E-mailに署名したり暗号化したりしてみた

昨日、E-mailのこととやかく書いてて思いだしたのだが、StartSSLでS/MIMEの証明書出せるよねって。

StartSSLはLibserverでHTTPSなどSSLでセキュアな通信を行うために必要な証明書を取得しているサービス。

(参考 : オレオレじゃないSSL証明書を作りにいった)

ここでS/MIMEの証明書を作ったら署名や暗号化ができそうだ。というわけでやってみた。


というわけでログイン。ここに書いているとおり個人用証明書を使ってログインするのでインポートしてと、

あれ? ログインできん。有効期限切れらしい。どうすりゃいいのかFAQを見てみたが、どうももう一度登録し直せみたいなことが出てきた。

そんなんでいいのかと思いつつ同じ手順で登録したら問題なく使えそうだ。

さて、ここで本題のS/MIME証明書を出そう、と思ったらあれ? 出ない。

ちょっと調べてみて気付いたのだが、実は最初に発行された個人用証明書がS/MIME用の証明書だったらしい。そりゃ気付かんかった。

他のメールアドレスの証明書が欲しければ、E-mail Validationしてから作ればよい。

ちなみにこの証明書は1年で有効期限が切れる。なのでS/MIMEにこの証明書を使ってる人も使ってない人も1年経つまでには改めて証明書を作り直す必要がある。

もっともここで書いた通り登録の手順を改めて行えばあまり問題は無いのだけどね。

ここで作られた証明書はWebブラウザに登録されているが、エクスポートしてThunderbirdに追加した。


ところでS/MIMEとは何かという話だが、E-mailの暗号化・署名を行う仕組みである。

ここで秘密鍵と公開鍵という言葉が出てくるが、これはSSLやSSHなどで使われているRSA暗号で使われる鍵のことだ。

RSA暗号では公開鍵で暗号化したものは秘密鍵で、秘密鍵で暗号化したものは公開鍵で復号できる。

秘密鍵と公開鍵は違うもので、公開鍵から秘密鍵は作るのは多分無理なので、公開鍵は公開できる。

よって、公開鍵で復号できれば本人が暗号化したものなのは間違えないし、公開鍵で暗号化すれば本人以外には読めない。

ただ、違う人の公開鍵をその人のものだと思って使ってしまうと全く信用できないものになってしまう。

そこで確かにその人の公開鍵だよと認証局に署名してもらえれば安心して使ってもらえる。この署名にもRSA暗号を使っている。

StartSSLはそのための署名を無料で行ってくれる機関なわけだ。そして、これは確かにhdmr.orgの公開鍵だよとか示してもらっている。

これをブラウザなどで認証局証明書を使って確かめて安心して通信できるよとブラウザは示しているわけだ。

こうして得られた秘密鍵と鍵を作った人の情報と署名でできているのが証明書ですね。

証明書のレベルもいろいろで単にドメインとかE-mailアドレスだけ証明する低級なものから、その個人や法人が実在することまで証明するものまでいろいろ。

StartSSLで無料で作れる証明書は単にドメインとかE-mailアドレスを証明するだけ。けどそれだけあれば最低限信用できる。


S/MIMEの署名とは差出人が出してから改ざんされていないことを示すこと、暗号化とは受信者以外には読めないようにすることだ。

署名はE-mailの内容についてハッシュ値を取ってこれを秘密鍵で暗号化して送る。ついでに証明書もつけて送る。

そうしたら受信者はまずその証明書が信用できるか認証局証明書を使って検証して、E-mailアドレスが証明書と一致してるか確かめる。

よければそれで暗号化されたハッシュ値を公開鍵で復号して、実際に届いた内容のハッシュ値と比較して、確かめるわけだ。

これにより確かにそのE-mailアドレスの人が出したE-mailであることを確認できるわけだ。

こちらは署名を確かめられなくても内容を読むことはできる。なのでとりあえず署名して送れば役に立つこともあるかもしれない。

そんなわけで署名についてはぼちぼち使ってる人もいそう。実際、住信SBIネット銀行からのE-mailは署名されてる。

ただ、内容については途中で読まれてしまう可能性もある。そこは一般のE-mailと何ら違いはない。


一方で暗号化だが、E-mailの送信先の証明書を使って行う。

相手の証明書は署名されたメールを受け取ればついてくるし、必要ならエクスポートして渡しておけばいい。

Thunderbirdでは証明書を表示で自分の証明書を選んで、表示からエクスポートでPEM形式とかで証明書だけエクスポートできる。

相手の秘密鍵さえあれば自分は暗号鍵を持ってなくても送信できそうだが、実際には自分の証明書も必要になる。

単に自分宛のメールを暗号化してもらうだけでも送信者の証明書も必要なのは敷居が高いですね。

まぁそれはともかくこれで暗号化して送れば受信した人は自分の秘密鍵で復号できる。

誰かが傍受しても暗号化されてるから読むことはできないはず。こうして通常のE-mailにはない通信の秘密が保たれる。

あと少なくともThunderbirdでは送信者も読むことができますね。平然と送信済みトレイの中身が読めるし。当たり前といえばそうだが。

多分、送信者の公開鍵でも暗号化して送信者の秘密鍵でも復号できるようにしてるんだと。


まぁこんな風に署名と暗号化ができるわけですが、実際のところは暗号化にS/MIMEはあまり使われていないようです。

そんな需要があまりないのかどうかは知らないけれど、実際には別の仕組みがよく使われているという事情もあるようだ。

それがPGPですね。これも署名と暗号化の機能を備えている。

PGPではこの公開鍵の取扱が違いまして、認証局によらずに個人間でやりとりして信頼しようという仕組みになってる。

いい加減な気もするが限られた間で暗号化したメールをやりとりする分にはこちらの方が証明書が入らない分むしろ便利とも言えそうだ。

先にも書いたとおりS/MIMEではいちいち暗号化するにも送信者の証明書が必要だとあたりからもずいぶん暗号化の面では不便が多い。

まぁそんなわけでS/MIMEは署名向きでPGPは暗号化向きだと言われることが多い。全くその通りだと。

なお、PGPはThunderbirdでは標準では使えないもののEnigMailってアドオンを入れれば使えるので参考までに。

PGPに対応してるクライアントは少ないけど、Thunderbirdで使えればいろいろなところで使えて便利と思うのでどうぞ。

学内からメールが送信できないところをGmailで切り抜ける

世の中不条理な話は多いが、学内のメールシステムがこれほどに使えないものだとは思わなかった。

そもそも学内からしか送受信できないという時点で大問題だとは思うのだが、

なぜか研究室から学外へ送信できない。演習室からなら送信できるはずなのだが。

受信はできるのだがなぜか送信は出来ないどういうこっちゃ。

今までは学内相互でメールを送ってたので、学外からだと認識されても自分のサーバー宛なら受信するから問題ないように見えてたようだ。
(参考 : SPAMメールでないかはっきりさせるSMTP-AUTH )


そんなことでつまづいてたら、同じことで別の研究室の専攻科の学生が相談に来た。

結論としては使えないことについて苦情をいれるとともに、自分で代わりのSMTPサーバーを用意するとよさそうだとなった。

僕はLibserverのSMTPサーバーを利用すればよい。学校からでもSMTPSで接続すればよい。

しかし、彼にはそのためのよいSMTPサーバーはない。なんてったて自宅用のメールアドレスすらなかったほどだ。


メール関係で困ったときはやはりGmailだろう。無料とは思えないほど質が非常に高いサービスだ。

というわけで登録してもらった。なぜか電話認証があって驚いた。国番号からすればベネズエラからかかってきた気がするが定かではない。

あとは設定だが、Gmailをメールクライアントから使う場合は受信についてはPOP3SまたはIMAPS、送信についてはSMTPSで接続する。

このあたりはしっかりしている。あとIMAPが使えるのは面白いですね。まぁWebメールですからIMAPとの親和性はよいのだろう。

送信時はSMTP-AUTHで認証を行うから対応してないクライアントからは手も足もでないが、Mozilla Thunderbirdはもちろん対応してる。

その他のメール クライアントの設定(POP) (Gmailヘルプ)


これでメールが送れるようになった。しかし送信元がクライアントで設定されている学校のメールアドレスからGmailに書き換えられてる。

これはGmail側で送信元として使うメールアドレスとして認証されていないからだ。

さすがGmailというべきか、自分が所有していないメールアドレスをFromに入れて送信されることを防ぐようにしているようだ。

これはGmailの設定で送信者リストに加えればよい。

独自に設定した [From] アドレスの追加 (Gmailヘルプ)

ここでメールアドレスの認証が行われて使えるようになる。これさえすれば完全に学内から送っているのと同じに見える。


Gmailを送信にだけ使うというのは、自宅サーバーを運営している人が使うことがあるそうだ。

理由としてはOP25BでPort25で外に出れないということが多いようだ。

先に書いたとおりGmailはSMTPSで送信して、しかもPortも25ではなく465を使う。これはOP25Bを抜ける方法としてはよい。

Postfixでは設定により送信時に他のSMTPサーバーを介して送信すると言うことができるようだ。

だからGmailを介するというのはそれなりに合理的である。

とりあえず困った時はGmailを使おうというのはよい考えではないかなと思うところ。

手動で霜取りしないとドアが閉まらない冷蔵庫

今日は研究の日だ。まぁ研究が時間割にあるのは相変わらずですね。

研究テーマを考えないといけないというわけでいろいろ頭を悩ませているわけですが、

まずは最近の動向を調べなあかんという結論になってぽちぽち調べていた。

そんな時に研究所の洗面台のところに行ったら、なんか冷蔵庫が開いてた。もったいないなぁとおもったら閉まらない。あれ?


その冷蔵庫は小さな冷蔵庫で、冷蔵庫の端に冷凍ゾーンがある構造になっている。

開けて見てみると冷凍ゾーンの中と周りに氷が貼り付いてた。それで冷凍ゾーンの扉が閉まらなくなってた。

このようになったら霜取りという作業を行う必要がある。


やり方は簡単で、冷蔵庫の電源を切って放置したらいい。

というわけで電源を切ってみた。しばらくするとこの氷が溶けてみて水がぽたぽた。

下にボウルを置いて水を受けることにした。

そしてもうちょっと経ったら氷の一部が亀裂からはがれそうな感じに見えたのではがしてみた。

ある程度融けるとこんな風にはがせるようになるので、氷の量の割にはすぐ終わった。

ボウルいっぱいの氷が取れた。


0℃以下に冷やせばそりゃ空気中の水分が凍るから、このようになることは納得がいく。

しかし自宅の冷蔵庫ではこのようになるのを見たことがない。

一体なにが違うのか。

 Q.冷却方式(直冷式と間冷式)について知りたい (東芝 家電製品Q&A)

一般的な冷蔵庫はファン式だという。このタイプは冷蔵庫の奥の冷却器で冷えた空気をファンで送る。

一方でこの冷蔵庫は直冷式で、冷蔵庫内に冷却器が配置されていて、そこで空気を冷やし対流で冷やす。

あからさまにファン式はめんどくさい構造をしているし、ファンの音もしてそれなりにうるさい。

欠点が多そうだが、実は霜について言えば有利な点が多い。


霜が付くのは止む得ないことだとして、その霜がどこに着くか考えてみると直冷式だと冷蔵庫の中で、ファン式だと冷蔵庫の奥の冷却器になる。

なのでファン式の場合は冷蔵庫の奥の冷却器についてだけ霜取りを行えばいい。

この部分だけヒーターで暖めてやれば簡単に霜取りができるので、この作業を定期的に自動で行うように作ってあるのね。

もちろんこれにより一時的に室内の温度は上がるものの、細かい事を言わなければそう問題は無い。

だから自宅の冷蔵庫では霜がついてやってられんということはなかったわけだ。

一方でこの直冷式の冷蔵庫、よくよく表示をみてみると霜取りの方法について手動だと書かれていた。

直冷式で霜取りを行うなら室内全ての温度を上げる必要があるので、これは自動で行うのは無茶というものである。

だから自分でその間は冷蔵庫内を空にして作業を行う必要がある。


霜取りですが、まぁここまで氷が貼り付くまでにやるべきですね。

1年ぐらいほったらかしにしててはいけないということだ。

まぁしかしそんなにしょっちゅうやる必要もないはずで、せいぜい年2回ぐらいやればよさそう。

めんどくさがらずに定期的にやることが実は一番楽なんだろうね。

通り名で表す住所

電車に乗ってたら京都の四条河原町にマルイができるよという広告があった。

もともと阪急百貨店だったところだな。


四条河原町といわれてなんのことかわかるだろうか。まぁわかる人は多いと思うが。

四条通と河原町通の交差点のことですね。京都ではこんな言い方をする。

だいたい南北方向の通りの名前と東西方向の通りの名前を連ねて言うが、

四条通は大変重要な通りだからか、東西方向にあるのに先に出てきてる。

この交差点の下に阪急河原町駅が埋まってる。だからもともと阪急百貨店があったんだね。


都市では交差点の名前とバス停の名前・駅の名前は一緒であることが多い。

バス停については四条河原町バス停なのであまり問題ではないが、駅名は単に河原町駅。

これぐらいならそんなもんかなとも思うのだが、もうちょっと西に行くと四条烏丸交差点がある。

そこには阪急烏丸駅と地下鉄烏丸線の四条駅が埋まってる。なんかおかしい。

種明かしをすれば、阪急は四条通の下を通っているので、四条通と交差する通りの名前を駅名にしてる。

烏丸線は烏丸通の下を通っているので、烏丸通と交差する通りの名前を駅名にしてる。

しかし紛らわしいな。かといって四条河原町・四条烏丸・四条大宮……と駅が並んでたらうっとうしいが。

けどバスはそうだし、路面電車もそうだったんだから別に悪くはないと思うけどね。


まぁそれはともかく、通り名を使って地名を表すことが多い京都では住所表記にも通り名を使う。

よく例に出される京都市役所の住所は「京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488番地」と表す。

ここの「寺町通御池上る」の部分が京都の都心部特有の表記かな。

普通は「奈良市登大路町30番地」のように行政区分の次に町名が来るからね。

この意味だが、寺町通に面していて御池通との交差点から北に行ったところだよという意味ね。

上るというのは北に行く、下るというのは南に行くという意味だが、まぁ地図を見てうっかり言ってしまう人も多いだろう。


ここでああそうですねと納得してしまうところだが、ちょっとおかしいことに気付いた。

京都市役所のところを地図で見てみると、玄関は御池通側にある。なのに住所は寺町通にあることになってる。

どうもかつては玄関が寺町通側にあったようなのだが、ようわからん。

もし御池通に面しているとするなら 御池通寺町東入 になりそうだ。

しかしこの場所は寺町御池交差点の東側と言えるとともに、河原町御池交差点の西側とも言える。

それなら 御池通河原町西入 でもよさそうだ。

南北方向の通りに面していれば、北側の交差点から下ったところだと言うか、南側の交差点から上がったところというかはどちらも考えられる。

そんなことからも分かるとおり、この通り名の表記は一意に決まるわけではない。


しかし、こんななんとでもなりそうな表記も住所に入れて公的な書類でも表記されるという。

なぜかというと同じ名前の町名が複数存在することがあるそうで、はっきり示すためにはやはり通り名が欠かせないと。

あと町域が細かすぎて、町名がよくわからないので通り名で書く方がわかりやすいという事情もあるそうだ。


しかしそれは不便だと考えたのは当時の郵政省。

7桁郵便番号導入のときに同じ町名が複数ある場合も含めて町ごとに郵便番号を振ることにした。

そのため当時配られた郵便番号帳の京都市の都心部の記載は恐ろしいものがあった。

郵便番号検索:京都市中京区 (日本郵便)

見ると多くの町で通り名が括弧書きで書かれてますね。

さらに郵便番号帳には付録として京都の都心部の地図が載っていて、そこに同じ名前が複数ある町の位置と郵便番号が示されていた。

この地図をみて、この通りのこのへんの○○町だからと調べられるのだろう。


こうやって通り名によらずに町名を一意に決めることができる方法ができたわけだ。

最近は地図で郵便番号から住所検索もできるので、通り名によらずとも場所ははっきりわかる。

京都の事情に詳しくない人にも便利なのは間違えない。

ただ、やはり先にも書いたとおり、京都の都心部では通り名でなにかと表すことが多い。

そういう意味ではこの通り名による表記は非常に有用だという話になる。

まぁそこらへんは7桁郵便番号ができても変わらんのかなと思うところ。

ノートを1枚単位で用意して使う

授業を受けるに当たってノートは欠かせない。

というけど、実際にはノートに書くべき事はないなと言う授業もあるけど。

そのノートの取扱を専攻科入学を機に変えてみた。


小学校の時はノートの取扱はいいかげんだった覚えもあるが、中学校に入ってまともにノートを使うようになった。

中学生の時はB罫のノートも使っていたようだが、いつからかA罫のノートに統一されている。

A罫とかB罫とかというのは1行の高さの違いで決まっている。A罫は7mm、B罫は6mm、あんまり見ないけどC罫は5mmだな。

A罫とB罫では1行の高さが1mm違うだけだが、この差で使い勝手が変わってくる。

数学などで分数を書き表す時に1行で収まるか収まらないかぐらいの差が出てくる。というわけで僕は専らA罫のノートを使っている。

まぁこのあたりは好き好きで、行を開けて書くことを前提とするならC罫ぐらい細い方が便利だという人もいるようだ。

それぐらいしかこだわりはないが、とりあえずノートをまとめ買いして使ってた。


ただ、5年あたりで少し問題が出てきた。

1年~3年では数学など年間2冊以上のノートを消費する科目もあった。2年の数学では3冊ぐらい行ってる。

まぁけど普通は年間1冊で収まるわな。そしたらノートが余ることになる。

余ったノートは翌年に続きの科目があればそこに書き足せば続きがわかって便利だが、そのような科目は4年生にもなるとなくなってくる。

そして5年生になると半期科目も多いのだが、とある半期科目でとんでもない記録を出してしまった。

なんと30枚のノートの5ページしか使わなかったのだ。30枚ってことは60ページあるからその1割もノートを使ってないと。

極端に進むのが遅い科目で、ノートに書くこともそう多くはなかったと。それでも重要な点はノートに書き留めておきたかったがそう多くはなかった。

この科目に限らないが半期科目ではそれほどノートを使わない。けど1科目に1冊用意するからノートの消費は増える。そんな矛盾があった。


毎度毎度、ノートを買い占めするのもどうかと思い、半期科目中心の専攻科では方針を変えてみた。

というわけでルーズリーフの束を買った。言うまでもなくA罫のものだ。

そしてこれを必要に応じて取り出してノートを取ることにした。

まぁそんな事してる人は多いですよね。その例にならってみることにした。


しかしルーズリーフの難点は1枚1枚ばらばらなので整理が欠かせないことだ。

とりあえずクリアファイルに入れていたが、1つの科目で2枚以上になってくるとそれをまとめる必要が出てきた。

そういうこともあるからファイルを用意する人が多いようだが、

実際にはルーズリーフ以外にも科目に関連して保管したい紙はある。本科の時はこれをノートに挟んでたけど。

そこでゼムクリップを買ってきてこれで留めることにした。あんまりたくさんの枚数は留められないけどおそらく大丈夫でしょ。

一連の授業が終わったら、ゼムクリップの代わりにステープラで留めれば保管にも困らない。


ノートの消費量が多い科目ではこの整理の手間も考えれば冊子状のノートを使う方がおそらく便利だろう。

なので本科でのやり方は概ね上手く行っていた。それは確かだなといまになって思う。

ただ、大量の半期科目がある場合についてはこちらの方がノートの用意の面などで有利と考えている。

学士も博士も就職してから取得したという

教務主事の先生が持ってる授業を履修することにしたら、その1回目の授業は本題に入らず授業に関する説明だけだった。

そのときにこれまでの経歴について話してくれた。

興味深い話だったので書いておこうと思う。


高専の教員には高専出身の人も珍しくない。

実はこの先生も高専出身の人、しかもうちの高専である。

今教務主事をやっているということからもだいたい予想がつくが、卒業したのはかなり昔の話である。

卒業後、就職することとして、とある会社から内定をもらったようだ。

ところがちょうどこの頃オイルショックがあって、その影響で自宅待機になって、結局違う職場で働くことになったようだ。

それで思うような仕事ができなくてどうしようかなとおもったら、ちょうど高専で定年退職する教員の代わりに若い人が欲しいとなったので、

ここで会社を辞めて、高専に助手として戻ってきた。実に卒業の10ヶ月後の話だという。

その後ずっと高専で働いているのだから、高専にいなかったのは15歳までと10ヶ月だけというものすごいことになってる。


ただ、高専卒業だけで助手として働くことはできても、やはりその先のことも考えれば学士は欲しい。

そんなわけで夜間の大学に編入学して、3年かけて学士の学位を取得した。

そして長いことやってきていたのだが、博士の学位を取得するため大学院の社会人コースに入学して学位をとったようだ。

そしてちょうどその後に教授となり、教務主事となり現在に至る。

論文博士じゃなくて、課程博士というのにも驚いた。最近は課程博士に一本化しようかという話もあるようなので、その流れにはあってるか。


しかし、今となっては高専に限らず大学でも教員となるためには博士の学位を有することなんて条件があることも多い。

なんでこんな風にして高専に戻ってくることはきっとできない。

けど博士の学位をとって高専の教員となる人はいる。

実は僕の指導教員は高専出身なんですよ。しかもうちの高専出身で。

話を聞いてみるとだいたい2つのパターンがあるように思う。

1つは高専卒業後に豊橋技術科学大学・長岡技術科学大学に編入学してそのまま博士後期課程までいって博士の学位をとってきたパターン。

もう1つは高専専攻科修了後にどこかの大学院へ進学しそこで博士後期課程までいって博士の学位をとってきたパターン。

他にも考えられるが、この2つのパターンが多い気がする。


まぁそんないまの様子をみていると、学士も博士も高専に戻ってきてから取っているというのはなかなかないかなと思った。

なかなか学士や博士をとらせてくれる職場もないだろうが、職場が職場だけにね。

今ではむしろそういうものをすでに有している人を採用する傾向がある気はするが。

ただ学位を有しているだけではどうにもならんけど、それに伴い仕事ができそうでなけれはならんのだろうが。

学校の年間予定表を見て打ち込む

学校の予定をiCal形式で使えるようにしたら便利だよなぁと思い、

公開する前提でGoogleカレンダーに新しいカレンダーを作り打ち込んでいった。

特にGoogleカレンダーである必要は無いのだが、Web上で打ち込みから公開までできるのは便利だから使ってみた。

どれぐらい利用されるかは楽しみだが、自分が使いたいから作ってるというのが大きいのであまりそこは気にしてない。


さて、学校の年間予定表には学校の用事がいろいろ書いてある。

僕にとってはあまり興味のない学寮の予定、本科生からすればあまり興味がない専攻科の予定、一部教員しか使わなそうな予定もある。

非常に内容が多くてこれをカレンダーに足すとやたらめったら予定が多くなってわかりにくい気もする。

そんな予定表にもいくつかみどころがあると思う。

今日はその話を書いておこうと思う。


早速4月から5月にかけておもしろいことが起きている。

5月2日と5月6日が授業無しで休みになっている。

これにより4月29日の昭和の日から5月8日の日曜日まで10日間連続で休みになっている。

5月2日は本来休みであるべき開校記念日の振替休日なのだが、5月6日は特に理由はない。

なんでわざわざ授業できる時に授業を削っているのかというと、その期間の前後の予定を見てみるとわかる。

4月28日に閉寮というのが入ってる。5月の連休を前にして寮を一旦閉めて寮生を帰らせるわけだ。

そして帰ってくるのが5月8日の連休最終日、こうすることで連休をゆっくり実家で過ごせるようにしているのだろう。

こうして連休が長くなりうれしい特別日課だが、ここで失った授業日数を取り返す必要があるのは明らかな話。

それが理由か、夏休みは多くの学校で見られる海の日と同時に開始ではなく海の日の3日後の7月22日から始まる。


さっきのことからもわかったかもしれんが、うちの高専では前期は夏休みを挟んで9月までになっている。

そこで、夏休み明けの9月には前期末試験がある。

これが専攻科2年生だけ一週間ぐらい早い。

なんでやろ、と思うかも知れないが、おそらく学位取得の都合でしょうね。学修レポートの追い込みの時期にテストは都合が悪いと。

ただ、これは専攻科1年生にも無縁ではない。というのも2年生の科目を履修している場合は、やはりその時に試験があるからだ。

とはいうものの、専攻科のテストは授業時間中に必要な科目だけ行う。なのでこの試験期間はこの期間中の授業でテストを行うという意味ですね。

なのであまり気にするほどのことではない。普通の授業日と大差ない。

ただ1つの学年でもテストをしているとチャイムが消されるので、時計を確認することが欠かせない。

まぁそれは本科5年の中間試験にも言えることですが。1~4年が中間試験やってるときに5年は授業してるんで。

まぁ授業時間中に中間試験やる科目もあるけど。それは専攻科でも同じかな。


それと関連してほぼ同じ期間で行うものの本科1~5年の前期末試験と専攻科1年の前期末試験は1日だけずれている。

本科では不可を持ったまま進級することができて、その科目の翌年の試験が前期・後期の期末試験中に日を設けて行われることがある。

その日は専攻科生にとってはいらないし、専攻科のテストは授業時間中にやるから月曜日から金曜日まで全て含んでないといけない。

そういうことがあってか1日ずれている。

わりとテストの日程というのは学年による差があるものだ。


10月になると工場見学がある。しかし工場見学と一言で言うが、学年によってやることや期間が違う。

本科5年生は3日間の卒業旅行だし、本科1~4年生は工場見学だが、4年だけ泊まりがけで2日間、1~3年は日帰りという違いがある。

そして専攻科生だが、これは泊まりがけで2日間の学外研修となっている。実質的には泊まりがけの工場見学と言えるか。

これらの日程はすべて最終日が金曜日になるようになっている。そしてそれらが重なり合って表示されている。

なのでカレンダーでもこれらをそのまま打ち込んだら、4段積みになってえらいことになった。

この中で1人の学生にとって関係あるのはただ1つの予定だけなんですけどね。


最初に5月の授業無しの日を書いたが、同じように授業無しの日は2月にも予定されている。

それが本科の学力入試の翌日と翌々日だ。採点のためですね。

そしてうちの高専ではその翌日にはもう合格発表をする、学校を休みにしてまで早く結果を出すようだ。

その休み明けには学年末試験の前の補講日が来ている。ここに補講があるかもしれないしないかもしれない。

ただ、この補講日が2日あった後、何故か1日だけ通常授業がある。都合が悪かったのだろうか。

翌週月曜日から本科1~4年・専攻科1年の学年末試験が行われる。これが終われば授業は終わり。


言うまでもないことだが成績処理を卒業・修了に間に合わせるためか、本科5年・専攻科2年の学年末試験はこの3週間前に行っている。

これが終わったら本科5年・専攻科2年はもう授業無しだ。だからこの週からは専攻科2年の科目の授業はないのだろう。

そして、この試験が終わった次の週に卒業研究発表会や専攻科特別研究発表会が行われる。

本科の卒業研究発表会は学科により日が違うからか載ってないが、専攻科特別研究発表会は載っているな。

これが終われば研究も含めて終わり。そんなわけでこの週の木曜日は学寮送別会となっている。


そんなわけで本科1~4年・専攻科1年の授業は3月2日、本科5年・専攻科2年は2月16日までに全ての授業が終わって学校に来る必要がなくなる。

しかし、冬休みは3月19日の卒業式・専攻科修了式の翌日からしか始まらない。それまではただの授業無しの日。

なんでこんなことになってるのかはよくわからない。あまり意味もない気もするが。


そんなわけで書き込んだ予定をThunderbirdのLightningに足してみた。そしたら案の定予定だらけになった。

ただ、学校関係の予定は書き込まなくても表示されているから便利なのは確か。

普段の生活で年間予定表はそれほど見るものではない。だけど大切な事も多くある。

そんなことを忘れないようにするには大いに役立ちそうである。

初心者向けの組み込み講座のお手伝い

今日は学校でやってる社会人向けの組み込みの講座の手伝いに行っていた。

4月~8月は初心者向けのコースが行われるようで、その1回目にあたる今日はアナログ回路のことをしていた。


この手伝いをしないかということを指導教員に言われ、やりましょうと言ったのがきっかけである。

そしたらこの講座の世話をしている先生が、履歴書を出してくれというので、簡単な履歴書を埋めて提出したら採用されたようだ。

補助学生でローテーションを組んで、概ね5回に4回ぐらいは行くことになった。

そしてあとは当日行くだけだなと、その先生に集合時間などを確認した。

つい数日前にメールが届いて総務係に呼び出されて、人事異動通知書と労働条件通知書が渡された。

なんと高専機構の非常勤職員という扱いになってしまったようだ。給料も時給千円ぐらいと書かれていた。

これまで体験入学の手伝いをしても、1日2000円ということで支払われていただけなので、まさかこんなことになるとはと驚いた。


さて、当日、早めにお昼ご飯を食べて会場準備をすることに。

そして人がぽつぽつとやってきたのだが、見たら自分の歳と同じぐらいの人が多かった気がした。

あれ?とも思ったが、よくよく考えれば初心者向けのコース、若い人が多いことは当たり前かも知れない。

まぁそんなんだから学生実験の手伝いをしているような気がした。しかし、それは当たってるかも知れんね。


今日の内容はアナログ回路のことで、ブレッドボードやオシロスコープを使えるようになって、抵抗・コンデンサ・トランジスタの性質を確かめることをやった。

このあたりは確かにマイコンと組み合わせて使うことも多いか。

というわけで最初にオシロスコープ使ったことある人と質問、6割ぐらいは使ったことある、4割ぐらいはないと。

これをどう見るかはいろいろだと思うが、必ずしも電気の技術者が来ているわけではないので使ったことない人がいることは当たり前のことだ。

初めてでオシロスコープはちょっと難しいよね。そこでは補助の学生が手伝うところだ。

最初にプローブ補正の仕方をやったのだが、ここではうまくできなかったところも、後でプローブを足した時には少しはうまくできるようになってた。

まぁそんな風に初めての人でもうまくできるようにアドバイスするのが仕事ですわな。


今後、基礎的な事項としてデジタル回路のこと、マイコンのこと、Cでのプログラミングのことをやるそうで。

そしてそれからマイコンを使ってプログラミングなどするようで。

また今度も同じようにお手伝いだ。

立派な技術者となるために身につけるべきこと

今日はPBLの授業でファシリテーションの演習をしていた。

PBLはProblem Based Learningの略で問題を解決していくという学習のことね。

これこれのことについてこういう条件でグループで問題解決せよということをする授業ですね。

そしてその中で使う話し合いの手法としてファシリテーションの講義をして演習していたと。


ところでこの授業の1回目のときにこの科目の歴史の話があった。

この科目はJABEEの認定を受けるためにエンジニアリング・デザイン教育を強化する必要があった。

そのためにわざわざ専攻科1年に全専攻共通で設けた科目がこの科目だそうだ。

JABEEがなければなかったかもしれない科目のようだ。

この科目では問題分析・計画立案・課題解決・発表を通じて問題解決のためのデザイン手法を身につけることが期待されているようだ。

このあたりの能力を身につけることは研究などでも期待されているところだが、

この科目はデザイン手法を身につけることが主題となっている。


そんなわけで専門の知識をつけたり実践をする他の専門科目とはずいぶん事情が違う気がする。

この前、プロジェクトマネージメントの講義と演習があったし、

今回はファシリテーションの講義と演習だ。

この後、与えられた課題からチームで問題分析して計画を立てて、企画書を作りプレゼンテーションをする必要がある。

まぁそれを実際にやってみるところは専門の実践とも言えるけどね。終わったらまたプレゼンテーションせなならん。


ただ、このあたりで身につけることが期待されている能力というのは確かに技術者には大切らしい。

授業で身につけた専門の知識や、実験などで行ったその実践は確かに重要だけど。

それを生かして問題を解決するための手法というのもまた大切な事らしい。

確かにこれこれのことはこうすればできるということを知っていても使わんことには人の役に立たんしね。

そういうことは研究などでも取り組んできたけど、実際にはチームで取り組むことが多いので、そういう場面での協調の仕方は特にこの授業で大切な事か。


しかし技術者に必要な能力っていろいろあるよね。

あまり工学を専攻している人は得意でないが、日本語や外国語の能力というのも欠かせない。

研究者が作文できんと研究費が取れんというのはよく例に出されることだが、そういうことは世の中大いにありそうなもんである。

外国語の能力については、英語の教員の「文学では分野に寄るが国内完結ということもある、科学というのは世界共通だからむしろ英語は重要だ」というような言葉が印象に残っている。

専門の知識がなければ始まらないが、それを実際に使って行こうとすると必要となることは非常に多そうだ。

そのいくらかをこの授業を通じて身につけていこうと思った。

専攻科のクラスメイトたちとバーベキュー

今日は本科1~4年生はハイキングの日だ。そんな中、学校にやってくるのは本科5年生と専攻科生。

本科5年生は進路ガイダンスがあるようだ。

専攻科生はというと、これは新入生歓迎会があるのである。


なにをしたのかというと、チームを作ってそれでバスケットボールとサッカーをして、その後にバーベキューをしたということだ。

このチームは学年・専攻関係なくくじを引いて作った。

そしたら同じ専攻の人が半分以上になったがくじとはそういうものだ。

チームメイトの努力もあってかなりよい成績をおさめたので、1位となって商品として売店の券がもらえた。

そしてその後にみんなでバーベキュー、楽しい会だった。


ところで専攻科のクラスとはなんだろうかと考えたことがある。

本科の時はホームルームがあったから、同じクラスというのははっきりとあった。けど専攻科にはホームルームはない。

そんなんならクラスなんて考えなくてもよさそうなもんだが、小学校以来14年間の学校生活で中心だったのはクラスだから、どうしても考えたくなるものだ。

場面によっていろいろだろうとは思ってるが。


本科の時と同じように同じ学年で同じ専攻で1つのクラスだというのがある。

一番身近な単位ですよね。クラスメイトという意識も大変に強いか。

たった16人のクラスだが、その分連帯感も強いか。

あとうちの専攻は電気工学科のEと情報工学科のIを足してEIとアルファベットで表すことがある。

そして学年の数字を足して 1EI だとかいう表記をすることも多い。本科の時5Eだとか書いてきたように。

こういう表記をしているとこれこそクラスだという気もする。


ただ、専門科目以外は他専攻の人とも一緒にうける。

さらに全専攻1年必修のPBLの授業もある。そういうことを考えると全専攻の同じ学年で1つのクラスのようにも感じる。

ちょうど40人ぐらいなのでちょうど1クラスという趣がある。

学校におけるいろいろな表示でも専攻を問わずに 専1 などという表記がされていることがある。

このあたりはなかなか他の学校にはないことで、それぞれ専門は違うのに1クラスのように振る舞っているのは高専専攻科ぐらいのもんかもしれん。

うちの専攻の1年の学生が、全専攻の1年に宛てて親睦会しましょうというようなメールを送っていたが、

このあたりはそういう専攻科の様子がよく現れている気はする。


さらに広げて専攻科全員で1つのクラスだという見方もあるかも知れない。

実はスポーツ大会では専攻科で1つのチームとして5年生のクラスに混ざって参加している。

専攻科1・2年あわせても高々80人だから、そういうことも十分出来る。

今日の新入生歓迎会もそうで、専攻科生全員でバスケットボールしてサッカーしてバーベキューしてやってたわけだ。

学校全員でこういうことができるのは普通に考えたら小規模な小学校ぐらいの気もするが、高専専攻科もできる。

おもしろい風景ですね。


ところでこのバーベキューしているときに、専攻科2年の人にとある授業に同じ名字の人がいるよという話を言われた。

その科目は本来2年の科目で、僕は上級学年科目の履修の許可を受けて受講している。

実は同じクラスで名字がかぶったというのは初めての経験で、そういうこともあるんだなぁと。

このあたりからも2年生のことも無視できんよね。

もっとも大学などでは大いにありそうな話だが。


本当はこの会は金曜日にして欲しかったなともっぱらの評判だが、明日が金曜日だ。

さて、明日からも勉学に励みましょう。