ただ、日によって置いてあるものが違って、実際のところは洗剤やら衛生用品ばかり並んでいることも多かった。

そしたらだいたい歯磨き粉を持って帰っていた。歯磨き粉はなんやかんやいって使うからね。

台所用洗剤を持って帰ったこともあったかな。


記念品をもらうために献血に協力しているわけではないが、やっぱり使えるものがもらえるとうれしい。

それは血液センター側も認識していると思うのだが、なにを用意するかはなかなか難しい。

換金性の高いものは避けなければならないから、そうなると日用品が中心になるだろう。

洗剤というのは確かに無難な選択肢なのだろうが、年齢層によって受け入れられ方は違うだろう。

まぁ難しいね。いろいろ置いておいてくれて選べるようになってるとうれしいんだけどね。


それはともかくとして、洗剤を積んで置いておいたら、これは誰が置いたんだとか、このキャラクターは誰だとか、けっこう話題になった。

こうして話題になったことで献血に協力する人が出てきてくれればいいけどね。

そういや今度、大学に献血バスがやってくるのよね。

こんな寒い時期に、暖かい飲み物も出せないだろう献血バスでの採血だと、

協力しようとしても血管見えんと言われたりだとか、採血に時間がかかるだとか、条件は悪いだろうが、

冬の血液不足を救おうという心意気の人が出てきてくれたらいいななんて思っている。

ウィルスを防ぐにも限界がある

先日、HIVウィルスに感染した血液が輸血されていたということが判明した。

HIVウィルスの有無についてはNATで検査しているが、それでも感染してから間もないと検知できないことがある。

この期間をウィンドウピリオドと呼んでいるのだが、そのウィンドウピリオドに採血されたもので、ウィルスの検出はきわめて困難だったようだ。

それがなぜ判明したのかと言えば、その人が後に献血に協力して、それでその血液を調べたらHIVの抗体が見つかったと言うことで、

過去にさかのぼってNATで調べたら、かろうじでウィルスがあることが判明したとのこと。

ウイルス混入なぜ防げない? 二重の検査すり抜ける (msn産経ニュース)


そもそも輸血は本質的には感染症のリスクを排除することは出来ない。

血漿分画製剤だとその製造プロセスにウィルスの不活化処理が入ってたりするんだけど、

まさか輸血用血液製剤に熱を入れたりそういうことはできないわけだし。

となると検査でウィルスがないか調べることになるのだけど、

抗体検査で見つかればいいが、感染してから抗体ができるまでは少し時間がかかる。

そこで抗体ができるのを待たずに検査できる方法としてNATが導入された。

遺伝子を増幅させてウィルスの遺伝子がないか確かめるわけだ。

これでウィンドウピリオドはかなり短縮された。こうして感染症のリスクはかなり排除できることになった。


ただ、それでもウィンドウピリオドはあるので、ウィルス感染のリスクが高い人は献血への協力を断ることになっている。

問診票の質問のほとんどは感染症関係のことなんだよな。

平成23年4月より問診票が改訂されました (日本赤十字社)

6ヶ月以内にピアス・入れ墨をした・使用後の注射針を刺した・肝炎キャリアとの性的接触を持ったというのはまさに肝炎ウィルスのことだし、

外国滞在のことについては、日本にはない各種の感染症に関わることだ。

特に厳しいのがイギリスへの滞在歴で変異型クロイツフェルト・ヤコブ病対策でいろいろ書かれている。

そしてHIV関係の質問もあるのだけど、その内容は、

  • エイズ感染が不安で、エイズ検査を受けるための献血ですか
  • 6ヶ月以内に 不特定多数の異性、新たな異性、男性同士の性的接触があったか、麻薬・覚せい剤を使用した、HIV検査が陽性だった(6ヶ月以前も含む)、またはこれらのいずれかに該当する人と性的接触を持ったか

となっている。

実はこの変更以前は 新たな異性と性的接触を持った ことは質問には含まれてなかった。

男性同士でなくて不特定多数でなければ問題ないのかというのはかねてから少し疑問には思っていたところで、

それが反映されたんだろうが、なんとも言えない書き方だね。


僕はこの質問が的確なものであるかに疑問を持っているものの、確かにリスクが高い事項を並べてはいると思う。

そして今回の協力者はこの質問にウソの回答をしていたらしい。

となればそもそも献血への協力は断られただろうから、こういう問題は起きなかっただろうと思われている。

どういう思いでウソの回答をしたのかは明確ではないが、

質問内容もあまり的確とは言えないし、アホらしいと思ってウソの回答をして協力する人もいそうなものだ。


献血に協力しようとして、最初に注意書きを見せられて、問診票を書いてと、いろいろあるわけだけど、

その中でやたら エイズ検査のための献血はお断り ということが書かれている。

それもこれも昔、献血すればエイズ検査してもらえるということを吹聴した人がいたのがよくなくて、

当然抗議もしたのだろうが、最終的にはHIVが陽性であっても協力者に通知しないという実力行使に出ることにした。

他の感染症であれば教えてくれることになっている。以後、献血に協力してもらえないわけだし伝えるのが筋と考えていたのだろう。

それでかなり献血の血液のHIV陽性率は下がったようだが、過去にそんなことがあったもんだから、

未だに検査してもらえるもんだと思ってやってくる人がいるんじゃないかという話がある。


この一件の対策としてさらなるウィンドウピリオドの短縮のために、

現在20人分の血液を混ぜてNAT検査にかけているところ、1人ずつNAT検査するようにする方針のようだ。

東京の関東甲信越ブロック血液センター、千歳市の血漿分画センター、福知山市の血液管理センターにNATがあって、

最近、久留米市の九州ブロック血液センターにもNATの設備が整ったようだ。

これをいずれのブロックでもNAT検査できるようにして、1人ずつの検査を行う体制を整えるとのこと。

ただ、それでも完全に排除できるわけではないので、協力者の正直な申告も重要だ。


ただ、今回はまだ運がよかった。

このままHIVウィルスが入っていることに気付かなければ、輸血された患者のHIVウィルスを調べようとはならなかっただろう。

HIVウィルスへの感染が早めにわかれば、対策を打つことができる。

明らかになっていないだけでウィンドウピリオドをすり抜けて輸血された例は他にもありそうなもんである。

それが原因でHIVに感染したものの、エイズを発症するまで気付かないとなれば悲惨な話である。


早期発見が重要であるが、HIVウィルスの検査は気になることがあった人が受けに行くばかりで、広く普及しているとは言いがたい。

保健所などに出向かずにHIVウィルスの検査を受けることがあるのは妊婦検診のときぐらいじゃないのかな。

母子感染を防ぐために各種の感染症について調べているのだけど。

ただ、これだけではなかなか早期発見にも限界があるわけで、定期健康診断に取り入れることも考えた方がいいんじゃないのかなとも思うんだけどね。

ただし無断で検査して問題となった事例は多くあるようで、

検査内容を予め示して、それで結果の通知にはプライバシーへの配慮は必要だが、当たり前の事だ。

そういう環境を整えないとエイズの撲滅なんて実現しようはないと思うんだけど。

現状は各自の取り組みに任されているわけだが、さてはて。

防空識別圏への不満は多い

中国が東シナ海に向けて防空識別圏を設定したという話を聞いて、

これまで設定してなかったのかと驚いたのだが、必ず設定しないといけないものでもないのは確かか。

そしてそれを他国の防空識別圏に重ねてはいけないという決まりもない。


まぁそうはいっても重ならないようにするのが普通らしいね。

現在の日本の防空識別圏はGHQが決定したものをそのまま引き継いでいる。

これは韓国や台湾(というか中華民国?)の防空識別圏と重ならないようになっている。

直線的に切っていることもあって細かいところでは問題はあるものの、とりあえずはこれで運用されている。


そもそも防空識別圏というのは領空に入る可能性のある飛行機に警告を出したりするための領域で、

公海上(経済水域も公海)を飛んでいる限りは追撃されたりすることはない。

ただし、警告のためにスクランブル発進されたりするので、勝手に飛ぶのは避けた方がいいだろう。

予めフライトプランをその国に提出しておけばスクランブル発進されることはないので、フライトプランを出しておけば安心だ。

そんなわけでJAL・ANA・Peachはこの防空識別圏を飛ぶ飛行機のフライトプランを提出することにしたのだが、

そうしたら、このような防空識別圏は無効なのだからフライトプランを提出してはいけないと日本の政府からケチが付けられた。

中国防空識別圏、飛行計画の提出不要 安保会議 (日本経済新聞)

しかし、スクランブル発進されるかもなんて思いながら飛ぶのは安全上どうなんかね。

自衛隊やら海上保安庁の飛行機ならともかく、民間の航空機にそれを押しつけるのはいかがなものだろうか。


ところで、防空識別圏は細かいところでは問題があるということをさっき書いたが、

日本の領空でも他国の防空識別圏に入っていることがある。

その1つが与那国島で一部が台湾の防空識別圏に入っていたよう。アメリカが雑な引き方をしたせいだが。

ここで困ったのが与那国空港を着陸する飛行機で、台湾の防空識別圏に入ってから着陸することになる。

間違えなく日本の領空なのに台湾からスクランブルをかけられかねないという困ったことが起きていた。

予めフライトプランを出しておけば全く問題は無いんだけど、実際そうやってたのかはよくわからない。

ところが後に与那国島付近については台湾の防空識別圏から外されていることが明らかになり、スクランブル発進の心配がないことがわかった。

それを受けて与那国島まで日本の防空識別圏に組み込まれるようになり現在に至る。


あと竹島付近も韓国の防空識別圏にあるが、まぁ実効支配できてないのでこれは仕方ないでしょうね。

これを防空識別圏に入ってないのはおかしいと改めることになれば今回のようなことになりかねないわけだし。

逆に韓国は離於島という岩礁に基地を置いているのだが、ここの上空は日本の防空識別圏になっている。そして、中国の防空識別圏にもなった。

島ではなくて、韓国と中国がともに経済水域であると主張する公海上にある岩礁なので、この上は公の空で本来自由だ。

これについては韓国の飛行機が飛ぶときは日本にフライトプランを出すようにしているようだ。

韓国としても問題視はしているようだが、フライトプランを出せばそれで済むのだからそのままやってきたようだ。

アメリカが引いた線でとりあえずうまくいってるんだし、そこを無理に変えようとして衝突が起きるのは不本意というのが本音だろう。


気になることはいろいろあるのだが、一番の心配事は、尖閣諸島付近でお互いの戦闘機が領空侵犯をしたとして撃ち合いになることだよな。

どこの国の防空識別圏に入っても領空に入らない限りはなにも問題ない。

そりゃお互いに戦闘機がうろちょろするのは問題なのだが、公海上で手を出すことはないんじゃないかな。

ところが領空と思っているところではそうもいかんわけで、そうならないようになんか落としどころを見つけないといけない。

といっても、東シナ海だと経済水域でも食い違いがあるし、なかなか簡単には埋まらない溝かなとも思う。


ちなみに海は領海の無害通航権が認められている。それは商船だけでなく他国の軍艦もOKだ。

海にも接続水域という領海に入る前に警告などを出す領域があるのだが、これは領海の外で基線から24海里までと決まっている。

それに比べると空は厳しくて、民間航空機であっても他国の領空を通るなら了解を得る必要がある。

領空というのは領土の上にも設定されているので、領土の外にしかない領海に比べると厳しいのだという。

さらに飛行機というのは速いので領空に入ってから対処を取ってもなかなかうまくいかない。

空の接続水域にあたるのが防空識別圏とも言えるのだが、なにしろ飛行機のスピードに合わせて設定しているのだから、とにかく広い。

それゆえの問題なんですけどね。ただそれでも重複は好ましいことではないのでどうにかしないとならん。

ランダムに予想するかランダムに抽選するか

昨日、BIGの話を書いたが、そこでサッカーの試合というのは乱数プールに過ぎないなんて話を書いた。

ただ、ここで気になった人がいるか知らないけど、サッカーの試合の結果というのはある程度予想が出来る。

というかそれが本来のtotoが目指したところなんだけど。

だからとても乱数とは言えないじゃないかと。それで公平な抽選になっているのか、そんなことが気になっていた。


ここでポイントはBIGは購入時にランダムに数字を割りあてることだ。

BIGの数字の並びは314通りあって、当たる確率はそれぞれ異なるが、

どれに割りあてられるかはランダムに決まるのだから、BIGを買いに行って当たりのBIGを買える確率は誰にとっても平等だということだ。

実際には買ってみたBIGの数字の並びを見て、これはいけるぞとか、これはあかんなぁとか、

そういうのはあるかもしれないけど、当たりやすい数字を引けるか、当たりにくい数字を引けるかというところが運によるということだ。

だからサッカーの試合が始まる前にはBIGの結果はあらかた見えているのかも知れない。そんなに簡単ではない気もするけど。


数字選択式の宝くじ、ナンバーズだとかロト6だとかロト7だとかはまた事情が違う。

これは好きな数字を選んで買えるのが特徴だが、どの数字が当たるかという確率はどれも同じになっている。

微妙なばらつきがあるということで予想をやっている人もいるようだが、同じだと考えて差し支えないだろう。

というわけだからどの数字を選んでも当たる確率は一緒なので、クイックピックでも自分で思いついた数字で買っても当たる確率は一緒だ。

ところが、当たった後は同じでは無い。

ロト6の場合、売上の45%が当せん金に割りあてられるが、まず5等(3個的中)に1000円の当せん金を支払う。ロト6では5等は固定らしい。

そして残りを1等(6個的中)・2等(5個+ボーナス数字的中)・3等(5個的中)・4等(4個的中)に等分して、それをそれぞれの等級の当せん口数で割って当せん金が決まる。

それで偶然、なにか選んでいる人が多い数字に引っかかると当せん金が非常に安くなってしまうことがある。

「呪いの数字」でロト6に異常事態 海外ドラマ「LOST」の影響 (ITMedia)

ドラマで出てきた 4・8・15・16・23・42 という数字を選んでロト6を買う人は多いようで、

それでこれが2等になったときは異様なまでに2等の当せん口数が多くなってしまい、

理論値では1500万円ぐらいあるはずの2等の当せん金が57100円と妙に安くなってしまった。

しかもおかしいのが3等よりも2等の当せん口数が多いということで、3等の 338700円 の方が高いということだ。

ちなみに3等の理論値は50万円だからこんなもんだろうと納得できる数字だ。

というわけで、抽選がランダムでも、買う方の選び方に偏りがあるということで、当せん確率は均等でも、当せん金は均等ではないわけだ。


そう考えるとBIGのようにランダムで数字を割りあてて、等確率とはいえないもので抽選するという方法はなかなかうまいんだよな。

実は同様のことは公営競技、競輪やらオートレースやらでも行われているよう。

オッズパークLOTO

これは複数のレースに渡って1位あるいは1位と2位を予想する重勝式という形式の車券・馬券にあたる。

1つのレースで上位3位の着順まで予想する三連単よりもはるかに難しいということで、高額の配当が得られるというわけだ。

買い手に予想させて売るものタイプもあるが、ランダムに予想して売るタイプもある。

ランダムに売るタイプの性質はBIGとほとんど同じだ。

ただしBIGと違うのは全一致以外は配当が支払われないということだ。

公営競技ってアタリとハズレしかなくて、アタリなら支払われる配当は一緒なんだよね。

ある馬・車などが1~3位に入るかどうかを予想する複勝式では1位に投票してた人も3等に投票してた人も受け取る配当は一緒だ。

まぁBIGも1等以外の当せん金は全体からすれば大した金額ではないのだから、

全一致以外はなにもなしという公営競技の重勝式はいっそ潔い。


サッカーくじ にしても 競輪・オートレース、その他公営競技 でもそうだけど、

まじめに予想して買うのが本来とはいえ、それだけではなかなか売上に結びつかないという現実があるのだろう。

そこで、ランダムに数字を割りあてて売ってはいるものの、名目上買い手に競技の結果を予想させたことにして、

高額配当をちらつかせて競技のことがわからない人にもぜひ買ってもらおうとしているのだろう。

さっきのオッズパークLOTOというのは インターネットでの購入がやりやすくなっているが、それも購入層の拡大を意図したものだろう。

しかしそれが行きすぎると競技を行う必要すらないという話にもなりかねんわけで、

やっぱりファンを増やさないことには公営競技をもり立てるのは難しいのだろう。

BIGは既存のプロサッカーの試合結果を使ってるだけだからどうでもいいわけだけどさ。

BIGなBIGでキャリーオーバーを吹き飛ばせ

前々から宣伝されていたが、1等の当選金の上限が特別に10億円(正確には10億2円)に引き上げられたBIGの結果発表があったようだ。

くじ史上最高額!ビッグで10億2円が9口出た (SANSPO.COM)

9口の当選があり、当選金は上限の10億2円だったよう。


BIGの1等の当選金は本来3億円だが、毎度毎度当選者が出るわけでもなく、

当選金が余った場合は次回以降に繰り越すキャリーオーバーという制度が用意されている。

キャリーオーバーがあるときは当選金の上限が6億円となるようになっている。

BIGでは1等の当選金は売上金の38%があてられる。

そもそもtotoの売上のうち当選金にあてられるのは50%だから、大半が1等にあてられているわけだ。


BIGの1等というのは、コンピュータがランダムに割りあてた14個の数字がすべて的中することだ。

この数字というのはサッカーの試合の勝敗に割りあてられていて、ホーム勝ち・アウェー勝ち・引き分けの3通り、すなわち3進数だ。

ということは14個の数字を全て的中させる確率は 1/314 となる。

BIGは1口300円だから、1等の当選金の理論値は 300×0.38×314 で、5億4500万円ぐらい。

だから1等の当選金が3億円というのは現実味のない数字で、キャリーオーバーありきで6億円ぐらいの当選金が当たるのが常なわけだ。


実際には1等に6億円の当選金を出してもお金が余って、どんどんキャリーオーバーがたまっていっていた。

そこで話題性を狙ったのもあったのだろうが、当選金上限10億円の特別回を設けることにしたようだ。

その結果、71億円あったキャリーオーバーが15億円程度に減少したとのこと。

まだキャリーオーバーしてるのか……まぁ上限一杯まで当選金が出てるというのはそういうことですけどね。

けどかなりましになったね。

キャリーオーバーがたまったら今回のような特別回で一気に吐き出すのはよさそうだね。


BIGはサッカーくじのtotoの1種として生まれた。

まじめにサッカーの勝敗の予想をするのはとても難しいことで、なかなかtotoは流行らなかった。

そこで購入者に予想させるのをあきらめ、コンピュータが予想し、高額の当選金をちらつかせるBIGが生まれた。

BIGは大ヒットし、昨年度のtotoの売上、861億円のうち、BIGシリーズが739億円を占めている。

結局のところサッカーは乱数プールぐらいの役目しか果たしていないわけで、

それならJリーグの試合である必要すらないと、Jリーグの試合がない期間はドイツ・イギリスのサッカーの試合結果を使って通年発売を始めるようだ。

BIGが一年中買えるくじになりました

まぁなんというか。今回の当選金上限10億円もそうだし、海外サッカーの利用も政令の変更でできるようになったことらしいけどね。


ところでtotoの当選金は広くスポーツの振興に使われることになっている。

totoのマークの下には “FOR ALL SPORTS OF JAPAN” と書かれているのもこれを表したことだ。

発売元も日本スポーツ振興センターで、ここから施設整備、スポーツ団体への助成、トップアスリートへの助成が行われている。

BIGが売れるということはスポーツに金が行き渡るということだ。

その中には税金でまかなうべきものもあるのかもしれないけど、totoが売れる限りはその負担が軽減されることになる。

まぁBIGを買ってる人がそこまで考えてるかは知らないけど、知らぬうちにでも役立ってるのならそれでいい。

うるおいのない国道

自転車で買い物に出かけていたのだけど、

目的地からして国道を突っ走るのがよさそうということで、普段はあまり通らない国道をひたすら走っていた。


この国道はかつては市のメインストリートというべきものだった。

いろんな店が国道沿いに集中していた。

ところが、それに平行するように別の道路が開通すると、流動が変わり、

今はそちらがメインストリートとなり、この道路の沿線で買い物をする人が多くなった。

今や国道は通行量が多いばかりで、沿線はずいぶん寂れてしまった。


僕が知っているのは最近15年ぐらいの姿だけど、

それでも自転車で走っていると、ここはかつてこんな店だったのに、とか挙げればキリがない。

それだけの期間が経てば姿が変わるのは当たり前とも言えるが、

しかし、国道沿いは本当に店の移り変わりが早く、この前この店に変わったのにまた変わってるわとか、

新しい店がやってきてはつぶれ、また新しい店がやってきて、と新陳代謝が活発といえば聞こえが良いが、

なかなか店が定着しないという現実が見えてくる。


原因はいろいろあるだろうけど、やっぱり交通量の問題は大きいんじゃないかな。

国道沿いの店に行こうとしても国道そのものが混んでいるから、店に行くまでが遠すぎると。

自転車だから渋滞していても道路の端を走って行けるけど、今日もひどい渋滞が起きてた。

これでも新しく道路ができてからはましになったんだけどなぁ。

ひたすら道路、そんな言葉が似合う。


その点で今のメインストリートの道路は、沿線が市街地化され、街の中を走る道という趣がある。

区画整理で出来た新しい市街地を走ることもあって、沿線の開発は活発だ。

今日国道を走ってて実感したけど、国道に比べればずっとずっとうるおいのある道だ。

立ち並ぶ店にも連続性が感じられる。だから多くの市民がこの道路の沿線に買い物に出かけるんだろうな。

その割には国道より通行量が少ないのが不思議だが、通過交通が入りにくいんだろうな。

通行量がそこそこだから、店に行き着くまで遠いなんて話にはなかなかならんのだろう。


メインストリートではなくなった国道沿いの立地、

店が潰れても、しばらくすれば他の店となることが多く、ずっと空き家ということはそう多くない。

交通量の多さから注目されやすいところではあるのだろう。

居抜きで怪しい店が入ることも多くて、それが好ましいのかといわれると疑問ではあるんだけどね。

買い物を楽しむ道路ではないが、今でも国道には多くの店が集積しているのは確かだ。

四方八方が陸の海

研究室旅行の宿から海が見えたという話は書いたが、

海が見えたといっても、四方八方全て陸というから、海らしくない。


志摩半島の海岸線というのはひたすらリアス式海岸で、とても入り組んでいる。

地図で見れば入り組んでいるといえ、どこか一方は外に通じているのだから、四方八方が陸なわけがないと思うかも知れない。

けど、実際に行ってみると、目の前も陸で、右も左も陸に見えてしまう。

海岸線の入り組んだところから見ると特にそう感じるのかな。

もちろん開口部はあるんだけど、湖だって流れ込む川と流れ出す川というのは存在するわけだから、そんなもんかと思えてしまうんだよね。

そりゃ養殖のいかだやらが浮いてるから当然、海だろうというのはあるんだけどさ。


海にいるはずなのに目の前が陸というのは驚くべきことだ。

なので陸つながりのはずなのに、海を通る方が近いなんてことがあって、

英虞湾では賢島から陸つながりであるはずのところに定期船が運航されている。

道路でもアクセスが可能であるのに運行が継続されているのは珍しい例かもしれない。

陸つながりのはずなのに陸上からのアクセスが困難な陸の孤島への定期船というのはかつては多数あったけど、

道路整備により陸の孤島ではなくなり、定期船が運航されなくなったケースが多いんだよね。

船ってお金がかかるからねぇ。道路があるのなら少々遠回りでもそれを使えばよいとなりがちなのに。


今回の宿があった的矢湾にも船が運航されている。

的矢湾に浮かぶ渡鹿野島絡みで2つの航路があって、1つは渡鹿野島の表玄関にあたる民営船で、これは単なる離島航路だが、

もう1つ、県道船というのがあって、これは 的矢~渡鹿野~三ヶ所と運航しているのだが、的矢と三ヶ所は陸つながり。

渡鹿野と三ヶ所の小中学生が的矢にある学校に通学するための航路で、渡鹿野島にとっては裏玄関だが、これはこれで重要な路線だ。

地図で見るとわかるんだけど、三ヶ所には道路はあるんだけど、陸つながりで他の集落まで行くとあまりに遠すぎる。

ところが的矢の集落は海を挟んで目と鼻の先。県道船はこの目と鼻の先のところを結ぶ上で重要な役割を果たしているわけだ。


そういう目で見ると、なにが海か湖かというのはなかなかわからない。

鳥羽水族館から海を見てみると、これまた四方八方が陸なわけだ。

そんなわけないだろと思うかも知れないが、実際そう見えるんだよなぁ。

目の前に見えているのは陸つながりではなく、坂手島と菅島という離島なのだけど。

目の前に見えているのは島だと知っているからそうだと思って見れるけど、

そう断言できるかというとなかなか難しい。もし陸つながりでも陸路で行く方法がなければ離島同然なわけだし。

地図でみればアホらしい話だが、あるところから見ただけではなかなか実際の姿はわからないなと思った。


山の中に住んでいる人が想像する海というのは、

地平線が見えるほど先にはなにもない、先になにか見えたとしても十分遠いことを想像する。

けどリアス式海岸ではそうではないわけだ。

だけど、この複雑な地形が豊かな海を作っているのもまた一面だ。

こういう海もあっていいってことだ。

車掌を呼ぶ緊急事態

朝、いつも通り電車に乗ってたら、急に「ゴフッ」と言って気を失った乗客がいた。

どうも急に吐いたらしく、これは大変なことだ。

同行者が手当をしようとしていたが、それと共に車掌に連絡しないといけないと思い、車掌に連絡しに行った。


この車両、車掌と連絡を取るためのインターフォンがないので、

直接、車掌室まで向かうことにした。

朝の電車だがこの区間では空いているので、すぐに車掌室までたどりつけた。

それで急病人がでたことを伝えると、付いてきてくれた。

戻ると、その人は意識を取り戻していた。ちゃんと吐かせたら治ったようだ。本人はきょとんとしていたが。

結果的にはその後始末のためだけに呼び出したことになったが、

場合によっては救急車を呼んでもらう必要があったかもしれないし、

車掌を呼んできてすばやく対応できる体制を整えられたことはよかっただろう。


それにしてもインターフォンはなくても、乗務員に連絡するボタンがあったような。

とおもったら、上の方にあった。なかなか存在に気付かないんだよな。

その上、音が鳴るだけで、なにが起きているか伝えられないという致命的な問題がある。

しかも緊急連絡ボタンが押されたら緊急停止するという扱いとしている事業者もあるようで、そうなるとすばやい対応にはかえって逆効果となる。

インターフォンがあれば、なにが起きているか確認した上で対応を取ることを期待できるが、ボタンだけだと期待できないわけだし。


それにしてもその場での緊急停車が有効なケースって何かあるんかね?

車内火災なら有効かも知れないが、それにしても、火災の起きた車両の乗客だけ隣接車両に避難させて、

ホームのあるところで車外に避難させる方がスムーズに避難できると思うけどね。

ほとんどのケースでは次の駅で助けを求めることになるわけで、

スムーズに助けを受けられるように手配するのが連絡を受けた乗務員のやるべきことだろう。


ともかく、今回は車内が空いていたからよかった。

そうでなければ車掌に連絡するのもままならないわけだから。

その場合は次の駅に着いてから車掌や駅員に助けを求めることになるだろう。

まぁ各停ならそれでいいんだけど、何駅も通過し続けるような列車だとどうしょうもないわけでな。


その後、その人は引き返すことなく予定通り進むということで、降りる予定の駅で降りていった。

途中の大きな駅で停車中に駅員が掃除道具を持って乗り込んできて、座席などを掃除していた。

これは車掌から連絡があったのだろう。


いずれにしてもインターフォンの整備は重要なことで、古い車両だと付いていないわけだが、

車いすスペースの設置とともにインターフォンが取り付けられたような車両も見ているので、

順次整備されていき、緊急時にスムーズに対応できる体制が整えられることを期待している。

ただ、インターフォンの整備も重要なのだが、それで連絡を受けた乗務員がどうやって対応するかもまた重要なことだ。

実際どうなってるんだろうね?