総じて見れば穏やかな2016年

とうとう大晦日ということで、大掃除というか普段放ったらかしにしてたトイレ・風呂場を掃除してた。

それなりにきれいになった気もするが、どれぐらい効果があるかはよくわからない。

年越しに向けての準備もほぼ済んで、あとはそばを食べるぐらいでは? 冷凍庫に入ってるけど。


大晦日ということで1月から振り返ってみる。

正月は川崎大師に初詣に行ったわけだが、その帰り道に寄った秋葉原でAMD APUでPCを組み替えることを思いついた。

Windows 10のお供にAMD APU

かなり快適になったね。やはり差を感じるのはブラウザなんだよね。

仕事では、去年12月に今の職場にやってきて、先輩技術者の指導の下、ちょっとずつ仕事を始めていた時期だ。

寝てる間とか教育の間に

教育で仕事を抜けることも多かったが、その間にGPIBで計測器を自動で動かしながら、試験を進めるなんてとんでもないこともやってたと。

最近でも似たようなことをやることがあって、かなり役立っている。

2月になってマイナス金利で一時的に儲かったという記事が上がっている。

マイナス金利で一時的に儲かった

しかし、定期預金も保険商品も運用利回りが出なくなったという点では、頭の痛い問題と考えてる人も多いんじゃないかなぁ。

最近になって少し金利も持ち直してから、国内債券もありかなぁと考えているが。


3月になって春がやってきたということで水戸の偕楽園に花見に行ってきた。

偕楽園でお花見

梅の見頃はまだ寒いという話だが、春はやってきていると気づかされるところでもある。

この頃、関西にも出かけている。京都には何度も行ったことあるのに、山科・醍醐に行ったのはほぼ初めてという話もあったが。

春の京都を行く

4月ごろにラジオを見る・聞く機会が増えた。

ラジオを作る会社たちどれだけのラジオ局が受信できるのか

地上波で聞きたい番組があって、ラジオ受信機を買ったのをきっかけとして、地上波で地域内外の番組をいくつか聞くようになり、

超A&G+については4月の改編で聞きたい番組が聞きやすい時間に動いてきたり、ニコニコ生放送での番組も増えて、聞く番組がかなり増えた。

4月と言えば熊本県を中心として大地震が発生した。

災害は文化財に牙を剥く

1995年の阪神・淡路大震災以来の規模の直下型地震ということで、1995年以来、地震対策が進められた結果がよく現れたのかなとみている。

もしこの地震が1995年に起きてたら恐ろしいことだったに違いない。20年経って、今までやってきたことは正しかったと気づけたんだと思う。

とはいえ、被害は甚大、少しずつ落ち着きつつあるようだが、まだまだ大変そうだ。新しい迂回路が開拓されたとかニュースはありますけどねぇ。


ゴールデンウィークは10連休にしてこれで北陸・東北に出かけていた。

善光寺門前、長野をゆく信濃川の流れる大都会海に山に鶴岡を行く山の中にある楽園桜の田沢湖と角館平泉に描いた浄土世界はこんなのかな?

去年の夏は東北の太平洋側を行き、このときは東北の日本海側を行き、実は内陸が歯抜けになってると。次はそこかね。

引っ越してきて1年ほど経つと、近所の地理もわかるようになってきたが、自転車で出かけたのがきっかけになっていることもある。

ハンセン病資料館で考える

東村山市の多磨全生園に併設されたハンセン病資料館に出かけてきたときの話である。

やっとこさ○○市と言われて、この辺かなぁとわかるようになってきた気がする。

引越前だと東村山市だとか東大和市だとか言われてもまず分からんかっただろうし。


7月になって市営プールで水泳に興じるようになった。温水プールだから冬も時々行ってるが。

お手軽に水泳冬だってプール

7月中旬に夏休みを取った。うちの職場では一番乗りだったな。これで山陰・九州に出かけている。

空を飛んで中海に飛び込むなにかと独特な出雲関門海峡と海の福岡九州は歴史の舞台雨の由布院をゆく熱いぞ別府ほどよい船旅

反省点としては暑くて汗をかくから洗濯はこまめにやるべきだということ。

九州はここからだと遠くなってしまったが、移動手段の選択肢は多いので、けっこう行きやすい気がした。

この時、地震の影響で鉄道が使えないからと一部ルート変更した部分もあったのだが、今はバスルートが確立されてるからそれで行けるんじゃないかな? また行きたいものだ。

7月に2度の選挙があった。これが引っ越してきてから初めての選挙だったな。もうとっくに選挙人名簿に載ってるから何事もなく投票できたが。

休日の市役所はあまり開かれていない投票所への道のり

夏休みは7月に取ってしまったが、8月にも帰りで日光に出かけるぐらいはしている。

高い日光に高飛び

栃木県を目的地にして出かけるのは初めてだったが、これで東日本の全都道府県を目的地として旅行に行ったことになった。

8月といえばリオデジャネイロで真冬に夏のオリンピックをやるという暴挙(cf. 冬の夏のオリンピック)をしでかしていた時でもある。

柔道だからといって第二中国代表かな?損も得もある新しいレスリング

これから3大会、東アジアでの開催が続く。2018年冬のピョンチャン、2020年夏の東京、2022年冬の北京と。なんでこんなことになったんだか。


意外と行ったことがなかったのが横浜である。高速バスとの乗換以外で行ったことがなかったが、やっとこさ行ってきた。

海の横浜を歩く

海の横浜があるなら山の横浜もあるということで、こちらもなんか面白いネタがないかなぁと考えてはいるのだけど。

9月下旬ごろから仕事内容がちょっと変わって、試作品をはんだ付けしろとか、熱電対で温度を測れとか、そんなことがあったようだ。

シリアルNo.1のはんだ付けは辛い熱電対というものを使う

この仕事を先月中頃までやってたんだったかな。詳しくは書かないけど、いろいろ勉強するべきことは多かった。

10月に突貫工事で四国に出かけてきたなんて話があった。主にマチ★アソビのためだが。

讃岐平野に降り立つ鳴門・徳島に集うモノ・コト余裕がないと思ってた眉山下山

突貫工事ということでけっこう失敗も多かったのだが、最終的には無事に帰ってこられたからいいか。もうちょっと賢く行きたかったものだが。


秋はお出かけ日和ということで、休暇を取って奈良・京都に出かけていた。故郷を自転車で走ったり、高専に行ったりもしてきた。

秋の奈良はこんなの故郷の居抜き物件めぐりちょっと赤い京都をゆく2年ぶりの7年間通ったところ

東京国立博物館で買ったパスポートを持っていって、奈良博で正倉院展を見て、京博で坂本龍馬展を見てと。

そういうメリットがあるからパスポートを持ってるというのはある。(東博だけでも十分お得感はあるのだが)

地元でも文化の秋ということか、会社の書道部で市の美術展に書を出している。

書を美術展に出したので

ぼちぼちとこういうこともやっていると。

12月になって誕生日も近づき、運転免許の更新に出かけた。

運転免許を更新しに試験場に行く

度を過ぎて使用頻度の低い運転免許だが、更新はしておくと。

20歳の誕生日直後に運転免許を取得して6年ですか。


今の職場に来たのが去年12月だから、ちょうど1年ほど経過して、だいぶ分かることも増えてきた。

こいつこうやって動くのかというのが1年間でかなり分かってきたと。そういう状況ですね。

旅行も北は秋田県、南は大分県と、いろんなところに出かけている。

今までなかなか行けなかったところを埋めているが、来年もいくつかアイデアはあって、また考えていきたい。

引っ越してきてもうすぐ2年。1人暮らしもだいぶ慣れてきたかな。

去年はあっちゃこっちゃ行ってと慌ただしかったけど、今年は割と穏やかだったかな。

来年も穏やかに過ごせればいいけど。

家計簿から見る2016年

今日で今年中の買い物の予定は全て終えて、もうあとは初詣まで引きこもりだ。

すでに年越しに向けて、食材はあれこれと買い込んでいたので、今日の買い物はさほどでも。

今日、買い物に行く前に冷蔵庫を多少空けとくか、たたきごぼう を作って、酢れんこん を作ってとやってたけど、

こういう正月用の食材はすでに一通り買い込んでて、伊達巻とかすでにつまみ食いしているという状態。


そんなわけで、年末には1年分の家計簿を集計して統計を取っているのだが(cf. 1年分の家計簿を振り返る)、今年も調べてみた。

ココマネが標準設定で1月~12月で年度を区切ってたので、それで年末に集計するようにしてるんだが、あまりキリがよくないのでは? とも思う。

去年は独立生計になってからの期間とそれ以前に家族と住んでいた期間が混在していたが、今年は完全に独立生計になっている。

あと、去年は研修でいくつかの事業所を転々としていたので、時期によって支出の傾向に差があった。

それが、ちょうど去年の12月に今の職場に来てから、生活面での差はさほどなく、

この生活をするとこれぐらいの支出になるというのが見えやすくなってきた。

というわけで去年と今年では支出の傾向にも差があるのだが、上のような事情にだいたい集約される。


支出の内訳は、食費18.6%、生活用品5.1%、住居費・光熱水費9.3%、交通費12.7%、通信費3.3%、趣味・娯楽費9.3%、公租公課・保険35.2%など。

去年と比べると、もっとも差が大きいのが公租公課・保険、去年は25.1%だったのに比べて35.2%まで伸びている。

税金・社会保険料がかかるようになったのが去年は9ヶ月、今年は12ヶ月ということの差が大きいが、

今年5月の給与支給から始まった住民税特別徴収、これが一番支配的だよね。

あとは源泉所得税の税率が伸びてるというのも多少は影響しているが、もともとの金額が小さいのでさほどではないかな。

次に差が大きいのが生活用品、去年は引越時の初期費用が乗っていたが、今年はそれがなくなったので耐久財も消耗品も大きく縮小している。

交通費については割合にしては大差なしだが、去年は通勤・通学・出張時の費用も乗ってたが、今年はほぼ全て私的な旅行という点では伸びてる。

通勤・出張の交通費は会社から戻ってきますからね。


支払手段という観点で支出を見てみると、みずほ銀行が41.6%って、これはほとんど給与天引きって意味だね。

さっきも書いたとおり、公租公課・保険で35.2%、大半は税金・社会保険料だが、これがかなり多いんだよね。

他に給与天引きなのは社宅使用料、社宅の電気代もあるけど、けっこうなもんだね。

それを除いて次に多いのがセゾンカード(nanacoチャージ除く)で26.7%、nanacoの8.1%とあわせて34.8%がセゾン経由。

次に多いのが、Suicaが12.4%、ビューカード(Suicaチャージ除く)が5.2%ということで、合計17.6%がビューカードとなる。

去年よりもビューカード直接は大きく減っているのだが、去年はビックカメラの通販で家電類を買ったのが大きかったかな。

他にWAON、ファミマTカード、KIPSカードもあるが、合計で1.1%ほどとかなり少ない。

決済手段としてのWAONはほぼ吉野家だけという状況だが、イオン系のスーパーでSuica支払しながらポイントを貯めるのでけっこう重要。(cf. イオンカードはポイントカードになったが)

次いで現金が7.2%、これは月による差が大きくて、少ないと月で1200円とかすごい少ないのに、

5月連休の旅行は宿代も現金払いのところがあったりで妙に金額が大きかった。あとは金券屋で新幹線回数券を買った10月も同じぐらい。


収入は給与・賞与が95.4%ということで、まさにサラリーマンだが、その一方で利息・配当・株主優待で2.6%ほど稼いでいる。

去年から株への投資を増やしているが、その中で早速メリットがでつつある。

うち6割が譲渡益、2割強が配当金だが、2割弱は株主優待ということで、それなりに株主優待によるメリットもある。

収入のうち、43.8%が投資に回っている。株も不動産(REIT)も債券もあるけど、株とREITでNISA枠は使い切ってるからな。

株式(持株会含む)・投資信託・定期預金で積んでる資産も相応に伸びている。

国内債券が20.0%、海外債券が18.6%、定期預金10.7%、REITが5.0%、株式(持株会以外)が34.6%、持株会が11.1%ってところですか。

半分弱が株式、半分ちょっとが定期預金・債券ということで、だいたい2分されている。

去年は債券が64.0%で、株式が31.8%だったから、株式の割合が伸びている。

金利が下がったときに債券をガサッと売ってしまったので。その後に買った分はあるが、割合は確かに減った。


支出は来年もそう変わらないだろうけど、来年はもうちょっと公租公課の割合が伸びそう。1~4月分給与の住民税特別徴収も含めて。

これについては給料が下がらない限り、ずっと上がり続けることは避けられませんから。

どうせ税金を払うなら寄付するかという話もあるんですけどね。

今年は日本赤十字社に社費として寄付したんで、これで還付申告しにいくつもりだが、

2万円寄付したのだが、2000円引きの18000円の所得税10%、住民税10%で計3600円ですか。なにもないよりはましか。

しかし、日本赤十字社への寄付はえらく複雑で、住民税では都道府県支部への寄付か、本部への寄付かというのでも差があるらしく。

Webから申し込むと本部への寄付になっちゃうんだよな。支部への寄付は当然住民税の控除対象なのだが。

ただ、幸いにして、東京都は本部への寄付も特に指定して住民税の寄付金控除の対象にしているから、あまり差はないように見えるが。

他府県は怪しい。郵便局で都道府県支部に振り込む(ゆうちょ銀行では振込手数料を免除する決まりがある)か、市町村窓口に持参するのが確実か。

あと、寄付という点では市町村・都道府県への寄付、こちらは税額控除だからインパクトが大きい。

今年も検討してたんだが、結局しなかったんだ。金額が計算できてなかったからというのもあるんだが。

多分、再来年分の住民税は今年分の住民税と大差ないから、税額決定通知書を見ると上限が見えてくるだろう。


投資については、株式への投資を本格的に始めたのが去年の頭だったから、来年で3年目となる。

とりあえず今年はNISA枠を使い切った状態だが、これって月10万円って意味なんだよね。

去年も使い切ってはいるが、このときは上限100万円で、なおかつ債券・定期預金からの付け替えもあった。

月給だけ考えれば月10万円は多すぎるのだが、賞与も含めて均して考えれば、それぐらいでも大丈夫というのがわかったので、

来年は年初からこれぐらいを目安に計画的に買い付けるという方針にしようかと考えている。

長期的なメリットを期待してやっているところだが、今の段階でもメリットが見えてきているので続けていきたい。

働いて給料をもらうのは大切だけど、不労所得もあるならもらいたいということである。

あまり休みたくない会社

無事に今年の仕事を終えた。

非常にキリのよいところで仕事が終わったので好都合だった。


世間一般に比べれば、この会社の年末年始の休みはやや短いというのが僕の理解である。

12月30日~1月4日だけだからね。

もちろん足りないと思えば休暇で伸ばせばよいのであって、今日も休暇を取る人が多く、職場の人はかなり少なかった。

普段の1/3ぐらいですかね? これも職場によって傾向が違うようだけど。


これぐらい年末年始の休みが短いと、取引先の方が先に休日に入ってしまうのよね。

この会社は盆休みがないので、夏も取引先が休みなのに、うちは稼働しているということで似たようなことが起きる。

そんなこというと、この会社は休みが少ないのか? と思うかも知れないけど、

実際にはゴールデンウィークの連休を伸ばしてたり、夏休みの分散取得をしてたり、

フレックスホリデーがあったりで、特別少ないということはない。

会社全部を止めてしまうのはあまり好まないというだけのことらしい。


この会社よりも休みが短いのがごみ収集、この市では12月31日~1月3日だけが休みになっている。

うちの地区は明日が年内最後の燃やすごみの回収日で、1回だけ飛んで、1週間後に次の回収日が来る。

まぁ燃やすごみの回収が飛ぶと大変だからね。1週間までは許容だが、それを超えると特別収集が必要ってことかな。

結局、燃やすごみが飛ばせないからと、この市ではそもそもの休みの期間を短くしているが、

引越前に住んでいたところは市役所と同じように収集を休むといいつつ、

必要に応じて29日・30日に燃やすごみの特別収集を挿入して1週間開かないようにするという対策をしていた。

燃やすごみ以外の回収が飛ぶから、ちょっとは負担が減るけど、全く休めるというわけではないということで、やはり休みが短い。


今年も残すところ2日、休暇に入ってしまえばあっという間である。

まぁどうせ遠出はしないんだから、それでもいいんですけどね。

バイナリ表記法いろいろ

お金を数えるときは基本的に1円単位で数える。

場合によっては1/100円(1銭)というのも使うけど、それぐらい。

一方で、電圧だとか温度だとかそういうものは、わりと好きな単位で数えることができる。


ADコンバータなんてまさにそうなんだけど、

0x000000が0Vで、0xFFFFFFが2.5V というADコンバータがあったとすると、

刻み幅は 2.5V / 0xFFFFFF = 0.149[uV] ということになる。

だから1.0Vを測定すると、0.149uVが6710886個(0x666666)と数えるわけである。

基準電圧が変わって0xFFFFFF が 3.3Vだと、刻み幅は0.197uVで、1.0Vは0.197uVが 5084005個(0x4D9365)と数えることになる。

実はいろいろあるのだ。


一方でこういう実数を表す方法としては、浮動小数点という方式もある。

今の仕事だとこっちの方がなじみ深いんだよな。

浮動小数点演算って整数演算に比べると計算量が多いから、マイコンでは不利なはずなのだが、けっこう使ってる。

最近のマイコンは性能が高いから? って思ったのだけど、けっこう古くからあるタイプの製品では使ってたみたいね。

その都合で16進で浮動小数点型の値をダンプしたのを数字に戻したりとか、そういうことをやることがしばしば。

浮動小数点型は便利だから


浮動小数点という選択肢はあるが、その一方で整数型で表現する方法というのも多く使われているのは確か。

その中でも、16進数で見てキリのいい数字に合わせる方式と、10進数で見てキリのよい数字に合わせる方式があるようだ。

あるシステムで電圧の指定をするのに、1Vは 0x00010000、10Vは 000A0000 と表記していた。

これってどういうことかわかりますかね。1Vを0x10000に割りあてているんですね。

10進数で見てキリがよいというのは、1mVを1と数えるとかそういう仕組み。

この数え方では1Vは16進数で書くと0x03E8、10Vは0x2710となるわけである。

うちでは16進数で見てキリがよいのが好まれる傾向にあるような気はする。やっぱりダンプを見たときわかりやすい方がいいよね。


ちょっと独特な表現法だなと思ったのが、温度の表記法で0x8000を-273℃、0x7FFFを2000℃とする方式。

これ符号付き整数型で解釈するんだね。0x8000は-32768、0x7FFFは+32767 ってこと。

温度の下限は絶対零度だから-273℃を16ビット符号付き整数型の下限、-32768に割り当て、

取り扱う温度の上限を適当に2000℃に決めて(本当にそんな温度まで使う気があるの?)、それを上限の+32767に割りあてると。

刻み幅が0.0347℃、0℃が0x9EBF(-24897)ってことになる。

16進数表記でも10進数表記でも、よく計算しないと、これが何を表してるかはさっぱりわからんのは考え物だが。

ただ、ちょっとおもしろかったのは、説明書きに

「0x8000を-273℃, 0.15Kまたは–459.4°F、0x7FFFを2000℃, 2273.15Kまたは3632°F とする」

と書いてあったことで、実は変換式を変えればケルビン換算、ハーレンファイト換算もできてしまうと。


さっきも書いたとおり、16進数で見てキリがよい表記法が好まれる傾向にあり、

その中でも最もよく使われる方式は、ダンプを見たらどれぐらいの数字か読めたりとか、

代表点の16進表記は覚えているから、それを打ち込んで指定したりとか。

さすがに細かい数字はちゃんと計算しないとわからないけどね。

例えば、さっきの1Vを0x1000に割りあてる方式で、0x00044CCC とかダンプを取得しても、

4.0Vと4.5Vの間かなぁってわかるぐらいで、これを4.3Vだと理解するにはやっぱり計算しないと無理だ。さすがにそこまで直感的ではない。

朝昼夕とニュースなど聞く

らじる★らじる の録音システムを組み立てた話を取り上げた。

さながら らじる★らじるタイムフリー

ラジオ第1とNHK-FMが対象だが、ラジオ第1については、平日は夕方5時からの番組を時差で聞き、

休日は起きてから朝5時からの番組を時差で聞きながらラジオ体操もしてと。

その時々のニュース、天気予報、生活に役立つ特集、ニュースの解説 とうまくまとまっているから、時差で聞いても役立つと。


昼休みとかタブレットをいじってるときにニュースを聞くのにも使えるのでは?

と思ったが、このシステムでは対応しきれないことに気づいた。

昼休み中に12時からのニュースがあるのだが、この時間は昼食を食べてるからリアルタイムは難しい。

かといって1時間単位で録音されるから、13時になるまでは12時台の番組を聞けない。

仕方ないね、と思ったんだけど、そもそもNHKはニュースの録音をWeb上で配信してたんだった。


それがこれである。

NHKラジオニュース

朝7時、正午、午後3時、夜7時のニュースを録音してアーカイブ化してるのだが、

終了後まもなく反映されるようで、昼ご飯食べて戻ってきたら、正午のニュースがすでにアーカイブ化されてるといった具合。

あと、早回しにして短時間で聞くこともできる。単なる早回しではなく、言葉と言葉の間を詰めたりしてる感じだが。

耳から入ってくるのでタブレットで他のことをしながらでも聞けるのがメリットである。

ニュースしかないんだけど、ニュースだけ短時間で聞きたければ役立つかなぁ。どうせ昼休みにそんなに時間取れないし。


今まで平日朝以外はまとまったニュースを知る機会というのはなかなかなかった。

中学生の頃は夕方にテレビを見ることもあったかもしれないけど、それは10年も前のことだから、それぐらい習慣がなくなって久しい。

朝はテレビでも見るし、タブレットで新聞も見るからいいんだけど、それ以外ではニュースはWebで見る程度。

あと休日も朝起きる時間がまちまちなこともあって、習慣になりにくいという難点があった。

そこをラジオの録音で埋めているわけだけど、けっこう1日の中でもいろいろ動きがあるものだ。

有識者の解説とか、ニュース以外では生活に役立つ特集とか、朝だけのサンプリングでは追いつかないほど、世の中はいろいろあるということだ。


NHKってテレビでも視聴者からのFAXやメールを紹介することがしばしばあるけど、ラジオはなおさらで、視聴者の声があれこれ差し込まれる。

ゲストとしてきてくれる有識者の声もいろいろ、録音してきた街の人の声もいろいろ差し込まれる。

聞いてみると驚くほどいろいろな人の声が流れてくる。

生の声をうまく生かしながら、理解が深まるように補足しつつ、多様な意見を紹介できるようにコントロールするってのは、なかなかできんぞと。

新しい発見が多くて、聞いてて心地よい。それが両立できるってのはなかなかないんだよね。

らじる★らじる の録音を初めてから、そういうメリットがあることがわかったが、確かにこれは値打ちがあると。

端子台もいろいろあるのだが

昨日、イトーヨーカドーはクリスマスと正月準備が混在するちょっと不思議な売り場だった。

正月向けの食材の用意もかなり進んでいて、あまり買わない食材が冷蔵庫に少しずつ増えている。

もう年内はイトーヨーカドーに買い物にいかなくてもいいと思うが、実際どうかは知らない。


端子台というのもいくつかタイプがあって、

  • ネジ端子(丸端子やY端子を付けてネジで止める)
  • 押し締め端子(棒端子または剥いたままの線を入れて、ネジを回して挟み込む)
  • スプリングクランプ(マイナスドライバーを差し込んだりした状態で線を抜き差しする)

けっこう好みが分かれるところらしく、お客さんによっても、職場でも人によっても言うことはけっこう違う。


電力用途ではネジ端子でガッチリ留めるのが好まれる傾向にあるようだ。確かに強そうだ。

日本やアメリカでは人気が高い方式らしい。ヨーロッパではそこまで、と聞いたが。

強そうだが、丸端子やY端子を付けないとうまく付けられないのが難点である。(のの字に巻いて付けることもできるが)

それに比べれば剥いたままの線でもそれなりにうまく取り付けられる押し締め端子は手軽だ。

ネジをグリグリ回して線を締めたり緩めたりできるので取扱がよい。

というわけで僕は押し締め端子が気に入っている。


スプリングクランプは僕は苦手なのだが、手軽だから好きという人もいる。

マイナスドライバーを差し込んで、端子のバネ状になってる部分を押し込むと、端子が緩むので、線を差し込んだり、抜いたりできると。

これでマイナスドライバーを外すと、端子がまた締まるので、その状態で線が固定されると。

ドライバーでバネを押し込むという作業と、線を抜き差しするというのを同時にやらないといけないのが苦手だ。

なんでこんな端子台にしたんだよって使うたびに思うんだけど、これを好む人たちも確かにいるらしい。

一方でネジで締めているという実感がないので不安と考える人もいるようだ。


端子台のメーカーもいくつか聞くんだけど、ドイツが強いのね。

PHOENIX CONTACT、Weidmüller、WAGO と、全部ドイツの会社だ。これは驚いた。

いずれもスプリングクランプタイプの端子台に力を入れてるように見える。

独自性を出しやすいってのもあるんだろうけど。

ヨーロッパではネジ端子の人気があんまり……って話もドイツメーカーが強いんだと言われれば納得な気はする。


いろんな種類の端子台があるのはよいのだが、それで困るのが道具の使い分けで、

プラスドライバー、マイナスドライバー、スプリングクランプを押す小さなマイナスドライバーといろいろ使う。

このドライバーはどこ置いたっけとなることもしばしばあって、なかなかめんどくさい話だ。

統一してくれよーとは思うのだが、残念ながらそうはならないと。

切手の貼り合わせは厳しい

昨日、来年6月の郵便料金変更の話題を取り上げた(新郵便料金の怪)が、

新しい定形外料金の切手ってどうなるんだろうね?

と調べてみると、今の切手ラインナップの厳しさが見えてきた。


来年6月の郵便料金変更で新たに設定される規格外の定形外郵便・ゆうメールに対する切手は出ないと読んでいる。

なぜかというと、このサイズの郵便物はほとんどポストに投函できないはずだから。

そうなってくると郵便窓口に持参することになるので、あえて専用の切手を用意することはないだろうと。

規格内の定形外郵便の値下げ対応については、もともと1kg以下、2kg以下に対応する切手がないので、対応不要と。

だから新しく62円切手を出せば、それだけでOKと予想している。実際、どうなるかは知らないけど。


ふと気になって、既存の料金も新規の料金も切手の組み合わせ作るとどうなるか考えてみた。

現状、切手1枚で対応できるのははがき・定型と定形外の50g(120円)、100g(140円)、150g(205円)に限られる。

それ以外は切手2枚以上の組み合わせで対応となるが、調べてみると切手2枚の組み合わせで作れない料金がけっこうあることに気づいた。

比較的使用頻度が高いと考えられるものを列挙すると、

  • ゆうメール150g以下 180円=140+20+20 など
  • 定形外250g以下/ゆうパケット1cm以下 250円=120+120+10 など
  • ゆうパケット3cm以下 350円=205+140+5 など

ゆうメール150g以下って一番安いランクだけど、普通切手の組み合わせでは2枚に収まらないのだ。

ゆうパケット(ポスパケットを厚さ別の料金体系に改めたもの)はポスト投函できるのがウリだが、そのための切手の組み合わせは厳しい。

2cm以下の300円は280円+20円の2枚の組み合わせで対応できるが(といっても常備する機会の少ない切手だけど)、

1cm以下の250円、3cm以下の350円は2枚では対応できず、3枚以上になる。

まぁ250円は3枚の組み合わせになる代わり、120円切手と10円切手という比較的よく使われている切手を使うから、それはそれで便利な気もするが。


ただし、国際文通週間の切手を使えば、枚数が減らせるパターンも多い。

さっき書いた3例はいずれも国際文通週間の切手(★印)を使って2枚で作れる。

  • ゆうメール150g以下 180円=90★+90★
  • 定形外250g以下/ゆうパケット1cm以下 250円=120+130★ または 140+110★
  • ゆうパケット3cm以下 350円=280+70★

調べたらゆうメールのために90円切手を常備してる人はいるみたいね。

それでもどうしても2枚に収まらないのはほとんど重いものに限られるが、

軽くても対象外になるのが来年6月以降のゆうメール規格外150g以下の265円、140+120+5 とか 205+50+10 にならざるを得ない。

まぁこれを切手を貼って出そうという人はかなり限られるだろうけどね。ポストには入れられないだろうから。


かつては660円以下で10円単位の郵便料金は全て切手2枚以下、1660円以下で10円単位の郵便料金は切手3枚で用意できた。

切手はせいぜい3枚で足りる

よくこんな証明を書いたもんだな。

今は5円刻みを想定する必要があり、なおかつ切手の種類も減ってしまった。なかなか厳しいものだ。

特に普通切手だけ見ると50円から100円まで10円刻みの切手はないというのが痛い。

120円・140円はあるが、その次で10円刻みなのはかなり飛んで280円になってしまう。

国際文通週間の切手がなぜ役に立つかといえば、この料金帯で10円刻みの切手がもはや貴重になってしまったから。

以前はここの品揃えが非常によかった(10円~160円で歯抜けになるのは40円・60円・150円だけだった)ので、少ない枚数で表せたのだ。


そんな切手にこだわることないだろって話なんだけど、予想以上に厳しかった。

ただ、これに対する特効薬ってのもなくて、何円切手を増やせば便利になる、なんて話はなかなかない。

実用上は切手の枚数より、常備しやすい切手で済むかどうかの方が重要な気がするし、

そうなればどちらかというと料金体系の問題になってくる。それは無理な話か。特に52円・82円・92円はね。

新郵便料金の怪

来年6月に郵便料金の変更が行われる。

消費税率変更以外で郵便料金が変更されるのは2009年の配達記録廃止に伴う簡易書留の値下げ以来か?

配達記録(210円)の廃止の代替として、簡易書留を350円→300円(当時)に値下げされた。現在は310円になっている。

配達記録の代替としては値上げという話もあったが、手軽に安心が買えるという点ではうれしい変更で、けっこう活用している。


今回の変更対象はハガキと定形外郵便・ゆうメールである。

郵便料金等の改定 (日本郵便)

ハガキの料金は52円から62円に10円値上げされる。

62円って言うと1989~1994年の定型郵便25g以下の料金と一緒だな。偶然だけど。

ただし、年賀ハガキ(年賀特別郵便になるハガキ)に限っては52円据え置きになる。

個人で差し出すハガキのうち相当な分を占める年賀状は据え置きなので、ある程度インパクトは抑えられるという話か。


定形外郵便・ゆうメールは寸法を区切って料金を区別する方式になり、大型のものは値上げ、常識的なサイズのものは一部値下げされる。

定形外郵便・ゆうメールのサイズ制限は長辺60cm以内、三辺の和が90cm以内となっている。(cf. 定形外郵便物の意外な強み)

重さが4kgまでという制限があるものの、ゆうパックの60サイズ・80サイズ程度の荷物は定形外郵便のレンジに入る。

寸法だけで料金が決まるゆうパックと比べると、重さだけで料金が決まる定形外郵便・ゆうメールは軽くてかさばるものでは割安だった。

本来、定形外郵便・ゆうメールはポストに投げ込んで配達完了としたいところなのだが、非常識な寸法だとポストに投げ込めない。

なので手渡しする必要があるのだが、留守だと一旦郵便局に持ち帰って、再配達する必要があった。それでは割に合わんと。

来年6月からは長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内、重量1kgに収まるか否かで料金を区別するようになる。

収まる場合は定形外250gまで、ゆうメールはこれまで通り(ex. 定形外50gまで120円)、それ以上は若干の値下げになる。

収まらない場合、これまでより高い料金が適用され、50gまで200円、100gまで220円、150gまで290円、250gまで340円など。

値上げ幅としては80円~150円なので、今後も定形外郵便・ゆうメールが最安というケースは多く残るだろうが、収支改善には役立つと考えているようだ。


ところで今回の郵便料金の変更だが、以前の消費税率変更に伴う変更に比べると簡単な手続きで変更できる。

ユニバーサルサービスを提供する上で郵便料金をむやみに値上げされては困るので、郵便法施行規則で上限料金というのを決めているのだが、

ここで決めているのは定形郵便50g以下の上限料金だけなのだ。現在は82円になっているが、消費税率変更のときに80円から変更した。

この範囲に収まる限りにおいては届出だけで変更できることになっている。

なのでハガキの料金を52円→62円にするというのは、上限料金内の変更という扱いで届出だけで済む。

ハガキの料金ってけっこう重要な気がするんだけど、公社時代からこういう法律になってるそうで。

なお、全体的な値上げの理由は人件費増とのことで、その中でも収支の悪いハガキを値上げの対象にしたという経緯があったようだ。


ところでハガキの新料金62円を見て「あれ?」と思われた方もいるかもしれない。

そう、ミニレターの料金と一緒なんですね。

ミニレターは便箋か封筒か?

1981年以前、ミニレターの料金は当時の定形郵便25gと同じ50円だったから、今のようなお得感はなかったと言われている。

1981年に定型郵便25gの料金が60円(1989年の消費税率変更以降は62円)になったとき、ミニレターは50円に据え置きされた。(1989年からは51円)

1994年の全面改定では定形郵便25gは62円→80円、ミニレターは51円→60円と、このときの値上げ幅も小さかった。

こうして値上げ幅が小さく抑えられ続けてきたミニレターにハガキの料金が追いついてしまったのである。

もっとも、世界的に見ればミニレターのようなものが、日本でいうハガキに相当するもっとも手軽な郵便である地域は多いのだけど。

日本は明治の郵便黎明期以来、ハガキが広く活用されてきたので、あまりなじみはないんだけどね。


じゃあ、今後、ミニレターの活用は進むか? と問われると、それは疑問である。

文通用途ではハガキに比べてゆったり書けるのはいいんだけど、手書き以外で使うには不便なんだよね。

ハガキはプリンターで簡単に印刷できるが、ミニレターは複雑な形状をしてるから、簡単に印刷できそうにはない。

なおかつ、開いた状態で中身を書いた後、のり付けして封をするというのも手間である。

ハガキは封はできないというのが短所だが、封をしなくてよいというのは長所でもある。

届いた郵便の封を開いて、とやらなくても裏面を見れば、そこに中身がある。これは手軽だ。

ラジオとかで「ハガキの方は郵便番号――」というような言い方ががあるけど、今後もこれはやっぱりハガキなんじゃないのかなぁ。

というわけでミニレターとハガキの値段が一緒になっても意外と利用は拡大しないというのが、僕の読みである。


もう1つ気になるのが、52円普通切手と52円普通はがきの行方である。

52円普通はがきは間違えなく廃止でしょうね。今後は52円はがきはお年玉付き年賀はがきだけになるということだ。

あえて年賀状のために52円普通はがきを買いたい人なんていないだろうからね。

普通はがきと年賀はがき、現金で買うなら同じなのだが、切手類の交換では差があり、年賀はがきは特殊切手と同じく交換先にできない。

切手類の交換で年賀はがきに交換できるのは、そのとき販売されている年賀はがきからの交換に限られる。

今までは死蔵されている切手類を持ち込んで、手数料を払って52円普通はがきに交換して、それに年賀と書いて差し出せば年賀状に使えた。

今後はそういうことはできなくなる。まぁそういうことをしていた人はほとんどいないと思うけど。

なお現在の52円はがきは年賀状以外の用途で使うときには、10円切手を貼り足して対応ということになる。

一方、再来年以降は使い残した年賀はがきを懸賞用などに転用するときも10円切手が必要になる。年賀の文字を消すように貼るとよろしいのでは?


同様のことが切手にも言える。52円普通切手は交換先にできるが、52円年賀切手は交換先にできない。

その昔、どうしても年賀切手が入手できなくて、スーパーで買えた50円普通切手(当時)を貼って年賀状を送ったことがあったけど、

今後、年賀状以外の用途がない52円切手は年賀切手だけになる可能性がある。コンビニやスーパーでの入手が難しくなるかも。

実際、国際郵便以外の用途がなくなった70円・90円・110円・130円切手は2014年に普通切手から消えている。

現在は国際文通週間の記念切手を通年で売り続けることで対応している。(なので不足したら記念切手の増刷で対応している)

これは難しいところだよね。15円切手(通信教育用)の廃止は問題だったけど、

52円切手は必要な時には特殊切手として発売されるわけだから。50円+2円でやってねって意味ではないので。

土俵格納式の国技館

東京の両国国技館、相撲の聖地として知られているが、

なんと土俵を格納することができるのだ。


そんなの当たり前だろって思うかも知れないけど、けっこう手の込んだ仕組みになっている。

実はあの土俵はセリの上に作られていて、上げ下げできるようになっているのよね。

相撲以外の用途で国技館を使う時は、土俵は地下に格納されるというわけである。

土俵は土なので壊すこともできて、大阪府立体育会館などの相撲専用ではない会場で行うときは、いちいち作って壊している。

けど、国技館では土俵は使わないときも地下に格納して、各場所の前に補修するというやり方で対応している。

土俵を壊すでもなく、置きっ放しにするでもない国技館のやり方は非常にユニークなのだ。


なんで土俵が格納できるのかと言えば、相撲以外の用途でも使われるからだ。

国技館の多目的利用ということで真っ先に思い浮かぶのが高専ロボコン、全国大会の会場はいつも東京の両国国技館である。

確かに土俵の上でロボットが戦うってことはないから、土俵を格納できるというのは実感と合う。

相撲以外の用途で特徴的なのがプロレス興行で、伝統的に国技館がよく使われているよう。

その他、コンサートなどでも使われ、相撲のために作られたと言う割には意外と多目的である。


土俵が格納できるのは土俵があっては相撲以外の用途では邪魔だから、ということなのだが、

実は、土俵の上で相撲以外のことをやっていたことも過去にはあったらしい。

今の国技館ができる以前、台東区蔵前に蔵前国技館という施設があって、ここで相撲興行をやっていた時期がある。

ここの土俵は格納できなかったのだが、プロレスやボクシングで使うことがあったらしい。

どうしてたかというと、土俵の上でリングを作ってたらしい。それでよかったらしい。

しかし難点もあって、それは土俵の上は女人禁制としていること。

相撲は神事に由来するものだが、どうもその時代から女人禁制だったらしく、それを継承しているということである。

相撲の試合に限らず、それ以外の場面にも適用されるとのことで、すなわち女子プロレスで蔵前国技館を使うことはできなかったということだ。

現在の国技館は土俵を格納できるようになったので、相撲興行以外ではこのような制限はなくなっている。


土俵の上は女人禁制ということを思い浮かべるのが、かつての大阪府知事、太田房江さんである。

毎年3月に大阪府立体育会館で大相撲が行われるが、この優勝力士には大阪府知事賞が与えられる。(他にもいろいろあるそうだが)

太田房江さんは女性初の都道府県知事となったわけだが、それで困ってしまったのが日本相撲協会である。

大阪府知事賞は知事自身が土俵に上がって、優勝力士に賞を手渡していたわけだけど、

すると土俵の上は女人禁制としていたポリシーに合わないことになる。

結局は日本相撲協会は女人禁制だからと知事自身が賞を渡すことを拒否して、男性の副知事が代理で賞を手渡している。

かれこれ8年以上前のことだけど、よく覚えてるもんだな。それだけニュースでも話題になったってことだ。


格納式の土俵のおかげで多目的利用の幅が広がった国技館だが、土俵を格納しても独特なのが国技館である。

特に珍しいのが枡席である。

昔は相撲に限らず枡席ってのはあったんだけど、今となっては相撲ぐらいでしか使われない席だ。

国技館以外でも相撲興行のときだけ枡席を作るそうだが、相撲のために作られた国技館は枡席が常設されている。

国技館で枡席というのは値段の高い席である。1階席で土俵に近いということで1人あたり11700円~9500円となっている。

2階席は椅子席で、こちらは指定席で8500円~3800円、自由席で2200円だから、枡席はかなり高い。

その上、枡席は1マス単位で買うのだが、定員いっぱいで座るとけっこう窮屈というのが実情らしい。

定員割れで使えばゆったりしているのだが、そうするとただでさえ高い枡席の料金がなおさら割高になる。

この枡席の運用はあくまでも相撲興行に限った話だが、実際のところ相撲以外ではどういう運用なんだろうね?

土俵相当に比較的近いのでぜひ活用したいが、なにぶん独特なスタイルの席ですから。難しいね。

日本の中にある時差

引っ越してきてから冬になると時差を感じる。

経度の差ゆえに体感と時間が食い違うんだ。


日本標準時はUTC+9、東経135度を基準に決めている。

なので東経135度線の通る神戸市なんかは、日本標準時と太陽の動きがよく一致することになる。

そこから東に離れると、標準時より太陽の動きが早くなってしまう。逆に西に離れると太陽の動きが遅くなってしまう。

ちょうど昨日は冬至だったが、神戸と東京で日の出・日の入りの時刻を比較するとこうなる。

神戸 : 日の出 7:02 日の入り 16:52

東京 : 日の出 6:47 日の入り 16:32

日の入りの時刻で見ると20分ほどの差がある。

ここには太陽が昇ってる時間の差もあるのだが、ほとんどが緯度差によるものである。

東京の緯度は139.7度ほどなので、135度との差は4.7度、15度変わると1時間変わるので、

確かに標準時に比べて20分ぐらいの差があるのだ。


この20分の差は意外と大きい。

神戸では冬至でも日の入りが16:52、それから30分ぐらいは明るいから17時20分ごろまでは明るいということだ。

これが東京だと日の入りが16:32だと、明るいのは17時ごろまでとなる。

今も昔も17時過ぎに帰路につくことは多いわけだけど、

この時間帯では東京ではすっかり暗くて、神戸ではまだ少し明るいというぐらいの差はある。


冬至という1日だけに着目してみたわけだが、秋から春にかけての日の出・日の入りの変化を列挙してみるとこうなる。

暦計算室 / 各地のこよみ (国立天文台)

2016/10/01 神戸:出5:54 入17:44 東京:出5:36 入17:25

2016/11/01 神戸:出6:20 入17:06 東京:出6:03 入16:46

2016/12/01 神戸:出6:48 入16:49 東京:出6:32 入16:28

2017/01/01 神戸:出7:06 入16:59 東京:出6:51 入16:39

2017/02/01 神戸:出6:58 入17:28 東京:出6:41 入17:08

2017/03/01 神戸:出6:29 入17:55 東京:出6:11 入17:36

神戸では日の出が17時より早くなるのは11月上旬~1月上旬の2ヶ月間に限られる。

これが東京だと10月下旬~1月下旬の3ヶ月間となる。けっこうな差だよね。


ただし、標準時より早く太陽が動くというのは、日の出も早いということである。

東京では日の出が7時より遅くなることはないが、神戸では12月中旬~1月下旬の1ヶ月半ほどは日の出が7時より遅くなる。

大学院のときは家を6時半ぐらいにでてたけど、冬にはほとんど真っ暗な中で家を出ることがあった。

日の出も日の入りと同じく30分前ぐらいには明るくなりはじめるということだが、7時より日の出が遅いと6時半でも暗いということだ。

関東平野では6時半には年中通じてある程度明るくなっているということである。

時差がある分、東日本は早起きに向いた地域である。


そういえば高専時代に国際交流プログラムでシンガポールに行ったとき、朝に暗い中、朝食を食べてた覚えがある。

シンガポールの標準時はお隣のマレーシアと同じくUTC+8である。

UTC+8の基準は東経120度だが、シンガポールの経度は東経103.8度、なんと15度以上も西にズレているのだ。

本当ならUTC+7でちょうどいいのだが、マレーシア独立後はマレー半島がUTC+7.5(イギリス領時代から継承)、ボルネオ島がUTC+8と決めて、

後にキリがいいボルネオ島のUTC+8に統一したという経緯があるそうで。

隣接するタイやインドネシア西部(ジャワ島を含む)はUTC+7だし、ちょっと不思議なんだけどね。

交流の深い中国と時差がなくなるというメリットを取ったのかもしれない。


シンガポールのUTC+8に比べれば、関東平野のUTC+9は20分のズレだから大した話ではないのだが、

それでも長年の感覚とズレてしまうというのはけっこうきついのだ。

休日、昼ご飯を食べて、あれこれしてから14時半ほどに家を出ると、もう太陽が低いなと感じる。

なんて1日は短いんだと残念な気分になる。

早起きすればメリットはあるはずなのだが、日が落ちるのが早いからって早く寝ようということはないからな。

なかなかままならないものである。